令和2年度から情報セキュリティマネジメント試験はCBT方式を採用
令和2年度から情報セキュリティマネジメント試験と基本情報技術者試験は、CBT方式により試験が実施されています。ここでは、情報セキュリティマネジメント試験とCBT方式について詳しく紹介します。 ( 参考:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/cbt_sg_fe.html )
情報セキュリティマネジメント試験とは
情報セキュリティマネジメント試験とは、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が主催する国家資格の1つです。IPAが主催する試験の難易度は4区分されており、情報セキュリティマネジメント試験はレベル2に相当します。レベル2に相当する資格として基本情報技術者試験試験が挙げられます。情報技術セキュリティマネジメント試験に受験条件はないため、誰でも受験可能です。 ( 参考:https://www.jitec.ipa.go.jp/sg/about.html )
情報セキュリティマネジメント試験の合格率は約50%程度であり、他の情報系資格と比較すると難易度は低いと言えるでしょう。試験に合格するためには、午前試験と午後試験の両方で得点率60%以上を取得する必要があります。試験の日程については、IPAの公式サイトに掲載されています。例えば、令和3年(2021年下期)の試験日・試験会場・受験手数料・申し込み方法などは下記のサイトで確認可能です。 ( 参考:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_02annai/r03-2sg_exam.html )
CBT方式とは
CBTとは「Computer Based Testing」の略称であり、コンピュータを活用して受験する方式のことです。ITパスポート試験では既にCBT方式が採用されており、試験日程や試験会場が充実しています。また合格発表までのスピードの早さも特徴です。今後は基本情報技術者試験や情報セキュリティマネジメント試験についても受験者へのメリットが増えていくことが予想できるため、今後の動向に注目です。
既に情報セキュリティマネジメント試験をCBT方式で受験した方の感想によると、午前試験は紙媒体の試験と遜色ないと言われています。一方、午後試験ではページをめくるのが紙媒体と比べると面倒などのデメリットを感じている方もいます。
情報セキュリティマネジメント試験の申し込み方法
情報セキュリティマネジメント試験は、上期と下期の年2回CBT方式によって実施されます。試験の申し込みを行うには、まず下記のプロメトリック社のWebサイトにアクセスします。 ( 参考:http://pf.prometric-jp.com/testlist/sg/index.html )
支払い方法は、クレジットカード・コンビニエンスストア払い・Pay-easy払いから選択できます。クレジット決済の場合と、コンビニエンスストア払い・Pay-easy払いの場合で予約受付期間が異なるため、注意が必要です。
試験会場は全ての都道府県で1カ所以上あり、試験会場については下記のサイトで確認可能です。また、試験日の3営業日前まで(土日が受験日程の場合は4営業日前まで)試験日時や試験会場は変更できます。ただし予約のキャンセルはできません。 ( 参考:http://pf.prometric-jp.com/testlist/sg/reserve.html )
実際に試験を予約するには、まず下記のサイトからプロメトリックIDを取得する必要があります。 ( 参考:http://pf.prometric-jp.com/testlist/sg/online.html )
プロメトリックIDが取得できたらログインし、試験の予約を行います。ログインができれば、個人情報を確認したり、試験会場・試験時間・支払い方法を選択したり具体的な詳細を決定することが可能です。最後に予約完了メールが送付されるため、確認書を印刷し試験当日に持参しましょう。確認書は持参しなくても受験は可能です。送付されたメールをきちんと確認し、当日に必要なものを把握するのが大切と言えます。
なお令和2年度の試験では中止や延期が発生しました。令和3年度以降も試験日程などが変更される可能性もあるため、公式サイトを随時チェックしましょう。
情報セキュリティマネジメント試験の資格を取得するメリット
情報セキュリティマネジメント試験の申し込み方法は理解できたでしょうか。ここでは、情報セキュリティマネジメント試験の資格を取得するメリットについて詳しく紹介します。
セキュリティに関する知識が身に付く
情報セキュリティマネジメント試験に合格するために勉強することで、セキュリティ関連の知識を身に付けることが可能です。近年ではサイバー攻撃が増加しているため、あらゆる業界・業種でセキュリティ対策を重視しています。
情報セキュリティマネジメント試験の勉強で得た知識は、仕事だけではなく、自分を守ることにもつながります。例えば、自分のPCに保存された情報が外部に漏洩しないようにするには、自分自身で守らなければなりません。そのためセキュリティに関する知識を身に付けておくことは、現代の社会を生き抜くうえで重要と言えます。
就職や転職活動でアピールできる
情報セキュリティマネジメント試験は国家資格の1つであり、IPAが主催している試験ということで認知度も高いです。資格を取得することによって、セキュリティ関連のスキルを客観的に証明することができます。情報セキュリティマネジメント試験の資格は就職・転職活動におけるアピール素材の1つとして役立つでしょう。
しかし、IT業界では資格よりも実務経験が重視される傾向にあります。そのため資格だけではなく、実務経験を積むのも大切です。
近年ではセキュリティに関するスキルはIT業界だけではなく、金融・医療・教育など様々な業界で重視されています。そのため情報セキュリティマネジメント試験の資格はIT業界だけではなく、他業界に就職する際にも役立ちます。
セキュリティ関連の上位資格を目指せる
情報セキュリティマネジメント試験に合格すれば、IPAが主催しているセキュリティ関連の上位資格を目指しやすくなります。例えばセキュリティ関連の資格として、「情報処理安全確保支援士試験」が挙げられます。情報処理安全確保支援士試験はIPAが主催している試験の中では、最も難易度が高い試験の1つです。情報処理安全確保支援士試験を受験するにあたって、受験条件はありませんが、事前にセキュリティに関する知識がある方が合格しやすいでしょう。
また、情報処理安全確保支援士試験に合格して申請を行えば、情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)の国家資格を取得することができます。情報系資格の中では初めての士業であり、将来性は高いと言えるでしょう。いきなり情報処理安全確保支援士試験に挑戦するのはハードルが高いため、まず情報セキュリティマネジメント試験の合格を目指しましょう。
情報セキュリティマネジメント試験に合格するための勉強方法
情報セキュリティマネジメント試験の資格を取得するメリットは理解できたでしょうか。ここでは、情報セキュリティマネジメント試験に合格するための勉強方法について詳しく紹介します。なお、この記事では独学で学ぶ方法について解説します。
情報セキュリティマネジメント試験に合格するために必要な勉強時間
情報セキュリティマネジメント試験に合格するためには、ITに関する知識がない方であれば目安として約200時間程度の勉強時間が必要です。一方、ITの基礎知識がある方であれば、勉強時間を短縮できます。例えば下位資格であるITパスポート試験の資格を保有していれば、勉強時間は比較的少なくて済むでしょう。勉強時間は人によって異なるため、効率よく学習することが大切です。
具体的な勉強方法
独学で学習する場合、書籍と過去問を活用するのがおすすめです。午前試験は基礎知識を身に付ければ、十分に合格できます。そのため書籍でインプットし、過去問でアウトプットする流れを繰り返すことで、効率よく学習することが可能です。午前試験の合格点が取れたら午後試験の対策に移りましょう。
また、午後試験では知識だけではなく、長文読解力も要求されるため問題に慣れることが大切です。そのため問題集もしくは過去問を活用して、数多くの問題に取り組むのがおすすめと言えます。時間制限もあるため、きちんと制限時間内に問題を解くことができるのか確認するのも重要です。IPAの公式サイトには過去問と解答が無料で公開されているため、積極的に活用しましょう。 ( 参考:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/_index_mondai.html )
情報セキュリティマネジメント試験ではCBT方式が採用!
これまでに、情報セキュリティマネジメント試験・CBT方式の概要や情報セキュリティマネジメント試験の申し込み方法・メリット・勉強方法について解説しました。情報セキュリティマネジメント試験では令和2年度からCBT方式が採用されています。また、申し込み方法もこれまでと異なるため注意が必要です。
情報セキュリティマネジメント試験の難易度は基本情報技術者試験と同じレベルに位置し、きちんと学習すれば独学でも十分に合格できます。過去問は無料で利用できるため、上手に活用しましょう。
さらに情報セキュリティマネジメント試験の資格を取得すれば、セキュリティに関する知識を習得したり、就職・転職活動のアピール素材として利用したりすることができます。今後はセキュリティに関する高度なスキルを持った人材は重宝されるため、ぜひ情報セキュリティマネジメント試験に挑戦してみましょう。
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