セーフモードとは
まずはセーフモードの概要を理解しましょう。セーフモードとは、パソコンの起動に必要な最低限のファイルやドライバーを使い起動するモードを指します。
セーフモードは、パソコンがフリーズしてしまった時や緊急時に使われることが多いです。その他にも動作が極端に遅いといった問題が起きた場合に、その原因を調べるためによく使われます。
またセーフモードではパソコンの起動に必要な最低限のものを使っています。そのため、セーフモードで起動した際に不具合が起きていない場合は、パソコンやドライバーがその問題の原因になっていないと分かるでしょう。
セーフモードでの起動方法
セーフモードでの起動方法は主に3つありますので、それぞれの方法について図解で丁寧に解説いたします。
設定からセーフモードを起動する
まずは、設定からセーフモードを起動 する方法について紹介します。
「スタート」ボタンを選択し、そこから「設定」を選択してください。または、キーボードの「Windowsロゴキー」と「Iキー」を押して設定画面を開きます。
「設定」を選択したら、次に「回復」を選択しましょう。
【図】:設定画面を表示
「回復」を選択すると、「回復オプション」が表示されますので、「今すぐ再起動」を選択してください。するとパソコンが再起動します。
【図】:設定画面の回復を表示
パソコンが再起動したら下図のような画面が表示されます。ここから「トラブルシューティング」を選びましょう。
【図】:オプションの選択画面
「トラブルシューティング」の画面に切り替わったら、次に「詳細オプション」を選択します。
【図】:トラブルシューティングの画面
「詳細オプション」の画面が表示されたら、今度は「スタートアップ設定」を選択しましょう。
【図】:詳細オプションの画面
「スタートアップ設定」画面に切り替わりましたら、画面右下にある「再起動」ボタンを押してください。
【図】:スタートアップ設定の画面
最後にスタートアップ設定から、選択したい設定を選びましょう。セーフモードの起動は「4)セーフモードを有効にする」「5)セーフモードとネットワークを有効にする」「6)セーフモードとコマンドプロンプトを有効にする」の3種類があります。
特にネットワークなどを使う予定がなければ、「F4」キーを選択しセーフモードを起動してください。
【図】:スタートアップ設定画面(オプション選択時)
■BitLocker回復キーを求められた場合 パソコンの端末などを暗号化している場合、BitLocker 回復キーを求められます。BitLockerとはWindowsデバイスの暗号化をする機能です。
キーを確認するにはセーフモードを起動しているパソコン以外の端末で、Microsoft のアカウントにサインインして回復キーを見つけます。詳細については公式サイトを参考にしてください。
【参考】:Windows で PC をセーフ モードで起動する 【参考】:BitLocker 回復キーを探す場所
サインイン画面でセーフモードを起動する
次にサインイン画面から、セーフモードを起動する方法をご紹介します。 何かしらの不具合で「設定」画面が開けない場合は、Windowsのサインイン画面からデバイスを再起動しましょう。
では早速、解説をしていきます。まずはWindowsサインイン画面で「shift」キーを長押ししながら「電源」を選択し、「再起動」を選びましょう。
すると画面が切り替わり「オプションの選択」が表示されますので、「トラブルシューティング」を選択します。すると次に「トラブルシューティング」の画面に移動しますので、そこで「詳細オプション」を選択してください。
「詳細オプション」の画面に移動したら、「スタートアップ設定」を選択してください。スタートアップ設定を選択すると、オプション変更の項目が表示されます。図の画面が表示されたら、画面右下にある「再起動」を選択しましょう。
その後、下図の「スタートアップ」画面に切り替わったら、「4」または「F4」キーを押してセーフモードを起動させます。この際、ネットワークを使用したセーフモードを起動したい場合には、「5」「F5」モードを使用しましょう。
【図】:スタートアップ設定の画面(オプション選択時)
また先ほども記載しましたが、BitLocker回復キーの入力を求められる場合があります。入力が必要な場合には、先ほどの解説を参考にして回復キーを入力してください。
基本的には、先述した設定画面からセーフモードを起動する方法と大まかな流れは同じです。もしフリーズなどが起きて、設定画面が開けなくなってしまった場合には、この方法を試してみて下さい。
【参考】:Windows で PC をセーフ モードで起動する
黒い画面やブランク画面でセーフモードを起動する
3つ目の方法として 黒い画面またはブランク画面でのセーフモードの起動方法についてご紹介します。こちらもパソコンを暗号化している場合は BitLocker キーが必要です。
セーフモードに入る前に Windows Recovery Environment(winRE)を入力する必要があります。winREを入力するにはデバイスの電源を切ってから、再度電源を入れる操作が必要です。具体的には、以下の手順で操作をしてください。
■winREの入力方法 まずはwinREの入力方法についてご紹介します。図を入れながらご紹介しますのでぜひ参考にしてください。
- 電源ボタンを10秒押してデバイスの電源を切ります。
- 電源ボタンをもう1度押して、デバイスの電源を入れてください。
- Windowsのロゴや製造元のロゴが画面に表示されましたら、電源ボタンを10秒間押し続けます。デバイスの電源が切れることを確認してください。
- 電源が切れたら、電源ボタンをもう1度押します。
- Windowsが再起動しますので、再起動したら電源ボタンを10秒間押し続けましょう。パソコンの電源が切れることを確認してください。
- さらにもう1度電源ボタンを押して、パソコンを起動します。デバイスが自動修復に再起動することを許可してから「詳細オプション」を選択してください。最後に「winRE」と入力すれば完了です。
■セーフモードの設定方法 winREを入力できたら、本題のセーフモードを起動していきます。まず「オプションの選択」画面で「トラブルシューティング」から「詳細オプション」を選択してください。
「詳細オプション」画面の「スタートアップ設定」を選択し、再起動を選びましょう。デバイスが再起動するとオプションの一覧が表示されます。「F4」または「4」キーを押してセーフモードを選択しましょう。これでセーフモードの設定は完了です。
【参考】:Windows で PC をセーフ モードで起動する
セーフモードの解除方法
ここからは、セーフモードを解除する方法について解説します。通常であればパソコンを再起動すれば、セーフモードは自動的にオフになります。しかし自動的に戻らなかった場合は、以下の手順で通常モードに戻しましょう。 - 「Windowsロゴ」キーを押しながら「R」キーを押します。 -「ファイル名を指定して実行」と表示されたら、「msconfig」と入力して「OK」を選択しましょう。(①②)
【図】:オプションの選択画面
-ブートタブを選択します(①) -ブートオプションでセーフブートチェックボックスをオフにし、「OK」を選択してください。(②③)
セーフモードが自動で解除できなかった場合には、上記の方法を試してみましょう。
セーフモードで起動する際の注意点
セーフモードで起動する際には、周辺機器が動作しなくなる可能性がありますので注意してください。
また、セーフモードの起動方法はバージョンによって異なる場合があります。本記事の手順でセーフモードを起動する場合には、必ずWindowsのバージョンを事前に確認してから作業を始めましょう。
ちなみにWindowsのバージョンの確認は、「設定」から「バージョン情報」を選択すると、「Windowsの仕様」が表示されますので、そこを見ると確認できます。
起動方法を理解してセーフモードを活用しよう
セーフモードは問題の切り分けや、緊急時にパソコンを再起動させたい場合に非常に役に立つモードです。またそれほど手順も多くありませんので、 本記事でご紹介した図解を見ながら作業すれば、比較的簡単にセーフモードを起動することができます。
ぜひ本記事の解説を参考にして、セーフモードの起動方法をしっかり理解しましょう。
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