
インフラエンジニアに向いている人とは?

ITエンジニアの中でも「インフラエンジニア」は少し異質なイメージがあるのでしょうか?ネット掲示板やSNSでは、インフラエンジニアは「やめとけ」「後悔する」「ついていけない」といった悲観的な見方が少なからずあります。
こうした声は同様に、他の職種でもあります。その原因の1つには、インフラエンジニアに「向かない人」が就いている可能性が考えられます。IT分野においてインフラは非常に重要であり、インフラエンジニアはなくてはならない仕事です。
実際に「インフラエンジニア」の仕事にやりがいを感じている人、魅力を感じてインフラエンジニアに憧れる人もいます。その差は、インフラエンジニア職に対する適性の差にあるのかもしれません。ここでは、インフラエンジニアに向いている人はどのような人なのか、について解説をしていきます。
未経験からインフラエンジニアを目指す皆さんは、この記事をぜひ参考にしてみてください。
インフラエンジニアには適性が重要

インフラエンジニアに向いている人には、一定の特徴があります。 自分の適性が分からないという方は以下の「インフラエンジニアが向いている人の特徴」を利用して適性検査をしてみましょう。これからインフラエンジニアに向いている人、向いていない人について解説していきます。
【参考】:わかりやすいIT・エンジニアの職種図鑑(マイナビIT AGENT)
インフラエンジニアが向いている人の特徴
インフラエンジニアとして活躍している人の特徴から、インフラエンジニアに向いている人の特徴を挙げてみましょう。
■ 機械いじりが好きな人
インフラエンジニアの仕事ではサーバー機器、ネットワーク機器などのハードウェアに触れることが少なくありません。機械音痴や機械が苦手という人には務まらない仕事です。普段から家電や機械をいじるのが好きという人に向いています。
■ コミュニケーションスキルが高い人
インフラエンジニアの役割として、ネットワークやインフラ設計、構築があります。その際、ユーザーやクライアントからヒアリングをして、要件定義を行います。障害対応の際には多くの関係先と調整を行う必要があります。
そのため、インフラエンジニアにはコミュニケーションスキルとマネジメントスキルが求められます。
■ 論理的に考えることが得意な人
インフラエンジニアの役割として、システムの障害や故障の対応があります。障害や故障の原因を特定化し、有効な対策を講じる必要があり、その際に論理的思考(ロジカルシンキング)が求められます。
■ 知的好奇心が強い人
インフラの分野は日進月歩で進化しており、今学んだ知識が明日になると陳腐化することがあります。知的好奇心や探求心が旺盛な人は、その変化や進化に対して強い興味を覚え、自ら学ぼうとします。インフラエンジニアはこうした知的好奇心が強い人が向いています。
■ 改善や工夫が好きな人
インフラエンジニアは単にシステムの監視や保守するだけではありません。担当しているシステムや仕組みの問題点を発見し、担当エンジニアやクライアント、ベンダーなどに改善提案を行います。ただ与えられた仕事を黙々とこなすだけではなく、改善提案を行うのもインフラエンジニアの役割です。
■ 沈着冷静な人
インフラエンジニアはシステムが正常に稼働しているかを監視し、障害が起きればその対処を行います。障害に直面して慌てふためいたり、パニックに陥るようでは仕事は務まりません。インフラエンジニアは常に沈着冷静で、物事に動じない性格であることが求められます。
インフラエンジニアに向かない人の特徴
これからインフラエンジニアに向かない人について挙げていきます。該当する項目があれば、それらを克服することが求められます。
■ 不規則なシフト勤務が苦手な人
インフラエンジニアは24時間365日の対応が必要な場合が多く、交代制によるシフト勤務が一般的で、夜勤や休日出勤を求められることがあります。また突発的な障害対応などで緊急出動をすることもあり、定時出勤の仕事以外はしたくないという人にはインフラエンジニアは向いていません。
■ 地道な仕事が苦手な人
インフラエンジニアの仕事に派手さはありません。ルーティンワークが中心で、出来て当たり前の仕事です。コツコツと地道に仕事を行うケースが多くあり、目立ちたい人、脚光を浴びたい人にはあまり向いていません。
■ 変化が苦手な人
インフラエンジニアは所属企業によっては比較的短期のサイクルで客先派遣されるケースがあり、また扱うシステムや機器も頻繁に変わることがあります。そのため、安定志向が強く、早い変化が苦手な人や勉強嫌いの人はインフラエンジニアには向いていません。
インフラエンジニアはITの基盤に関わる重要な仕事

インフラエンジニアという響きに憧れるものの、インフラエンジニアが具体的にどのような仕事をしているのかが分からないという方もいます。インフラエンジニアの仕事には大きく分けて、インフラ・ネットワーク・サーバーの3つの分野があります。
自分自身がどの分野に興味があるのか、向いているのかを確認しておきましょう。
インフラエンジニアの仕事内容
「インフラ」という言葉はよく使いますが、その意味はご存知でしょうか?インフラとはインフラストラクチャー(Infrastructure)の略称であり、その意味は「基盤」です。
インフラエンジニアはITにおける「基盤」、具体的にはサーバー構成やネットワーク構成などの設計や構築、或いはそれらの運用、保守に関わる重要な役割を担っているエンジニアのことです。
インフラエンジニアの仕事の種類
インフラエンジニアの仕事は3つの分野に分かれ、それぞれの仕事内容や範囲は異なります。
以下、仕事の種類ごとに簡単に説明します。
▪ネットワークエンジニア:
主に、ユーザー(顧客)環境におけるサーバーやストレージ間のネットワークの設計・構築・運用などを行います。
▪サーバーエンジニア:
サーバー類(アプリケーションサーバー・Webサーバー・メールサーバーなど)サーバーの選定・設計・導入・運用などを行います。
▪保守・運用エンジニア:
稼働しているシステムの保守・オペレーション(操作)・システム監視・障害対応などを行います。

インフラエンジニアに必要なスキルと知識
インフラエンジニアの仕事では顧客(ユーザー)やITベンダー、メーカーなどとの関係が深く、要件定義や障害対応では関係先と直接調整することがあり、コミュニケーションスキルに加えてマネジメントスキルが必要です。
インフラエンジニアは裏方的な仕事にみられがちですが、対外折衝や調整の機会は少なくありません。
また、一部にはインフラエンジニアのプログラミング不要論がありましたが、運用の標準化、自動化が進んで時間的な余裕が生まれたことから、インフラエンジニアがプログラミングやシステム開発について学ぶケースが増え、中には万能エンジニアと言われるフルスタックエンジニアを目指す人もいます。
インフラエンジニアの年収
インフラエンジニアの年収が気になる人は少なくないでしょう。インフラエンジニアを十把一絡げにして、年収が低いという偏見もありますが、総じて必ずしも低くはありません。求人情報サイト「マイナビAGENT」の調査結果から、3分野のインフラエンジニアの年収を以下に列挙してみました。
▪サーバーエンジニア:465万円
▪ネットワークエンジニア:455万円
▪システム運用・保守エンジニア:416万円
ちなみに、システムエンジニア・プログラマーの年収は443万円ですので、ほぼ同レベルと見てよいでしょう。
【参考】:※IT・インターネット・通信 年収ランキング(マイナビAGENT)

インフラエンジニアのデメリットとメリット

インフラエンジニアの仕事について理解できたところで、ここからは、インフラエンジニアを目指して後悔しないためにもインフラエンジニアのデメリットとメリットを紹介します。
夜勤や休日出勤
インフラエンジニアが忌避される理由の1つに、夜勤や休日出勤が挙げられます。しかし、これはITエンジニアの宿命のようなもので、システムエンジニア・プログラマー・セキュリティエンジニア・クラウドエンジニアでも担当業務で障害が発生すれば、時間を問わず緊急出動を要請されます。また、最近は自動監視システムが定着したことで、システム監視の業務も自動化され、むしろ夜勤は自由時間が多く歓迎的に受け入れている人も増えています。
想定外の障害対応
どんなに精緻なシステムでも、人が設計し開発している以上、障害を100%排除するのは困難と言われています。例えば、1年近く安定稼働していたシステムが突然障害を起こし、システムダウンすることも珍しくはありません。この予期せぬ障害に真っ先に直面するのがインフラエンジニアです。そのために「キツイ仕事」と思われがちですが、社会的意義の大きな「やりがい」のある仕事とも言えます。
縁の下の力持ち
インフラエンジニアはシステムエンジニアと比べて、表舞台に登場する機会は少ない職種です。派手さはなく、人気もシステムエンジニアほど高くはありません。裏でシステムを支えるインフラエンジニアは言わば、「縁の下の力持ち」です。派手さを求める人にはこの地味さがデメリットと感じるかもしれません。
豊富なキャリアパス
インフラエンジニアには豊富なキャリアパスが想定されます。具体的には「ITコンサルタント」「プロジェクトマネージャー」「ITアーキテクト(設計士)」などです。
【参考】:インフラエンジニアの3つのキャリアパスとやりがいを徹底解剖!(マイナビAGENT)



実力重視
インフラエンジニアの仕事は実力主義であり、学歴で差別されることはほとんどありません。
あくまでもインフラエンジニアとしてのキャリアと実力が重視されます。実力を客観的に示せる資格、例えば「LinuC」や「シスコ技術者認定資格」などの資格を取得しておくと、資格手当が支給されるケースもあります。
企業のITシステム中枢部であるインフラに関わるインフラエンジニアを、正社員として採用する大企業は少なくないため、大企業の正社員として採用される可能性もあります。

インフラエンジニアにおすすめの資格

インフラエンジニアになる際に資格取得は必須ではありませんが、実力主義のインフラエンジニアの世界では資格がものを言います。ここでは、インフラエンジニアにおすすめの資格をまとめてみました。インフラエンジニアを目指す人はぜひ参考にしてみてください。
Linux技術者認定 LinuC level1
インフラエンジニアを目指す上で、まず最初に取得しておきたい資格としては、サーバー系の資格となるLinux技術者認定資格の「LinuC」レベル1(LinuC-1)をおすすめします。ITの未経験者でも比較的取得しやすい資格で、企業からも一定の評価を得られます。
【参考】:LinuC | Linux技術者認定試験 リナック | LPI-Japan
シスコ技術者認定 CCNA
ネットワーク系資格の中でも、国際的にも通用するシスコ技術者認定のCCNAは特におすすめしたい資格です。難易度はLinuC-1よりは少し上がりますが、日本でも認知度の高い国際資格です。

未経験からインフラエンジニアを目指すには

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