ChatGPT APIの料金を抑える方法とは?活用方法も解説
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ChatGPT APIの料金を抑える方法とは?活用方法も解説
アンドエンジニア編集部
2024.03.26
この記事でわかること
ChatGPT APIはChatGPTをアプリやWebと連携させることで活用を図れるAPIのこと
ChatGPT APIはトークン数で課金されるため、トークン数削減が費用抑制になる
ChatGPT APIは無料枠があり、この枠を超えると有料アカウントへの切り替えが必要

ChatGPT APIの料金を抑える方法とは

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生成AIの代名詞となっているChatGPTにはAPIが用意されており、このAPIをアプリやWebと連携させることでChatGPTの機能をさらに有効活用することができます。一方、APIの利用には費用が掛かる場合があるため、APIの利用に不安を感じる人もいます。

この記事では、「ChatGPT API」をできるだけ費用を抑えて、安心して利用する方法、登録の仕方や使い方について解説します。ChatGPT APIを使ってみたい方、より低料金でAPIを活用したい方はぜひ参考にしてください。

【参考】:ChatGPT Optimizing Language Models for Dialogue 【参考】:ChatGPT および Whisper API の紹介

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ChatGPT APIとは

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APIとは「Application Programming Interface」の略称で、異なるアプリケーションやソフトをつなぐ仕組みのことです。「ChatGPT API」はChatGPTをアプリやWebと連携させて利用するためのAPIです。

APIはChatGPTの開発元であるOpen AI社が提供しており、開発者以外にも比較的容易にアプリやWebサービスでChatGPTを実行させて利用できるようになっています。

【参考】:Open AI

ChatGPTのAPIとは?概要や使い方を分かりやすく図解

ChatGPT APIとChatGPTの違い

ChatGPTは、GPT-3モデルを基にした特定のアプリケーションで、人との対話を模倣するように設計されています。Webブラウザやスマホアプリで簡単にアクセスでき、無料版ではGPT-3.5モデルが利用できます。

有償のChatGPT Plusプランでは、より新しく高度なGPT-4モデルが利用できます。一方、ChatGPT APIは、ChatGPTの機能を組み込むためのプログラミングインターフェースです。

開発者は自分のアプリケーションから直接ChatGPTモデルにリクエストを送信し、モデルからの応答を受け取ることができます。ChatGPT APIを利用して、比較的簡単にさまざまな仕組みの構築が可能です。

ChatGPT Plus(有料版)とは?無料版との違いやGPT-4の機能も解説!

ChatGPT APIの使い方と機能

ChatGPT APIを利用して、アプリやWebサイトと連携させることで、以下のような機能をアプリやWebサイトに組み込み、さまざまなニーズに合ったAI機能を実装できます。

1. 自動応答システムの導入 カスタマーサービスのコストを抑えるために、ChatGPT APIで作成したAIチャットを活用できます。ユーザはいつでもコールセンターのオペレーターと対話しているようにやり取りし、疑問を解決できるようになります。

2. 質問応答システムの導入 社内のヘルプデスク業務にも活用できます。ChatGPT APIを組み込んだ質問応答システムを社内に導入し、利用者がAIとの対話を通じてすぐに問題を解決できる環境を作れます。

3. 複雑な情報検索 ChatGPT APIを組み込むことで、自社のシステムに高度なアシスタント機能を搭載できます。提案書やプレゼンテーションの目次案など、魅力的な構成を提案してくれます。

4. 文書の作成・要約・添削 ChatGPTは、指示を与えてゼロから文書を作成したり、既存の文書を要約したり、改善点を添削するなどの作業が可能です。報告書やメールの生成や要約ができます。

5. 多言語翻訳 ChatGPTは100種類の言語に対応しており、海外から送られたメールや資料などを翻訳することができます。

6. プログラミングコードの生成 ChatGPTのモデルはプログラミングコードも学習でき、C#やJava、Pythonなどのプログラミング言語にも対応できます。

7. 文字起こし機能 ChatGPT APIを利用することで、会議を録音した音声ファイルから自動的に書き起こしをさせることができます。

ChatGPT APIの利用料金を抑える方法

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ChatGPT APIの概要や利用例が分かったところで、利用料金を抑える方法について解説します。ChatGPT APIは利用量に応じて課金されますので、使い方を誤ると思わぬ金額が請求される場合がありますので、注意が必要です。

ChatGPT APIはトークン量で料金が決まる

ChatGPT APIは、テキストの生成に「トークン」と呼ばれる単位を使用します。英語の場合、1単語が1トークンとしてカウントされ、記号も1トークンとして計算されます。

日本語の場合は1文字が1トークン以上とカウントされ、ひらがなは1トークン、漢字は2~3トークンにカウントされます。

トークンは文字や単語、句読点、スペースなどのテキストの部分を表します。APIの利用料金はトークンの数に応じて発生するため、生成するテキストの長さを意識し、トークン数を抑えるように努めましょう。

ChatGPT APIの利用料金

ChatGPT APIの利用料金は、以下のようになっています。モデルによって料金は異なり、GPT-3.5 Turboの料金が最も低価格に設定されています。課金は1,000トークン単位です。

生成AIとして無償提供されているChat GPT3.5 Turboの料金が格安設定されています。ChatGPTAPIのトークン数はネットのトークン数を計算するツールなどを利用して把握し、下記表を元に目安の金額を計算してみましょう。

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【図】ChatGPT API 利用料金 

【参考】:ChatGPT API Pricing |Open AI

APIの利用料金を抑える方法

ChatGPT APIの利用料金は一見すると高くはありません。また、2023年3月にAPIが公開されてから、再三料金の見直しが行われ、ChatGPT-3.5 Turboの場合、入力トークンの単価は0.0002ドルから1/4まで下がっています。

それでも、利用方法を誤ると予想外の請求につながる可能性があるため、利用当初から料金を抑える工夫が必要です。

1.廉価モデルからトライアル ChatGPT APIの利用料金はモデルによって大きく異なります。選択する際は最新モデルが気になりますが、トライアルではできるだけ料金の低いモデルを選ぶことをおすすめします。最初はChatGPT-3.5 Turboでテストを重ねて評価をした後に、上位モデルに切り替えるといいでしょう。

2.リクエスト数を減らす 短い文や簡潔な表現を使うことで、生成されるトークン数を減らすことができます。不要な冗長な説明や詳細を省略し、要点を的確に伝えましょう。

3.日本語よりも英語を利用する 日本語は英語よりもトークン数が大きくなるため、入出力を英語にするあるいは翻訳APIを利用して、入出力のトークンを減らすという工夫も有効です。

4. max_tokensパラメータの利用 ChatGPT APIのリクエストには、maxtokensというパラメータを指定できます。maxtokensは生成されるトークンの最大数を制御しますので、この活用によって必要な情報を短く生成できます。

ChatGPT APIの導入手順

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ここまででChatGPT APIの概要、利用例、料金体系が理解できたと思います。次に実際に利用するまでの手順について紹介します。

APIキーの取得

APIを利用する際に、APIキーが必ず必要になってきます。APIキーとは、APIにログインするための固有の識別子のことです。 APIキーがあることによって、開発者やユーザはサービスの利用が可能になり、同時にAPI側ではその利用状況をモニターすることで悪用を検知できます。

OpenAIのWebサイトでユーザ登録を済ませていれば、次のページから簡単にAPIキーの生成ができます。

1.Open AIのサイトにアクセス ChatGPT APIキーを取得するために、Open AIのサイトにアクセスし、アカウントがない方は「Get started」をクリックし、先にアカウントを作成します。※既にChatGPTを利用している方は、同じアカウントでログインできます。

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【図】Open AI 公式サイト 「Get started」

【参考】:Product |Open AI

OpenAIとは?その歴史や目的・主要なAIサービスを解説

2.APIキーの取得 次にAPIキーを取得します。Open AIのAPI Key取得サイト(下記、参考サイト)にアクセスし、「+Create new secret Key」の箇所をクリックします。

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【図】Open AI のAPIキー取得画面 

【参考】:API Keys |Open AI

3.APIキーの作成 「Create new secret Key」の取得画面が表示されたら、右下の[Create secret key]のボタンをクリックします。

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【図】Open AI のAPIキー作成画面 

4.APIキーの取得 「API Keys」が表示されたらキーの右にある[Copy]ボタンをクリックして、メモ帳などにAPI Keyを貼り付けてなくさないように保存してください。

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【図】Open AI のAPIキーの取得・コピー画面 

GoogleアプリにChatGPTのアドオンを組み込む

ここではChatGPT APIを利用して、Google Docsにアドオンを組み込む方法を紹介します。

1.Google Spread Sheetにアドオンを組み込む GoogleアカウントでGoogle スプレッドシートを開き、「拡張機能」>「アドオン」>「アドオンを取得」と選択してクリックします。

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【図】Google スプレッドシートにアドオンを組み込む画面 

2.ChatGPTのアドオンを表示、選択する アドオン画面が表示されますので、先頭に表示されている「GPT for Google Sheets and Docs」を選択します。

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【図】ChatGPTの アドオン選択画面 

3.ChatGPTのアドオンをインストールする 「GPT for Google Sheets and Docs」をクリックして画面が開いたら、[インストール]ボタンをクリックし、その後の指示に従ってインストールを進めます。Googleアカウントでログインしているとスムーズにインストールできます。

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【図】「GPT for Google Sheets and Docs」 インストール画面 

4.「GPT for Google Sheets and Docs」のインストール終了 「GPT for Google Sheets and Docsをインストールしました。」 と表示されたら、スプレッドシートを含めてアドオンのインストールが終了です。[完了]をクリックして終了します。

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【図】GPT for Google Sheets and Docs インストール終了画面 

5.GPT for Google Sheets and Docsを設定する Googleドキュメントでアドオンが利用できるよう設定をします。Google Docsの「拡張機能」を開き、「GPT for Sheets and Docs」から「Set API Key」をクリックします。

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【図】Google DocsへのGPT for Sheets and Docs組み込み画面 

6.アドオンに対するAPI Keyを登録する 取得済みのAPI Keyを求める画面が表示されますので、キーを入力して「Save API Key」ボタンをクリックすると、アドオンの設定が完了します。

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【図】アドオン API Key入力画面 

7.アドオンの動作確認をする APIキーを入力してアドオンの設定が済むと、Google Docsの右端にアドオンが表示されます。このアドオン欄「Select action」の下が、プロンプト欄です。指示や質問事項を入力して、[Submit]ボタンを押すと、ChatGPTからレスポンスが返され、ドキュメント内に表示されます。

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【図】Google Docsへのアドオン表示が画面 

ChatGPT APIの利用料金の確認

ChatGPT APIの無料枠を超えてしまうと課金対象となり、「Error your OpenAI API free trial is expired or inactive.Please set up a paid account on OpenAI dashboard」というエラーメッセージが表示されます。

引き続き利用する場合は、Open AIの「Billing settings」にアクセスし、有料アカウントを取得する必要があります。有料アカウント取得後は、「Billing settings」から利用料金の確認ができます。

また、有料プランでは月々の支払額の上限設定ができますので、使い過ぎの心配がある方におすすめです。有料プランの支払い方法はクレジットのみです。

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【図】Open AIの有料プラン選択・課金確認画面 

【参考】:Billing settingd|OpenAI API

ChatGPTのAPIで仕事の効率を高めよう

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この記事では、ChatGPT APIのChatGPT APIの料金や費用を抑える方法、 ChatGPT APIを活用する方法、APIキーを取得して、ChatGPTのアドインをGoogle Docsに組み込む手順などを紹介しました。

ChatGPT APIを活用することで、業務の効率化など、さまざまな効果が期待できます。今回は初心者の方向けに、Google DocsにChat GPT機能を組み込む方法について紹介しましたが、プログラミングやスクリプトをある程度扱える方は、ぜひ自分で作成したアプリでAPI連携に挑戦してみましょう。

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