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AIエンジニアは数学が苦手だとなれない?その理由や勉強法
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AIエンジニアは数学が苦手だとなれない?その理由や勉強法

アンドエンジニア編集部
2023.10.08
この記事でわかること
AIエンジニアには数学的な知識が必要となるため、数学の基礎的な知識を身につけることが重要
AIを用いた分析や判断、予測などではデータから関数を作るため、数学的知識が必要となる
AIエンジニアとして必要な数学的知識を身に付けるには数学知識が必要なAI資格の取得を目指すのが良い

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AIエンジニアは数学が苦手な人にはなれない?

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AI(人工知能)のプログラムは基本的には数学の理論がベースになっており、AIエンジニアには数学的な知識が求められます。AIエンジニアは、数学や 統計学 、機械学習(ディープラーニング)などの高度で専門的な知識が求められます。

しかし、数学が苦手でもAIエンジニアになることは可能です。ただし、AIエンジニアには数学的な知識が必要となるため、数学の基礎的な知識を身につけることが重要です。そのため、数学が苦手な方がAIエンジニアを目指すには、数学の継続的な学習と実践が必要です。

この記事では、数学が得意ではない人がAIエンジニアになるにはどうすれば良いのかをテーマに、AIエンジニアにとって数学が必要な理由、具体的にどのような数学知識が必要なのか、数学の学習方法などについて解説をしていきます。

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AIエンジニアにとって数学が必要な理由

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AI開発には欠かせない機械学習がありますが、機械学習を用いて何を行うのかということです。その際に数学知識が必要なのか否か、必要だとすれば、どの程度のレベルが求められるのかということが重要です。

単なるツールとして活用し、仕組みの中身に触れる必要がなければ、数学的知識は「いらない」と言えます。一方、自らプログラムのチューニングを行える機械学習エンジニアを目指すのであれば、数学的知識が必須と言えます。では、具体的にどのようなケースで数学が必要になるのか見ていきましょう。

AIを勉強するのに数学は必要?どこまでの範囲が必要か解説

データから関数を作る

AIを用いた分析や判断、予測などではデータから関数を作っています。例えば、自然現象は物理の法則に従っていますが、自然の動きは数式として表しやすいのです。数式にすることで、そこから解を導き出し、予測や制御などに利用できます。

その関数を作るには数学的知識が欠かせないため、AIエンジニアには数学的知識が必要なのです。

学ぶべき分野

一口で数学といっても、数学には様々な分野があり、何を学べば良いのか迷います。ここでは機械学習で重要になる数学の分野を紹介します。

■ 線形代数 理数系を専攻した方なら必ず学ぶ、線形代数があります。実は中学校で学ぶ連立方程式も線形代数の1種です。機械学習では大量のデータを学習データとして用いますが、コンピュータに多くのことを学習させるには、大量の計算式が必要です。

その計算式を分かりやすく表記する上で、線形代数が必要になるのです。そのため、AIエンジニアにとって線形代数の知識が必須となるのです。

■ 微分・積分 機械学習では多くのデータからパラメータを求める際に、誤差を最小化する必要があります。誤差を関数で表すと、関数の傾きがゼロになる時に誤差が最小になります。その関数の傾きを扱うのが微分・積分です。そのため、AIエンジニアには微分・積分の知識が必要です。

■ 確率・統計 機械学習では、統計学の知識は必須ではありません。ライブラリーや学習済みモデルが豊富にあり、それらを活用できるからです。機械学習では蓄積されたデータを用いて予測を行いますが、この予測では統計学を学んでいると理解が進みます。

苦手な数学はAIに任せる?

数学が苦手な人は、AIに任せれば良いという考えがあります。確かにGoogle社が開発したAI「Minerva」は文章交じりの複雑な数学の問題を解いたことで話題になっています。

こうした数学を解くAIツールや数学アプリを利用すれば、数学が苦手な人でもAIエンジニアになれるという見方をする人がいるかもしれません。そのAIに数学的知識を与えるのは人間であり、AIも時には間違いを犯すからこそ、AIを作る人、AIを利用する人には数学的知識が必要なのです。

【参考】:Minerva — Create How-To Guides in Seconds - Chrome ウェブストア 【参考】:「クァンダ QANDA - 数学検索、数式計算機、勉強タイマー」をApp Storeで

AIエンジニアの仕事で数学知識が必要になる場面

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AIエンジニアに必要な数学的知識については理解できたと思いますが、実際にAIエンジニアの仕事の中で数学が必要になるのはどのような場面なのかを確認してみましょう。

AI開発

AIシステムの開発でエラーが発生した際には、その原因を追究するために数学的知識が求められます。またエラーが発生しなくとも、アウトプットが正しいか否かについて検証する際にも数学が必要になります。

AI技術を用いたデータ解析

AIエンジニアの中でも、特にデータサイエンティスト、データアナリストと呼ばれるエンジニアはデータ解析を行う際に、統計学や数学的知識が求められます。それは、適切なデータ分析や解析を通じて、その分析結果をビジネスに活かす仕事だからです。

ビジネスに活かすためには、なぜそのような結論に辿り着いたのか、どのような手法や計算式を用いたのかを論理的に説明できなければならないため、数学敵知識が必要となるのです。

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プログラミング

AIのプログラミングでは様々な関数を利用するため、数学的知識が必要です。また数学を学ぶことで、ロジカルシンキング(論理的思考力)が身に付き、プログラミング言語の理解力、プログラミング力が高まります。

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AIエンジニアの年収

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AIエンジニアという括りの年収データは見当たりませんので、近しいと思われる「製品開発/研究開発全般」職種の年収データを見てみましょう。

「マイナビエージェント 職種図鑑」での平均年収は477万円(※2023年7月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近いと思われるIT技術スペシャリスト(特定技術(DB・NW・セキュリティ等))の年収を参考にすると、平均年収758万円と分かりました。

国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円ですので、「製品開発/研究開発全般」職種は一般平均年収よりも、やや高めと言えます。

AIエンジニアという職種がまだ明確になっていませんが、ビジネス分野でもAI技術を用いた様々なサービスやシステムが実用化されており、注目は高まっています。そのため、AIエンジニアの年収は今後更に高まっていくことが予想されます。

【参考】:マイナビエージェント 職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁

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数学の学習方法

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AIエンジニアにとって数学的知識が必要であることは理解できたと思います。ここでは、おすすめの数学基礎の勉強方法を紹介していきます。勉強に対するモチベーションが低下すると勉強が続けられませんので、モチベーションを維持できる、自分に適した勉強方法を見つけましょう。

参考書で学ぶ

数学には様々な分野があり、手あたり次第に勉強するのは非効率です。AI分野で利用される数学を中心に、楽しく学べる本をおすすめします。以下、数学に抵抗がある方でもAIを学べる書籍を集めてみました。

■ 『はじめての機械学習 中学数学でわかるAIのエッセンス 』 AIエンジニアには欠かせない機械学習を、難解な数式やプログラミングを離れて解説する入門書です。中学数学の知識でAIのエッセンスが分かる本です。数学アレルギーの方でも読めるように随所に配慮されています。

▪著者:田口 善弘 ▪出版社:講談社 ▪ページ数:224ページ ▪出版日:2021年7月15日

【参考】: はじめての機械学習 中学数学でわかるAIのエッセンス|講談社

■ 『AI・データサイエンスのための 図解でわかる数学プログラミング 』 本書ではAIエンジニアに求められる数学的知識について、できるだけ数式を使わず、図やチャートを利用して直感的に理解できるように配慮されています。また簡単なPythonプログラミングを学べる学習本となっており、数学が苦手な方、プログラミングを学ぶのが不安という方でも安心して学べます。

▪著者:松田雄馬 、露木宏志、千葉彌平 ▪出版社:ソーテック社 ▪ページ数:512ページ ▪出版日:2021年4月21日

【参考】: AI・データサイエンスのための 図解でわかる数学プログラミング|ソーテック社

■ 『[改訂新版]ITエンジニアのための機械学習理論入門』 AIエンジニアには必須の機械学習を、基礎から学ぶことを目的に執筆された参考書です。難解な数学に関する内容はコラムで説明し、数学があまり得意ではない人でも学びやすいよう配慮されています。

またAI開発では、微積分や線形代数、統計学の知識が求められますが、これらを学ぶ意義を改めて知ることができ、数学に対する興味や学習意欲が湧いてくる内容になっています。

▪著者:中井悦司 ▪出版社:技術評論社 ▪ページ数:256ページ ▪出版日:2021年7月17日

【参考】: [改訂新版]ITエンジニアのための機械学習理論入門|技術評論社

数学知識が問われるAI関連資格に挑戦する

数学が得意ではない方がAIエンジニアを目指すには、数学的スキルの証明となるAI資格取得を目指して勉強する方法をおすすめします。

■ E検定 E資格は日本ディープラーニング協会が主催する検定資格です。同協会主催のG検定より専門性が高く、難易度も高い資格です。理論に加え、ディープラーニング(機械学習)の実装能力や知識が問われます。

【参考】:E資格とは - 一般社団法人日本ディープラーニング協会【公式】

E資格とはどんな試験?概要や難易度と取得のメリットを解説!

■ 統計検定 統計検定は、一般社団法人日本統計学会が主催する検定資格で、統計に関する知識、その活用力を評価する全国統一の試験です。1級から4級まであり、機械学習などのAIエンジニアを目指す方は、準1級以上の取得を目指しましょう。

【参考】:統計検定|一般社団法人日本統計学会

統計検定の難易度は?4級〜1級の合格率と受験級の選び方を解説

■ AI実装検定 AI実装検定とは、AI実装検定実行委員会(AIEO)が主催する民間資格で、体系的なディープラーニングの実装に関する知識とスキルを客観的に証明できる資格です。B級、A級、S級の3つのランクがあります。A級では数合と確率、数列と行列、関数と微分などの数学知識が求められます。

【参考】:AI実装検定

AI実装検定とは?試験概要やレベル別の試験内容、メリットを解説!

苦手な数学を克服してAIエンジニアを目指すなら

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ここまでAIエンジニアを目指す上で必要な数学的知識やスキル、数学に関係する勉強方法について解説しました。この習得した数学やスキルを活かすためには、自身に活躍の場を提供してくれる、相性の良い企業への転職が重要です。

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