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GPT Storeとは?概要やGPTsの検索・作成・公開方法を解説
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GPT Storeとは?概要やGPTsの検索・作成・公開方法を解説
アンドエンジニア編集部
2024.06.24
この記事でわかること
GPT Storeは、特定の目的に応じてカスタマイズされたGPTを共有・利用できるOpenAIのプラットフォームである
無料プランのユーザでもGPT Storeを利用できるが、画像生成など一部の機能には制限がある
有料ユーザはGPT Storeで自作のGPTを公開して他のユーザと共有でき、将来的に収益化できる予定もある

GPT Storeとは何か

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GPT(Generative Pre-trained Transformer)とは、OpenAI社によって開発された大規模な自然言語処理モデルです。

対話型に特化したChatGPTは気軽に利用でき、テキスト生成や翻訳をはじめとしたさまざまな用途で活用している方も多いでしょう。

GPT Storeは、特定の目的に合わせて作成されたGPTをユーザ同士で共有できる場所として、OpenAI社が用意したプラットフォームです。

GPT Storeでは、ユーザが特定用途向けにカスタマイズされたChatGPTであるGPTsを作成し、自分で活用したり、他のユーザに利用してもらったりできます。

この記事では、GPTをより活用したい方のために、GPT Storeの概要や使い方を解説します。ChatGPTの無料プランで使えるかどうかも説明します。

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GPT Storeの概要

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GPT Storeは、特定のタスクや目的に応じたGPTsを作成し、使用したり共有したりできるプラットフォームです。ここでは、GPT Storeの概要や、GPTsとは何かについて解説します。

GPT StoreはGPTsのプラットフォーム

GPT Storeは、特定のタスクや目的に応じたGPTsを作成して使用したり、共有したりできるプラットフォームです。

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【図】:GPT Store

GPT Storeでは、ユーザが自分の興味やニーズに合わせたGPTsを探して利用できます。また、自分でGPTを作成したい場合に、独自のGPTを簡単に作成するためのツールも提供されています。

さらに、作成したGPTを他のユーザと共有したり評価を受けたり、今後は収益化できるようになることが予定されています。

GPTsとは何か

GPTsとは、特定の指示や知識を組み合わせてカスタマイズされたChatGPTの1種です。

ChatGPTが幅広いジャンルに対応できるのに対し、GPTsは専門的な用途に特化している点が特徴です。執筆、コーディング、イラスト生成など、特定のジャンルに特化させることができます。

GPTsではGPT個別のカスタマイズが可能

通常のChatGPTの場合、ユーザの目的に沿ったより望ましい回答を得るためには、プロンプトを細かく調整する必要があります。しかし、作り込んだプロンプトを毎回貼り付けて質問するのには手間がかかります。

ChatGPTには、あらかじめユーザが設定しておくことで、ChatGPTに対して特定の動作や対応をカスタマイズするための「カスタム指示」がありますが、対話ごとに内容を切り替えることはできないので、すべての対話で反映されてしまいます。

GPTsは、このカスタム指示を個別に与えて、特定の用途を目的にカスタマイズしたChatGPTであると言えます。

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【図】:ChatGPTのカスタマイズとGPTs

例えば、執筆用GPTを作成して好みの文体や文章作成における細かいルールを設定しておけば、この執筆用GPTを利用する時だけ、そのカスタマイズ内容を利用することができるのです。

ChatGPTの使い方とは?実際に使用するまでの流れを解説!

無料ユーザでもGPT Storeを利用できるか

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ChatGPTは無料ユーザでも使用することができますが、GPT Storeも無料で利用できるか気になる方も多いでしょう。ここでは、GPT Storeを無料で利用可能かどうかについて説明します。

無料でも利用可能

GPTsは、ChatGPTの無料プランユーザでも利用することが可能です。GPT Storeで見つけたGPTsを追加の料金なしで使用できます。

しかし、画像生成機能など一部の高度な機能は無料ユーザには利用することができません。特定のGPTを使用する際に、無料ユーザでは画像生成ができない旨の注意書きが表示されることがあります。

また、無料ユーザではGPT-4やGPT-4oを利用できるものの、連続で使用して制限回数に到達すると制限がかかり、一定時間利用できなくなることにも注意が必要です。

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【図】:無料ユーザにおけるGPT Storeの制限
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有料版でできること

ChatGPTの有料版には個人向けのChatGPT Plus、チーム向けのChatGPT Team、企業向けのChatGPT Enterpriseがあります。

有料ユーザは、GPT Storeに公開されたGPTsを使うだけでなく、自分でGPTsを作成して使用したり、公開したりすることができます。

有料版では、GPT-4の利用回数制限が大幅に緩和され、無料版より続けて多くのメッセージを送信できます。

また、プランに応じてより高度な機能を利用できるため、ビジネスやプロジェクトにおいてChatGPTを一層効率的に活用できるでしょう。

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GPT Storeの使い方

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ここでは、GPT Storeへのアクセス方法やGPTsの検索方法など、GPT Storeの使い方を解説し、おすすめのGPTsも紹介します。

GPT Storeへのアクセス方法

GPT Storeにアクセスするために、まず、ChatGPTにログインしましょう。

今回は分かりやすくするために、設定言語を日本語にして解説します。英語表示になっている場合は、「Settings」の中の「Language」から「日本語」を選択することで日本語表示にできます。

ログイン後、画面の左上にある「GPTを探す」をクリックすると、GPT Storeにアクセスできます。

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【図】:「GPTを探す」をクリックしてGPT Storeを表示する

GPT Storeに入ると、テーマやカテゴリーごとに整理された多数のGPTsが表示されます。例えば、以下のようなカテゴリーがあります。

■Featured 今週の厳選おすすめGPTs

■Trending 人気のあるGPTs

■By ChatGPT ChatGPTチームが開発したGPTs

■Writing(ライティング) 文章作成、編集、スタイル調整などの文章作成や校正に役立つGPTs

■Productivity(生産性) 生産性を高めるのに役立つGPTs

■Research & Analysis(研究と分析) 情報を検索、評価、解釈、視覚化して、リサーチやデータ分析に役立つGPTs

■Education(教育) 新しいアイデアの模索や既存のスキルの活用など、教育に役立つGPTs

■Lifestyle(ライフスタイル) 旅行、ワークアウト、スタイル、食べ物など、ライフスタイルに関するGPTs

■Programming(プログラミング) コードの作成、デバッグ、テストや、プログラミングの学習に役立つGPTs

それぞれのカテゴリーには、おすすめのGPTsが表示されていて、自分の用途に合ったGPTsを見つけることができます。

GPTsを検索する

GPT StoreではGPTsを検索することもできます。GPT Storeの画面上部に「GPTを検索する」と書かれた検索ボックスが表示されます。

ここに検索したいキーワードを入力すると、検索結果が表示されます。

例えば、ロゴマークの作成を行ってくれるGPTsを探すために「logo」と入力すると、ロゴマーク作成関連のGPTsが表示されます。

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【図】:GPTsを検索する

検索結果はキーワードに関連するさまざまなGPTsを表示してくれるため、目的に合ったGPTsを簡単に見つけることができます。

日本語のGPTsも豊富にあるため、日本語のキーワードで検索すると、日本語で作成されたGPTsも見つかるでしょう。

どのようなGPTsがあるか

GPT Storeでは、多数のGPTsが公開されています。その中でも便利なGPTsを2つ紹介します。

■Web Browser Web BrowserはChatGPT チームが作成したGPTで、Webを閲覧して情報収集や調査を行ってくれます。無料ユーザでも使用できます。

使い方は簡単で、チャット欄にURLを貼り付けて、要約して欲しい、翻訳して欲しい、などと指示するだけです。

例えば、指定したWebサイトの内容を要点を3つにまとめたり、指定したトピックに関するニュースをインターネット上から収集し、情報をまとめて提供したりしてくれます。

【参考】:Web Browser

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【図】:Web Browser

■image generator image generatorは、画像生成に特化したGPTです。プロフェッショナルとフレンドリーなトーンを組み合わせた画像の生成を得意としています。

リアル寄りの画像の出力が行いやすく、本記事執筆時点(2024年6月)で「Trending」カテゴリの上位に表示される、人気のGPTです。

ただし、DALL-Eの画像生成を利用するため、有料ユーザしか利用できません。無料ユーザが使用しようとすると、有料版へのアップグレードを促されます。

【参考】:image generator

GPTsの作成と公開

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ここでは、GPTsを作成し、公開する方法について解説します。あわせて、GPTsを公開する場合に気を付けたいポイントや、収益化プログラムについても説明していきます。

GPTsの作り方

ChatGPTの有料ユーザの場合、GPTsを自分で作成することができます。GPT Storeの右上の「+作成する」ボタンを押すと、新しいGPTの作成画面が表示されます。

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【図】:「+作成する」ボタンを押す

GPTsの作成方法は、2通りあります。「GPT Builder」を使う方法と、手動で設定する方法です。

作成画面にある「作成する」を選択すると、「GPT Builder」を使ってGPTを作成できます。GPT Builderでは、チャットでのやりとりで希望のGPTを作成してくれます。

最初は英語で問いかけてきますので、日本語で進めたければ、最初に「日本語でお願いします」と発言すれば、以降日本語で対応してくれます。

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【図】:GPT Builderで新しいGPTを作成する

「構成」を選択すると、手動で新しいGPTの名前や説明、指示などの細かい設定を行うことができます。

ウェブ参照やDALL-Eによる画像生成、コードインタープリターを活用することも可能です。

また、ファイルをアップロードして知識として持たせることにより、ファイルの内容をGPTの会話に参照させたり、外部API連携が可能なアクションを作成したりできます。

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【図】:手動で新しいGPTを作成する

実際には、GPT Builderでやり取りを行うと、「構成」の項目が埋められていく仕組みになっています。途中までGPT Builderで概要を埋めてから、「構成」に切り替えて詳細を自分で設定しても良いでしょう。

自作のGPTsを公開する方法

自分で作成したGPTsは、GPT Storeに公開することができます。GPTを作成すると、GPTの共有方法を選択できます。あとから、GPTの編集画面の右上にある「共有する」ボタンをクリックしても同じ操作ができます。

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【図】:GPTをGPT Storeに公開する

共有設定画面では、「私だけ」を選択すると自分だけが、「リンクを受け取った人」を選択すると作成したGPTへのリンクを知っている人だけが使用可能です。

ここで「GPTストア」を選択することで、GPT Storeに公開されます。

公開するカテゴリーを選択して、「保存する」をクリックすると、GPTが公開されます。

GPTsを公開する場合の注意事項

作成したGPTsをGPT Storeに公開する場合、作成者のプロファイルを設定しておく必要があります。「設定」の「ビルダープロファイル」で、作成者の名前やリンクを設定しましょう。

また、GPTを公開する前にOpenAIの規約を確認しましょう。以下のポリシーやガイドラインに違反していないか十分チェックしてください。

■Usage policies 安全かつ責任ある利用を促進するために定められたポリシーです。法令を遵守することを規程し、他者や自分への害の禁止、個人情報の不正な収集や使用の禁止をはじめとしたポリシーが定められています。

■Brand guidelines OpenAIのブランドガイドラインが示されています。OpenAIの名前、ロゴ、「ChatGPT」や「GPT」などの商標の使用方法についての指針が記載されています。

作成したGPTがこれらの規約に違反する場合、アカウントの停止や制限を受ける可能性があるため、十分注意しましょう。

【参考】:Usage policies 【参考】:Brand guidelines

GPTsを収益化する方法とは

OpenAI社は、今後GPT Storeの収益化プログラムを開始する予定を発表しています。このプログラムでは、ユーザのGPTへのエンゲージメントに基づいて、GPTの作成者に収益が支払われるとされています。

現時点(2024年6月現在)では、収益化プログラムの開始がいつになるか、エンゲージメントの測定基準や単価がどのようになるかは公開されていませんが、今後、さらなる情報が提供される予定です。

まずアメリカで開始される予定で、日本での収益化プログラムの開始時期も未定ですが、順次展開されることが期待されます。

【参考】:Introducing the GPT Store

GPT Storeとは何かを理解してChatGPTをさらに活用しよう

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ここまで、GPT Storeの概要や使い方を解説してきました。GPT Storeで、特定のタスクに特化したGPTsを探して活用できることが分かりました。

また、GPT StoreではGPTを探して利用するだけでなく、自分でGPTを作成して活用できます。他のユーザに提供することもでき、収益化プログラムの開始も予定されています。

GPT Storeを活用することで、日常のタスクや業務の効率化を図ることができ、将来的には収益化してビジネスとしての利用も目指せるなど、さらにChatGPTの恩恵を享受できるでしょう。

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