G検定のおすすめ本
AIへの関心が高まっており、そのAI知識を向上させるために、G検定を活用する方法があります。ここでは、G検定を受験する際に必要な受験範囲をカバーする学習本と、関連知識であるディープラーニングのおすすめ本をそれぞれ紹介していきます。
G検定の概要
G検定とは、日本ディープラーニング協会(JDLA、Japan Deep Learning Association)が主催するAI人材の認定試験を指します。G検定は、幅広い知識を持つジェネラリスト向けの検定です。頭文字のGは英単語の「General」が由来で、ジェネラリスト検定という場合もあります。
【参考】:G検定とは
G検定の実施目的
G検定は、AIおよびディープラーニングの活用のための知識習得のために実施されます。ディープラーニング自体の知識に加えて、AI活用に関する技術的な手法に関しても検定で評価されます。G検定では汎用的な知識全般を評価しますので、ビジネスパーソンにも有効な認定試験として位置付けられます。
G検定の実施要項
G検定は、年間5回オンライン形式で実施されます。2023年は3月・5月・7月・9月・11月に開催されます。
試験時間は120分で、知識問題が多肢選択式として200問程度出題されます。受験費用は、一般が13,200円(税込)、学生が5,500円(税込)です。試験中のカンニングメモの使用扱いについては、特段の制限を設けていません。
【参考】:G検定受験申込サイト
G検定の想定スキル
G検定では分野を大まかに、「AIとは」「AI領域における様々な技術手法」「ディープラーニングとは」「産業活用事例」「活用のために知っておくべきこと」「数理・統計基礎知識」に分類し、理解度を評価します。
試験範囲はさらに細分化され、シラバスにまとめられています。受験希望者は、シラバスに1度目を通しておくと良いでしょう。
【参考】:G検定の試験範囲(シラバス)と例題
G検定の次のステップは
G検定の合格者は、汎用的なAIやディープラーニングの知識が認められています。次のステップは、より深いスキル吸収を目指します。日本ディープラーニング協会は、エンジニア向けにE資格を用意しています。
E資格のEは、英単語の「Engineer」の頭文字に由来します。E資格は、実際のプロジェクトに関わるエンジニアを対象としており、ディープラーニングの理論やアルゴリズムを理解し、適切な手法や実装能力の知識を評価します。
【参考】:E資格とは
G検定のおすすめ本5選
ここでは、G検定合格に向けて必要な知識を吸収するためにおすすめの勉強本を紹介していきます。改定したシラバスに対応した最新版を用いるのがポイントです。日本ディープラーニング協会でも、おすすめ本を「推薦図書」として公開しています。併せてご確認ください。G検定の過去問は一部しか公開されていませんので、勉強本で傾向をつかむ必要があります。
【参考】:日本ディープラーニング協会 推薦図書 [2022年最新本] 【参考】:日本ディープラーニング協会 G検定の例題・過去問
深層学習教科書ディープラーニングG検定(ジェネラリスト) 公式テキスト 第2版
本書は、G検定の公式テキスト(通称:白本)です。試験実施団体の日本ディープラーニング協会が監修した書籍です。人工知能の動向と、ディープラーニングの概要がカバーされています。カタカナの用語が多用されていますので、用語の意味は必要に応じて確認しながら読み進めるのが良いでしょう。なお本書は、PDF版も販売されています。
▪著者:一般社団法人日本ディープラーニング協会(監修)、猪狩 宇司、今井 翔太、江間 有沙、岡田 陽介、工藤 郁子、巣籠 悠輔、瀬谷 啓介、徳田 有美子、中澤 敏明、藤本 敬介、松井 孝之、松尾 豊、松嶋 達也、山下 隆義 ▪ページ数:404ページ ▪出版社:翔泳社 ▪発売日:2021/4/27
【参考】:深層学習教科書ディープラーニングG検定(ジェネラリスト) 公式テキスト 第2版
徹底攻略 ディープラーニングG検定 ジェネラリスト 問題集 第2版(徹底攻略シリーズ)
本書は、G検定の公式問題集(通称:黒本)です。問題が若干少なめですが、G検定の出題に関係する解説が多く、全般を通して理解することができます。難易度は低めの解説本ととらえると良いでしょう。問題をもう少し勉強する場合は、他の参考本を合わせて利用するのがおすすめです。
▪著者:明松 真司、田原 眞一、杉山 将 ▪ページ数:288ページ ▪出版社:インプレス ▪発売日:2021/6/22
【参考】:徹底攻略 ディープラーニングG検定 ジェネラリスト 問題集 第2版(徹底攻略シリーズ)
最短突破 ディープラーニングG検定(ジェネラリスト)問題集 第2版
本書は、問題集ながらページの半分を解説に割り当てており、理解度を高める工夫がされています。書籍購入者には、「G検定オンライン模試」の特典がありますので、そちらを合わせて活用するのが良いでしょう。
▪著者:株式会社AVILEN 高橋 光太郎、落合 達也、渡邉 雅也、志村 悟、長谷川 慶 ▪ページ数:412ページ ▪出版社:技術評論社 ▪発売日:2022/8/25
【参考】: 最短突破 ディープラーニングG検定(ジェネラリスト)問題集 第2版
スッキリわかる ディープラーニングG検定(ジェネラリスト) テキスト&問題演習
本書は、テキスト兼問題集の位置付けで、青本と呼ばれています。他の勉強本でカバーされていない、解析手法や技法が解説されています。メインで使用する参考書と合わせて使用すると、補足情報としてAI知識の幅を広げてくれるでしょう。
▪著者:株式会社クロノス 佐野 大樹、藤丸 卓也 ▪ページ数:384ページ ▪出版社:TAC出版 ▪発売日:2022/02/24
【参考】:スッキリわかる ディープラーニングG検定(ジェネラリスト) テキスト&問題演習
これ1冊で最短合格 ディープラーニングG検定ジェネラリスト 要点整理テキスト&問題集
本書は、G検定の範囲を広くカバーしています。赤本と呼ばれており、黒本とどっちが良いか比較されることが多い書籍です。日本ディープラーニング協会の推薦図書であり、最新の認定試験への反映が待たれる状況です。
▪著者: 浅川 伸一(監修)、遠藤 太一郎(技術校閲)、山下 長義、伊達 貴徳、山本 良太、横山 慶一、松本 敬裕、杉原 洋輔 ▪ページ数:270ページ ▪出版社:秀和システム ▪発売日:2020/3/25
【参考】:これ1冊で最短合格 ディープラーニングG検定ジェネラリスト 要点整理テキスト&問題集
ディープラーニングのおすすめ本5選
ディープラーニングは、機械学習の手法としてしっかりと学び活用することが求められます。ここでは、ディープラーニングについてG検定に活用する面と、汎用的な知識吸収が期待できる面の両面でおすすめ本を紹介していきます。
ディープラーニング活用の教科書
本書は、日本ディープラーニング協会監修による事例解説の書籍です。35の活用事例をベースに、ディープラーニングの発展予測や実用方法が記載されています。AIの使い方を学ぶビジネスパーソンにもおすすめです。
▪著者:日本ディープラーニング協会、 日経クロストレンド(編集) ▪ページ数:292ページ ▪出版社:日経BP ▪発売日:2018/10/29
【参考】:ディープラーニング活用の教科書
ディープラーニング活用の教科書 実践編
日本ディープラーニング協会監修による事例の紹介書籍です。「ディープラーニングビジネス活用アワード」を受賞した26事例を取り上げています。具体的な事例に基づいてディープラーニング活用方法を解説しており、AI活用のイメージがより具体的になります。G検定に直接出題されるわけではありませんが、知識の底上げという視点では効果が高いでしょう。
▪著者:日本ディープラーニング協会、 日経クロストレンド(編集) ▪ページ数:260ページ ▪出版社:日経BP ▪発売日:2019/10/28
【参考】:ディープラーニング活用の教科書 実践編
データ分析のための数理モデル入門 本質をとらえた分析のために
データ分析の数理モデルをより幅広く解説しています。これまであやふやにしてきた用語やモデルの違いが分かり、最適なモデリングを行うことが可能です。初心者が、まずはしっかりと概要を学ぶのに最適な1冊です。
▪著者:江崎 貴裕 ▪ページ数:284ページ ▪出版社:ソシム ▪発売日:2020/5/15
【参考】:データ分析のための数理モデル入門 本質をとらえた分析のために
ディープラーニングを支える技術
本書は、著者の長年の経験を整理したものでディープラーニングをさらに理解したい方向けの書籍です。人工知能の関連知識と周辺分野の技術を学ぶことができます。今後のディープラーニングの活用について広範な予測とともに、将来性を理解することができます。
▪著者:岡野原 大輔 ▪ページ数:304ページ ▪出版社:技術評論社 ▪発売日:2022/1/8
【参考】:ディープラーニングを支える技術
ディープラーニング実践ガイド
本書は、ディープラーニングの研究で受賞歴のある3人の著者が、アイデアを実現する手順を解説したものです。ディープラーニングのアプリケーション開発を、クラウド、モバイル、ブラウザ、エッジデバイス上で実現していきます。ソフトウェア開発の知識がある方を対象とし、実践テクニックを伝えます。
▪著者:Anirudh Koul、Siddha Ganju、Meher Kasam ▪ページ数:616ページ ▪出版社:オライリー・ジャパン ▪発売日:2023/4/21
【参考】:ディープラーニング実践ガイド
G検定の勉強本は将来への自己投資です
AIの活用が進む中、そのAI活用を推進するエンジニアの必要性が高まっています。G検定は最初のステップとして、注目される資格です。将来的なエンジニアのスキルアップとしても、ビジネスパーソンの知識獲得としてもおすすめです。
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