おすすめのテキストエディターとは?
パソコンを使っているとメモを取ったり文書を作成したり、プログラマーであればコーディングをするときなど、多くの場面でテキストを書くことがあります。
もちろんWindows10やWindows11の標準メモアプリなどで充分に用が足りることもありますが、テキスト作成をより便利で快適にし、作業効率向上をサポートしてくれるのがテキストエディターです。機能を絞ったシンプルなものから、豊富な機能を持ったエディターまで様々なものがあります。
テキストエディターは多数存在し、いくつものテキストエディターをインストールして用途に合わせて使い分ける人もいるくらい、それぞれが個性的な特徴を持っています。
この記事ではたくさんのテキストエディターからどれを使えば良いかを判断するために、テキストエディターの選び方とおすすめのテキストエディターを紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
テキストエディターは色々試して自分に合ったものを選ぶ
テキストエディターにはそれぞれに特徴が異なります。初めてテキストエディターを選ぶときは、どれから選べば良いか見当がつかないと思います。
定番のシンプルなテキストエディターから、中・上級者が愛用する高機能テキストエディターまで機能は様々で、無料・有料などもそれぞれのテキストエディターで異なります。
そこでおすすめなのは無料のテキストエディターを色々試しに使ってみることです。いくつかのテキストエディターを使ってみると使える機能やカスタマイズの幅などの違いが見えてきて、自分がテキストエディターに何を求めるかがわかってくるのです。
色々なテキストエディターの機能や使い心地をチェックして、自分が一番使いやすいと思うものを探してみましょう。
テキストエディターの選び方
ここでは具体的なテキストエディターの選び方を紹介します。選ぶ基準には、無料か有料かで選ぶ、使いたい機能で選ぶ、使い心地で選ぶなどがあります。
無料か有料かで選ぶ
テキストエディターの中には無料・有料のものの両方があります。無料エディターの特徴は、費用をかけずに気軽に試せること、そして無料であっても多機能なものがたくさんあるということです。
一方で有料のものは、安定した動作でマクロを使った自動化、CSV編集など、無料のエディターに比べるとさらに便利な機能を持っています。一定期間の無料利用期間があるものもあります。
まずは無料や試用版のテキストエディターを使ってみて、自分が使いたい機能がわかってきたら、有料のテキストエディターにさらに自分が求める機能や特徴がないかチェックしてみることをおすすめします。
使いたい機能で選ぶ
テキストエディターが自分が使いたい機能を持っているかどうかも選ぶポイントの1つです。
具体的な例として、2つのファイルを比較して差分を確認する「ファイル比較」や、複数のテキストファイルから特定の文字列を抽出する「grep」などの機能があります。
コーディングを行うエンジニアの方には馴染みが深いかもしれませんが、それ以外の文書作成や創作文章など、特に版(バージョン)を管理する必要があるまとまった文章を書く方に役に立つ場面も多くあります。
使い心地が自分に合うかで選ぶ
テキストエディターは使い始めると毎日のように使う場合が多く、よく触ることになるソフトウェアの1つでもあります。そのため、機能面だけでなく動作の軽さや操作のしやすさなど、トータルで自分にとって使い心地が良いものとそうでないものに分かれるでしょう。
総合的に判断して気持ちよく触って作業ができるテキストエディターを選ぶことが、最も作業の効率をアップすることにつながります。
一度使ってみたい無料テキストエディターおすすめ5選
ここでは一度使ってみたい5つのおすすめテキストエディターを紹介します。無料で使えるものをピックアップしたので、比較して自分好みのテキストエディターがどんなものか探ってみてください。
Visual Studio Code
Visual Studio CodeはMicrosoftが開発しオープンソース化されたテキストエディターです。
バージョン管理のGit連携ができたり、扱うプログラミング言語の構文に合わせてコード内の表示文字色が変わるシンタックスハイライト機能、関数定義などに応じて自動補完するオートコンプリート機能など非常に多機能であることが特徴です。
コミュニティも活発で、リファレンスやブログ記事なども充実しており拡張機能も豊富で、さらにはダウンロード・インストール不要で使用できるWeb版も2021年から運用が開始されています。
以前は多くのテキストエディターがしのぎを削っていましたが、Visual Studio Codeの利用ユーザ増加により、Atomなどのように徐々にテキストエディターベンダーの撤退も始まっています。それだけ、Visual Studio Codeの優位性が高いことの裏返しでもあります。
次の図は、Visual Studio Codeの公式サイトです。赤字で示す表示をクリックすると、ダウンロードサイトが表示されます。サイトからは、Windows・Linux・macOSのインストーラがダウンロードできます(①)。
ダウンロードファイルをインストールすると、右のようなテキストエディターが起動します(②)。多様なカスタマイズにも、対応します。2023年2月時点での最新バージョンは、Version 1.75となります。
これだけの機能が充実していて無料で使用できるため、ぜひ一度試してみて欲しいテキストエディターの1つです。
▪日本語:対応(拡張機能) ▪料金:無料 (オープンソース) ▪対応OS:Windows、MacOS、Linux、Web
【参考】:Visual Studio Code – コード エディター | Microsoft Azure
サクラエディタ
サクラエディタは国産のオープンソースのテキストエディターです。軽快な動作で、昔ながらのWindowsアプリライクなインターフェースが特徴です。歴史が長く、多くの開発者によって機能が追加されておりコミュニティも充実しています。
JavaやC/C++、HTMLなど多くのプログラム言語のハイライト表示、特定のキーへのよく使う機能の割り当て、grep機能やファイル比較機能も持った多機能テキストエディターです。
次の図は、サクラエディタの公式サイトです。赤字で囲った「インストーラ、パッケージダウンロード」をクリックし、ダウンロードサイトからインストーラのZipファイルをダウンロード保存します(①)。
ZipファイルのEXEファイルを解凍し、実行することで、右のようにサクラエディタが起動できます(②)。2023年2月時点での最新バージョンは、v2.4.2となります。
動作が軽く使いやすいこと、そして利用者が多く解説サイトや解説本なども出ていて情報を得やすいことなどから、初めてテキストエディターを使う方にもおすすめです。
▪日本語:対応 ▪料金:無料 (オープンソース) ▪対応OS:Windows
【参考】:サクラエディタ
TeraPad
TeraPadはわかりやすくシンプルで動作が軽いことが特徴の、初心者にも使いやすいテキストエディターです。1996年に公開されて長く使われており、定番テキストエディターの1つとも言えます。
次の図は、TeraPadの公式サイトです。赤字で囲ったファイル名「tpad110.exe 」をクリックし、ダウンロードサイトからインストーラファイルをダウンロード保存します(①)。なお、ファイル名の”110”は、Ver.1.10を表しています。Ver.1.10は、2023年2月時点での最新バージョンです。
ダウンロードしたインストーラを実行することで、右のようにTeraPadが起動できます(②)。
シンプルではありますが基本的な機能は十分に備えており、行番号の表示やHTMLやJavaScriptやPerlなどのプログラミング言語のハイライト機能、画面分割なども行えます。手軽さ・軽快さ・便利さのバランスを重視するユーザにおすすめです。
▪日本語:対応 ▪料金:無料 ▪対応OS:Windows
【参考】:TeraPad公式ダウンロードサイト
Mery
Meryは、「Windows標準のメモ帳アプリよりもちょっと良いものを」というコンセプトで開発されたシンプルで使いやすいテキストエディターです。
操作方法もメモ帳に似せてあるため迷うことなく使えるようになっています。ですが、grep機能や行番号表示、入力補完機能などの便利な機能は十分備わっており、さらにマクロやプラグインで機能の拡張もできます。縦書きにも対応しており、テキストエディターを使って小説を書きたいユーザにもおすすめです。
次の図は、Meryの公式サイトです。ダウンロード先は、Vectorや窓の杜から選択します。赤字で囲った部分はインストーラで、この場合は窓の杜からダウンロードします。32ビット、64ビットを指定し、リンクをクリックするとダウンロードが開始します(①)。
ダウンロードしたインストーラを実行することで、右のようにMeryが起動できます(②)。2023年2月時点での最新バージョンは、Ver.2.6.7となります。
ユーザが自分の好みに応じて必要なものを必要な分だけカスタマイズできるのが魅力のテキストエディターです。
▪日本語:対応 ▪料金:無料 ▪対応OS:Windows
【参考】:MeryWiki
Ideone
Ideoneはプログラマーにおすすめの、Web上でプログラミングを実行させることができるサイトです。まだ使ったことのないプログラミング言語をちょっと試してみたい場合や、プログラミング初心者の学習に役立ちます。
JavaやC、C++をはじめ様々な言語に対応しており、コードを入力したら画面上の「Run」ボタンを押すことでコンパイルと実行することができ、アカウントを作成すればコードを保存することもできます。
次の図は、Ideoneの公式サイトです。ダウンロード不要で、そのまま利用できます。「new code」をクリックすると、編集画面が表示されます(①)。「samples」をクリックすると、プログラミング言語に応じたサンプルコードを利用することもできます(②)。数多くのプログラミング言語に対応します。
▪日本語:非対応 ▪料金:無料 ▪対応OS:Web
【参考】:hjqGML - Online Java Compiler & Debugging Tool - Ideone.com
色々なテキストエディターを試して自分が使いやすいものを選ぼう
ここまで、テキストエディターの選び方を解説し、おすすめのテキストエディターを紹介してきました。紹介したもの以外のテキストエディターも多くあり、有料のものも高機能で魅力的なものがあります。
テキストエディターは実際に自分で使ってみないとその感触はわかりませんし、1つに絞る必要もありません。ぜひたくさんのテキストエディターに触れて、自分の作業効率化に最も役に立つテキストエディター、最善のカスタマイズを探し出してみてください。
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