プロンプトエンジニアとは?プロンプトの基礎や仕事内容、年収を紹介
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プロンプトエンジニアとは?プロンプトの基礎や仕事内容、年収を紹介
アンドエンジニア編集部
2023.06.10
この記事でわかること
プロンプトエンジニアの仕事は、対話型AIに適切な質問や指示を与えて求める回答を得ること
プロンプトエンジニアの仕事には、対話型AIへの指示や質問を通して性能を改善することも含まれる
プロンプトエンジニアを目指すには、プロンプトエンジニアリングを学ぶことがスタート

最近話題のプロンプトエンジニアとは

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近年、対話型AIのChatGPTが大きく話題になっており、多数の企業でその導入が検討されています。一方、そのChatGPTブームに合わせてプロンプトエンジニアも大きな話題になっていることはご存知でしょうか。

多くの方にとってプロンプトという単語は、馴染みがなく、どのようなエンジニアであるのか分からない方も多いはずです。

本記事では、プロンプトエンジニアの仕事内容だけでなく、プロンプトという単語の解説からスタートし、目指すための方法も紹介していきます。

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AIを最大限に活用するための指示を設計

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結論から言うと、プロンプトエンジニアとは対話型のAIへ適切な質問や指示を作成し、意図した回答をAIから引き出すエンジニアです。加えて、対話型AIの性能改善を行う役割も担っています。

コーディングや設計書の作成を主体としておらず、あくまでAIへ入力する文章の作成が主体であるため、エンジニアとしての実務スキルが必ずしも必要でない点が特徴的でしょう。

ChatGPTを始めとした対話型AIの活況でプロンプトエンジニアも需要が高まると予想されており、同職種も高年収を期待できる可能性が高いです。まだ話題となってから時間の経っていない今こそ、プロンプトエンジニアを目指す価値は大いにあると言えます。

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プロンプトエンジニアとは

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まずはプロンプトエンジニアそのものがどのような職種であるかを詳しく説明していきます。また、同職種がどの程度の年収が期待できるかについても考察します。

プロンプトとは

そもそもプロンプトとはどのような意味を持つ用語なのでしょうか。プロンプトは古くからあるWindowsのコマンドプロンプトから、用語自体は知っている方も多いと思います。実際、その英語としての意味は「促す」であり、ユーザからコンピュータへの指示や命令を表しています。

その一方で現在は、ChatGPTなどの対話型AIに対しての質問や命令を表す用語として使われていることが多くなりました。AIへのプロンプトは、AIから適切な回答を得ることを目的としており、プロンプト自体は目的に応じて様々な文章形式が考えられます。

例えば、AIにメール文面を考えてもらいたい場合には、下記のように主旨と条件を提示するようなプロンプトが挙げられます。

取引先へ見積依頼のメールを出したいのでメールを書いてほしい。 主旨 ・まずはいつもお世話になっている旨を伝えて挨拶 ・次に本題として商品Aの見積を依頼する ・最後に今後ともお付き合いお願いしますということを伝えて締める 条件 ・希望納期は1カ月、数量は数量は100個 ・メール全体は400文字以内 ・全体として敬語を使う ・取引先の担当者は○○会社の××様

このように、人の目から見てもどのように指示を受ければ良いかわかるようにすることが、良いプロンプトの例です。

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プロンプトエンジニアの仕事内容

上記で述べたプロンプトを作成することがプロンプトエンジニアの主な仕事内容です。企業が対話型AIを活用して様々な文章を作成したいと考えた場合、どのようにAIへ指示をすれば、求める文章が精度良く生成されるかが重要です。ただし、適切なプロンプトを迅速に作成することは簡単ではありません。

プロンプトエンジニアはそういったプロンプト作成を専門としているため、企業が求める文章作成を的確かつ迅速にAIに指示することに貢献できるでしょう。

加えて、プロンプトエンジニアの重要なミッションは、プロンプト作成を通してAIの性能を向上させることにもあります。

よりよいプロンプトによってAIが優れた回答を作成できたのであれば、その評価をAIにフィードバックし、簡潔なプロンプトでも適切な回答を生成できるようにAIを改良していくことも可能なはずです。

プロンプトエンジニアの年収

プロンプトエンジニアの年収はどの程度と考えられるのでしょうか。特殊な職種であり、AI技術をバックグラウンドとしていることから、製品開発/研究開発系のエンジニアが最も近い職種と考えられます。

製品開発/研究開発エンジニアの年収は「マイナビエージェント職種図鑑」での平均年収は477万円(※2023年5月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のエンジニア/プログラマを参考にすると、平均年収592万円と分かりました。

国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、プロンプトエンジニアは一般平均年収よりも、やや高めであると推測できます。

プロンプトエンジニアの求人を見ていくと、海外では4,000万円を超える額を提示している企業もあります。今後需要が高まっていくことも考えれば、国内でも大きく年収の伸びが期待できるでしょう。

【参考】:マイナビエージェント職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁

対象としているAIモデル

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プロンプトエンジニアはその仕事内容から、対話型のAIが中心であり、なくては仕事を進めることができません。次に、この中心である対話型AIにどのようなものがあるかを紹介します。

ChatGPT

言わずと知れたChatGPTは、今最も話題になっている対話型AIと言えるでしょう。昨年11月にOpenAIによって世に出された本AIは、多種多様な質問に精度良く回答してくれるということで多くのユーザーに利用されています。

LLGと呼ばれるAIのアルゴリズムが利用されており、このアルゴリズムがその優秀な性能に貢献していると言われています。したがって、プロンプトエンジニアにとってLLGの仕組みを理解することは必須とも言えます。利用規約に沿えば商用利用も可能なため、多くの企業が派生サービスを打ち立てています。

【参考】:ChatGPT

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Google Bard

ChatGPTが話題に上る中、Google社が今年3月にリリースした対話型AIがGoogle Bardです。当初は英語のみの対応でしたが、5月に入って突然日本語にも正式に対応され、ChatGPTと同じように使用することが可能になりました。

Bard独自の機能として、回答案を複数提示することができ、ユーザーが最も求めている回答に近いものを選ぶことができます。

ChatGPTと同様にLLGをベースに作られたAIであり、特にLaMDAと呼ばれるGoogle独自のAIモデルを使用しています。ChatGPTと同じくこれから派生サービスの出現が予想されるため、プロンプトエンジニアを目指すにあたって、ある程度使いこなしておいても損はないでしょう。

【参考】:Google Bard

プロンプトエンジニアになるためには

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ChatGPTによる派生サービスの増加やGoogle Bardの登場で、ますますプロンプトエンジニアの需要も高まっていくことでしょう。ではどのようにすればプロンプトエンジニアになれるのでしょうか。出てきたばかりの本職種に就業するための方法を解説していきます。

プロンプトエンジニアリングの学習

まず第一に、プロンプトエンジニアのコア技術であるプロンプトエンジニアリングを学ぶことからスタートすべきでしょう。しかし、新出の分野であるため本もほとんど出版されておらず、勉強手段を見つけることが困難な状況です。

そんな中で役立つのが、海外コミュニティDAIR.AIが作成したプロンプトエンジニアリングの教科書とも言える資料です。現在は日本語化され、無償利用することができるため、同分野の基礎を学ぶには十分でしょう。内容は専門書寄りであるため、AI関連の知識を知っておくと理解がしやすいと思われます。

【参考】:Prompt Engineering Guide

プロンプトエンジニアの求人を探す

プロンプトエンジニアリングについて知識を身に付け、その要領も分かってきたら実際に求人を探してみるとよいでしょう。しかし、プロンプトエンジニア自体が話題になって間もない職種であるため、あまり多くの求人を見つけることはできません。

とは言え、見つけられる求人の多くでは国内でも高年収が提示されていることが多く、未経験から目指すことのメリットは大いにあると言えます。

一方、AI関連技術やPythonなどのコーディング技術が求められることも多く、エンジニア経験者としての経歴も重要視されています。企業の中には未経験であっても研修や学習環境に恵まれた理想的な企業もあるため、そういった企業を探すこともよいでしょう。

ちなみに、アルバイトに近い副業としての求人もあり、そこからキャリアをスタートすることもよい選択肢です。

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理想的な企業でプロンプトエンジニアを目指すためには

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本記事では、プロンプトエンジニアに関する基礎知識や仕事内容を紹介するとともに、どのように目指せばよいかも解説を行ってきました。

まだ出てきたばかりの職種であり、これから需要も高まっていく可能性も高いことから、今の段階からプロンプトエンジニアを目指して勉強していくことは悪い選択肢ではないと言えるでしょう。

しかし、まだ情報も少ない中でプロンプトエンジニアを目指すことは独力では困難であり、特にエンジニア未経験者であれば、未経験であっても手厚い理想的な企業を見つけることはなお難しく感じるでしょう。

そこで利用を推奨するのがマイナビIT エージェントです。

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