ネットワークスペシャリストの試験日はいつ?試験内容や難易度も解説!
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ネットワークスペシャリストの試験日はいつ?試験内容や難易度も解説!
アンドエンジニア編集部
2023.08.04
この記事でわかること
ネットワークスペシャリスト試験は毎年春期(4月)に実施される
ネットワークスペシャリスト試験には午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱ試験があり、合格点はそれぞれ60点
ネットワークスペシャリスト試験は合格率10%〜20%前後で難易度が高い

ネットワークスペシャリストの試験日は?

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ネットワークスペシャリスト試験は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が主催する国家資格の1つです。共通キャリア・スキルフレームワークではレベル4に位置付けられており、情報処理技術者試験の中でも高度なレベルの資格です。

主としてネットワークエンジニアに受験が推奨される試験であり、堅牢なものから大規模なものまで、多様なネットワークシステムを構築・運用できるスキルの証明になります。

本記事では、そんなネットワークスペシャリスト試験の試験日に加えて、試験内容や難易度といった情報を詳しく解説していきます。

【参考】:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:制度の概要:ネットワークスペシャリスト試験

ネットワークスペシャリスト試験とは?概要や活かせる仕事、勉強方法を解説

ネットワークスペシャリスト試験の概要

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ここからは、実際の試験日や試験会場などの概要を説明します。申し込み方法や受験料もまとめたので、受験を検討している方はチェックしておきましょう。

ネットワークスペシャリスト試験の試験日

ネットワークスペシャリスト試験は、年に1回春期(4月の第3日曜日)に実施されます。令和元年までは秋期実施でしたが、変更されて現在は春期試験となっています。

令和5年度の春期試験は2023年4月16日に行われました。このまま変更がなければ、2024年も同じく4月に実施されるものと思われます。申し込み期間は1月下旬から2月中旬頃までとなっていますので、2024年の詳細な実施日は申し込み期間が近づいたら公式サイトでチェックしましょう。

【参考】:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:スケジュール、手数料など

ネットワークスペシャリスト試験の受験会場

ネットワークスペシャリスト試験は、全国47都道府県の主要都市で開催されています。申し込む時に試験地の地域は選択可能ですが、試験会場は選ぶことができません。実際にどこで受けるかは、試験日の約2〜3週間前に届く受験票で確認することになります。

【参考】:令和5年度 春期試験 応用情報技術者試験及び高度試験(SC含む)

ネットワークスペシャリスト試験の受験料

ネットワークスペシャリスト試験の受験料は7,500円(税込)です。

申し込みは期間中にインターネットで行います。年齢、国籍など受験するにあたって制限はありませんが、インターネットで申し込む際は電子メールアドレスが必要となります。

【参考】:スケジュール、手数料など

ネットワークスペシャリスト試験の合格発表のタイミング

ネットワークスペシャリスト試験に合格すると、IPAの公式サイトで合格者受験番号一覧に掲載され、合格証書が簡易書留で送付されます。また、合格者の受験番号は官報に掲載されます。

合格発表は試験日からおよそ2ヶ月後です。

参考までに、令和4年度のネットワークスペシャリスト試験は2022年4月17日に実施され、合格発表日は6月24日、合格証書発送日は7月11日、官報公示日は7月7日でした。

【参考】:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:情報処理技術者試験:合格発表・成績照会

ネットワークスペシャリスト試験の内容

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ここでは、どのような人材がネットワークスペシャリスト試験の対象となるのか、午前試験と午後試験について、試験の出題範囲など試験の内容について説明していきます。

期待される対象者像と技術水準

ネットワークスペシャリスト試験は、システム基盤の企画・要件定義・設計・構築などを行う固有技術の専門家を対象としています。期待される対象者像は以下のような方です。

ネットワークサービスの活用や、情報システム基盤などのネットワーク資源を管理するネットワーク管理者ネットワークシステムの効率性と安全性を考慮し、要求を満たす設計、開発、運用、保守を主導的に行える者ネットワークサービスやシステムに関して、後進の指導を行う者

また、以下のような技術水準が求められます。

目的に適したネットワークシステムを構築・維持するため、ネットワーク技術やサービスの動向を捉えて必要な技術を選択、要求仕様を作成できること上記に関連する設計技法やコストなどを評価して、適切な論理設計・物理設計ができること

現在、これらの業務に携わっている方はもちろん、今後IT系・通信系・ネットワーク系の企業で働きたい方にも、ネットワークスペシャリストは最適な資格です。資格を生かしてキャリアアップを目指すなら、自分のスキルにあった企業を探してくれる転職エージェントの活用をおすすめします。

【参考】:ネットワークスペシャリスト試験

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午前試験と午後試験について

ネットワークスペシャリスト試験は、試験日当日の午前中に行われる「午前Ⅰ」「午前Ⅱ」、午後に行われる「午後Ⅰ」「午後Ⅱ」に分けられます。

それぞれ、試験時間、出題形式、出題数および回答数は以下のようになります。

午前I

試験時間:9:30~10:20(50分) 出題形式:多肢選択式(四肢択一) 出題数:30問 解答数:30問

午前Ⅱ

試験時間:10:50~11:30(40分) 出題形式:多肢選択式(四肢択一) 出題数:25問 解答数:25問

午後Ⅰ

試験時間:12:30~14:00(90分) 出題形式:記述式 出題数:3問 解答数:2問

午後Ⅱ

試験時間:14:30~16:30(120分) 出題形式:記述式 出題数:2問 解答数:1問

午前試験では知識を問われる問題が出題されます。午前Iは他の高度試験と共通問題で、それぞれの高度試験に必要とされる共有の知識が問われます。午前Ⅱではネットワークスペシャリストに必要とされる専門的な知識を問う問題が出題されます。

午後試験では技能を問う問題が出題されます。午後Ⅰは3問の出題のうち2問を選択して解答します。出題文は長文で、読解して空欄に入れる語句や数値を解答したり、30文字以内、40文字以内など指定の文字数で記述解答する問題が出されます。

午後Ⅱでは2問の出題のうち1問を選択して解答します。出題は実際のネットワーク構築例に基づいた形式で行われ、長文の出題文章をよく読んで解答します。解答形式はすべて記述式で、文章の空欄に必要な語句や数値を解答したり、30〜50文字程度で専門用語の意味や、あるネットワーク技術が出題文の状況下で採用される理由などについて解答する問題が出題されます。

午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱすべてにおいて、合格の基準点は60点となります。

【参考】:情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験 試験要綱

午前Ⅰの免除について

午前Ⅰは、以下の条件を満たすことで2年間、科目免除を受けることができます。

応用情報技術者試験に合格している高度情報処理技術者試験に分類されるいずれかの試験に合格している高度情報処理技術者試験に分類されるいずれかの試験の午前Iで基準点以上を取っている

ネットワークスペシャリスト試験は1日長い時間を使って問題と向き合うこととなります。午前Ⅰの免除が受けられればその分負担を減らして他の問題に集中できるため、条件を満たす場合は活用しましょう。

【参考】:情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験 試験要綱:6. 免除制度

応用情報技術者試験は難しすぎる?その真偽やメリット、試験対策など

出題範囲

出題範囲は以下の通りとなります。

午前Ⅰ 共通知識

基礎理論、コンピュータシステム、技術要素、開発技術、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント、システム戦略、経営戦略、企業と法務

このうち、技術要素のセキュリティが重点分野となります。

午前Ⅱ

コンピュータ構成要素、システム構成要素、ネットワーク、セキュリティ、システム開発技術、ソフトウェア開発管理技術

このうち、ネットワーク、セキュリティが重点分野となります。

午後Ⅰ・午後Ⅱ

・ネットワークシステムの企画・要件定義・設計・構築に関すること ・ネットワークシステムの運用・保守に関すること ・ネットワーク技術に関すること ・ネットワークサービス活用に関すること ・ネットワークアプリケーション技術に関すること ・ネットワーク関連法規・標準に関すること

詳しくは下記ページでご確認ください。

【参考】:ネットワークスペシャリスト試験(レベル4)シラバス

ネットワークスペシャリスト試験の難易度や合格率は?

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ネットワークスペシャリストはIPAの情報処理技術者試験の中でも高度な知識・技能を求められる試験で、一般的にも難関試験として知られています。ここではその難易度や合格率について解説します。

ネットワークスペシャリスト試験の難易度

ネットワークスペシャリストは、高い専門知識が求められる上級者向けの試験です。試験範囲も広いことから、数年の実務経験を持つ技術者であっても、数ヶ月ほどの勉強時間を要する高難易度です。

特に、午後試験は長文を読み解き記述式で解答する問題で、問題文を理解しながら解く必要があるため、時間を取られやすく難易度が高いと言われています。

知識や技術だけでなく、実務経験も豊富であるネットワークエンジニアでなければ、1回での合格は難しいかもしれません。基本的な情報処理の知識しかない方や、実務経験が浅い場合は、まず応用技術者試験や情報処理活用能力検定(J検)などに挑戦して、基礎固めから始めることをおすすめします。

応用情報技術者試験に一発合格するための効果的な勉強法とは?
応用情報技術者試験の合格率は?試験の概要と合格するメリット・デメリット

ネットワークスペシャリスト試験の合格率

IPAの発表によると、近年のネットワークスペシャリスト試験の合格率は以下の通りです。例年合格率は10%〜20%前後となっており、資格試験の中でも難関試験に分類されます。

2022年実施

受験者数 9,495人 合格者数 1,649人 合格率 17.4%

2021年実施

受験者数 8,420人 合格者数 1,077人 合格率 12.8%

2019年実施

受験者数 11,882人 合格者数 1,707人 合格率 14.4%

【参考】:情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験 統計資料

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ネットワークスペシャリスト試験に合格するメリット

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難関と言われるネットワークスペシャリスト試験ですが、実務経験が評価されやすいIT業界では「資格を取得しても意味ない」という声も聞かれます。そこで、ここではネットワークスペシャリスト試験に合格することで得られるメリットを紹介します。

情報処理技術者試験のメリットとは?意味ないと言われる理由も解説!

スキルを証明できる

上述した通り、ネットワークスペシャリスト試験は知名度の高い国家資格です。そのため、この資格を保有していることは、ネットワークエンジニアとして高度なスキルがあることの証明になります。

現在、ネットワークエンジニアを求める企業は多く、さらにレベルの高い知識と技術を保有していることが証明されれば、活躍の場は大きく広がるでしょう。

ネットワークエンジニアの将来性は高い?市場価値を高めるスキルとは

深い知識を身につけられる

ネットワークスペシャリスト試験に合格するためには、かなりの勉強時間が必要です。現在ネットワーク関連事業に携わっている方でも、さらに幅広く深い知識を習得しなければなりません。そのため、合格に向けて学習することで、より高いレベルの知識を自然と身につけられるのもメリットの1つです。

年収アップの足掛かりになる

ネットワークエンジニアの年収は「マイナビエージェント 職種図鑑」での平均年収は380万円(※2023年5月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」からエンジニア/プログラマを参考にすると、平均年収592万円と分かりました。

国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、ネットワークエンジニアの年収は、調査媒体によってバラつきがあることが分かります。

しかし、ネットワークに特化した知識を持つエンジニアは、常に企業から求められる存在です。さらに、高いスキルを証明できるネットワークスペシャリスト資格を保有していれば、年収アップや上位職へのキャリアアップが十分期待できます。

【参考】:マイナビエージェント 職種図鑑※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁

ネットワークスペシャリスト試験におすすめの勉強方法

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高難易度のネットワークスペシャリスト試験を突破するために、おすすめの勉強方法を紹介します。できるだけ効率よく勉強して、1回で合格できるよう計画的に進めましょう。

ネットワークエンジニアになるには?未経験者にオススメの勉強法や役立つ資格を解説

公式サイトの過去問題を解く

IPAの公式サイトには過去問題が掲載されています。過去問題を繰り返し解けば、毎年の傾向が把握できます。また、暗記できる内容についてはしっかりと覚えて、自信を持った状態で試験に臨みましょう。

下記の公式サイト内で、各年度の「問題冊子・配点割合・解答例・採点講評」のリンクから、「ネットワークスペシャリスト試験(NW)」の問題、解答、講評を確認してください。

【参考】:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:過去問題

参考書や問題集で理解を深める

「公式サイトの過去問だけではしっかり理解できない」という方は、市販の参考書や問題集で理解を深めましょう。以下におすすめの本を2冊紹介します。

「徹底攻略 ネットワークスペシャリスト教科書 令和5年度」

ていねいで分かりやすい解説の中に、過去問題が例題として挟みこまれています。コツコツ学習することで、効率的に実力を身につけられます。 重要事項リスト「項目別要点チェック」も備えられているので、試験直前の対策にも使える対策書です。

▪著者:株式会社わくわくスタディワールド 瀬戸美月 ▪ページ数:736ページ ▪出版社:インプレスブックス ▪発売日:2022/8/25

【参考】:徹底攻略 ネットワークスペシャリスト教科書 令和5年度

「令和05年 ネットワークスペシャリスト合格教本 (情報処理技術者試験)」

ネットワークスペシャリスト試験では、午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰ、午後Ⅱと4つの試験が実施されますが、こちらの教本はネットワークの専門知識が必要となる午前Ⅱ以降の対策に焦点を当てています。手厚い解説に加えて、演習ソフト「DEKIDAS」を使った過去問演習が優れていると好評のテキストです。

▪著者:岡嶋裕史 ▪ページ数:664ページ ▪出版社:技術評論社 ▪発売日:2022/9/24

【参考】:令和05年 ネットワークスペシャリスト合格教本 (情報処理技術者試験)

ネットワークスペシャリストにチャレンジしよう

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ここまで、ネットワークスペシャリストの試験日や試験内容、難易度などを紹介しました。ネットワークスペシャリストは出題範囲が広く、特に午後試験は長文の読解力と高いレベルの技術が必要な問題が出題される難関試験です。

テキストや過去問題を活用して長期計画で勉強を行い、多くの問題を解いて傾向や解法を蓄積してください。ネットワークエンジニアとしての実力を試すとともに、技術と知識をさらに向上させる機会にしましょう。

ネットワークスペシャリスト試験を突破できれば、さらなる年収アップも夢ではありません。資格を生かすことで、よりやりがいのある仕事が見つかる可能性もあります。しかし、スキルにぴったり合う企業を見つけるのはなかなか難しいですよね。

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