Windows11が起動しない?
Windows11を毎日利用してきて、ある日突然パソコンの電源を入れても起動しないというトラブルに見舞われることがあります。ほとんどの作業をパソコンで行なっている人にとって、パソコンが起動しないのは一大事です。
パソコンが利用できず、会社や取引先に提出する資料などの重要なデータにアクセスできなくなったら、その影響は決して小さくはありません。この記事では、Windows11のパソコンが起動しなくなるトラブルの原因、その対処法について紹介していきます。
【参考】:Windows の回復オプション|Microsoft サポート 【参考】:Surface の電源は入りますが、ロゴ画面で停止しています |Microsoft サポート
Windows11が起動しない場合のトラブルシューティング
Windows11が起動しない場合のトラブルシューティングについて紹介します。まずは症状を確認して原因を探り、次に症状ごとに対処することが重要です。それでも解決しなければサポートセンターや専門家の手を借ります。
症状を確認する
Windows11が起動しない場合でも、いくつかの症状があり、症状によって対処法が異なります。自分のパソコンがどの症状なのかを確認しましょう。
【何も表示されず、電源が入らない】 電源ボタンを押しても電源が入らず、何も表示されない状態です。
【Windowsロゴが表示された後に何も進まない】 電源は問題なく入り、起動中のWindowsロゴは出るものの、そこから先に進まない状態です。
【エラーメッセージが表示される】 ブルースクリーン(青色の画面)やブラックスクリーン(黒い画面)になり、エラーメッセージが表示される状態です。ブルースクリーンやブラックスクリーンはBIOSセットアップでも発生することがあります。
症状別の対処法
症状によって、想定される原因と対処法が異なります。必ず原因を想定し、それに適した対処法を選択しましょう。
【何も表示されず、電源が入らない】 パソコンの電源ボタンを押しても反応がなく、電源が入っていない可能性がある場合には次の確認をしてみましょう。
① ACアダプターとコンセントの確認 ACアダプターがしっかりと接続されていることを確認します。接続がされていてもコンセントが故障している可能性があります。他の機器をコンセントに接続してコンセントが正常であることを確認しましょう。
② バッテリーの残量を確認 バッテリー駆動の場合は、バッテリー残量が少なくなっている可能性があります。しばらく充電してから起動してみましょう。
③ 強制起動を試す パソコンの電源ボタンを長押しすることで、強制起動され復旧する場合があります。
【Windowsロゴが表示された後に何も進まない】 電源は入ったものの、起動途中でWindowsロゴが表示されたまま先に進まないことがあります。その場合は以下の事項を試してみましょう。
① しばらく待ってみる アップデート処理などの関係で、起動に時間がかかる場合があります。しばらく待って様子を見てみましょう。
② セーフモードで起動する セーフモードで起動することで、問題の原因を特定することができます。
【参考】:Windows で PC をセーフ モードで起動する|Microsoft サポート
③ Windowsの復元を試す 以前の状態に復元することで、問題を解決できる場合があります。
【エラーメッセージが表示される】 パソコンの画面がブルーやブラックに変わり、エラーメッセージが表示されている場合の対処法です。Windows10まではエラー状態にはブルースクリーンが表示されましたが、Windows11ではブラックスクリーンが中心になっています。
① エラーメッセージの内容を確認する エラーメッセージの内容から、問題の原因を特定することができます。
【参考】:Windows のブルー スクリーン エラーの解決|Microsoft サポート
② インターネットで検索する エラーメッセージの内容をインターネットで検索すると、解決策が見つかる場合があります。
③ Windowsサポートに問い合わせる それでも問題が解決しない場合は、Windowsサポートに問い合わせましょう。
その他の対処法
原因がつかめない、対処ができない場合はハードウェアに起因する障害の可能性があります。以下の対処法を試してみましょう。
【外付け機器を取り外す】 新たに接続した外付けディスクやディスプレイ、スピーカーなどの外付け機器が原因で起動できない場合があります。外付け機器を取り外して起動してみましょう。
【メモリーを増設する】 メモリー不足やメモリーの故障が原因で起動できない場合があります。メモリーを新しいものに交換する、もしくは増設することで解決できる場合があります。
【ハードディスクのエラーをチェックする】 ハードディスクのエラーが原因で起動できない場合があります。ハードディスクのエラーをチェックするツールを使用してください。Explorerのエラーチェックツールを利用するか、CHKCMDを利用する方法があります。
【専門家に相談する】 上記の方法で問題が解決しない場合は、メーカーのサポートセンターやパソコン修理業者など、専門家に相談することをおすすめします。
覚えておきたいトラブル復旧法
パソコンやWindowsのトラブルは様々な要因で起こりますので、トラブル対処法も多くあります。そこで、比較的よく利用されるトラブル復旧法について紹介しますので、この機会にぜひ習得してみてください。
セーフモードで起動する
セーフモードは、Windowsシステムを最小限のドライバーとサービスのみで起動する特別な起動モードです。主に、パソコンに問題が発生した際に、原因を特定 し、解決するために使用されます。ただし、セーフモードではWindowsの機能が一部制限される場合がありますので、非常時に利用します。
Windows11をセーフモードで起動するには、以下の手順に従います。
【セーフモードで起動】 ① スタートメニューを開きます。 ② 電源ボタンをクリックします。 ③ Shiftキーを押しながら再起動を選択します。 ④ オプションの選択画面が表示されますので、「トラブルシューティング」を選択し、「詳細オプション」画面で「スタートアップ設定」を選択します。
⑤ スタートアップ画面が表示されたら、[再起動]をクリックすると、セーフモードで起動します。
【セーフモードでトラブルシューティングを実行】 Windows11がセーフモードで起動したら、問題の原因を特定し、解決に必要なアクションを実行します。一般的なトラブルシューティングの手順としては、以下のものがあります。
▪️問題のあるプログラムをアンインストールする ▪️デバイスドライバを更新する ▪️システムファイルをスキャンし、修復する ▪️システム復元ポイントを使用して、Windows11を以前の状態に復元する
【セーフモードから通常モードに】 トラブルシューティングが完了したら、コンピュータを再起動して、通常モードでWindows11を起動します。
ドライブのエラーチェック
Windows11が起動しない場合、セーフモードで起動してからドライブのエラーチェックと修復を行って復旧する場合があります。ドライブのエラーチェック手順は、以下の通りです。
① セーフモードでWindows11を起動します。 ② Explorerを開きます。 ③ 一覧から「PC」を選択します。 ④ チェックしたいドライブを右クリックし、表示されたメニューから「プロパティ」を開きます。
⑤ プロパティ画面が開いたら「ツール」タブを開き、「エラーチェック」の「チェック」をクリックします。
⑥ 表示されるメッセージ内にある「ドライブのスキャン」をクリックし、エラーチェックを実行します。
エラーチェックの完了後、再起動後に表示される「自動修復」画面で「再起動」をクリックすると自動的に修復が行われます。
復元ポイントを利用して復旧
復元ポイントは、パソコンを正常に稼働していた時の状態に戻すのに役立ちます。Windows11では次のようなイベントが発生すると、自動的に復元ポイントが作成されます。
▪️新たにソフトウェアをインストールした時 ▪️ハードウェアドライバを更新した時 ▪️新規にハードウェアドライバをインストールした時
【参考】:システムの復元を使用する |Microsoft サポート
① 「Winキー」+「Rキー」→「ファイル名を指定して実行」画面に「sysdm.cpl」と入力しEnterを押します。 ② システムのプロパティ画面が開いたら、「システムの保護」タブの[システムの復元]ボタンをクリックします。
③ 「システムの復元」画面が開いたら、復元ポイントを選択し、[次へ]をクリックします。
④ 「復元ポイントの確認」画面で[完了]をクリックすると復元が開始されます。
予期せぬトラブルに備えて対策方法を知っておこう
ここまで、Windows11のパソコンが起動しない場合に、どのようにトラブルシューティングを行うか、原因究明や対処法について紹介しました。
どのようなトラブルにも必ず原因があり、対処法があります。日頃からの備えも大切ですが、復旧法を知っておくことで、いざという時に早期の復旧ができます。安心してパソコンを使うためにも、この機会にぜひトラブルシューティングの方法について理解を深めておきましょう。
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