KotlinとJavaの違いについて
Androidのアプリ開発をしたいけれど、KotlinとJavaのどちらで開発すべきか悩む方もいるのではないでしょうか。特に、どちらの言語も学習したことがない場合、2つの言語の違いがよくわからないという方もいるかもしれません。
KotlinはJavaと互換性のある言語
KotlinはJetBrainsによって開発されたクロスプラットフォームあり、Androidのアプリ構築に適している言語として、Googleが推奨している言語です。
Androidのアプリ開発者の50%以上が主言語としてKotlinを使用しているほど、人気の言語です。さらにJavaとの相互運用性があるので、コードを移行せずにJavaと一緒にKotlinを使うことができます。
【参考】:Kotlin 公式
Javaはさまざまな開発現場で活用されている言語
JavaはOracleが開発したプログラミング言語で、アプリ開発だけでなくさまざまな開発現場で使用されている言語です。
また、Javaは1995年に初めてリリースされ、比較的歴史の古い言語のため、開発者の数も多くインターネットでのコミュニティや技術的な情報が充実しています。
【参考】:Java公式 Javaとは 【参考】:Java公式 Javaのコミュニティについて
ぜひ『マイナビIT エージェント』をご活用ください!
KotlinとJavaのメリットとデメリット
ここからはKotlinとJavaのメリットとデメリットについて解説します。Androidアプリの開発でどちらの言語で開発すべきか悩んでいる方は、こちらを参考にしてください。
Kotlinのデメリット
まずは、Kotlinのデメリットについて解説します。Kotlinのデメリットは主に2つあります。
■ライブラリが少ない Javaと比較すると、Kotlinはライブラリの量が少ないです。Javaのライブラリを呼び出すことになりますが、その場合多少Javaの知識も必要になってしまいます。Kotlinだけでアプリケーションを作成する場合は、ライブラリを作成するか1から機能を作成する必要があるかもしれません。
■Javaよりも情報量が少ない Kotlinはモバイルアプリケーションに特化して使用されていることもあり、ドキュメントの量もJavaと比較すると少ないです。また、日本語での情報も少ないため調査に時間がかかる可能性があります。
Kotlinのユーザが増えて情報が増えるまでは、海外のサイトなども参考にしつつ開発を進める必要があるかもしれません。
Kotlinのメリット
次に、Kotlinのメリットをみてみましょう。KotlinはJavaと比較するとコードが短いことなどがメリットとして挙げられます。それぞれのメリットについて詳しくみてみましょう。
■コードが短い KotlinのコードはJavaと比較して、記述量が少ないのがメリットの1つです。シンプルな記述で住むため結果的に開発時間の短縮や、ミスの削減などが期待できます。
■Null落ちしないように設計されている KotlinはデフォルトでNullを許容していないため、もしNullの変数がある場合にはチェックでコンパイルエラーとなります。一方、同様の状況でJavaはエラーとなってしまいますので、Kotlinの方がNullに対して安全性が高いといえます。
Javaのデメリット
Javaは、Kotlinと比較するとデメリットもあります。ここではJavaのデメリットについて紹介します。
■Androidアプリの開発に特化していない JavaはKotlinとは異なり、Androidアプリの開発に特化して使われている言語ではありません。また、他の中〜大規模のシステム開発にも使用されることから、Kotlinと比較するとオブジェクト作成などの手間がかかります。
■コードの記述量が多い JavaはKotlinと比較するとコードの記述量が多いです。そのため、同じ機能の実装でも、開発の時間が長くなる可能性があります。またコードの量が増えるということは、バグのチェックなども増える可能性がありますので、こちらもデメリットの1つと言えるでしょう。
Javaのメリット
続いてJavaのメリットについて紹介します。Javaのメリットは主に2つです。
■さまざまな案件で利用されている Javaは歴史が古く、開発者も数多くいるため開発現場でもよく使用される言語です。先述のデメリットでは、Androidアプリの開発に特化していないと述べましたが、アプリ開発以外の案件にも参画する場合は、Javaを学習した方が他案件にも参加しやすいと言えるでしょう。
■OSを選ばない JavaはMacやWindowsなどのOSに関係なく開発することができます。開発環境も、OSごとにSDKと呼ばれる統合開発環境がダウンロードできますので簡単に開発環境を用意することができます。
JavaやKotlinを扱う職種について
JavaやKotlinのスキルを磨き、今後エンジニアとして転職を目指している方も多いかと思います。エンジニアの中にもさまざまな職種がありますが、特にJavaやKotlinを使う職種としては、システムエンジニアが挙げられます。
そこで、ここからはシステムエンジニアの仕事内容や、年収について紹介します。
システムエンジニアの仕事内容
システムエンジニアの仕事内容は、アプリケーションやソフトウェアの設計と開発を行います。どんな機能を搭載するか、データベースは何を使用するかなど、さまざまなことを検討する必要があります。
特にサーバ周りの検討をする際は、バックエンドの知識も必要です。そのため、システムエンジニアを目指している場合は、バックエンドのスキルやアプリケーションの知識を身につける必要があります。
システムエンジニアの年収
システムエンジニアの年収は「マイナビエージェント職種図鑑」での平均年収は431万円(※2023年7月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のエンジニアを参考にすると、平均年収592万円と分かりました。
国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、システムエンジニアは一般平均年収よりも、やや低めであることが分かります。
しかし、システムエンジニアとしてスキルを磨くことができれば他の職種へのスキルチェンジなども狙うことができます。まずはシステムエンジニアとして開発の経験を積めば、年収アップを目指すことも十分可能です。
【参考】:マイナビエージェント職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁
KotlinやJavaの勉強方法
ここからは、KotlinやJavaの勉強方法を解説します。どちらも基本的な学習の流れは同じですので、これから学習を進める方は、ぜひ参考にしてください。
文法や記述ルールを理解する
まずは、文法や記述ルールといった基礎知識を学習することをおすすめします。JavaもKotlinも参考書やドキュメントが用意されていますので、それらを参考にしながら基礎的な理解を深めましょう。
【参考】:Kotlin公式 ドキュメント 【参考】:Java公式 ドキュメント
企業の研修やトレーニングを受講する
プログラミング言語を集中して短期間で習得したい場合には、オンライントレーニングなどを受講するのもおすすめです。トレーニングのコースによっては、基礎的な知識から教えてくれるコースやコードを実際に記述して簡単な機能を実装するなど、より実践的なコースも用意されています。
一方で、企業の研修を受講することもおすすめです。特に転職先の企業で研修を行ってくれる場合、自身のスキルに合わせて研修を行なってくれることもあります。また、転職エージェントを利用すれば、研修に力を入れている企業や未経験の方にあった企業を探してくれます。
エンジニア転職のご相談はぜひ
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アプリケーションを作成してみる
コードを書くことに慣れてきたら、1つ簡単なアプリケーションを作成してみましょう。アプリケーションの作成を通して開発環境の構築方法や、デバッグの仕方なども学ぶことができます。
また、バックエンドの場合はデータベースとの連携方法など、サーバ側の知識も身につくでしょう。
システムエンジニアを目指すなら
本記事では、KotlinとJavaの違いや学習方法などについて解説しました。今後システムエンジニアになりたいと考えている方は、ぜひ本記事を参考にしてください。
しかし、未経験からシステムエンジニアになりたい場合は、単純に勉強するだけでは転職は難しいでしょう。特にIT系の企業以外から転職を目指す場合は、どの企業が自分に合っているのか見極めることは困難です。
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