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PMPは難易度が高い?試験概要や受験メリット、攻略方法を解説
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PMPは難易度が高い?試験概要や受験メリット、攻略方法を解説

アンドエンジニア編集部
2024.11.11
この記事でわかること
PMP資格は合格率や合格点が公式から発表されておらず、難易度を定量的に判断することはできない
PMP試験の受験には実務経験を証明する必要があり、資格取得の難易度を引き上げている
PMP試験は2021年から4択問題のみから多様な問題形式で出題されるようになり、難易度が向上した

PMP資格は難易度が高い?

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PMPとは「プロジェクトマネジメントプロフェッショナル(Project Management Professional)」の略であり、プロジェクトマネジメントの専門家であることを証明する資格です。

プロジェクトマネジメントとは、プロジェクトを推進するためにリソースを適切に配分し、詳細な計画を立てるなどの管理を行うことで、それを担うプロジェクトマネージャーはプロジェクトを成功に導く非常に重要な役割を持っています。

PMPはプロジェクトマネージャーとしてのスキル証明に有効な資格ですが、その難易度の高さから「受かる気がしない」などと言われることもあります。

本記事では、プロジェクトマネジメント関連の資格の1つであるPMP資格に焦点を当て、その概要や難易度を中心に攻略法を紹介していきます。

【参考】:PMP®資格について|一般社団法人 PMI日本支部

PMPとは?資格取得で年収アップ?試験の概要から難易度まで解説

PMP資格とは?

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始めに、PMP資格の概要と受験のメリット、受験資格や受験方法などについて解説します。情報をしっかり把握して、PMP資格への理解を深めましょう。

PMP資格の概要

PMP資格は、米国のNPO法人プロジェクトマネジメント協会(Projecty Management Institute:PMI)が認定している国際資格です。プロジェクトマネジメントに関する知識と経験を測り、確かなスキルを持っていることを証明する資格試験となっています。

また、同協会が発行している「PMBOK(Project Management Body of Knowledge:通称「ピンボック」)」と呼ばれるプロジェクトマネジメントガイドは、世界中でグローバルスタンダードな位置付けにもなっています。

後述しますが、PMP試験では受験資格としてプロジェクトマネジメント自体の経験も求められています。また、資格を取得したとしても、CCRと呼ばれる資格更新プログラムへ参加し、継続的な学習を続けて3年毎に更新を行う必要もあります。

このようにPMPは、プロジェクトマネジメントにおいて権威のある組織に認定される資格であることに加え、資格取得後も継続的な学習を続けなければならないため、非常に信頼性の高い資格と言えるでしょう。

【参考】:PMP®資格について|一般社団法人 PMI日本支部

必要な受験資格

PMP資格には前述したように受験資格があります。資格試験を受けるには、以下の条件を満たさなければいけません。ただ試験を受ければいいだけではなく、学歴や業務経験にも左右されることに注意しましょう。

◼︎最終学歴が4年制大学卒業の場合、3年以上のプロジェクトマネジメント経験があること ◼︎最終学歴が高校もしくは短大卒の場合、5年以上のプロジェクトマネジメント経験があること ◼︎35時間以上のプロジェクトマネジメント教育またはトレーニングを受講する、もしくはCAPM資格を取得していること

【参考】:How to Apply for the PMP

PMPの受験資格とは?必要な実務経験や研修時間を徹底解説!

試験日程や試験形式

PMPの試験日程や試験形式は以下の通りです。

・試験日程:ピアソンVUEにて選択 ・試験会場:ピアソンVUEの指定会場またはオンライン試験 ・試験時間:230分(10分間の休憩が2回) ・出題数:180問(採点なしの事前テスト問題5問、採点あり175問)

【参考】:Microsoft Word - PMP Examination Content Outline - June 2019

出題範囲

PMPの試験内容は、以下の領域とその割合が出題されます。

「人:42%」  ・コンフリクトを管理する  ・チームをリードする  ・チームのパフォーマンスをサポートする  ・チーム・メンバーとステークホルダーに権限を与える  ・チーム・メンバー/ステークホルダーを適切にトレーニングする  ・チームを形成する  ・チームにとっての障害や障壁、阻害要因に対処して、除去する  ・プロジェクトの合意に向けて交渉する  ・ステークホルダーと協力する  ・共通理解を構築する  ・バーチャル・チームを関与させてサポートする  ・チームの行動規範を定義する  ・関係するステークホルダーにメンタリングを行う  ・感情的知性の適用を通してチームのパフォーマンスを向上させる

「プロセス:50%」  ・事業価値の提供に必要な緊急度でプロジェクトを実行する  ・コミュニケーションを管理する  ・リスクを評価して管理する  ・ステークホルダーを関与させる  ・予算と資源を計画し、管理する  ・スケジュールを計画し、管理する  ・プロダクト/成果物の品質について計画し、管理する  ・スコープを計画し、管理する  ・プロジェクト計画アクティビティを統合する  ・プロジェクトの変更を管理する  ・調達を計画し、管理する  ・プロジェクト文書類を管理する  ・適切なプロジェクト方法論/手法と実務慣行を決定する  ・プロジェクト・ガバナンス構造を確立する  ・プロジェクトの課題を管理する  ・知識を伝達してプロジェクトの継続性を確保する  ・プロジェクト/フェーズの終結または移管を計画し、管理する

「ビジネス環境:8%」  ・プロジェクトのコンプライアンスを計画し、管理する  ・プロジェクトのベネフィットと価値を評価し、実現する  ・外部ビジネス環境の変化によるスコープへの影響を評価し、対処する  ・組織の変更をサポートする

【参考】:Microsoft Word - PMP Examination Content Outline - June 2019

受験方法

PMP試験を受験する方法について解説します。受験に向けた基本的な流れは下記のようになっています。

1.PMIの公式サイトにてアカウントを作成する 2.35時間分のPM研修を受講する 3.プロジェクトマネジメント経験を示すために英語にてレビュー資料を作成し、提出する 4.資料に問題がなければ受験料を支払い、試験日を予約する 5.受験会場へ出向き、会場のパソコンで受験を行う 6.試験に合格すれば、PMP資格を取得

日本での試験は各地のピアソンVUE試験会場でほぼ毎日行われています。受験料は通常655ドルとかなり高額ですが、PMI会員であれば405ドルで受験することも可能です。

【参考】:How to Apply for the PMP

PMP試験の申し込み方法とは?受験資格を理解して挑戦してみよう
PMPの資格更新に必要なPDUとは?その概要と取得方法を紹介

再受験

試験の安全性確保の観点より、PMPの受験有効期間は、PMIから審査完了の通知日より1年間です。3回までは受験可能なので、仮に試験の結果が不合格であっても再トライができます。

3回の受験後に再申し込みが必要な場合は、最終受験日より1年間待機しなければなりません。その間、他のPMI資格試験に申し込むことも可能です。

【参考】:Microsoft Word - PMP Examination Content Outline - June 2019

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プロジェクトマネージャーの平均年収

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プロジェクトマネージャーの年収は「マイナビエージェント職業別年収ランキング」での平均年収は670万円(※2024年10月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」からプロジェクトマネージャーを参考にすると、平均年収891万円と分かりました。

国税庁2020年発表の民間給与実態統計調査における民間企業平均年収は433万円なので、プロジェクトマネージャーは一般平均年収よりも、やや高めであることが分かります。

資格は第三者に対するスキル証明となり、キャリアアップにつながります。プロジェクトマネージャーになれれば高収入が見込めるため、PMP資格を持っていることはキャリアにおいて有利になるでしょう。

【参考】:マイナビエージェント職業別年収ランキング ※【平均年収 調査対象者】2019年12月~2020年5月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁

PMP資格の難易度

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ここから本題となるPMP資格の難易度について解説していきます。PMP資格は、インターネット上の資格の難易度や偏差値に関する各種ランキングでも上位に来ているように、一般的には比較的難易度の高い資格として知られています。

その大きな理由には、受験資格を満たすことが難しいこと、試験そのものが難しいことの2つがあります。ここではより詳しくそれらの理由について見てみましょう。

試験を受けるまでが難しい?

まず、PMP資格の難易度を上げている理由の1つに受験資格があります。4年制大学の卒業者であり、3年以上のプロジェクトマネジメント経験があること(高卒・短大卒の場合は5年以上)を証明することは、多くのエンジニアにとって簡単なことではありません。

一般的な企業に勤めている場合、プロジェクトマネジメントの役割を担当できるようになるまで多くの時間が必要となります。したがって、ある程度の勤続年数のあるエンジニアでないと受験資格を満たすことは難しいでしょう。

また、この業務経験を英語で記述しなければならないという点も、受験までのハードルを上げていると言えます。PMP資格は国際資格であるためにそのようなルールですが、英語による文書作成スキルがあるエンジニアでなければ受験までたどり着くことは難しいでしょう。

ちなみに、プロジェクトマネジメント経験を証明するために、証明できる第三者の連絡先を記入しなければならないため、事実を誇張することも困難です。

【参考】:How to Apply for the PMP

合格率

残念ながらPMP資格試験自体の合格率は、受験者数等を含め公表されていません。そのため、どれだけの難易度であるかを客観的に証明することは難しい状況です。各情報サイト上の推測合格率で難易度を語るのも信憑性に欠けると言えるでしょう。

ハードルの高い受験資格や高額な受験料から、受験者数そのものがあまり多くないとも推測でき、合格率を予測するのは困難です。

試験の合格ラインについても公式には公開されておらず、過去のデータや各種情報サイトでの分析結果から推測するしかない状況です。国内及び国外の情報サイトにおいては、約60%の正答率が合格ラインであると推測されています。

もちろんこの60%は非公式の推測値であるため、試験毎に合格ラインが変わっている可能性もあります。以上のことから、PMPは合格予測を立てにくい試験であると言えるでしょう。

難易度が高いと言われる理由

PMP試験が難しいと言われているのはどのような理由からなのでしょうか。具体的には以下のような理由が考えられます。

■試験時間に対して問題数が多い PMP試験では230分の試験時間で180問を解かなければなりません。2020年までは240分で200問であったため、多少時間に余裕ができたように見えますが、1問あたり約1分20秒程度で解かなければならず時間に余裕はありません。

さらに、問題文自体が長文となっていたり、計算問題も含まれているため、なおのこと時間配分が重要となります。厳しい時間配分が求められるという点で、PMP試験は難易度が高いと言えるでしょう。

■豊富な知識が要求される PMP試験の出題範囲は、プロジェクトマネジメントを「人」、「プロセス」、「ビジネス環境」の3つの領域に分けた形です。

その出題のベースであるPMI発行のPMBOKは、300ページを超えるボリュームのあるガイドであり、一通り読了するだけでも時間がかかります。

さらに、その内容もプロジェクトマネジメントについての予備知識が前提となっていることから、この分野に馴染みのない方にとっては難易度は高めです。実際に、PMP試験を受験するにはプロジェクトマネジメントの経験が必要です。

このように、PMP試験を突破するためにはプロジェクトマネジメントを中心とした豊富な知識が要求されます。

■PMBOKに沿った回答が求められる PMP試験はPMBOKがベースとなっていますが、このPMBOKはPMIが独自の観点でまとめたガイドブックであり、マネジメントに対するアプローチ方法もPMI独自のものとなっています。

そのため、今までの個人的なプロジェクトマネジメント経験をもとに試験問題に回答してしまうと誤りとなってしまう可能性が出てきます。あくまでガイドブックに従った回答が求められているということです。

PMI試験ではプロジェクトマネジメント経験が豊富な方が有利になるのではなく、PMBOKの内容をどれだけ理解しているかが重要となります。

【参考】:プロジェクトマネジメント・ プロフェッショナル(PMP)®試験内容の概要

改定後の難易度は?

PMP試験は前述の通り2021年から大幅に改定され、出題形式、問題数、制限時間などさまざまな内容が変更されました。統計目的のダミー問題が25問から5問へ減少したことも大きな変更点ですが、問題の形式が変更となったことが受験者にとっての大きなポイントです。

従来は4択の選択問題のみでしたが、改定後は「多肢選択問題」「複数回答問題」「マッチング問題」「ホットスポット問題」「限定的な穴埋め問題の組み合わせ」と大幅にバリエーションが増えました。

合格率などの情報が非公開であるため、この変更によって実際の難易度がどの程度変化したのか推し量ることは困難ですが、問題への対処が難しくなったことは事実でしょう。

PMP資格を取得するメリットは大きい

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PMP試験には難易度を引き上げているさまざまな要因があることがわかりました。しかし、PMP資格を取得することには大きな価値があります。スキル習得と試験合格によって、少なくとも次の3つのメリットを得ることができます。

スキルアップ

まず1つ目のメリットにスキルアップがあります。試験合格に向けて勉強をする中で仕事の進め方に関する体系的なスキルが身に付き、より効率的に業務を進められるようになると考えられます。さまざまな専門用語や技術に関する理解を深める契機になるでしょう。

また、プロジェクトマネジメントのスキルは汎用的でさまざまな仕事に活用できます。プロジェクトマネージャー以外の職に就くことがあっても、身に付けたスキルは決して無駄にはなりません。

キャリアアップ

2つ目はキャリアアップにおけるメリットです。日本では今、プロジェクトマネージャーが不足していると言われており、プロジェクトマネジメントのスキルを持ったエンジニアがさまざまな企業で求められているのが現状です。

そんな中でPMP資格を取得することができれば、自身のスキルを大きくアピールすることができ、転職やキャリアアップをする際にも有効な資格となるでしょう。

人的ネットワークの拡大

3つ目に人的ネットワークの拡大があります。PMP資格試験の受験資格にはプロジェクトマネジメント研修への参加があり、さらに合格後の資格更新のためにはCCRと呼ばれるプログラムによる継続的な学習も求められています。

このような研修や、学習のためのセミナーや勉強会へ参加することで、数少ないプロジェクトマネジメント人材と交流することができ、さまざまなコネクションを得ることも可能でしょう。PMIでは試験合格者による部会活動も行っており、それらに参加するのもおすすめです。

【参考】:PMI日本支部会員制度

PMP資格取得と合わせて転職も考えている方は、このようなメリットをそのまま転職活動に活かすことができます。併せて転職エージェントも利用して、転職活動をより有利に効率よく進めましょう。

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PMPの攻略方法

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PMP試験はさまざまな観点から難易度の高さが伺えますが、受験するメリットは大きいです。では、具体的にどのように攻略していけばよいのでしょうか。代表的な攻略法を紹介していきます。

PMBOKガイドの活用

最も基本的な攻略方法はPMIが発行しているPMBOKガイドを活用することでしょう。実際、PMP試験はPMBOKを中心に出題されるため、このガイドブックの内容をいかに理解し、学習するかがカギと言えます。

PMBOKは現在第7版が発行されており、日本語版もPMI日本支部の公式ページから購入することが可能です。価格は高額ではありますが、PMP試験突破に必要不可欠であることは間違いないでしょう。

【参考】:PMBOKガイド第7版

問題集を繰り返し解く

PMP試験では過去問が公開されていないため、試験対策には市販の問題集に頼るのが有効な手段と言えます。試験問題の特徴や傾向に慣れておくためにも、問題集を繰り返し解くことは重要です。国内でもさまざまな問題集が発売されているので活用しましょう。

書籍として発売されている問題集以外にも、PMI認定トレーニングパートナーとして選ばれている日本プロジェクトソリューションズ株式会社がeラーニング形式の問題集を発売しています。スマートフォンにも対応しているため、スキマ時間を利用した学習を行うことも可能です。

【参考】:eラーニングによる問題集

PMPの勉強方法とは?難易度やおすすめの参考書、年収を紹介
PMP試験の勉強に役立つおすすめの参考書10選!試験概要も紹介

PMP資格取得のための平均勉強時間

PMP資格取得のための勉強に必要な時間は一般的に100時間程度といわれています。しかし、必要な勉強時間は人によってさまざまです。模擬試験などを利用しながら短期集中型で勉強する方もいれば、参考書を何度も読み返しじっくり時間をかけて勉強する方もいます。

PMPを受験される方の中には、現在もプロジェクトマネジメント業務に従事されている方が多いでしょう。仕事をしながら勉強時間を確保するのは大変ですが、勉強時間自体にはそれほどこだわらず、自分が納得できるレベルまで勉強したうえで受験することが望まれます。

年収アップにもつながるPMP資格を取得しよう

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PMP試験は「受かる気がしない」とも言われることから、他試験と比較しても比較的難易度が高いものと考えられます。

しかし、資格取得によってプロジェクトマネジメントスキルを証明することには大きなメリットがあるため、難易度の高さで敬遠せず、挑戦してみることをおすすめします。

プロジェクトマネージャーが不足する昨今の転職市場では、PMP資格保持者が大きく歓迎されることが予想され、年収アップも期待できます。PMP資格を武器として自分の強みをアピールしましょう。

さらに転職エージェントを利用すれば、自己PRの添削などもしてくれるため、より効果的に資格をアピールできます。

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