社内SEはやめとけと言われる理由とは?転職で失敗しないための方法を解説
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社内SEはやめとけと言われる理由とは?転職で失敗しないための方法を解説
アンドエンジニア編集部
2024.02.02
この記事でわかること
社内SEの主な仕事は社内インフラの整備、社内システムの開発、社内のサポートなどで守備範囲が広い
社内SEはやめとけと言われるのは、仕事の幅が広く、特定分野を極めることの難しさにある
社内SEには様々なメリットがあり、このメリットを最大化するには自分に合う企業を見つけることである

社内SEはやめとけという意見がある

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IT業界の中でも、人気が高く志望する人が多いと言われる社内SE(システムエンジニア)ですが、なぜか「やめとけ」という意見が一部にあります。社内SEとは、具体的には企業の情報システム部門で働いているシステムエンジニアを指します。

SNSなどには、一か所に腰を据えて仕事ができる社内SEを羨む声が多い中、なぜ否定的な声があるのでしょうか?そのため、IT業界の経験がない方で、社内SEを目指している方は不安に感じてしまうことがあると思います。

この記事では、「社内SEはやめとけ」と言われる理由と対策について解説していきます。併せて、社内SEの仕事、社内SEを目指す上で求められるスキルや資格なども紹介していきます。新卒の方もぜひ参考にしてみてください。

社内SEとは?仕事内容や将来性を徹底解説!必要なスキルも紹介

社内SEは転職先としておすすめ

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ITエンジニアの多くの人が抱える悩みには、「納期に追われる」「土日出勤がある」「クライアントに気を遣う」「将来が不安」といったものがあります。一方、社内SEは一般のITエンジニアが抱くような悩みは少なく、知名度の高い大企業で勤務する社内SEに憧れるSEは少なくありません。

もちろん、社内SEには社内SEならではの悩みや苦労もありますが、納期に追われたり、土日出勤を余儀なくされたりするケースは少なく、概して安定性は高い仕事と言えます。

一部には「社内SEはやめとけ」というネガティブな意見はありますが、募集に際して特定分野でのスキルレベルの要求がさほど高くないことから、ITエンジニア未経験者には、おすすめしたい職種の1つです。

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社内SEの役割と年収

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社内SEと一般的なSEでは、役割や仕事で何が異なるのかを見ていきます。併せて社内SEの年収について見ていきますので、社内SEを目指している方は、ここで社内SEに対するイメージをクリアにしましょう。

社内SEの仕事

企業によって多少は異なりますが、社内SEの多くは次のような仕事を担当しています。

■ 社内インフラの管理 社内SEの主な仕事として、社内インフラの構築や整備があります。社員に貸与するパソコンの調達や、社内ネットワークやサーバーの調達と管理、情報機器の管理・メンテナンスなど多岐に渡ります。またクラウドサービスを利用している場合には、クラウド側の管理責任があります。

■ 社内システムの企画・開発・運用 企業には様々な基幹システムがあり、また業務の効率化や情報共有を図るグループウェア、情報系システムが稼働しています。これら社内システムの企画、開発、運用は社内SEの仕事です。要件定義から基本設計、詳細設計、プログラミングは外部委託が一般的ですが、委託先の管理は社内SEが行います。

■ システムサポート・ヘルプデスク システムの社内への展開、ユーザー教育やユーザーサポートも社内SEの仕事です。たとえば「パソコンが故障した」「システムが動かない」といった対応も社内SEを中心に行います。またユーザーのリテラシー教育も社内SEが対応するケースがあり、IT全般の知識が求められます。

社内SEの年収

社内SEを目指すにあたって、社内SEの年収事情を把握しておきましょう。ここでは、社内SEの平均的な年収を紹介していきます。

社内SEは「マイナビエージェント 職種図鑑」によると平均年収は512万円、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近しい職種である「エンジニア/プログラマ」を参考にすると、平均年収592万円と分かりました。

国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、社内SEは一般平均年収よりも、やや高いことが分かります。

さらに高い年収を目指すには、社内SEとして専門性を磨く、マネジメント職を目指す、あるいはキャリアチェンジといった方法などが考えられます。

【参考】:マイナビエージェント 職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月から2020年12月の間でマイナビエージェントに登録いただいた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁

社内SEがキャリアパスを描く重要性とは?おすすめの職種6選も紹介

社内SEはやめとけと言われている理由

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客先常駐SEの人は、じっくり腰を据えて仕事ができる社内SEを羨ましく見ている人が少なくありません。それにも関わらず、「社内SEはやめとけ」と言われる理由はどこにあるのでしょうか。ここでは、社内SEが「やめとけ」や「きつい」と言われる理由について考察していきます。

社内でユーザーの矢面に立たされる

一般企業では社内システムにトラブルが生じると、ユーザーから直接社内SEやヘルプデスクにコールがあります。業務に直接影響があるシステムでトラブル対応が長引くとクレームとなり、社内SEは矢面に立たされ、厳しい叱責を受けることがあります。

担当範囲が広い

他のエンジニア職では、システムエンジニアを除けば、比較的担当範囲は限られ、その分野のスペシャリストとも言われます。一方、社内SEはあらゆる分野を担当することがあります。

サーバーやネットワークに関わる仕事からシステム開発、運用、外注先の管理、予算管理、BIツール(情報分析ツール)の操作など、様々な分野を任されます。このため担当範囲が広すぎることによる仕事の煩雑さがあります。

調整力が求められる

社内SEはあらゆる関係先との調整を行う立場でもあります。経営層へのシステム開発や導入に関する説明や稟議、外注委託先との折衝、利用部門のヒアリングやシステム導入スケジュールの調整など、情報システム部門がHUBとなる案件が多数あり、その調整作業に追われることがあります。

また利用部門も人事、経理、経営企画、法務などの管理部門から営業部門まで、あらゆる部門が対象になり、調整力がないと仕事が進みません。

専門知識が身に付きにくい

社内SEの業務範囲は広く、関係先が多く、特定の分野に絞って取り組むことが難しいポジションにあります。そのため、プログラミングを覚えたい、システム開発手法を学びたいといった希望があっても、仕事によって特定のスキルが身に付きにくいのは難点といえます。

業務知識や経営知識が求められる

社内SEは経営層から管理部門、営業部門など、あらゆる部門を相手に仕事をします。そのため、社内SEは業務知識、法的知識や経営知識まで幅広い知識が求められます。会計システムの開発であれば簿記の知識が求められます。販売管理システムは仕入れから在庫管理、売上管理までの知識が必要です。

時には誤解や偏見も

以上が社内SEの主な仕事ですが、社内SEの役割は企業によって異なります。「社内SEあるある」と言われるように、社内SEに対する誤解や偏見が一部に残っています。主に小規模の企業を中心に、社内SEは便利屋やと勘違いされたりしているケースがあります。

以上、「やめとけ」「きつい」と言われる理由を6つ挙げましたが、これほど多くの勉強や経験をできるIT職種は他にないと言えるほど様々なスキルが身につきます。社内SEは「楽すぎ」という誤解も一部にはありますが、様々な経験ができ、自らを成長させることができる社内SEは魅力的なエンジニア職の1つと言えます。

社内SEのデメリットとメリット

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ここからは社内SEとして、どのようなデメリットやメリットがあるのか、確認しておきましょう。

社内SEへの転職のデメリット

社内SEにはデメリットがあることを理解した上で、後悔することがないよう正しい転職の判断をするべきでしょう。

■ 年収が思ったほど上がらないことも 転職先の賃金体系によって社内SEの給与は決まります。そのため、転職してからしばらくは期待したほど年収が上がらない可能性もあります。社内SEにとって有利な専門職制度の導入企業、資格手当制度を導入している企業を選ぶというのも1つの手段です。

他に希望年収以上の企業、昇進や昇給が早い企業を中心に就活する方策もありますが、その場合は豊富な情報を持ち、しっかりサポートしてもらえる転職エージェントの力を借りるとよいでしょう

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■ 希望の職種に就けない可能性も 社内SE募集では欠員補充による募集もあるため、予想外の仕事を担当することがあります。自分自身は、システム開発の経験を積みたいと考えて入社したにもかかわらず、ヘルプデスクを担当することがあります。

社内SEは特定の仕事だけを永続的に任せされることは少なく、ジョブローテーションによって様々な仕事を経験できますが、必ずしも希望の仕事に就けるとは限りません。

ここで期待していた仕事に就けなかったと悲嘆し、転職を後悔するケースが稀にあり得ます。そのため転職活動においては、企業研究と企業選びに十分注意を払うようにしましょう。

社内SEになると後悔する?転職前に知るべきメリット・デメリットを解説

社内SEへの転職のメリット

社内SEへの転職では様々なメリットが期待できます。しかし、それは企業によっても温度差があります。これらメリットをしっかり享受できる企業を目指すことが転職活動では重要です。

■ 発注者の立場で上流工程に関われる 社内SEは社内システムの開発に関わります。その際にはシステム化計画や企画、要件定義など、開発プロジェクトの上流工程に関わる機会が多くあります。多くの企業は、詳細設計以降は外部委託先に任せるケースが多いため、社内SEは上流工程を中心にじっくり関与できる点は魅力です。

■ ユーザーや会社の評価を実感できる 社内SEは直接、自社のユーザー部門や経営者と接触できるため、システムに対する評価を直接知ることができます。時には関わったシステムに高い評価を得たり、感謝されたりすることで、大きなやりがいを感じられるのは社内SEならではです。

■ ワークライフバランスを実現しやすい 社内SEはベンダー側のように納期に縛られることはなく、セルフマネジメントを行いやすい立場にあります。そのため、ワークライフバランスを実現しやすく、自己啓発に力を入れたり、家族との触れ合いを強めたり、公私ともに充実した生活を送りやすくなります。

■ 豊富なキャリアパスを描ける 社内SEは業務範囲の広さが特徴であり、担当する業務システムは人事、財務、販売など多岐に渡り、IT分野においてはインフラエンジニアからプロジェクトマネージャーまで、多くの職種との接点があり、様々なキャリアパスを描きやすい立場にある点は社内SEの魅力です。

社内SEへの転職に必要なスキルとは?おすすめの資格10選を紹介!

社内SEを目指す上でおすすめの資格

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社内SEとして採用されるには、IT関連のスキル証明となる資格を有している方が有利に働くケースがあります。ここでは、未経験者が比較的取得しやすく、知名度の高い国家資格を3つ紹介します。時間との関係もありますが、最低限「ITパスポート」は取得しておくことをおすすめします。

ITパスポート試験(IP)

情報技術、情報処理の分野における基礎的な知識を問う試験です。資格取得者は一般企業においては、主にIT推進役としての活躍が期待されます。難易度は比較的低いですが、未取得の方はエンジニア職に向けた初めの一歩として取得しておくことをおすすめします。

【参考】:ITパスポート試験(IP)

ITパスポート試験とは?メリットや試験詳細・学習方法を解説!

基本情報技術者試験(FE)

高度IT人材を目指す上で必要となるITに関する基本知識や技能を問う試験です。ITエンジニアとして主にシステム設計・開発・運用分野での活躍が期待されます。社内SEを目指す方は、最低限取得しておきたい資格です。取得済みの方はぜひ上位資格の応用情報技術者試験にチャレンジしましょう。

【参考】:基本情報技術者試験(FE) 【参考】:応用情報技術者試験(AP)

効率的な基本情報技術者試験の勉強法とは?出題傾向をチェック!
応用情報技術者試験は難しすぎる?その真偽やメリット、試験対策など

情報セキュリティマネジメント試験(SG)

情報セキュリティを担える人材の育成を目的として誕生した資格試験です。ITパスポートの上位資格となる試験で、比較的取得しやすい資格です。情報システム部門がセキュリティ推進部署を兼ねているケースが少なくないため、この資格を取得しておくことで、大きなアピールになります。

【参考】:情報セキュリティマネジメント試験(SG)

情報セキュリティマネジメント試験はCBT方式!申し込み方法も解説

憧れの社内SEとして転職を成功させましょう

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ここまで「社内SEはやめとけ」と言われる理由、社内SEのメリットやデメリットについて紹介してきました。社内SEは他のエンジニア職種と比べて、募集人数が限られ、狭き門のイメージがある事から、IT業界未経験から社内SEへの転職は難しいという不安を拭えない方もいることでしょう。

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