Tableau認定資格とは?概要や取得のメリット、転職方法も紹介
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Tableau認定資格とは?概要や取得のメリット、転職方法も紹介
アンドエンジニア編集部
2023.11.11
この記事でわかること
Tableauはビジュアル性や操作性に優れたBIツールであり、その活用スキル証明がTableau認定資格
Tableauにはレベルに応じて3種類の個人向け資格と2種類のパートナー向け資格がある
Tableau認定資格の資格・試験概要と、認定資格取得のメリット、勉強法がわかる

Tableau資格とは

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最近、DX推進の一環で「ビッグデータ」や、「BIツール」を活用するビジネス施策が一般化しています。データ活用では、必要なデータを集め、データを分析しやすい形に整理して保存、分析し、得られた結果から解決策を見出します。

これらデータの収集・保存・分析をBI(Business Intelligence/ビジネス・インテリジェンス)と呼び、ITエンジニアやデータアナリストなど専門家に頼らずとも、データの加工や分析、レポート作成ができるツールのことをBIツールと称します。

Tableau(タブロー)はビジュアル性や操作性に優れたBIツールとして知られていますが、この記事では、BIツールの活用資格となるTableau資格の概要、その資格を生かせる職種や、資格を生かした転職方法について紹介していきます。未経験者の方もぜひ参考にしてください。

【参考】:ビジネスインテリジェンスおよび分析ソフトウェア|Tableau 【参考】:Salesforce - セールスフォース・ジャパン

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そもそもBIツールとは

BIツールとは、企業が保有するさまざまなデータを分析したり、見える化したりするなど、経営やマーケティングなどの業務に役立てることができるソフトウェアのことです。BIはビジネスインテリジェンスのことで、ビジネスの意思決定に関する情報という意味です。

BIツールには、データを集計・分析する機能や、データを可視化できる機能があります。BIツールを使うことで、企業は自社のビジネスに関する情報を把握し、迅速かつ正確な意思決定に活かすことができます。

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Tableau資格の概要

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Tableauはドラッグ&ドロップの機能を用いて、簡単に分析が行えるため、エンジニア以外にも営業担当者やマーケターなども利用できるBIツールです。特別なスキルを必要とせず、直感的に分析を行えるツールであるため、IT未経験者の方でもスキルを習得しやすいのが特徴です。

Tableau認定資格を取得することで、Tableau活用に関するスキル証明となり、資格取得者はエンジニアのみならず社内では重宝され、また転職の際には有利になる可能性があると考えられます。

Tableauの個人向け認定資格一覧

Tableauの認定資格には現在(2023年6月時点)、全部で5種類の認定資格がありますが、個人向けは以下の3種類です。Tableauを活用して何をしたいのかを定め、自分のスキルやキャリアバスを確認しながら、最適な資格を選択することをおすすめします。

それぞれ難易度が異なりますので、難易度の低い資格から段階的に取得していく方法もあります。

■ Tableau Desktop Specialist(レベル: Associate) Tableau Desktopを使用してデータを分析し、視覚化する能力を証明するものです。基本的スキルが求められる初学者向けの資格で、Tableauに触れて3カ月程度の方を想定していますので、BIツールの経験が少ない方はこの資格からチャレンジすると良いでしょう。なお資格に有効期限はありません。

【参考】:Tableau Desktop Specialist

■ Tableau Certified Data Analyst(レベル: Professional) ビジネス上の問題把握、問題分析に必要なデータを特定化し、実用的なインサイト(消費者の行動分析、その背景にある意識構造など)を提供し、ステークホルダーの意思決定を支援する個人を対象とするもっとも人気の高い認定資格です。この認定資格は2年間有効です。

【参考】:Tableau Certified Data Analyst

■ Tableau Server Certified Associate(レベル: Professional) 1台のコンピュータにインストールされている Tableau Serverについて機能を幅広く理解し、製品の使用経験が 4〜6か月ある方が対象です。Tableau Serverのインストール、構成や管理、保守に関する知識の証明となります。認定資格の有効期間は3年間です。

コンサルタントやシステム管理者の方におすすめします。この資格には受験の前提条件はありません。

【参考】:Server Certified Associate

Tableauのパートナー向け2つの認定資格

ここまで個人向けのTableau認定資格を3種類紹介しましたが、他にパートナー向け資格が2種類あります。こちらはパートナー向けの認定資格であり、詳細は公表されていません。

【参考】:認定資格(パートナー向け認定資格)|Tableau

■ Tableau Certified Consultant(パートナー向け) Tableauのビジュアルベストプラクティスと、Tableau製品の知識を有する証明となります。

■ Tableau Certified Architect(パートナー向け) Tableauプラットフォームの実装に関する知識、ベストプラクティスやメンテナンスに関する知識を有する証明となります。

Tableau Desktop Specialistの試験概要

 Tableau認定試験には3種類ありますが、ここでは「Tableau Desktop Specialist」を例にして試験概要をまとめておきます。

▪受験申込:Pearson VUEより申込  【参考】:Tableau OnVUE 試験情報 // Pearson VUE ▪受験場所:テストセンターと自宅のいずれか選択 ▪受験料:100ドル(試験日程を変更すると25ドルの手数料が掛かります) ▪言語:英語または日本語、中国語から選択 ▪出題形式:多肢選択式、複数選択式 ▪出題数:45問(内40問が採点対象) ▪合格基準:750スケールド・スコア(正答設問数を数学的に変換したもの) ▪試験結果通知:試験終了から48 時間以内にeメールで通知

Tableau Desktop Specialistの試験内容

以下は、Tableau Desktop Specialist試験内容、主な領域と重みづけを表しています。

領域 1:データ接続とデータ準備  25% 領域 2:データの探索と分析      35% 領域 3:インサイトの共有             25% 領域 4:Tableau の概念の理解       15%           合計    100%

Tableau Desktop Specialist試験の難易度など

Tableau Desktop Specialist試験の難易度や再受験、資格の有効期限について解説します。

■ 難易度 Tableau Desktop Specialistの難易度や合格率に関する情報は公開されていません。しかし、Tableau認定資格の中でも最も易しい初学者レベルであり、難易度はさほど高くないと考えて構わないでしょう。

TableauのFAQサイトでは、試験の難易度に関して「どの試験も、適切に準備していなければ容易ではありません。」と書かれています。BIツールの経験がある方やエンジニアの方でも、全く勉強をしなければ難易度は上がりますので、後ほどご紹介する勉強法に沿って一通り学習することをおすすめします。

■ 再受験 Tableau 認定試験には不合格時の再受験ポリシーが設定されており、一定時間経過後に再受験が可能です。ただし受験料は都度支払います。また有効期限が設定されている資格は、期限が切れる前に改めて受験する必要があります。

■ 資格の有効期限 この資格には有効期限がありませんが、「Tableau Certified Data Analyst」には2年間、「Tableau Server Certified Associate」は3年間の有効期限があります。資格のレベルに合わせて有効期限が設けられますので、失効しないよう注意しましょう。

試験合格のための勉強法と年収

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学習の成果目標として、どの程度のレベルを目指すべきか分かりにくいかと思いますが、基本的にはTableauの各機能について、その「使用方法」や「使用場面」ついて人に操作の説明ができるレベルを目指すことになります。

勉強法の最後に、Tableau認定資格を取得すると年収がどの程度になるのかについて解説しますので、ぜひ合格を目指して効率的な学習を進めてください。

試験の準備ガイド確認

Tableauには、それぞれの試験に対応するドキュメント(実質的な参考書)が公開されています。評価するスキルの詳細が載っており、例題や解答、解説を参考に、試験のイメージがつかめるでしょう。

一通り目を通してみて自分の現在の能力を見極め、試験ガイドをチェックリスト代わりにして学習計画を立ててみると良いでしょう。

【参考】:Desktop スペシャリスト試験ガイド|Tableau

トレーニングビデオで学ぶ(無料)

Tableau提供のトレーニングビデオです。トピックごとに細かく分割され、それぞれのトピックごとにワークブックがあり、わかりやすい構成になっています。収録時間は合計で150分程度ですが、すべてのトピックを視聴するのではなく、分からない箇所や自信のないトピックを重点的に学習すると良いでしょう。

【参考】:Free Training Videos - 2023.1

Tableau eLearningで学習(有料:15,000円/年)

有料のeラーニングですが比較的廉価で購入しやすく、購入後1年間は無制限にアクセスできるため、自分のペースで学習を進められます。コースはTableau Fundamentals (初級〜中級)、Tableau Intermediate (中級)、Tableau Advanced (上級) とあり、自分のレベルに合わせて勉強しましょう。

【参考】:eLearning: Tableau の Web ベーストレーニング

無料ツール(Tableau Public)で学ぶ

Tableau Publicは無料で利用できるTableauプラットフォームです。一般公開されているデータを利用しますが、Publicで共有されるデータは一般に公開されますので、非公開のデータを用いる場合には、有償製品の利用をおすすめします。

【参考】:詳しく学ぶ | Tableau Public 【参考】:Tableau Public の初心者ガイド

Tableau Desktop(14日間無料トライアル)で実践練習する

実際にTableau Desktopに触れて、試してみたい、実践力を身に付けたいという方に利用をおすすめします。14日間無料で使用できますので、勉強の成果を確認したり、実践力を高めたりするために利用しましょう。ダウンロードして利用します。

【参考】:Tableau(タブロー)無料トライアルのダウンロードはこちらから|Tableau

データサイエンティストの年収

ITエンジニアの中で、主にTableauなどのBIツールを利用するのはデータサイエンティストです。ここではデータサイエンティストの年収を見てみましょう。

データサイエンティストの類似職種であるアナリストの年収を参考にすると「マイナビエージェント職業別年収ランキング」での平均年収は824万円(※2023年6月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のIT技術スペシャリスト(特定技術(DB・NW・セキュリティ等))を参考にすると、平均年収758万円と分かりました。

国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、データサイエンティストは一般平均年収よりも高めであることが分かります。

データサイエンティストは、高度な技術やスキルを有しているため、他の職種よりも比較的高い年収を得ていると言えます。Tableau認定資格を取得したからといって、いきなりデータサイエンティスト並みの年収を得るのは難しいかもしれませんが、必要な人材として期待されれば収入増が期待できます。

【参考】:マイナビエージェント職業別年収ランキング ※【平均年収 調査対象者】2019年12月~2020年5月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁

データサイエンティストはなくなるのか?今後の傾向や将来性を解説

Tableau認定資格を取得しよう

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Tableau認定資格を取得すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。認定資格取得によって転職を有利に進めるにはどうすればよいのでしょうか。こうした疑問にお応えしていきましょう。

【参考】:BI ツールを導入するメリットと留意すべき 6 つのポイント|Tableau

認定資格の取得をおすすめする理由

ここではTableauの認定資格の取得をおすすめする理由について挙げていきます。

■ BIツールを使いこなせる人材が求められている DX化の一環としてBI ツールの導入が進んでいますが、データ活用の面で日本はまだ発展途上です。ビジネスではデータ活用による素早い意思決定が求められていますが、データ活用はまだITコンサルタントやシステム部門の領域だという認識が残っています。

BIツールはデータにもとづくスピーディな意思決定に役立ち、素早い対応が可能になります。特別な知識がなくともデータ分析ができるTableauのようなBIツールに対するニーズが高まっています。

■ Tableau認定資格の取得はスキル証明となる 企業がBIツールの導入や活用を目的に、BIツールが扱える人材を募集する場合、応募者にはそのスキル証明の提示を求めるでしょう。Tableau認定資格は、転職を目指す方には有効なスキル証明となります。

■ 専門スキルが不要 ITエンジニアやプログラマなど、IT経験がない方、数学や統計学が苦手な方はデータ分析は難しいというイメージを持っているかもしれせん。しかし、Tableauは特別なスキルがなくとも使える点が強みの1つです。実際に導入企業ではエンジニア以外の一般社員がTableauを操作しています。

■ キャリアパスの範囲が広がる キャリアパスを描く上で、Tableau認定資格を取得するだけでは、キャリアバスに大きな影響はないかもしれませんが、他の資格と組み合わせることでキャリアパスの範囲が広がる可能性があります。

たとえば、ITコーディネータ資格と組み合わせると、BIを活用するITコンサルタントを目指せます。データサイエンティストやデータアナリストには強い武器になります。

【参考】:ITコーディネータ資格取得サイト | ITコーディネータをめざす方へ

ITコーディネータは役に立たない?価値ない資格と言われる理由や活かし方を解説

転職エージェントの活用

Tableau認定資格を取得して、BIツール活用人材を募集している企業への転職を検討されている方もいるでしょう。

自分が希望する求人を探すには、転職エージェントの活用をおすすめします。転職エージェントに登録するだけで、後は担当者がヒアリングをしながら自分に最適な求人を見つけてくれますので、安心して求職活動を行うことができます。

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本記事ではTableau認定資格の概要や、資格取得のメリットなどについて解説しました。日本ではDX推進の一環としてデータ分析やデータ活用が1つの課題になっており、BI人材の需要は着実に増しています。

Tableau認定資格はその需要に応えられる認定資格です。その需要に応え、自らのステップアップにつなげましょう。

とはいえ、まだ国家資格や有力民間資格と比較して、現時点でのTableau認定資格の知名度は必ずしも高いとはいえません。この認定資格を生かして、数あるBI人材募集案件から自分にあう案件を見出し、かつ認定資格取得と転職準備を同時に行うのは簡単なことではありません。

そこで利用を推奨するのがマイナビIT エージェントです。

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