Notionの共有機能を活用する
Notionは米国「Notion Labs」が開発・提供する多機能ドキュメントツールとして知られています。Notionは個人で利用しても便利なツールですが、複数人でシェア(共有)したり、共同編集や共同作業をしたりすることを想定して作られているツールです。
プライベート利用とは別に、ワークスペースを利用してチーム単位でコンテンツを共有すると、チーム全体の業務の効率化を実現できます。また、Notionを使っていない相手や不特定多数に対しても、Web共有の機能を利用することで情報共有や発信ができますので活用してみましょう。
このように、Notionの共有機能を利用することで、様々なメリットを得ることができるでしょう。この記事では、Notionで作成したコンテンツの共有方法について解説していきます。
【参考】:Notion (ノーション) | すべてのチームをひとつのワークスペースで 【参考】:Notionの共有設定について
Notion共有のメリット
Notionドキュメントを共有すると、どのようなメリットがあるのかについて確認しておきましょう。ここではNotionを共有する3つのメリットを挙げていきます。
【参考】:ユーザ事例:Notion (ノーション)
ナレッジマネジメントツールとして活用
Notionは収集した情報やナレッジをドキュメントとして保管、管理することができます。これをチームや組織で共有することで、組織のナレッジとして蓄積し、共有・管理することが可能になります。まさにNotionの共有機能によって、ナレッジマネジメントツールとして活用することが可能です。
情報の透明性・公益性を高められる
従来、個人や一部の管理者によって管理されてきた情報が、チームや組織単位で共有することが可能になり、情報の透明性が高まるとともに、公益性が担保されます。
個人管理となっていた情報が組織で共有されることにより、役職や地位に関係なく、組織の誰もが必要な情報にアクセスすることが可能になり、情報の理解と活用を高めることができます。
リアルタイムでの情報共有が可能
Notionでは共有した情報を最新に更新すると、瞬時に情報にアクセスできる人に最新の情報を提供できます。そのため、関係者全員が同じ情報を共有することができることで、コミュニケーションの円滑化を図ることができます。
また、Web形式で共有できるため、スマートフォンなどからもアクセスが可能で、出張中や移動中の人も簡単に情報にアクセスすることができます。
Notion共有の注意点
Notionの共有機能を活用するメリットは多々ありますが、一方では共有を行う際の注意点もあります。以下に注意点を挙げておきますので、共有を進める際の参考にしてみてください。
自由度が高いためルール化が必要
Notionはカスタマイズがしやすく、個々人のニーズや好みに合わせられる自由度の高さが魅力ですが、それが逆に情報共有を阻害する可能性があります。個々人によって異なるテンプレートを利用すると、アクセスする側も利便性が損なわれるリスクがあります。
組織で情報共有や共同作業で利用する場合は、ルールやテンプレートを取り決めてから始める必要があります。
情報活用事例をナレッジ化する必要
情報共有は、その情報を活用をして初めて効果が得られます。情報共有は情報の共有が目的ではなく、情報を活用するのが目的です。情報活用の事例をモニタリングしてナレッジとして蓄積し、水平展開することを前提に情報共有を進める必要があります。
ユーザごとの権限や役割に注意
Notionのサイドバーには、ワークスペースやプライベートなど、様々な部屋があります。
例えば、ワークスペースにはワークスペースオーナーがおり、ワークスペース全般の管理を行えますが、メンバーシップ管理者はメンバーの追加や編集はできるものの、ワークスペースそのものの設定変更はできないようになっています。
他、メンバーはコンテンツの作成や共有は行えますが、ワークスペースの設定やメンバーの追加などは行えません。このようにユーザによって権限の役割が異なりますので、共同作業ではユーザごとの権限や役割を理解した上で作業を進める必要があります。
セキュリティに注意
Notionは簡単に情報の共有が行えますが、公開したくない情報もあります。例えば、プライベートページです。プライベートページとは自分専用ページのことで、通常はワークスペース内のメンバーでも本人以外は見ることができません。
その一方で、共有設定することで、ワークスペース内外からユーザを招待できますので、誤って共有することがないよう注意が必要です。
Notionユーザでページを共有する
Notionでコンテンツを共有する方法は大きく分けると、2つあります。
1つは、Notionを利用しているユーザに対してNotionのページを公開、共有する方法です。主に、組織内のチームや特定個人に対して共有します。
もう1つはNotionを利用していない人に対して、NotionのページをWebで公開する方法です。それでは、各々の方法について詳しく見ていきましょう。
【参考】:コンテンツの共有 – Notion (ノーション)ヘルプセンター
Notionを利用している人と共有する
作成したNotionページは、Notionのワークスペース内外を問わず、特定の個人を招待できます。招待された人は付与された権限に従って、コンテンツの閲覧や編集を行うことができます。
以下、その手順を紹介します。
Notionにログインし、自分のページを表示します。
ここでは例として、左のサイドバーにある「Aプロジェクト管理表」を共有してみます。
サイドバーで「Aプロジェクト管理表」をクリックし、「Aプロジェクト管理表」がNotionの画面に表示されたら、右上にある[共有] をクリックします。
画面右上の[共有]をクリックし、表示された共有画面で招待欄に招待したいユーザのメールアドレスを入力するか、一覧に表示されたユーザから招待したいユーザをクリックします。ここでは(Y)ユーザに編集権限を付与します。メールアドレスを入力して招待する場合には[招待]ボタンをクリックします。
ユーザを選択してドロップダウンリストが表示されたら、与えたいアクセス権限を選択します。アクセス権限は、Notionの無料プランでは、読み取り権限もしくはコメント権限が付与できます。編集権限を選択するには有料プランにアップグレードする必要があります。
ゲストはフリープラン(無料プラン)では最大10名まで招待できます。
メールアドレスを入力して招待したユーザには次のようなメールが届きます。メールを受け取ったユーザはリンクをクリックするだけで、Notionを利用できます。
NotionのコンテンツをWebで共有する
Notionはクラウドサービスであるため、ページのURLが分かれば、どこからでも、誰でもアクセスすることができます。共有したいページを共有機能を用いて設定を行うだけですが、漏洩しては困るページや情報は安易に公開しないよう気を付けましょう。
共有・公開したいページで右上の[共有]をクリックし、表示された共有画面の上部タブで、[Web公開]のタブを選択します。続いて、[Web公開リンクをコピー]をクリックし、eメールなどに貼り付けて、共有したい相手に送ります。
このWeb共有では、パブリックリンクのドメイン設定、編集許可、コメント許可、テンプレートとして複製許可などの設定が行えます。また有料プランにアップグレードすると、リンクの有効期間設定、ネットでの検索許可設定が行えます。
作成されたWebページは、コピーしたURLをブラウザに貼り付けるか、[サイトを表示]ボタンをクリックすることで確認することができます。招待されたら、ゲストメンバーとしてコンテンツにアクセスできますが、ゲスト側はサイドバーがなくなり、共有したページのみが表示されます。
Notionを活用して業務の効率アップを
この記事ではNotionの共有機能の概要、メリットと注意すべき点、共有の方法などについて紹介しました。Notionは個人のドキュメント管理やタスク管理における強力なツールですが、共有機能を活用することで、チームや組織での情報共有のみならず、共同作業にも活用することができます。
そのため、チーム全体でのタスク管理、ドキュメント管理に利用ができ、開発プロジェクトなどでは開発効率のアップが期待できます。
Notionは使えば使うほど、その便利さを実感できるでしょう。無料からでも利用が可能で、情報共有も行えます。先ずは個人利用からスタートしてみて、操作や機能に慣れたらチーム利用によって、さらなる業務効率のアップを目指しましょう。
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