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ITコーディネータの難易度は?合格率や概要、取得のメリットも解説
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ITコーディネータの難易度は?合格率や概要、取得のメリットも解説

アンドエンジニア編集部
2024.11.15
この記事でわかること
ITコーディネータとは、経営者の立場からITを活用した経営戦略を提言するための資格
ITコーディネータの難易度はそれほど高いと言えないが、プロセスガイドラインの十分な理解が必要
ITコーディネータ資格認定のためには、試験の合格とケース研修の受講が必要

ITコーディネータ試験の難易度とは

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近年、経営においてIT技術は重要な要素となってきています。IT技術の発展や働き方の変化による市場環境の変化に対応することは、多くの企業における経営課題でもあります。

ITコーディネータ試験とは、経営者の立場に立って、経営に役立つITサービスの導入から運用までトータルにコーディネートできる、IT経営のプロフェッショナルであることを認定する資格試験です。経済産業省推進資格でもあり、これからのデジタル化社会をリードする人材を育てる資格試験として注目を集めています。

経営者の立場に立ってIT活用を目指す、というと難しそうにも思われますが、その難易度はどのくらいなのでしょうか。

【参考】:ITコーディネータをめざす方へ | ITコーディネータ資格取得サイト

ITコーディネーターとはどのような職種?必要なスキルやメリットを解説

IT化推進を目指してITコーディネータ資格を取得しよう

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ITコーディネータ資格は、通商産業省が国家プロジェクトの一環としてITコーディネータの資格の制度を設けたことから、2001年に始まった資格です。現在の認定者数は1.5万人以上ほどであり、さまざまなフィールドで資格が活かされています。

ITコーディネータを取得することで、企業がITを活用して構築できるビジネスモデルや経営戦略について、経営者の立場からサポートできる知識を身につけられます。企業のIT化を進め、新しい時代に適応できるように企業を成長させるためには、ITコーディネータの役割が重要な役割を果たすと言えます。

この記事では、ITコーディネータの受験を考えている方のために、ITコーディネータの難易度や、試験概要・受験のメリットについて解説します。ぜひ、ITコーディネータ受験を検討する材料にしてください。

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ITコーディネータ試験の難易度

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経営者の立場からIT戦略を提言するためには幅広いIT知識が要求されますが、その能力を認定するITコーディネータは、やはり難しい試験なのでしょうか。合格率も挙げて解説していきます。

合格率

ITコーディネータ協会に掲載されている情報によると、ITコーディネータ試験の近年の合格率は、以下の通りです。合格率は50%〜70%台であり、他のIT系の資格試験と比べても平均的な合格率であると言えるでしょう。

・第44回試験(令和3年01/20~02/22):65.7% ・第43回試験(令和2年09/10~10/12):58.2% ・第41回試験(令和2年02/05~03/09):72.6% ・第40回試験(令和元年08/01~09/09):55.4% ・第39回試験(平成31年02/11~03/14):63.7%

【参考】:合格者数及び合格率発表 - ITコーディネータ協会(ITCA)

難易度はどれくらい?

勉強時間の目安は50時間程度とされており、実務経験がある方であれば、それほど難しいと感じることはないかもしれません。

しかしITコーディネータの試験範囲は広く、ITコーディネーターのプロセスガイドラインを十分理解しなければ合格することは困難です。十分に勉強方法を考えて対策学習を行う必要があります。

【参考】:ガイドライン・制度資料 - ITコーディネータ協会(ITCA)

また、後述しますが、ITコーディネータ資格認定のためには、ケース研修も受ける必要があります。ケース研修ではITコーディネータとして必要な知識を集中して学ぶことができます。

試験が心配な場合は先にケース研修を受けても良いでしょう。

ITコーディネータの勉強方法とは?資格概要や活躍分野なども紹介!

ITコーディネータ試験の基礎情報

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ここでは、ITコーディネータ試験の概要や出題範囲、資格を役立てられる職種の年収など、資格に関する基本的な情報について解説します。

ITコーディネータ試験とは

ITコーディネータ試験は、平成11年(1999年)6月に通商産業省(現・経済産業省)が提唱した「戦略的情報化投資活性化のための環境整備の試み」に基づいて設立された、特定非営利活動法人 ITコーディネータ協会が主催する資格試験です。

経営者の立場でIT戦略の立案やIT資源を調達して運用したり、ITを用いた業務改善や市場開拓などを提案したりできるITコンサルタントを育成する目的で行われています。

【参考】:ITコーディネータ協会(ITCA) 【参考】:ITコーディネータ試験|ITコーディネータ資格取得サイト

ITコーディネータ試験とは?概要やメリット、活躍分野などを紹介

資格取得の条件

ITコーディネータ資格を取得するには、「ITコーディネータ試験の合格」と、「ケース研修の受講」の条件を満たし、ITコーディネータ資格の認定を受けることが必要です。

つまり、試験に合格しただけでは資格取得とはなりませんので気をつけましょう。

試験の合格とケース研修の受講はどちらが先でも問題ありませんが、どちらかの条件を満たした後、4年間以内にもう片方の条件を満たし、認定申請を行う必要があります。

■「ITコーディネータ試験」と「専門スキル特別認定試験」 試験には「ITコーディネータ試験」と「専門スキル特別認定試験」の2種類があり、どちらかに合格する必要があります。

ITコーディネータ試験は誰でも受験することができます。一方、専門スキル特別認定試験は、協会の認定資格を取得しITに関する一定のスキルを持っている人が対象で、ITコーディネータ試験の一部が免除される制度です。

■ケース研修 ケース研修は、IT経営の推進方法や、ITコーディネータの業務を習得できる研修プログラムです。ITコーディネータ資格の認定には、このケース研修の受講が必須です。

ケース研修のカリキュラムは、週末(土日 1+2+2+1)または平日(月火または水木 1+2+2+1)の計6日間で行われます。開催形態は、集合開催だけでなく、オンライン開催、集合+オンライン併用開催もあります。受講費用は22万円(税込)です。

【参考】:ケース研修 | ITコーディネータ資格取得サイト

試験概要

「ITコーディネータ試験」と「専門スキル特別認定試験」は、それぞれ受験資格や問題数などの概要が異なります。どちらも試験方法はCBT方式を採用しており、受験日時は実施期間内で希望日を選択し、全国約300ヶ所から受験会場を選択します。

「ITコーディネータ試験」 ・受験資格:制限なし ・試験形式:多岐選択問題 ・問題数:100問(必須60問・選択40問) ・試験時間:120分 ・受験料:19,800円(税込)

「専門スキル特別認定試験」 ・受験資格:対象資格保有者 ・試験形式:多岐選択問題 ・問題数:60問(必須60問) ・試験時間:80分 ・受験料:9,900円(税込)

【参考】:ITコーディネータ試験 | ITコーディネータ資格取得サイト

試験日程

ITコーディネータ試験は、2024年度は2回行われる予定です。次回の実施日程は公式サイトに掲載されますので、受験を検討する際にはよく確認しましょう。

2024年10月時点での実施予定は、以下の通りです。

【第53回】2024年度第1期(終了) 予約期間:2024年7月11日(木)~9月5日(木) 実施期間:2024年7月26日(金)~9月9日(月)

【第54回】2024年度第2期 予約期間:2025年1月16日(木)~3月6日(木) 実施期間:2025年1月23日(木)~3月10日(月)

【参考】:ITコーディネータ試験 | ITコーディネータ資格取得サイト 2024年度 ITコーディネータ試験予定 【参考】:ITコーディネータをめざす方へ | ITコーディネータ資格取得サイト 年間スケジュール

出題範囲

2024年度のITコーディネータ試験の出題範囲は、「IT経営推進プロセスガイドライン(Ver.3.1)」(略称:PGL)を参照します。ITコーディネータ試験は、「基本問題」「応用問題」「応用・選択問題」と分かれて出題されます。それぞれの内容は以下の通りです。

【基本問題(40問)】 IT経営推進プロセスガイドライン(PGL)全体に関する基本問題(40問)

【応用問題(20問)】 IT経営共通領域に関する応用問題(20問)

【応用・選択問題(40問)】※経営系または情報系を選択 経営系の範囲:経営戦略プロセス・業務改革プロセス・IT戦略プロセス 情報系の範囲:IT戦略プロセス・IT利活用プロセス ※試験の予約申込みを行う際に、「ITコーディネータ試験(経営系)」または「ITコーディネータ試験(情報系)」を選択します。

【参考】:出題範囲とガイドライン/試験区分/試験ガイドブック

公式ガイドライン

ITコーディネータ試験は、2024年度は現行のPGL Ver.3.1での試験・ケース研修が行われています。テキストについては、公式ガイドの「ITコーディネータプロセスガイドライン Ver.3.1(PGL3.1)」を参考にします。

「ITコーディネータプロセスガイドライン Ver.3.1(PGL3.1)」 ▪体裁:185ページ(B5版) ▪発行:特定非営利活動法人ITコーディネータ協会 ▪ISBN:9784990904234

また、2025年4月以降より出題範囲が新ガイドライン「ITコーディネータプロセスガイドライン Ver.4.0(PGL4.0)」に変更されます。

「ITコーディネータプロセスガイドライン Ver.4.0(PGL4.0)」 ▪体裁:162ページ(B5版) ▪発行:特定非営利活動法人ITコーディネータ協会 ▪ISBN:978-4-9909042-4-1

【参考】:ガイドライン・制度資料 - ITコーディネータ協会(ITCA)

見本問題

ITコーディネータ試験は過去問が公開されていない代わりに、公式サイトで試験の見本問題とその解説が掲載されています。内容は現行試験のPGL.3.1です。以下のPDFから問題を確認できます。

【参考】:基本問題の見本と解説

また、同じく公式サイトでは模擬試験が行えるサイトを紹介しており、登録無料で毎日1問ずつ配信されています。基本問題と合わせて模擬試験に挑戦してみましょう。

【参考】:試験対策 | ITコーディネータ試験 | ITコーディネータ資格取得サイト

ITコーディネータとITパスポートの違いとは?資格を生かす方法を解説

資格を役立てられる職種の年収

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ITコーディネータを役立てられる職種であるITコンサルタントの年収は「マイナビエージェント職種図鑑」での平均年収は512万円(※2024年10月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のコンサルタントを参考にすると、平均年収928万円と分かりました。

国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、ITコンサルタントは一般平均年収よりも、やや高いことが分かります。

ITコンサルタントは経営者層にIT経営戦略やビジネスモデルにまでアドバイスを行う、高度なIT専門職です。幅広いITスキルだけでなく、経営に関しても豊富な知識を持ち、クライアント企業の課題を吸い上げて最適なIT経営方針を提案できることが求められます。

【参考】:マイナビエージェント職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁

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ITコーディネータ資格の取得メリット

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ITコーディネータを取得することにはどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。IT運用知識を学んで経営戦略に役立てられる他に、キャリアアップにも有効です。

ITコーディネータは役に立たない?価値ない資格と言われる理由や活かし方を解説

自分の立場からITを経営戦略に役立てられるようになる

ITコーディネータはIT経営に関する経営戦略を立案するコンサルタントのための資格です。しかし、その内容は販売や会計・財務・マーケティングなどにもおよび、経営層ではない立場のエンジニアにおいても十分活用できるものです。

IT運用の責任者や、IT部署の従業員の立場の方も、ITコーディネータを取得することで、ITをベースとした経営戦略という、より高い観点を持つことができます。これにより、運用側と経営側の主張を取り入れたより良いIT活用案を提案することができるでしょう。

キャリアアップや転職に役立つ

IT企業には、関連資格を持つ技術者に資格手当を支給する場合もあります。ITコーディネータを取得する際には、自社に資格手当などの制度がないか確認しましょう。

また、ITコーディネータは経済産業省推進資格で認知度も高いことから、ITコンサルタントとしてキャリアアップしたい方や、転職を考える方には特におすすめの資格です。

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ITコーディネータ資格を取得して活躍できるエンジニアになろう

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ここまで、ITコーディネータの難易度や試験概要、取得のメリットなどについて解説してきました。受験を検討する方は、ITコーディネーターのプロセスガイドラインをしっかりと学び、合格を目指しましょう。

これからの時代に必要とされるIT経営戦略の立案や運用のスキルを身につけることができるITコーディネータを取得したら、より活躍できる会社へ転職を考えても良いでしょう。

しかし、転職活動を自分だけで行うのには苦労がつきものです。取得したITコーディネータ資格を活用できる会社を探し、面談においては自分の経歴やスキルを上手にアピールする必要があります。

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