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デジタル化とは?DXとの違いや目的、アプローチ方法を解説
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デジタル化とは?DXとの違いや目的、アプローチ方法を解説

アンドエンジニア編集部
2024.03.05
この記事でわかること
デジタル化には、デジタルイゼーションとデジタライゼーション、DXの3種類がある
デジタル化は業務効率化、データの検索性向上、ペーパレスや情報共有などのメリットがある
デジタル化は業務効率化のみならず、DX化によって企業文化や組織の変革、競争優位を実現する

デジタル化とは

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デジタル化とは、業務や仕組み、手段などにITや通信ネットワークなどのデジタル技術を取り入れることです。具体的には、これまで紙などを用いた伝達や手続きを、コンピュータやネットワークを介してデジタル化した情報を取り扱う手法に移行することを意味します。

デジタル化には以下のような種類があります。まずは、デジタイゼーションを進め、次にデジタライゼーションでビジネスプロセスを改革し、さらにはDX化で企業の改革し競争優位を確立するという流れになります。

▪ デジタイゼーション(Digitization) アナログや物理的なデータをデジタルデータに変換することです。

▪デジタライゼーション(Digitalization) デジタル技術を用いてビジネスモデルを変革させ、新たな価値を生み出すことです。

▪デジタルトランスフォーメーション「DX」(digital transformation) ビッグデータやAI、IoTなどのデジタル技術を活用した業務プロセスの改善に加えて、製品やサービス、ビジネスモデルそのものを変革し、組織や企業文化をも改革して、競争優位を確立することです。

【参考】:デジタル化の現状と課題|総務省 【参考】:DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~(サマリー)|経済産業省

デジタル化の概要とその目的

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ここでは、デジタル化とは具体的にどのようなことを指すのか、デジタル化は何のために行うのか、その目的について解説します。

デジタル化の概要

デジタル化は、アナログや物理的なデータをデジタルデータに変換するプロセスのことです。具体例としては、紙の文書をスキャンして電子ファイルに変換したり、アナログ音楽をデジタルフォーマットに変換したりすることが含まれます。

デジタル化は、情報の保管や共有、検索を効率化し、ビジネスプロセスを改善するために重要な要素です。

日本ではいつからデジタル化が始まったのでしょうか。総務省の資料では1995年頃とされており、インターネットの急速な普及がきっかけです。現代では中学生が授業でデジタル化を習うほどに、デジタル化は一般化しています。

【参考】:我が国におけるデジタル化の歩み|総務省 【参考】:中学校技術・家庭科(技術分野)情報のデジタル化|文科省

デジタル化の目的

デジタル化の目的は主に3つあり、業務プロセスの向上、コスト削減、アクセス効率の向上などが挙げられます。

▪業務プロセスの効率向上: デジタル化により、手作業や紙ベースの業務を合理化、自動化して生産性を向上させることができます。例えば、紙の名簿をExcel等で管理することも業務プロセスの向上に役立ちます。

▪コスト削減: デジタル化によるデータ化を図ることで、紙や物理的な媒体の使用を減らすことが可能となり、保管コストや運用コストを削減できます。

▪アクセス効率の向上: デジタルデータはネットワークがあれば、どこからでもリモートアクセスできるため、情報アクセスや利用の柔軟性を高められます。

DX化の概要とその目的

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デジタル化について理解したところで、デジタル化の応用ともいえるDX化の概要及びその目的について確認してみましょう。

DX化の概要

デジタルトランスフォーメーション(DX)は、ビジネスモデルやプロセスをデジタル技術を活用して変革する取り組みを指します。DXは単なるデジタル化とは異なり、それを応用・発展させたものであり、ビジネスの根本的な変革を促進します。

DXとは?その意味と日本の現状、DX推進の障壁となる要因を分かりやすく解説!

DX化の目的

DX化の目的としては、新たな価値の創出、競争力の強化、顧客エクスペリエンスの向上など3つが挙げられます。

▪新たな価値の創出: DXは新たなビジネスモデルやサービスを生み出し、顧客に新たな価値を提供します。

▪競争力の向上: DXにより、企業は迅速に変化に適応でき、競合他社に対して優位性を持つことができます。

▪顧客エクスペリエンスの向上: DXは顧客との接点を改善し、顧客満足度を向上させます。

【参考】: DXレポート2 中間取りまとめ(サマリー)|経済産業省 【参考】:DX白書2021 日米比較調査にみるDXの戦略、人材、技術|IPA

DXの取組事例に学ぶDX成功のポイントとITエンジニアへの期待

デジタル化のメリットと進め方

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デジタル化を行うことで、どのようなメリットが得られるのかについて確認した後、デジタル化の進め方について解説します。

デジタル化のメリット

デジタル化には様々なメリットが期待されますが、主に次の5つのメリットが挙げられます。デジタル化を進める際には、主にどのようなメリットを狙いとするのか明確化しておくと効果測定がしやすくなります。

1. 業務効率化と生産性向上: デジタル化により、紙ベースの業務を効率的に処理できます。例えば、データの保管や検索が容易になり、人手不足を解消できます。デジタル技術を活用した業務改革は、全社的な生産性向上につながります。

2. データの保管・検索が容易になる: デジタル化により、資料の保管場所が不要になり、情報の追加や管理が簡単になります。過去の資料や処理履歴を検索しやすくなります。

3. ペーパーレス化やIT化につながる: ペーパーレス化は環境への配慮にもなります。デジタル化により、詳細なデータ分析が可能になり、サービス品質の向上や新たなビジネスモデルの構築に取り組めます。

4. 情報共有がしやすくなる: デジタルデータの共有により、ナレッジの共有がスムーズになり、業務の属人化を防げます。ビジネスチャットツールを活用することで、気軽に情報を共有できます。

5. リモートワークの推進につながる: デジタルデータは場所を問わずアクセスできるため、働き方の多様化や緊急事態下での事業継続に役立ちます。

デジタル化のデメリット

デジタル化には様々なメリットが期待できる反面、以下のようなデメリットがあります。それらがリスクとなる可能性がありますので、デジタル化を進める前に、デメリットの解決策、回避策を講じておきましょう。

1. コストがかかる: 既存システムの刷新や新たなITツールを導入するために新たな費用がかかります。また導入する上ではIT人材の確保も必要です。それらのコストをきちんと把握し、費用対効果を明らかにしておくことが求められます。

2. すぐ結果につながらない場合がある: DX化を進めるには長期的な視点で取り組む必要があります。DX化は成果を得られるまでに時間が掛かる場合がありますので、即時の成果を求めるあまり、挫折や中止とならないよう、中長期で考えることも必要です。

3. 組織風土が変わってしまう: DX化によって業務のプロセスが大きく変わり、組織の役割が変わり、組織の文化や風土まで変化することがあります。伝統的な組織風土を維持したい場合にはデメリットとなってしまう場合があります。

デジタル化の進め方

デジタル化を進める際には、いくつか留意すべきことがあります。最低限留意すべきことを4つ挙げますので、どれか1つでも欠けることがないように計画的に進めましょう。

1. 現状の課題と目的を把握する: 最初にデジタル化を行う組織内にはどのような業務があるのかを明確にしておきまましょう。デジタル化が難しい、デジタル化の効果が得にくい業務は後回しにし、効果が得やすい業務にフォーカスして、業務課題とデジタル化の目的を明確にしておきましょう。

2. システム・ツールを選定する: 課題解決に必要なシステムやツールを選定します。1から設計、開発する場合もありますが、市販のパッケージやツールで簡単にデジタル化を図れる場合もありますので、システムやツールの選定に当たっては、いくつか候補を挙げながら比較・評価しましょう。

3. セキュリティ対策を行う: デジタル化を進めると、紙や媒体が電子データになることで、情報漏洩などのセキュリティリスクが高まる場合があります。特にクラウドやインターネット環境を利用する場合は万全のセキュリティ対策を講じましょう。

4. 導入効果の測定・見直しを行う:

デジタル化を進めた後は、その導入効果について定量的に把握、評価しましょう。作業時間の短縮、保管コストの削減、データアクセスのスピードアップなど、定量的に把握し、計画と差異がないか、モニタリングを行います。

DXの推進力となる5つのデジタル技術と、企業の適切な選択方法

DX化に向けたデジタル化の事例

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ここでは、DX化に向けた取り組みについて、主に地方自治体の取り組み事例を挙げていきます。

【参考】:自治体DXの推進|総務省 【参考】:「自治体DX推進参考事例集」の策定|総務省

1. 愛媛県・市町DX協働宣言: 愛媛県と市町が協働でデジタル技術を活用し、住民本位で地域課題を解決するため「愛媛県・市町DX協働宣言」が行われました。業務効率化や行政サービス向上、データ利活用、高度デジタル人材のシェアリングなどを推進しに取り組んでいます。

【参考】:デジタルシフト推進課|愛媛県

2. 埼玉県上里町: 新型感染症の影響がきっかけで、DXの緊急性が高まり、DXを通じて、行政手続きの効率化や住民サービスの向上を目指しています。特にBPR(業務改革)の視点でテーマを絞って工程表を作成し、着実な取り組みを進めています。

【参考】:デジタル行政の推進について|上里町 【参考】:上里町の自治体DX推進において目指す姿(ビジョン)|上里町

3. 福井県あわら市: 若手職員に限定せず「自薦」でDX推進員を公募しDX化を推進しています。テーマとしては生活のDX、産業のDX、教育のDX、行政のDXに取り組んでいます。

【参考】:DX推進基本計画の策定|あわら市

4. 神奈川県横浜市: 横浜市は、パブリックコメントを募集し、市民の意見に基づいて「横浜DX戦略」を策定しました。この戦略に基づいてデジタル化を通じて、市民の生活向上や行政サービスの効率化、データ利活用、高度デジタル人材のシェアリングなどを推進しています。

【参考】:横浜DX戦略について|横浜市

5. 広島県: 広島県は県と市町が共同で情報システム人材を採用・育成・活用する新たな枠組み、「DXShipひろしま」を構築しています。この枠組みでDXを推進し、デジタル人材を各分野に配属して全県的なDXを加速させています。

【参考】:情報システム人材の確保・育成について~「DXShip(デジシップ)ひろしま」の構築|広島県

DX化を目指してデジタル化を

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デジタル化は、業務や仕組み、手段などにITや通信ネットワークなどのデジタル技術を取り入れることです。デジタル化には「デジタイゼーション」と「デジタライゼーション」、さらには「DX:デジタル・トランスフォーメーション」があります。

デジタル化とDXの違いは、デジタル化はDXを実現するための「手段」であり、DXは全体戦略としてビジネスを変革する点です。これらの違いをよく理解した上で、どのようなデジタル化を進めていくのかを明らかにし、最適なデジタル化を目指しましょう。

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