Notionでプロジェクト管理をしてみよう
プロジェクト管理では、プロジェクト計画を作成し、その計画通りにタスクが進捗しているのかを逐次確認しなければなりません。プロジェクト管理では人や資金、モノなどのリソース管理、タスクの進捗管理などで多数の資料を作成しますが、そのために用いるツールも数多くあり、それぞれを連携させる必要があります。
万能ITツールと呼ばれるNotionを使うと、プロジェクトにおける様々な情報を一元管理ができます。スケジュールの調整や、ドキュメント類の更新作業などを同一の管理ツール内で行えるため、複数のツールを用いる必要がなくなります。
そのため、それぞれのツール間を行き来したり、データを個別に更新したりする必要がなくなり、管理作業を効率化し、本来のプロジェクト管理に集中することができます。
この記事では、Notionを利用したプロジェクト管理について、図解を交えて解説をしていきます。プロジェクト管理に関わる方、プロジェクト管理で頭を悩ませている方はぜひ参考にしてみてください。
【参考】:Notion(ノーション) – すべてのチームをひとつのワークスペースで 【参考】:チームの全アクションを把握できる、エンジニア向けプロジェクト管理システム 【参考】:※Notionで作られた企業サイト事例集
プロジェクト管理システムの必要性
プロジェクトでは、与えられた人材と資金を有効活用して、納期までに所期の目的を達成することが求められます。そのため、プロジェクト計画を作成して、計画通りにプロジェクトのタスクが進捗しているのかについて逐次確認する必要があります。
プロジェクトでは多数のメンバーがチームに分かれて、プロジェクト目的を達成するために細分化されたタスクに取り組みます。しかしながら、個々のタスクは相互に関連しており、その内の1つのタスクが遅れるだけで、時には全体の進捗に大きく影響することもあり、タスクの進捗管理は大変重要です。
また、進捗管理を行っていても、プロジェクトが失敗することがあります。それは、プロジェクトの目的や目標が不明瞭だったこと、実行計画や管理面が甘かったことなどが原因です。プロジェクトを成功させるには、目的や目標、実行計画を明確に定義し、計画に従って着実に実行しなければなりません。
すなわち、プロジェクトの成功にはプロジェクト管理を効率的、効果的に行える仕組み、システムが欠かせないと言えます。
Notionプロジェクト管理のメリット
Notionのプロジェクト管理機能を利用すると、どのようなメリットがあるのでしょうか?ここでは、Notionプロジェクト管理のメリットについてまとめています。ぜひ参考にしてみてください。
データベースが1つにまとまっている
Notionではプロジェクトの状況を管理し、可視化するためのデータベースを、ボードを使って作成できます。ボードではテーブルやリスト、カレンダーなどさまざまなタイプのデータベースを作成することができ、それらは連動しています。
プロジェクト全体を一元管理できる
Notionではプロジェクトに関するすべての情報がページ上にビューで表示されます。ビューを切り替えたり、追加することでさまざまな情報が一元管理され、管理者やメンバーは情報を見逃すことがありません。
プロジェクトの全てのタスクが集約される
プロジェクト内では様々なタスクが同時に動いています。Notionではプロジェクトに関わるすべてのタスクを1か所に集約して表示することができるため、タスクごとの状況を全体から俯瞰でき、タスクを効率的に動かすことができます。
テンプレートにより標準化を図れる
Notionには様々なテンプレートが用意されており、それら標準テンプレートを利用したり、チームが作成したテンプレートをメンバーが利用したりすることで、チーム全員が同じ表を使い、同じ手順に従って課題解決を図ることができます。
Excelへの依存度が減る
プロジェクト管理にExcelを使っている方が多いと思います。Excelは誰もが使えて、費用も掛からず、テンプレートも豊富にあります。セルに色を付けて工程として表せば、ガントチャートも簡単に作成できます。条件付きの書式を活用すれば、日付指定でセルを着色することも可能です。
それならば、Excelによるプロジェクト管理で十分ではないかと考える方も少なくないでしょう。しかしExcelには限界があります。計画変更があれば、手動でチャートを変更しなければならず、どこが変更されたのか履歴を追えなくなります。
Excelではタスク間の作業順位や関連付けも難しく、プロジェクト管理をする上では不便な点が多くあります。また、プログラマーの方であればツールを利用して自作する方がいるかもしれませんが、かなりの手間が掛かります。しかし、Notionを活用すれば簡単かつスマートにプロジェクト管理が行えます。
Notionでプロジェクト管理を行う方法
実際にNotionを使ってプロジェクト管理を行ってみましょう。Notionでプロジェクト管理を行うと、日々のタスクやプロジェクト会議の議事録など、プロジェクトに関わる情報を可視化し、メンバーで情報を共有できます。ここではプロジェクト管理における、テンプレートの使い方を紹介していきます。
ちなみに、Notionでは個人で使える案件管理や家計簿などのテンプレートも豊富にありますので、まずは基本的なNotionの操作を把握しておくことをおすすめします。
Notionテンプレートギャラリーの活用
Notionには様々な標準テンプレートが用意されていますが、他にそれらを応用した「テンプレートギャラリー」※があります。「テンプレートギャラリー」にはNotionチームとNotionコミュニティが新たに作成したテンプレートが掲載されており、誰でも自由に使うことができます。
プロジェクト管理に使えるテンプレートとしては、標準テンプレートの「ロードマップ」がありますが、今回は、「テンプレートギャラリー」に登録されている「プロジェクト管理」のテンプレートを利用する方法について紹介をしていきます。
【参考】:※ テンプレートギャラリー|Notion
テンプレートギャラリーにアクセスしたら、左上の検索窓に「プロジェクト」と入力すると、以下のようにキーワードに該当するテンプレートが表示されます。
プロジェクト管理のテンプレートを選択
ここでは先頭に表示された「プロジェクト管理」のテンプレートを選択してみましょう。
「プロジェクト管理」のテンプレートが表示されました。テンプレートの詳細を確認したい場合には中段の①[テンプレートを表示する]をクリックします。このテンプレートを利用する場合には、右側にある②[テンプレートを複製する]ボタンをクリックします。
あらかじめNotionに自身のアカウントでログインしていると、複製先に自分の名前が表示されています。
以上の操作で簡単に「プロジェクト管理」のテンプレートを自分自身のページに複製することができました。このテンプレートは「プロジェクト」「タスク」「議事録」「参考資料」の4つのデータベースから構成されています。
それぞれがプロジェクトと紐づけられていますので、各データベースの中身を更新すると、プロジェクトに反映されるようになっています。
テンプレートからプロジェクトを作成
先ほどの「プロジェクト管理」のページ上から、プロジェクト情報の下にある[プロジェクト]をクリックします。ギャラリービューにサンプルとして3つのプロジェクトが表示されています。サンプルのプロジェクトデータは削除や更新を自由にできます。
サンプルを残したまま、名称などを変えて、上書きして利用することもできます。
新たにタスクを追加する場合は、ギャラリービューの右にある[+新規]をクリックし、項目を埋めていきます。
プロジェクト一覧を表示
プロジェクト一覧を表示する場合は、ビューの中から[テーブルビュー]をクリックします。
[テーブルビュー]をクリックした結果、プロジェクトの一覧が表示されました。この画面上からも各プロジェクトの内容、担当者、期間などを変更することができます。
プロジェクトをガントチャートで表示
プロジェクトをガントチャートで表示したい場合は、ビューの中から[タイムラインビュー]をクリックします。ガントチャートは横軸か時間、縦軸がプロジェクトやタスクとなっており、一目見ただけで全体の進捗状況が分かります。
このようにNotionでは複数プロジェクトを横断して一緒に管理することができます。
それぞれのタスクの詳細内容を確認したい時は、ガントチャート上のタスクをクリックすると、タスクの詳細が表示されます。
Notionプロジェクト管理におすすめの本
様々な用途に活用できるのがNotionの魅力ですが、その分機能が多く、いまいち使いこなせないという方もいるでしょう。そんなときは、機能や使い方をわかりやすくまとめた書籍を参考にするといいでしょう。
ここでは、プロジェクト管理に使えるNotionのおすすめ本を2冊紹介します。
Notionプロジェクト管理完全入門 Webクリエイター&エンジニアの作業がはかどる新しい案件管理手法
Notionを活用したプロジェクト管理手法、社内情報の統合方法、業務内容に合わせたカスタマイズ方法などが詳しく解説された入門書です。操作方法が図解入りで丁寧に説明されているため、初心者でも理解しやすい内容です。書籍内で作成するポータルページが、購入者特典として配布されます。
▪著者:リブロワークス ▪ページ数:240ページ ▪出版社:インプレス ▪発売日:2023/3/23
【参考】:Notionプロジェクト管理完全入門 Webクリエイター&エンジニアの作業がはかどる新しい案件管理手法
はじめるNotion 使いかたを自由にデザインするための、基本、コツ、アイデア
Notionの基本的な使い方はもちろん、ページデザインの考え方や便利に使うためのコツなどが、わかりやすく1冊にまとめられています。プロジェクト管理をする上で必要なアイデアも記載されており、これからNotionを使いこなしたいと思っている方には最適な書籍です。
▪著者:溝口雅子 ▪ページ数:256ページ ▪出版社:技術評論社 ▪発売日:2022/7/22
【参考】:はじめるNotion 使いかたを自由にデザインするための、基本、コツ、アイデア
Notionを活用して業務の効率アップを図りましょう
この記事では人気のオールインワンITツール、Notionのテンプレートを利用したプロジェクト管理の方法について解説をしました。僅かな時間でプロジェクト管理に必要となるタスク一覧やガントチャート、さらには議事録やドキュメントの管理が行えることが分かりました。
これまでのプロジェクト管理ではそれぞれの資料作成に大変な時間を要していたと思います。Notionを使えば、管理資料作成や更新にはほとんど時間を掛けず、プロジェクト作業に専念できます。また、Notionのテンプレートを利用したツールの作り方を覚えると、用途は無限に広がっていきます。
Notionには先人たちの知恵が詰まった、様々なテンプレートが豊富に登録されていますので、それらを有効に活用して業務の効率を高めましょう
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