ITエンジニアになるにはどうしたらいいの?
近年はIT技術の発達によりモノのインターネットとも呼ばれる「IoT」や、一般でも活用されるようになってきたクラウドサービスなどが普及し、ITエンジニアの需要が高まっています。転職や就職を考える時、ITエンジニアを検討する人も多いはずです。
ITエンジニアは専門的知識とスキルが要求される職種であるため簡単になれるものではありませんが、最も大切なのは向上心とITに関する興味を持っているかどうかであって、未経験からでも30代や40代の社会人からの転職でも決してなれないということもありません。
ITエンジニアを目指すために必要な情報を集めて、具体的に動き出しましょう。
ITエンジニアになるにはプログラミングスキルが必須
ITエンジニアになるために必須となるスキルがプログラミングです。ITエンジニアには様々な種類がありますが、どの職種を目指す場合でも必ずプログラミングのスキルが必要となります。
プログラミング言語も様々ですが、Webサイトの作成に携わりたいならHTMLやCSS、JavaScriptから勉強を始めるといいでしょう。Webサイトの裏側の動作や、より開発系のプログラミングに挑戦したいのであれば、PHPやRubyがおすすめです。
金融システムや業務システムなどの開発や運用に関わりたければ、JavaやC言語を勉強する必要があります。難易度は高いですが、その分やりがいも大きいでしょう。
そもそもITエンジニアはどんな仕事?
そもそもITエンジニアとはどのようなことを行う仕事なのでしょうか。その仕事内容や将来性について説明します。また、様々な分野におけるITエンジニアの種類も紹介します。
ITエンジニアの仕事内容
ITエンジニアとは技術者の中でも特にコンピュータを使用して業務システムやアプリケーション、Webサービスなどを開発・運用するエンジニアのことを指します。
今やITエンジニアの領域は多岐にわたり、そのすべてを1人のエンジニアが担うということはほとんどありません。ITエンジニアの中でも多くの職種が存在し、専門分野や役割などで仕事を分担して仕事を進めます。
どの職種を選ぶかで必要なプログラミング言語やスキルも変わりますし、その後のキャリアパスも大きく変わります。そのため、自分が選ぶ道によって自分の能力や興味関心に合ったITエンジニアを目指すことができます。
ITエンジニアの将来性
近年はスマートフォンやタブレットの使用が一般的になり、ビジネスでも日常生活でもインターネットが欠かせなくなっています。それを支えるには多くのITエンジニアが必要です。
Webアプリ開発を行うWebデザイナーや通信の基盤を支えるネットワークエンジニア、サーバーを運用管理するサーバーエンジニアなど、私たちがIT技術の恩恵を受けるために多くのITエンジニアが働いています。必要なスキルを身につければどこでも必要とされるのがITエンジニアです。
このようにITエンジニアの需要は高まっており、将来性のある職業であると言えます。
プログラマーが最初のステップ
ITエンジニアとしては、まずはプログラマーを目指す必要があります。プログラマーは設計書通りにプログラムを開発し、テストと修正を繰り返して品質の高いシステムを完成させることが役割です。
使用するプログラミング言語の知識と技術、そして行き詰まったときに専門書や仲間のプログラマーなどから情報を収集して仕様を実現する調査力、動作と修正を繰り返す忍耐力などが必要とされます。
プログラマーとして十分に業務に携われるようになることが最初の目標です。そこから様々な種類へのエンジニアへスキルアップしていくのが一般的です。
その他のITエンジニアの職種
ITエンジニアにはプログラマーの他にも多くの種類があります。ITエンジニアとしてスムーズにステップアップしていくには、自分がどの職種を目指すかを早めの段階で考えることが大切です。
システムエンジニアはクライアントが求めるシステムの打ち合わせを行い、設計書を書いてシステム開発の現場を管理して進捗を進めます。そのため、システムエンジニアはコミュニケーション能力やプロジェクト管理能力が求められる職種です。
WebエンジニアはWebサービスやWebアプリケーションの開発を行います。画面表示や操作などユーザに見える部分の開発を行うフロントサイドエンジニアと、ショッピングサイトなどの取引の仕組みやデータのやりとり、データベースの動作を開発するサーバーサイドエンジニアに大きく分かれます。
インフラエンジニアは情報システムの基盤を構築する仕事です。データの送受信を担うネットワークエンジニアや、ITシステムの要となるサーバーの運用・保守を行うサーバーエンジニア、データベースの設計や管理のスペシャリストであるデータベースエンジニアなどがあります。
ITエンジニアになりたいけどためらう理由
IT関連の職業に就いたことがない人はITエンジニアになりたいけれど一歩踏み出せない、という人もいるでしょう。ITエンジニアになるのが難しそうだと感じてしまう理由について解説します。
仕事がきつそう
IT系の職種でよく言われるのが「仕事がきつい」ということです。たとえば残業が多いとか、納期が短く毎日帰るのが終電になってしまうなどのエピソードは確かにITエンジニアにありがちなものではあります。
しかし、ITエンジニアの中でも職種や会社によっても大きく異なりますし、全体としても近年は働き方改革やテレワークの普及などにより大きく改善されつつあります。こういった状況については、就職先を探すときによく確認したり、身近にエンジニアの人がいれば、その人に働き方を聞いてみるのもいいでしょう。
自分がITエンジニアに向いているかわからない
日常的にIT技術に関心や興味を持って最新技術のニュースなどを日々チェックするような人は、ITエンジニアになる資質が十分あると考えてよいでしょう。ITを取り巻く環境は日々進化しているため、この仕事では継続的な学習が最も重要となります。
また、問題を分析したり技術を使って問題を解決することに喜びを感じる人や、柔軟な考え方ができて向上心が高い人はITエンジニアに向いています。地道な作業が得意な人、何事にも粘り強く取り組める人も向いている仕事です。
30代、40代からでも目指せるか不安
現在社会人として会社勤めをしている30代、40代の人でもITエンジニアを目指すことは可能です。
ITエンジニアの現場は長時間のハードな環境になることもあるため、体力的な面からプログラマーには「35歳定年説」がささやかれることもありました。確かにITエンジニアは蓄積された知識と経験が重要視される職種でもありますので、早くから現場に出て経験を積み、多くの学習を行う方が有利であるとは言えます。
しかし実際には35歳を超えても仕事はできますし、活躍している人もたくさんいます。特に年齢を重ねた方はこれまでの業務経験がエンジニアになってから活きるケースも多く、40歳過ぎでITエンジニアとして未経験からキャリアをスタートする人もいますので、本人のやる気次第で何歳からであっても目指すことができます。
未経験からでもITエンジニアになれるの?
多くの企業は即戦力となるITエンジニアを求めていますが、未経験の人材を積極的に採用する会社もあります。未経験者を1から育て上げたいという企業もあり、入社後の研修に力を入れている会社もあります。
ITエンジニアの需要が高まっていることから他職種からの転職でも採用される可能性は高まっているのです。未経験からでも充分ITエンジニアになることはできます。
ただし、未経験で何もアピールするものもないとなれば厳しいのが現実です。簡単なものでもいいので、自分が作ったWebサイトやアプリケーションなどを用意しておくといいでしょう。重要なのはクオリティではなく、ITエンジニアになるための努力を惜しまないというやる気を見せることです。
また、ITエンジニアとして必要とされる周辺知識やスキルの概要だけでも学んでおくことでチャレンジできる求人の幅も広がります。高校生や大学生からITエンジニアを目指すのであれば、在学中に専門知識やスキルを勉強しておくとよいでしょう。
【参考】:マイナビIT エージェント
ITエンジニアを目指すためにまず始めたいこと
ITエンジニアになるためにまず始めなければならないことは、実際に自分でプログラミングをやってみること、そして専門知識を勉強してできれば基礎的なIT関連資格の取得にチャレンジしてみることです。
インターネットや書籍で学習してプログラミングをやってみる
プログラミングの勉強を行う上で、目的が明確でないと独学で学習を続けることは難しいものです。そこで、Webショップを作る、企業が公開しているようなホームページを真似して作る、スマートフォン用のアプリを作るなど、自分がプログラミングをして具体的に何をやってみたいかを考えてみましょう。
次に、インターネットの検索や書籍でどのプログラミング言語を使ってどう実現するかを調べましょう。特に書籍では実際に自分でWebサービスやスマートフォンアプリが作れるよう順を追って解説してあるものもあり、実践的に学ぶことができます。
資格を取得する
IT関連が初めての場合、まずはパソコンの知識やプログラミングの基礎的な知識をしっかりと身につけることが重要です。ITエンジニアとして働くために資格は必須ではありませんが、ITエンジニア向けの資格はたくさんあります。
資格を持っているとスキルや知識を証明することができ、就職や転職で役に立つ場面も多くあります。
最も取り組みやすくITに関する基礎知識を証明する国家資格として基本情報技術者試験の合格を目指すとよいでしょう。基本情報技術者試験はITエンジニアの登竜門と言われており、しっかりとした基礎力を身につけることでその後の高度IT人材としての成長の幅が広がります。
【参考】:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:制度の概要:基本情報技術者試験
ITエンジニアを目指すなら
ここまでITエンジニアになるにはどうしたらよいかについて解説してきました。ITエンジニアへの道のりが明確になってきたのではないかと思います。
しかし、プログラミングを勉強して資格を取ったとしても就職・転職が上手くいくかはまた別です。自分がやりたいことや思い描くキャリアパスとマッチする企業と出会えるか、また自分が身につけた知識やスキルを十分にアピールできるかが大きな課題となります。しかし、1人で就職・転職先を探すのは困難が多いでしょう。
そこでぜひご活用いただきたいのがマイナビIT エージェントです。
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