G検定を受けても意味ない?取得のメリットや活用できる職種を解説!
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G検定を受けても意味ない?取得のメリットや活用できる職種を解説!
アンドエンジニア編集部
2023.05.08
この記事でわかること
G検定はAI・ディープラーニングの知識を有し、事業活用する能力があることを認定する試験
G検定が意味ないと言われる主な理由は、実装スキルを問われる検定ではないから
G検定を取得することで、AI技術者としての最低限必要なAI技術に関するリテラシーが習得できる

G検定は受けても意味がない試験だというのは本当?

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近年、AIやディープラーニングなどの技術が発展し、高度な画像認識や音声認識・高い精度での分析や予測に役立てられています。AIやディープラーニング関連の検定試験はいくつかありますが、その中の1つに「G検定」があります。

しかし、G検定についてインターネットなどで調べると、「意味ない」という声も聞かれます。

そこで今回は、G検定の受験を検討する方のために、G検定の概要や、受験に意味がないと言われる理由、受験のメリット、学習方法などについて説明していきます。

G検定とは?試験概要・出題範囲から試験対策の進め方まで解説
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G検定とはどのような試験なのか

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G検定は、これからAIディープラーニングの知識を習得しようという方におすすめの検定です。まずは、G検定の概要や試験内容、活用できる職種や年収について解説します。

G検定の概要

G検定は、一般社団法人日本ディープラーニング協会が主催する検定試験です。ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方法を決定して、事業活用する能力や知識を持つことを認定する試験で、1年に3回実施されています。

受験資格は制限がなく、誰でも受験することができます。試験時間は120分で、220問程度の知識問題が出題されます。受験方法は、自宅で受けるオンライン試験です。

G検定には資格の有効期限は設けられていません。ただし、合格証・合格者ロゴには、取得した年度が「2022 #1」のように表示されます。AI分野は急速に発展していることから、定期的な更新が推奨されています。

【参考】:一般社団法人日本ディープラーニング協会【公式】

G検定で問われる内容

G検定では、AIに関する幅広い範囲から問題が出されます。人工知能(AI)の定義や歴史から、探索・推論の手法、人工知能分野の問題、機械学習やディープラーニングの手法、ディープラーニングの社会実装に向けた課題などが、出題範囲とされています。

試験範囲の詳細は、公式サイトに掲載されているシラバスで確認しましょう。

【参考】:G検定とは - 一般社団法人日本ディープラーニング協会【公式】G検定の試験範囲(シラバス)と例題

G検定合格の鍵はいかに良いカンペを作れるかに掛かっている?

G検定はどのような職種で活用できるか

G検定を取得して活用できる職種として挙げられるのは、データサイエンティストや機械学習エンジニアなどの、AI関連エンジニアです。

データサイエンティストは、データの分析や統計の専門家で、様々な意思決定の場面でデータを活用して合理的な判断ができるように、統計解析やITスキルを持つエンジニアです。

一方、機械学習エンジニアは、コンピュータに命令やデータを与えて学習させる機械学習アルゴリズムを設計・開発するエンジニアです。

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G検定を活用できるエンジニアの年収とは

G検定を活用できるデータサイエンティストに近い職種であると考えられる、システムコンサルタントの年収は、「マイナビエージェント職業別年収ランキング」での平均年収は610万円(※2023年1月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のIT技術スペシャリスト(特定技術(DB・NW・セキュリティ等))を参考にすると、平均年収758万円と分かりました。

国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、システムコンサルタントは一般平均年収よりもやや高めであることが分かります。

データサイエンティストは顧客の抱える課題を、データの分析や統計で解決するためのシステムを開発します。問題解決に有効な、より高度で専門的なAI技術やディープラーニングの知識やスキルを身に付けることで、高い年収を得られると考えられます。

機械学習エンジニアに関しても、より高度な知識や技術を目指してスキルアップを重ねることで年収アップが期待できるでしょう。

また、AI関連の分野は進化が速いです。社会や企業から求められるエンジニアになるには、資格取得などを通じた学習機会を逃さず、日々最新知識を学ぼうとする姿勢が重要です。

【参考】:マイナビエージェント職業別年収ランキング ※【平均年収 調査対象者】 2015年〜2016年末までの間にマイナビエージェントにご登録頂いた20代・30代の方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁

G検定はなぜ受けても意味がないと言われるのか

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AI・ディープラーニングの知識があることを証明できるG検定ですが、一方で、受けても意味がないと言われるのは何故なのでしょうか。ここでは、その理由について考察していきます。

G検定ではコーディングスキルを学べないから

AI開発やディープラーニングと言えば、プログラミングを活用して機械学習やAIプログラムの実装を行うイメージがあるかもしれません。しかし、G検定はAI・ディープラーニングを事業に活かすための知識があるかどうかを問うもので、実際のプログラミングやAI実装のスキルは問われません。

そのため、AIを活用したプログラミングスキルを学ぶのに直接的なメリットが少ないのは事実でしょう。しかし、AIプログラミングを行うには、前提として、AIやディープラーニング自体について基礎知識が必要です。

プログラミングは別で学ぶ機会を設ける必要がありますが、AIエンジニアとして活躍することを目指す上で、G検定を通してAIに関する知識を習得することは、大いに意味があることです。

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資格の知名度がまだ高くないから

資格があまり広く知られていないから意味がない、という意見もあるようです。確かに、一般的に「G検定」と言われて、すぐに「AI・ディープラーニングの検定試験である」と出て来る人は、まだ少ないかもしれません。

しかし、G検定は比較的受験者数が多く、少なくともAI・統計関連の分野においては人気が高い検定試験であると言えます。2022年第3回のG検定の受験者は7,502名であり、多くの受験者が取得を目指している資格です。

【参考】:【2022年 第3回G検定 結果】7,502名が受験し、4,964名が合格。 - 一般社団法人日本ディープラーニング協会【公式】

G検定取得のメリットとは

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ここでは、AI・ディープラーニング関連資格としてG検定を取得することのメリットについて解説していきます。

AI・ディープラーニングの基礎知識を得られる

まず、G検定の学習を通して、AIとディープラーニングを活用する上での基本的な知識を得ることができるというメリットがあります。AIプログラミングの前提知識を身に付け、将来AIジェネラリストとしてAI・ディープラーニングを事業活用するための基礎を固めることができます。

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AI技術者としてのキャリアアップを目指せる

AI・ディープラーニングの分野は、近年特に産業への応用が進んでおり、エンジニアの需要も高まりつつあります。ただし、AI関連は高度な専門分野でもありますので、AI開発に携わるにはG検定合格程度以上のリテラシーが最低限必要だと考えられます。

G検定合格によるスキル証明は、AIエンジニアとしてのキャリアスタート時、またAIエンジニアとしてキャリアアップを目指す際にも有効でしょう。G検定の合格者には、合格証とともに名刺などに掲載可能な合格者ロゴ、デジタル証明書であるオープンバッジが配布されるので、スキル証明に役立ちます。

【参考】:G検定2022#3合格者の皆様へ - 一般社団法人日本ディープラーニング協会【公式】

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合格者コミュニティに参加できる

G検定に合格すると、JDLA資格試験の合格者のみが参加できるコミュニティ「CDLE(Community of Deep Learning Evangelists)」に参加することができます。CDLEは参加者6万人を超える日本最大のAIコミュニティです。

コミュニティサイトでメンバー同士で情報交換などができるほか、様々なイベントが開催されています。CDLEへの参加を通してディープラーニングの最新技術・論文・社会実装事例などを継続的に学ぶことができるため、AIエンジニアとしての価値を高め、維持していくことができます。

【参考】:CDLEについて

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G検定の学習方法と対策方法

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ここでは、G検定の合格に向けた勉強法や試験対策について解説します。

G検定の公式テキストを活用して勉強する

G検定の対策勉強には、まず公式テキストを活用して知識を習得することをおすすめします。G検定を主催する日本ディープラーニング協会が公式テキストを発行しており、受験者の間では「白本」と呼ばれ愛用されています。

主催団体が発行しているため、試験範囲(シラバス)が改定されても最新版をチェックすることで新しい試験範囲に準拠した学習を行うことができます。

▪深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト)公式テキスト 第2版

▪著者:一般社団法人日本ディープラーニング協会 監修、猪狩 宇司、今井 翔太、江間 有沙、岡田 陽介、工藤 郁子、巣籠 悠輔、瀬谷 啓介、徳田 有美子、中澤 敏明、藤本 敬介、松井 孝之、松尾 豊、松嶋 達也、山下 隆義 著 ▪ページ数:404ページ ▪出版社:翔泳社 ▪発売日:2021年04月27日 【参考】:深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト)公式テキスト 第2版|翔泳社の本

市販の問題集を活用する

G検定では過去問が公開されていないので、市販の問題集を活用して問題を解くことに慣れましょう。「最短突破 ディープラーニングG検定(ジェネラリスト) 問題集 第2版」では、G検定の試験範囲が網羅されていて丁寧な解説もついているので、試験対策をしっかり行うことができます。

▪最短突破 ディープラーニングG検定(ジェネラリスト) 問題集 第2版

▪著者:株式会社AVILEN 高橋光太郎,落合達也,渡邉雅也,志村悟,長谷川慶 著 ▪ページ数:412ページ ▪出版社:技術評論社 ▪発売日:2022年8月25日 【参考】:最短突破 ディープラーニングG検定(ジェネラリスト) 問題集 第2版

わかる問題からどんどん解き進める

G検定は、試験中にインターネット検索などを行う、いわゆるカンニングが許されています。

ですが、120分の試験時間で問題数は220問あります。1問あたりに使える時間は30秒程度で、とにかく素早く回答を進めていくことが求められます。そのため、1問1問検索しながら回答していると、時間が足りないということになりかねません。

試験が始まったら、わかる問題からどんどん解き進め、わからない問題は後回しにして最後まで回答しましょう。そして、余った時間でインターネット検索などを利用してわからなかった問題を解き、全問回答を目指すようにすると良いでしょう。

そのためには、もちろんカンニングしなくても回答できる問題が少しでも多くなるよう、勉強時間をしっかり取って学習を行っておくことが重要であることは言うまでもありません。

G検定を取得してAIエンジニアとしてのキャリアアップを目指そう

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ここまで、G検定の概要や取得のメリット、勉強方法などについて解説してきました。AI・ディープラーニングを活用して働きたい方にとっては、基礎知識を固めるためにぜひ受験を検討したい検定であることがわかりました。

G検定を取得したら、AIエンジニアとしてのステップアップを目指して、転職を検討するのも良いでしょう。しかし、検定に合格しても、1人で転職活動をするのは難しいものです。自分に合う企業を探し、面談で自分の知識やスキルを十分アピールしなければなりません。

そこでぜひご活用いただきたいのがマイナビIT エージェントです。 

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