ITコーディネータの勉強方法とは?資格概要や活躍分野なども紹介!
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ITコーディネータの勉強方法とは?資格概要や活躍分野なども紹介!
アンドエンジニア編集部
2023.06.23
この記事でわかること
ITコーディネータ資格認定には、ITコーディネータ試験の合格とケース研修の受講が必要
ITコーディネータ資格を取得することで様々な職種に就ける可能性が高まる
ITコーディネータ試験の勉強にはケース研修受講と協会指定テキストによる勉強がおすすめ

ITコーディネータの勉強方法

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経済産業省主導で日本企業における経営のDX化、AI活用など、IT経営の実現が多くの企業の経営課題となっています。その結果、IT経営を実現するプロとして、経営の立場に立って経営とITの橋渡しができるITコーディネータに対する期待や需要が高まっています。

このITコーディネータを目指すには、そのスキル証明となる『ITコーディネータ試験』に合格することが、その実現を後押ししてくれることでしょう。ITコーディネータ試験は、経済産業省が推進しており、特定非営利活動法人の「 ITコーディネータ協会」が主催する資格試験です。

この記事では、ITコーディネータとして活躍を目指す方に向け、ITコーディネータ試験の勉強方法を中心に、資格や試験の概要、資格取得後の仕事などについて紹介をしていきます。

【参考】:ITコーディネータ協会(ITCA) 【参考】:ITコーディネータ試験 | ITコーディネータ資格取得サイト

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ITコーディネータ資格について理解しよう

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ITコーディネータ試験に合格するには、ITコーディネータとITコンサルタントとの違い、ITコーディネータ資格制度、試験概要などについて理解が求められます。ITコーディネータ資格制度と試験制度の概要について見ておきましょう。

ITコーディネータとITコンサルタントの違い

ITコーディネータはITコンサルタントと同一職種と見る向きがありますが、両者の立ち位置は少し異なります。

ITコンサルタントは軸足がITにあるのに対し、ITコーディネータの軸足は経営にあります。「企業内」においてITコーディネータは、経営企画部門、営業部門やシステム部門の⽴場で「IT経営の実現」を主導、支援します。

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資格制度の概要

ITコーディネータ資格制度の概要について解説します。ITコーディネータ資格の認定にはいくつかの条件を満たす必要がありますので、注意が必要です。

▪ITコーディネータ資格の認定にはITコーディネータ協会への認定申請と協会の承認が必要です。 ▪「ITコーディネータ試験の合格」と「ケース研修の受講と終了」の両方の条件をクリアし、かつ協会への資格認定申請が必要です。 ▪試験合格と研修の受講はどちらを先にしても構いませんが、一方をクリアしてから4年以内にもう一方をクリアし、両方をクリアしてから認定申請を行なえます。 ▪試験には「ITコーディネータ試験」と、協会が指定する資格(公認会計士や中小企業診断士など)の保有者だけが受験可能な「専門スキル特別認定試験」の2種類があります。 ▪資格更新は毎年行う必要があります。2年目の更新料は免除されますが、3年目の更新料22,000円が必要で、かつ3年目の年度末までにフォローアップ研修(有料)の3講座受講が求められます。

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ITコーディネータ試験の概要

以下、ITコーディネータ試験の概要を解説します。ITコーディネータ試験は受験予約の期間、受験期間が年間に2〜3回設けられており、通年受験ではありませんので、各スケジュールに注意してください。

▪ITコーディネータ試験は年間2〜3回の頻度で実施されます。 ▪試験方式はCBT方式(コンピュータ使用)で、自宅受験は行えず、希望する日に全国300カ所の試験会場で受験します。 ▪試験申し込みはCBTソリューション社の専用サイトから行います。

【参考】:ITコーディネータ試験 | CBT-Solutions CBT/PBT試験 受験者ポータルサイト 【参考】:テストセンター | CBT-Solutions CBT/PBT試験 受験者ポータルサイト

■ ITコーディネータ試験

▪受験資格: 誰でも受験可能(専門スキル特別認定試験は制限がある) ▪出題形式 :CBT方式の多肢選択100問(必須回答60問、選択回答40問) ▪試験時間:120分 ▪試験内容:『出題範囲とガイドライン/試験区分/試験ガイドブック』※1参照 ▪受験料: 19,800円(税込) ▪学習方法:『役立つ試験対策情報/試験対策講座』※2参照 ▪受験申込期間<予定>:【第51回】2023年7月13日(木)~9月7日(木)             【第52回】2024年1月18日(木)~3月7日(木) ▪受験実施期間<予定>:【第51回】2023年7月27日(木)~9月11日(月)             【第52回】2024年1月25日(木)~3月11日(月)      

■ ITコーディネータ専門スキル特別認定試験 以下、ITコーディネータ試験と異なる事項のみ記載しています。

▪受験資格: 対象資格保有者のみ申込可能(専門スキル特別認定制度)※3参照 ▪出題形式:CBT方式多肢選択60問 ▪試験時間: 80分 ▪受験料:  9,900円(税込)

【参考】※1:出題範囲とガイドライン/試験区分/試験ガイドブック 【参考】※2:役立つ試験対策情報/試験対策講座 【参考】※3:専門スキル特別認定制度/ITC試験優待プログラム/知識試験 【参考】:2022年~2023年度 ITC試験・ケース研修日程予定IITコーディネータ資格取得サイト

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ITコーディネータ資格取得後の仕事と年収

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ITコーディネータ資格を取得すると、どのような活躍の場があるのでしょうか。また年収はどの程度期待できるのでしょうか。ここでは、ITコーディネータ資格取得後の仕事や年収について解説していきます。

ITコーディネータ資格取得者後の仕事

ITコーディネータ試験に合格し、資格認定を受けた後は、どこで活躍できるのでしょうか?どのような仕事に活かせるのかについて見ていきましょう。ITコーディネータの活躍分野は大変広く、様々な組織や業種に広がっていることが分かります。

【参考】:ITC活動事例 | ITコーディネータ資格取得サイト

■ ITC支援機関のメンバー 国や自治体、金融機関などに籍を置いて、IT関連の各種支援施策に関わり、中立的な立場から、各分野のIT専門家として活躍する人が増えてきています。

■ IT経営コンサルタント ITコーディネータは経営に強く、ITに精通した専門家です。そのスキルを活かして、コンサルファームに転職してIT経営コンサルタントとして活躍する人がいます。他には社外CIOや顧問などの立場で活躍する方もいます。

■ 一般企業内のシステム推進役 これまでのITは、どちらかと言えば業務の効率化などで利用されてきましたが、現在では企業競争力向上のためにITの活用が必須となっています。一般企業でITコーディネータ資格取得者は、そのスキルを活かしてIT戦略の立案、DX推進、IT部門のマネージャーや担当者として活躍している人が多くいます。

■ ITコンサルタント ITベンダーに籍を置き、経営に強いIT専門家の立場でシステム提案やIT導入支援を行うITコンサルタントです。またプロジェクトマネージャ、プロジェクトリーダーなどの立場でシステム開発プロジェクトの責任者になる人もいます。

■ ITに強い公認会計士や中小企業診断士 公認会計士や中小企業診断士を本業としながら、ITコーディネータ資格を取得して、IT面で相談を受けたり、サポートしたりする人がいます。ITや経営のコンサルティング業務まで対応できることから、資格取得前と比べて受注が一気に増えたという事例もあります。

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ITコーディネータの年収

ITコーディネータ資格を生かす道として、ITコンサルタントがあります。ここではITコンサルタントの年収を見てみます。

「マイナビエージェント職種図鑑」によるとITコンサルタントの平均年収は512万円(※2023年6月執筆時点)、経済産業省が2017年に発表した「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」からコンサルタントの年収を見てみると、平均年収928万円と分かりました。

国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、ITコンサルタントは一般平均年収よりも、やや高いことが分かります。

また、ITコーディネータ試験には「専門スキル特別認定試験」コースがあり、中小企業診断士や公認会計士、税理士の方などが資格を取得されています。彼らはITスキルを有する専門職としての期待が高く、年収は本業の収入に加わる形でさらにアップすることが予想されます。

【参考】:マイナビエージェント職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁

ITコーディネータ試験の勉強方法

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ここまで、ITコーディネータの勉強方法をテーマに、ITコーディネータ資格の概要、試験概要、資格取得後の仕事などについて解説してきました。ITコーディネータを目指す決意がさらに高まったのではありませんか?ここからは、ITコーディネータ試験に合格するための勉強法について解説していきます。

研修に参加する

ITコーディネータ資格の認証取得には、筆記試験の合格以外に、計6日間の「ケース研修」の受講完了が求められています。その順序は問われず、先にケース研修を取得してから筆記試験を受験しても構いません。

ケース研修は「事前課題」「集合研修」「レポート課題」「eラーニング」から構成され、形式的な講義とは異なり、より実践的、実務的なカリキュラムとなっています。このケース研修を試験の前に受講することで、より受験勉強がしやすくなるでしょう。

ケース研修を先に受講した方は、ケース研修を修了した年度を含めて4年間のうちに筆記試験に合格して認定申請まで完了しなければなりませんので気を付けてください。

【参考】:ケース研修開催コース | ケース研修 | ITコーディネータ資格取得サイト

テキストで勉強する

以下に、ITコーディネータ協会が推奨するテキストや教材を中心に紹介しますので、これらのテキストで反復学習を行うことをおすすめします。特に『IT経営推進プロセスガイドラインVer3.1』の内容について理解できていれば、合格点に達する可能性は高いでしょう。

試験対策では勉強時間を気にする方がいますが、その人のキャリアやスキルによって必要な勉強時間は異なりますし、勉強時間よりもテキスト内容の習熟度が重要です。

■ IT経営推進プロセスガイドラインVer3.1(協会指定テキスト) ITコーディネータが活動する際の判断基準となる基本原則と、実施基準となる進め方がまとめられています。ITコーディネータ試験のバイブルとも呼べるテキストですので、反復学習で内容を理解しておくことをおすすめします。

▪著者:ITコーディネータ協会 ▪ページ数:185ページ ▪出版社:ITコーディネータ協会 ▪発売日:2018/3/31

【参考】:IT経営推進プロセスガイドライン Ver.3.1

■ ITC試験合格のための「ITコーディネータ資格試験対策本」(情報戦略モデル研究所) ITコーディネータ試験のテキストとなる「IT経営推進プロセスガイドラインVer.3.1」の基本原則やプロセス、試験テクニックに的を絞ってまとめられた対策本です。プロセス毎に試験対策ポイントが解説されています。

▪著者:井上 正和 ▪ページ数:190ページ ▪出版社:情報戦略モデル研究所 ▪発売日:2018/3/31

【参考】:ITコーディネータ資格試験対策本 | ITコーディネータ試験 | ISMリサーチ 

■ ITコーディネータ試験 見本問題と解説40問(ITコーディネータ協会) ITコーディネータ協会が受験生向けに公開している見本問題です。ITコーディネータ試験は過去問の問題集が公開されていませんが、この見本問題で出題形式のイメーがつかめるとともに、実力判定にも役立ちます。

【参考】: ITコーディネータ試験 基本問題の見本と解説 40問

■ 「1日1問」仕事に役立つ知識を充電 ITキャパチャージ 「ITキャパチャージ」は、ITコーディネータを目指す人のスキルアップに役立つ問題が、1日1問ずつ出題されます。移動中にスマートフォンなどからも回答、採点ができますので、スキマ時間を利用した勉強に最適です。

【参考】:ITコーディネータ | ITキャパチャージ | キーマンズネット

ITコーディネータ資格を取得したら

無事にITコーディネータ資格を取得できたら、その資格を生かせる職場が必要です。もちろん、在籍する企業や組織で、資格を生かした仕事があれば良いのですが、それが見当たらない方はITコーディネータを募集する企業に転職し、自ら活躍の場を広げることをおすすめします。

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ITコーディネータとしてキャリアチェンジにチャレンジしよう

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ここまで、ITコーディネータ資格取得に向けて、ITコーディネータ資格概要、試験概要、資格取得後の仕事、勉強方法について解説してきました。

DX推進が国策となり、企業においてはIT経営が課題となっています。そのため、経営に寄与するDX人材の需要が増加し、経営のIT化を推進できるTコーディネータの価値や需要が高まっていますので、ITコーディネータ資格を生かした転職を検討している方は少なくないでしょう。

とはいっても、今の仕事を続けながら、転職活動を独力で進めるには限界があります。膨大な求人の中から、ITコーディネータ資格を活かせる案件を見つけ、転職試験や採用面談に備えるのは大変ハードルが高いと言わざるを得ません。

そこでぜひご活用いただきたいのがマイナビIT エージェントです。 

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