データサイエンティストのスキル要件とは?人材育成に政府が動く
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データサイエンティストのスキル要件とは?人材育成に政府が動く
キャリア・働き方
アンドエンジニア編集部
2021.06.01
この記事でわかること
データサイエンティストとは、膨大な蓄積データを活用・分析する統計の専門家です
データ分析はビジネス課題の解決やビジネス判断を助けることが期待されています
データサイエンティストは市場拡大により需要が高まり、スキル向上が内閣府でも検討されています

データサイエンティストとは?

data scientist

データサイエンティストとは、データサイエンスのために収集したデータを分析する統計の専門家を指します。2010年頃から始まったビッグデータによるデータ爆発と、人工知能(AI)の活用加速により蓄積データの活用の場が増大しています。そのため、従来学術的な意味合いの強かったデータ分析を担当するデータサイエンティストは、情報技術の進歩によりITエンジニアの活躍する領域となってきています。

データサイエンスとは?

データサイエンスは以下に挙げるデータ分析手法を扱う学術研究分野を指します。 ・数学や統計学を用いた数学的手法 ・計算機科学や情報工学を用いたコンピュータ技法 ・機械学習やパターン認識等の人工知能技術 データサイエンティストはこれらのデータ分析手法を活用データ分析を行います

データサイエンティストに求められるスキルは?

データサイエンティストの役割は、大きく分けて以下の通り分類されます。 ・サイエンス的な役割 データサイエンスの分析手法を研究し、利用すること ・エンジニアリング  データの分析のための収集や仕組みを作ること ・ビジネス      分析結果から導き出される傾向からビジネスへ活用すること

データサイエンティストは、以下の一連のデータ分析に必要とされるビジネスサイクルをカバーします。 (1) ビジネス課題の抽出 (2) データ収集の準備・収集 (3) データ分析 (4) ビジネス課題の解決

具体的な仕事は、最初にデータ分析に必要なビジネス上の課題をヒアリングし、データ分析項目定義とゴールを設定します。次に、必要な項目を収集するための環境を整備し、実際の収集を行います。そして収集データを分析し、問題の可視化を行っていきます。最後にビジネス課題の解決に必要な情報を整理し、ビジネス改善を進めます。そのため上記ビジネスサイクルに関係するスキルが求められます。

データサイエンティストの人材育成・スキル開発の動向は?

skill development

データサイエンティストは、人工知能(AI)の活用拡大により脚光を浴びています。

内閣府ならびに首相官邸により、イノベーション政策強化推進のための有識者会議「AI戦略」(AI戦略実行会議)が行われています。その中で議論されている主なAI適応領域として、各産業界、特に健康・医療・介護・福祉の分野が挙げられています。データサイエンティストはそのAI適応領域での活躍が強く期待されており、人材育成強化が検討されています。 参考:内閣府 AI戦略 参考:首相官邸 AI戦略2019

情報処理推進機構(IPA)におけるスキルの考え方は?

情報処理推進機構では従来のITスキル標準(ITSS)により、IT技術者のスキルを定義しています。データサイエンティストは学術を利用したデータサイエンス力・データエンジニアリング力・ビジネス力を総合活用する領域となりますので、データサイエンティスト協会と共同でデータサイエンティストのためのスキルチェックリストを作成しています。 参考:情報処理推進機構 データサイエンティストのための. スキルチェックリスト

データサイエンティスト協会におけるスキルの考え方は?

データサイエンティスト協会では「データサイエンティスト スキルチェックリスト」を定義しています。スキルレベルは以下の4段階となります。 ・シニア データサイエンティスト(業界を代表するレベル)  産業領域全体、複合的な事業全体の課題に対応できる ・フル データサイエンティスト(棟梁レベル)  対象組織全体の課題に対応できる ・アソシエート データサイエンティスト(独り立ちレベル)  担当プロジェクト全体、担当サービス全体の課題に対応できる ・アシスタント データサイエンティスト(見習いレベル)  プロジェクトの担当テーマの課題に対応できる 参考:データサイエンティスト協会 データサイエンティスト スキルチェックリスト

「データサイエンティスト スキルチェックリスト」のスキルカテゴリーは?

データサイエンティスト協会では、スキルを大きくデータサイエンス力・データエンジニアリング力・ビジネス力の3分類で整理して、人材育成に活用しています。 データサイエンス力・データエンジニアリング力・ビジネス力は、相互に重要性を持つものなのでバランスを保った知識吸収が必要となるでしょう。

デジタルリテラシー協議会とは?

2021年4月、内閣府が策定した「AI戦略2019」における、デジタル時代の人材育成や教育改革に対応すべくデータサイエンティスト協会・日本ディープラーニング協会・情報処理推進機構により、デジタルリテラシー協議会の設立が発表されました。本協議会では「デジタルを作る人材」だけでなく「デジタルを使う人材」を含めて人材育成を進めていく予定です。 参考:データサイエンティスト協会 「デジタルリテラシー協議会」設立のお知らせ

リテラシーレベル(DS検定™★)とは?

データサイエンティスト協会は、この秋からリテラシーレベル(DS検定™★)の実施を発表しました。その目的は、内閣府が策定した「AI戦略2019」に連動したデジタル時代の人材育成です。 対象者は、データサイエンティスト初学者、これからデータサイエンティストを目指すビジネスパーソン、モデルカリキュラム教育を受けた学生等幅広い層の受験を想定しています。2022年以降は春秋の年2回の試験実施を予定しています。 参考:データサイエンティスト協会 データサイエンティスト検定 リテラシーレベル(DS検定™★)

リテラシーレベル(DS検定™★)では「データサイエンティスト スキルチェックリスト」の想定スキルレベルの中で、アシスタント データサイエンティスト(見習いレベル)を対象として準備が進められています。 2021年7月には申し込みサイトがオープン予定であり、初回試験は2021年9月を予定しています。 参考:データサイエンティスト協会 データサイエンティスト検定™ リテラシーレベルとは?

データサイエンティストのスキルアップにお勧めの資格は?

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データサイエンティストは、サイエンス的・エンジニアリング的およびビジネス的な観点で仕事を進めます。そのため、学術的な知識と技術的な知識および業務的な知識がそれぞれ求められます。 ここでは、資格取得により得られるスキルについて整理します。

データサイエンティストにお勧めのデータサイエンス力を高める資格は?

データサイエンス力向上のためには、データ分析能力を証明する資格取得がおすすめです。 データサイエンティストは、学術的な知識と技術スキルをデータ分析に活用できるため、数学や統計の専門知識が求められます。統計自体の能力を証明するためには、統計質保証推進協会の統計検定がおすすめです。 参考:一般財団法人 統計質保証推進協会の統計検定

次に、分析計アプリケーションのプログラミング能力を証明するために、Python 3エンジニア認定データ分析試験では、確率や統計の数学技術とライブラリーを用いた分析実践能力が証明されます。 参考:Python 3 エンジニア認定データ分析試験

最後に人工知能全般の能力を証明するために、日本ディープラーニング協会の検定を紹介します。G検定はジェネラリスト向けの検定で、E資格はエンジニア向けとなります。E資格ではディープラーニングの理論を理解し、適切な手法を選択して実装する能力や知識を有しているエンジニアレベルにあるか検定します。 参考:一般社団法人 日本ディープラーニング協会のG検定、E資格

データサイエンティストにお勧めのデータエンジニアリング力を高める資格は?

IT系の共通スキルとして、情報処理推進機構(IPA)基本情報技術者試験(FE)および応用情報技術者試験(AP)がおすすめです。応用情報技術者試験合格により情報戦略立案やシステムの設計・開発・構築・導入を主導できるレベルとなります。 参考:情報処理推進機構(IPA) 応用情報技術者試験(FE) 参考:情報処理推進機構(IPA) 応用情報技術者試験(AP)

データサイエンティストが活用するデータベースの専門スキルとして、情報処理推進機構(IPA)データベーススペシャリスト試験(DB)がおすすめです。データ収集の環境構築に必要なデータベースの設計・開発・構築・運用ができるでしょう。 参考:情報処理推進機構(IPA) データベーススペシャリスト試験(DB)

また、オープン系データベースの認定試験であるOSS-DB技術者認定試験、並びに商用データベースオラクルによるOracle Masterの資格取得もおすすめです。データ分析システム用DB技術者は取っておきたい資格です。 参考:OSS-DB技術者認定試験 参考:Oracle 認定資格一覧

データサイエンティストにお勧めのビジネス力を高める資格は?

ビジネス力を向上するためには、実務経験を通じてスキルアップすることが望まれます。実務ではプロジェクト能力を生かしたビジネス判断が求められるため、情報処理推進機構(IPA)プロジェクトマネージャ試験(PM)が最適でしょう。資格取得により日程計画やビジネス課題の抽出、優先付け等が可能です。 参考:情報処理推進機構(IPA) プロジェクトマネージャ試験(PM)

データサイエンティストに求められるスキルを向上しデジタル人材として活躍しましょう

future

データサイエンティストビッグデータや人工知能の適用領域拡大により、一層需要が高まっています内閣府AI戦略においても今後の人材育成が議論されており、デジタルリテラシー協議会設立が発表されました。この流れは働き方改革による業務効率化を加速するものですので、スキルアップの準備を進めデジタル人材としての可能性を広げましょう

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