OneNoteの便利な使い方とは?
業務上のドキュメントを作成する場合、一般的にはExcel・Word・PowerPointを使って作成されることが多く、OneNoteを使う機会は使ったことがない方も少なくないのではないでしょうか。
OneNoteは、Microsoftが提供するデジタルノートツールです。同じMicrosoft製品であるExcelやPowerPointと比べると知名度はありませんが、Officeファミリーに含まれており、10年以上の歴史を持つソフトウェアです。
今回は、OneNoteを使った仕事術や、情報の整理術について紹介しますので、参考にしてください。
【参考】:OneNote
OneNoteの特徴
OneNoteの特徴は、自由な位置にあらゆる情報を入力できる自由度の高さです。Wordのような文書作成ツールはテキストや画像や図表など形式によって挿入できる場所が決まっていますし、Excelなどの表計算ツールでも行と列で区切られたセルに情報を入力しなければなりません。
しかし、OneNoteにはそのような区切りはなく、どのような情報でもクリックした位置にそのまま挿入できます。このように、手軽に直感的に情報を蓄積できるのがOneNoteの大きな魅力と言えるでしょう。
無料版と有料版の違い
OneNoteは2014年に無償化されたため、Microsoftアカウントを登録すればほぼすべての機能を無料で利用できます。ただし、無料版では保存できるデータの上限が5GBとなり、保存先もOneDriveのみです。
また、他のMicrosoft Office 365などの有料サービスと連携すると更に便利に利用できるため、OneNoteのみで物足りなくなった場合は併せて契約を検討してみるのも良いでしょう。
OneNoteの注意点
OneNoteで作成したデータは、oneという拡張子を持つファイルとしてエクスポートし、別のOneNoteユーザが開くことも可能です。ただし、お互いのOneNoteのバージョンが違う場合、ファイルが開けないことがあります。
その場合は、OneNoteのバージョンが古い方のユーザにアップグレードしてもらうか、PDFなど別の形式でエクスポートするなどの工夫が必要です。
OneNoteの仕事術
OneNoteは自由度の高いデジタルノートです。デジタルノートとは、現実のノートと同じようにソフト上に自由に書き込んで記録できるツールのことです。
OneNoteにはExcelやWordのように決まった用途がなく、ユーザの自由な発想で様々な活用ができます。今回は、その中でも実務で使える便利な使い方の例を紹介します。
情報の集約
OneNoteは、テキスト・音声・ファイル・Webページなど様々な形式の情報を意識せず自由に入力できます。
WordやExcelのようにあらかじめレイアウトやフォーマットを決めるなどの準備をせずに、無造作にデータを取り込むことができるので、ストレスなくスピーディなインプットが可能になります。
単純にコピー&ペーストするだけでも十分に便利ですが、WebClipperというブラウザ拡張機能をインストールすれば、1クリックでWeb上の情報をOneNoteに保存できるようになるため、おすすめです。
【参考】:WebClipper
タスク管理
OneNoteはタスク管理にも利用できます。タスク管理では、仕事における作業の最小単位をタスクとして管理することで、業務で発生するすべての工程の進捗を網羅的に把握することができます。
OneNoteでタスク管理を行うには、まず全体を把握するために、進行中のタスクをすべて書き込みましょう。そして、タスクのステータスを管理しやすくするため、それぞれのタスクにチェックボックスをつけていきます。
完了したタスクはクリックすることでチェックが入り、一目で完了したことが分かるようになります。チェックボックスは、ホームタブの「タスクノートシール」ボタンをクリックすることで利用できます。
議事録作成
OneNoteには議事録のテンプレートが備わっており、簡単に議事録を作成できます。
会議用のテンプレートを利用するには、「挿入」タブの「ページテンプレート」をクリックし、「ビジネス」のトグルからテンプレートを選択することで追加されます。
このようにテンプレートを利用すれば、会議詳細や議題の整理もしやすくなるため、会議時にはOneNoteを活用するのがおすすめです。
共同編集
OneNoteは作成したノートブックを他のユーザと共有し、共同で閲覧・編集することもできます。例えば、同じプロジェクトに取り組むチームや、勉強会のグループでも、同じノートブックにアクセスしてリアルタイムに閲覧・編集できるので、情報共有にとても役立ちます。
作成したノートブックは共有先のメールアドレスを入力するか、共有リンクを発行して、相手に送るだけで簡単に共有できます。
また、ノートブックには編集権限を設定できるため、参照のみのユーザと編集可能なユーザを分ける柔軟な対応も可能です。
OneNoteの整理術
OneNoteは気軽に情報を保存できるのが魅力ですが、情報量が増えてくるとどこにどの情報を保存したのか分からなくなり、必要な情報を探すのに時間がかかるという本末転倒な状態になってしまいます。
そこで、OneNoteに保存する情報を整理するためのテクニックとして、ノートブック・セクション・ページの3つのレイヤーを用いて情報を整理する方法を紹介します。
ノートブック
ノートブックは、OneNote上では最も大きな単位です。例えば、「仕事用」や「プライベート用」など名前をつけて、ノートブックごとに相応しい情報を保存するようにします。
デフォルトでは1つのノートブックが用意されていますが、必要に応じて新しいノートブックを追加しましょう。
ノートブックを追加するには、現在のノートブック名をクリックして表示されるメニューから、「ノートブックの追加」をクリックすることで追加されます。
セクション
セクションは、ノートブックを分割した単位のことで、例えば仕事用のノートブックの場合、「メモ」や「タスク」のようなセクションを作成して情報の分類をするイメージです。
セクションはノートブックのセクションタブの末尾にある「+」マークをクリックするだけで作成でき、1つのノートブックにいくつでもセクションを作成することができます。
セクションはノートブック上でタブのように配置され、クリックすることで切り替えられます。セクションのタブには自動的にカラーが割り当てられますが、セクションの数が多くなってきた場合は「タスク系は水色」「メモ系は黄色」などカラーにも意味付けをすると整理しやすいでしょう。
ページ
ページはセクションを更に分割したもので、文字通り「本のページ」のイメージです。ページは画面右端に表示されている「ページの追加」の+ボタンをクリックすると作成でき、1つのセクション内にいくつでもページを作成することができます。
OneNoteで情報が整理できなくなる原因の1つが、セクション内にページを作らず、セクションだけで情報を管理しようとすることにあります。
例えば、「メモ」のセクション内には日付ごとのページを作ったり、「タスク」のセクション内には1つのタスク単位のページを作ったりすると情報が整理されて分かりやすくなります。
ノートシール
ノートシールは、ノート上にアイコンやマーカーなどを貼り付けて強調したり、意味づけをしたりする機能です。
例えば、仕事術のタスク管理の項でも紹介したタスクノートシールは、クリックするとチェックが入るチェックボックス機能があり、処理済みのタスクとそうでないタスクを区別しやすくなります。
他にも「連絡先」や「質問」などタグのように使えるノートシールがあり、メモした時点でノートシールをつけておけばノートシールを検索することもできるので、後から情報を辿りやすくなります。
ノートシールは、ホームタブ内の「ノートシール」のプルダウンから選択して追加できます。
OneNoteの便利な使い方を身に付けて生産性を高めよう
ここまでOneNoteの基本や便利な使い方を解説しました。OneNoteは自由な位置にあらゆる情報を入力できる自由度の高さが特徴のデジタルノートです。
情報をまとめるだけでなく、タスク管理や議事録作成、複数ユーザとの共同編集など様々な使い方ができ、仕事の生産性を高めることができます。
今回は基本的な活用方法を紹介しましたが、他にも様々な機能が用意されているため、使い込むほど使い道が増え、生産性が高まるツールと言えます。
利便性の高いデジタルノートであるOneNoteを活用して、生産性向上を目指しましょう。
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