Python試験は受けるべき?
プログラミング言語の習得度合いについては客観的には把握しづらい面がありますが、資格取得はそのスキル証明となり、プログラマーとしての地位の確立や、就職・転職に有利に働きます。
Pythonに関して資格試験制度がある以上は、自身の実力判定とスキルアップのために、受験をおすすめします。
この記事では「Python3エンジニア認定試験」に関する概要、資格取得のメリット、勉強法などについて解説をしていきます。
Pythonとは
Pythonは大人気のプログラミング言語の1つです。PythonはAIの機械学習、深層学習に適した言語として知られていますが、初心者にも分かりやすく、覚えやすい言語であり、しかも利用範囲が広いのが特徴です。
PythonはAI開発の他、組込アプリの開発からWebアプリケーション開発、データ分析など、さまざまな分野で活用されています。
2021年現在のGitHubの調査では、JavaScriptに続いて世界第2位の人気となり、またマイナビニュースによれば「2021年、 ITエンジニアが学びたいプログラミング言語ランキング調査」でも断トツの1位を記録しています。
【参考】:Github公式:Top languages over the years2021
【参考】:マイナビニュースTECH+:2021年 ITエンジニアが学びたいプログラミング言語、第1位はPython
Pythonエンジニア認定試験の種類
Pythonの資格認定試験としては「一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会」が運営する「Python3 エンジニア認定基礎試験」と「Python3 エンジニア認定データ分析試験」があります。
さらに今後は「Python 3 エンジニア認定実践試験」が追加される予定になっています。ここでは、Pythonエンジニアを目指す皆さんに最初に受けて頂きたい、「Python3 エンジニア認定基礎試験」を中心に紹介していきます。
Python3 エンジニア認定基礎試験
「Python3エンジニア認定基礎試験」は、一般社団法人の「Pythonエンジニア育成推進協会」が実施する、Python3に関する基礎的な知識や文法知識を問う初心者向けの民間試験です。
同法人が実施している試験としては、2020年3月からスタートした「Python3エンジニア認定データ分析試験」があり、主にPython3のデータ分析についての知識を問う試験です。
受験の流れ
Python資格試験の申込み方法から受験、合否までの流れを確認しましょう。
1.試験申込み
試験は全国のオデッセイコミュニケーションズCBTテストセンターで通年実施されています。
Python資格試験の受験申込は各試験会場にWebなどから直接申し込みます。
試験申込み:最寄りの試験会場を探し、試験申込みと受験料の支払を行います。
2.Odyssey IDの登録
Odyssey IDの登録:受験する前に登録が必要です。Odyssey IDは一度登録すれば繰り返し使えます。
3.試験当日
試験当日には①Odyssey ID・②パスワード、③受験票、④身分証明書(運転免許証やパスポート等)が必要です。忘れないようにしましょう。
4.試験結果
合否は試験終了の直後に判定され、受験者に「試験結果レポート」が渡されます。また「合格者の照会」ページで合格を確認できます。
5.合格認定証の送付
試験合格者には、4〜6週間以内に合格証が郵送されます。
Python 3 エンジニア認定基礎試験詳細
「Python3エンジニア認定基礎試験」の試験詳細は以下の通りです。受験に際して理解しておきましょう。
▪問題数:40問
▪出題形式:選択式
▪試験方式:CBT(Computer Based Testing)形式
※試験会場に設置されたパソコンで回答します。
▪試験時間:60分
▪合格基準:7割正解
▪受験料
・一般価格 11,000円(税込)
・学割価格 5,500円(税込)
▪難易度:合格率は80%前後
【参考】:マイナビAGENT:Pythonの資格試験について徹底解説!難易度や受験の流れについて
Python3エンジニア認定基礎試験に合格するメリット
「Python3エンジニア認定基礎試験」に合格することによるメリットは何でしょうか?これからメリットについて詳しく見ていきましょう。
Pythonエンジニアとしてのスキル証明になる
「Python3エンジニア認定基礎試験」に合格すれば、合格認定書が付与され、履歴書には「Python 3 エンジニア認定基礎試験 合格」と記載することができます。
この資格取得によって、Pythonに関する基礎知識を有している証明となり、プログラミング未経験者も含めて、就職や転職で有利になります。
また資格取得によって仕事の幅が広がり、Python3エンジニアとして、AI開発や、機械学習、データ分析などのさまざまな分野で活躍できる可能性が広がります。
自身のスキルアップ・キャリアアップにつながる
「Python3エンジニア認定基礎試験」の合格に向けた学習がスキルアップにつながり、資格取得によって仕事の幅が広がり、技術が蓄積されれば、エンジニアとしてさらにスキルを高められます。そのスキルの積み上げがキャリアアップへとつながっていくでしょう。
Python3試験の受験勉強法
「Python3エンジニア認定基礎試験」の合格に向けた勉強法について解説します。
認定テキストによる学習
「Python3エンジニア認定基礎試験」の主教材は、オライリー・ジャパン 刊の『Pythonチュートリアル第4版』です。他に、プログラミングに関する一般知識は、この教材以外からも出題されますので、主教材だけに頼らないよう、幅広く学習してください。
【参考】:Pythonチュートリアル 第4版
▪出版:オライリー・ジャパン
▪著者:Guido van Rossum(鴨澤 眞夫 訳)
▪発行:2021年02月1日
▪定価:定価1,980円(税込)
▪頁数:264ページ
参考書による学習
Pythonエンジニア育成推進協会では主教材以外の参考書の使用も推奨しています。ここでは入門者向けの教材をおすすめします。
▪出版:翔泳社
▪著者:岩崎 圭、北川 慎治
▪監修:寺田 学(Pythonエンジニア育成推進協会 顧問理事)
▪発行:2021年11月17日
▪定価:2,530円(税込)
▪頁数:328ページ
▪概要:初学者向けのPython入門書です。Pythonの基礎的な知識の習得を目標とし、必要最低限の知識を学べるよう丁寧に解説しています。章末問題で理解度のチェックができるようになっています。この試験は 2021年10月リリースのPython 3.10に基づいています。
2.ゲームセンターあらしと学ぶ プログラミング入門 まんが版こんにちはPython
▪出版:日経BP
▪著者:すがや みつる
▪発行:2020年5月7日
▪定価:1,650円(税込)
▪頁数:192ページ
▪概要:子供から大人まで、プログラミングをたのしみたい人向けの入門マンガです。
PRIME STUDY(無料の模擬試験)
「PRIME STUDY」はPython試験やPHP試験等の模擬試験サイトで、何度でも無料で受験できます。このサイトには「Python3エンジニア認定基礎試験」や「Python3エンジニア認定データ分析試験」合格者の学習法が載っていますので、参考にすると良いでしょう。
【参考】:PRIME STUDY
【参考】:Pythonエンジニア育成推進協会公式:認定教材・参考教材
Pythonブームを生かしてキャリアアップを!
この記事では、「Python3エンジニア認定基礎試験」の概要や勉強法を中心に解説してきました。扱いやすく、ライブラリが豊富なPythonの人気は高まる一方で、Pythonエンジニアの不足が懸念されるほどです。
こんな時こそ、Pythonエンジニアを目指す皆さんはスキル証明となるPython3資格を取得し、自らのキャリアアップに繋げるチャンスです。この記事を参考にして、ぜひ「Python3エンジニア認定基礎試験」に挑戦してみてください。
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