AWS認定資格とは?
まずAWS認定資格とは何かというところから解説しましょう。AWS認定資格を取得することで、どのようなメリットがあるのかについても説明していきます。
そもそもAWSとは
AWSとは、「Amazon Web Services」の略でありAmazonが提供するクラウドサービスの総称を指します。AWSの代表的なサービスには仮想サーバ・ストレージ・データベース・機械学習などがあります。
そもそもクラウドサービスとはインターネットを通じてサービスを提供しているものであり、近年注目を集めています。クラウドサービスを使えば自社でサーバを用意しなくてもクラウド上のサーバを使えば良くなるため、コスト削減に繋がります。
クラウドサービスには他にGCPやAzureなど様々な種類がありますが、その中でもAWSは初期費用があまりかからないメリットなどがあるため人気を集めています。クラウドサービスを学習したいならまずはAWSから習得するのがおすすめです。
【参考】:AWS
AWS認定資格とはAWSの技術があることを証明する資格
AWS認定資格は、AWSやクラウドサーバーに関するスキル・知識があることを証明する資格です。AWS資格は全部で12種類あり、それぞれ難易度や出題範囲が異なります。AWS資格を取得することでAWSを導入している会社への転職が有利になったり、社内でAWS関連の仕事を任されやすくなったりするメリットがあります。
【参考】:AWS認定資格
AWS認定試験の概要
AWS認定試験は、ピアソンVUEおよびPSIのテスト実施業者2社から提供されています。どちらを選択しても構いませんが、PSIは試験監督とのやり取りは全て英語ですので、英語が苦手な方はピアソンVUEより受験の申し込みをしましょう。
申込みの際には、試験予約や試験結果の照会を行うためにクレジットカードとAmazonアカウント(なければAWSアカウントを新たに作成)が必要です。その後、テスト実施事業者(ピアソンVUEまたはPSI)のサイトより試験申し込みを行います。
【参考】:ピアソンVUE:AWS認定 【参考】:PSI:AWS Certification
AWS認定試験の受験方法
受験については、試験会場に出向いて受験するテストセンター受験と、自宅や職場から受験するオンライン受験の2つの形態から選択できます。これまでは試験会場に出向いて受験するオフライン受験が主流でしたが、近年感染症対策により、自宅にいながらでも受験ができるオンライン受験が可能となりました。
オンライン受験の場合は、カメラ付きのネットワークに接続できるPCと、試験中に人の出入りがない個室を確保できれば、基本的にはオンライン受験の要件は満たせます。
AWS認定資格は大きく4コースに分かれる
AWS認定資格は、大きく「基礎コース」「アソシエイトコース」「プロフェッショナルコース」「専門知識コース」の4コースに分かれます。これら4コースの違いやそれぞれに該当する種類について詳しく解説します。
基礎コース
基礎コースに該当するものは、「クラウドプラクティショナー」のみとなっています。クラウドプラクティショナーはAWSやクラウドサーバーに関する基礎知識が問われるため、これからAWSを勉強するエンジニアや他業種の方におすすめの資格です。料金は税込11,000円となっています。
試験はテストセンターで受けられるほか、現在はオンラインでも受験が可能です。
【参考】:AWS Certified Cloud Practitioner
アソシエイトコース
アソシエイトコースは中難易度のAWS資格であり、次の3つの種類が該当します。受験料は税込15,000円です。
- デベロッパー
- ソリューションアーキテクト
- SysOpsアドミニストレーター
いずれもAWSを使っての実践的な開発ができるだけの知識を要求されます。
「デベロッパー」はAWSでのシステム開発・デプロイができるかが問われます。「ソリューションアーキテクト」はAWSでのシステム構築・設計ができるかが問われます。「SysOpsアドミニストレーター」はAWSでのシステム運用ができるかが問われます。
3つともAWSを実務で使った経験がない方には少し難しいですが、1〜2年程度の実務経験があるなら合格は十分可能です。
【参考】:AWS Certified Developer - Associate 【参考】:AWS Certified Solutions Architect – Associate 【参考】:AWS Certified SysOps Administrator - Associate
プロフェッショナルコース
プロフェッショナルコースは高難易度のAWS資格であり、次の2つが該当します。受験料は税込30,000円です。
- DevOpsエンジニア
- ソリューションアーキテクト
2つとも難易度は非常に高いため、実務経験者であっても合格にはそれなりの学習時間を有します。「DevOpsエンジニア」はアソシエイトのSysOpsアドミニストレーター・デベロッパーの上位資格であり、AWSでの開発・運用に関する高度な技術力を持っているかが問われます。
「ソリューションアーキテクト」は、アソシエイトのソリューションアーキテクトの上位資格であり、AWSでのシステム構築に関する幅広い知識を持っているかが問われます。
【参考】:AWS Certified DevOps Engineer - Professional 【参考】:AWS Certified Solutions Architect - Professional
専門知識コース
専門知識コースはジャンルごとの専門分野の知識が問われるAWS資格であり、次の6つが該当します。受験料は税込30,000円となっています。
- 機械学習
- セキュリティ
- データベース
- 高度なネットワーキング
- SAP on AWS(※Alexaスキルビルダーは2021年3月23日に終了)
- データアナリティクス
既に特定分野で活動している方が更にスキルアップする場合におすすめです。たとえば人工知能を利用したアプリケーション開発を担当している方は、機械学習資格を受けることでAWSも扱えるようになり仕事の幅が広がるでしょう。
【参考】:AWS Certified Machine Learning – Specialty 【参考】:AWS Certified Security - Specialty 【参考】:AWS Certified Database - Specialty 【参考】:AWS Certified Advanced Networking - Specialty 【参考】:AWS Certified: SAP on AWS - Specialty 【参考】:AWS Certified Data Analytics - Specialty
AWSのWeb問題集とは?
続いて、AWSのWeb問題集についてどういったものがあるのかを解説します。Web問題集で勉強できる範囲などについてまとめたので参考にしてください。
Web問題集はオンラインのAWS学習サイト
AWSのWeb問題集は、AWS認定試験の勉強をオンラインでできるサイトのことです。
特に「AWS WEB問題集で学習しよう」は2015年から運営されており、現在は3万人以上の利用者がいます。Web問題集は画面に次々と問題が出される仕組みになっており、回答をクリックするだけで問題を解いていくことができるため、効率よく学ぶことが可能です。
また、正解不正解に関わらず問題の詳しい解説が掲載されるため、それを読み込むことで理解を深めることができます。Web問題集を使うことで、資格対策ができるだけでなくAWSやクラウドサービスの基礎を固めることが可能です。
Web問題集には、実際に勉強をしてみた方の評判も掲載されています。評判を読む限り、Web問題集を使うことでAWS資格合格に近づくことができたという意見が多く寄せられています。
【参考】:AWS WEB問題集で学習しよう
Web問題集で学習できる範囲
Web問題集は、AWS認定資格の11科目全てを学習することが可能です。入門者向けであるクラウドプラクティショナーはもちろん、アソシエイト・プロフェッショナル・専門知識コースの資格も学習できます。Web問題集は入門者から上級者まで利用することができるサービスということです。
AWSのWeb問題集のメリット
Web問題集のメリットは、問題数が多いことです。
「AWS WEB問題集で学習しよう」のプロフェッショナルプランなら過去問を併せて3,700問も解くことができるため、かなりの知識を身につけることが可能です。5,480円という値段でこれだけの問題が解けるため、書籍を購入するよりもコストパフォーマンスが良いと言えます。
また、Web問題集は隙間時間を有効活用できるのもおすすめポイントです。
問題集はスマホやタブレットでも解けますし、1セット7問となっているため短い時間で解き終わることができます。さらに、Web問題集には「AWS認定本試験モード」というものがあり、受けたい科目の模擬試験を受けられるのもメリットです。
本番で出される問題を厳密に予想して抜粋しているため、質の高い試験対策となるでしょう。
【参考】:AWS WEB問題集で学習しよう
Web問題集以外のAWSの学習方法
最後に、AWSのWeb問題集以外の学習方法について解説します。特にアソシエイト・プロフェッショナルコースの試験合格を目指すなら、複数の勉強方法を組み合わせてより幅広い知識を得ましょう。
参考書を購入する
AWSは注目されている技術分野のため、入門者向け・上級者向けいずれも多くの参考書が販売されています。入門者向けの本にはAWSの基礎だけでなく、クラウドサービス全般やネットワーク・インフラについて広く学べるものもあります。ゼロからAWSを学ぶなら、Web問題集と平行して参考書も活用しましょう。
以下に、おすすめの参考書を3つピックアップしました。
▪「AWSの知識地図 〜現場必修の基礎から構築・セキュリティまで」 AWSパートナー・オブ・ザ・イヤーに選ばれたクラスメソッドのエンジニア達がまとめ上げた、AWSの知識を最短最速で学ぶための参考書です。基礎知識はもちろん、最低限のAWSの構成や現場で必須となるセキュリティについて分かりやすく解説しています。 ▪著者:菊池修治、深澤俊、谷山優依、洲崎義人、伊豫谷優希 ▪ページ数:288ページ ▪出版社:技術評論社 ▪発売日:2022/04/16 【参考】:AWSの知識地図 〜現場必修の基礎から構築・セキュリティまで
▪「一夜漬け AWS認定クラウドプラクティショナー直前対策テキスト[第2版]」 AWS認定試験の入門編となるクラウドプラクティショナーの対策本です。基礎から丁寧に解説しているので、全くの初心者の人でも短期間で合格を目指せます。頻出ポイントや模擬問題付の人気シリーズ第2版です。 ▪著者:山内貴弘 ▪ページ数:256ページ ▪出版社:秀和システム ▪発売日:2022/03/18 【参考】:一夜漬け AWS認定クラウドプラクティショナー直前対策テキスト[第2版]
▪「AWS認定資格試験テキスト AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト 改訂第2版」 2020年に改訂された「SAA-C02」試験に対応した、AWS認定 ソリューションアーキテクト – アソシエイトの対策本です。合格に必要なカテゴリーを網羅的に解説しており、練習問題と模擬問題で十分な解答力を身につけることができます。 ▪著者:佐々木拓郎、林晋一郎、金澤圭 ▪ページ数:344ページ ▪出版社:SBクリエイティブ ▪発売日:2021/01/21 【参考】:AWS認定資格試験テキスト AWS認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト 改訂第2版
クラムメディアを活用する
クラムメディアは、ベンダー資格の問題集をPDFで販売しているサイトです。
料金は30日間コースで6,000円となっており、かなりの問題を解くことができるため、Web問題集だけでは解き足りない方は併せて利用したいです。クラムメディアの問題集は頻繁にアップデートされているため、AWSの最新機能についても網羅されています。
【参考】:クラムメディア | 問題集
Udemyを活用する
Udemyはオンライン動画学習のプラットフォームサービスです。学びたい動画を1本単位で購入できるため、知りたいことを集中的に学ぶことができます。AWSに関する動画も充実しており、AWSの知識を深めたい方はUdemyも活用したいところです。
Udemyの特徴は頻繁にセールを行っていることであり、場合によっては80%オフで動画を購入できるときもあります。セール時を狙ってAWSの動画を購入すればお金をかけず学習することが可能です。
【参考】:オンラインコース - いろんなことを、あなたのペースで | Udemy
オンラインセミナーを活用する
AWS公式が開催している無料のオンラインセミナーを活用するのもおすすめです。オンラインセミナーに参加することでAWSの最新技術に関しても知識を得ることができます。オンラインでの開催のため地方に住んでいても受講できるのもメリットです。
【参考】:AWS トレーニングと認定イベントの詳細
AWSのWeb問題集は仕事が忙しい方にもおすすめ!
本記事ではAWSのWeb問題集について解説しました。Web問題集のメリットなどがおわかり頂けたかと思います。Web問題集の良いところはやはり仕事が忙しい方でも、数分の空いた時間があれば無理なく勉強できることでしょう。
AWSのようなクラウドサービスは今後更に伸びると推測されます。市場価値の高いエンジニアを目指すなら、AWSの知識・スキルはぜひ習得したいところです。本記事を読んだ方はぜひAWSの勉強を始めてみてください。
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