AIエンジニアに資格は必要?
IT職種の経験がない方で、AIエンジニアへの転職を希望している方は少なくありません。AIエンジニアになるには、資格の取得が必要なのでしょうか?AIの資格試験は難解に思えますが、IT未経験者でも取得が可能なのでしょうか?
AIエンジニアになるために資格の取得が条件になるわけではありませんが、スキル証明となる資格を取得することで、その可能性が大きく広がります。
また資格を取得するために行った勉強は就業した後にもきっと仕事に役立ちますので、努力を惜しまず勉強をしましょう。
この記事では、IT業界の未経験者がAIエンジニアを目指して転職する際、必要な資質やスキル、資格について解説をしていきますので、ぜひ参考にしてください。
スキル証明となるAI関連資格8選
AI関連資格は国内だけでも15資格以上ありますが、その中からAIエンジニアの仕事に役立つ資格、転職時にスキル証明としてアピールできる資格を8つ紹介します。ご自分に合う資格を選択しチャレンジしてみてください。
G検定(ジェネラリスト)
G検定はジェネラリスト検定のことで、日本ディープラーニング協会が主催する検定資格です。合格者像は、基礎知識を有しており、適切な活用方針を決定してディープラーニングを事業活用する能力、知識を有していることです。
AIや深層学習などの基本知識の習得と活用能力に重きを置いており、エンジニアというよりはビジネス向けの資格といえます。次のE検定と併せて取得するエンジニアが少なくありません。
【参考】:G検定とは - 一般社団法人日本ディープラーニング協会【公式】
E資格(エンジニア)
E資格はG検定と同じ日本ディープラーニング協会が主催する資格です。G検定よりも専門性が高く、また難易度も高い資格です。理論だけにとどまらず、適切な手法を用いてディープラーニングを実装する能力や知識が問われるため、実務経験のあるエンジニア向けの資格となっています。
【参考】:E資格とは - 一般社団法人日本ディープラーニング協会【公式】
AWS Certified Machine Learning
Amazon主催のAI関連資格です。AWSにおける機械学習モデルの構築やトレーニング、チューニングやデプロイに関する知識を求められます。機械学習モデルの設計や運用能力を問う、主にデータサイエンティスト向けのおすすめ資格です。
【参考】:AWS Certified Machine Learning - Specialty 認定 | AWS 認定 | AWS
Professional Data Engineer
Google社が主催するGoogle Cloud認定資格の1つで、データサイエンティスト向け資格です。AI市場でも注目されている資格の1つで、日本語での受験も可能です。データ処理システムの設計・構築、運用、機械学習モデルの運用、ソリューションの品質確保など4つの観点から評価されます。
【参考】:Professional Data Engineer 認定資格 | Google Cloud
Python3エンジニア認定データ分析試験
Python3エンジニア認定データ分析試験は「Pythonエンジニア育成推進協会」主催のPython3資格試験で、Pythonを用いたデータ分析の基礎や方法などを問う試験です。機械学習やビッグデータでPythonを扱いたい人におすすめする資格です。
【参考】:データ分析試験 | Python試験・資格|一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会
画像処理エンジニア検定
画像処理エンジニア検定は、公益財団法人画像情報教育振興協会が主催しており、ディープラーニングの活用で用いられる画像処理や画像認識の設計・開発に特化した検定です。デジタル画像処理に関する知識を問われます。
画像処理エンジニア検定は直接AIに関係する資格ではありませんが、顔認証などのAI技術では欠かせない分野ですので、AIエンジニアとしてスキルアップを図る上で有効な資格です。
【参考】:CG-ARTS | 検定
統計検定
統計検定は、一般社団法人日本統計学会が認定する、統計知識や統計データを活用する能力を問う検定資格です。1級から4級までありますが、準1級を取得すると、統計学の応用分野と言われる機械学習の理解に役立ちます。
【参考】:統計検定
基本情報技術者試験(FE)
AIエンジニアに限らず、ITエンジニアを目指すなら、ぜひとも合格しておきたい国家試験です。ITパスポートの上位に位置し、決して難易度は低くはありませんが、資格取得によって情報戦略立案、システムの設計・開発・構築・導入に関する基礎が身に付く試験です。
【参考】:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:制度の概要:基本情報技術者試験
以上、AIエンジニアを目指す上で役立つAI関連の資格を紹介しました。AI時代を迎え、資格はこれからますます重要になってくると思われますので、役立つ資格の取得にはぜひ前向きに取り組むことをおすすめします。
未経験からAIエンジニアを目指す方法
結論から述べると、高い専門性が求められるAIエンジニアを未経験者が目指すのは少々難易度が高くなりますが、決して不可能ではなく、いくつかの方法があります。まず、AIエンジニアの仕事について理解を深めておきましょう。
AIエンジニアの仕事
AIエンジニアはAI関連エンジニアの総称で、ソフトウェアエンジニアに位置づけられます。AIエンジニアを分類すると、機械学習エンジニア、データサイエンティスト、データアナリストの3つに分かれます。それぞれの仕事内容について簡単に触れておきましょう。
▪機械学習エンジニア 機械学習エンジニアの主な仕事は、AIの設計です。AIに関するアルゴリズムの設計、理論構築に重きを置いています。AIエンジニアは統計学や数学の知識があると仕事に有利です。またプログラミングスキルとしてはPythonやC++、R言語などのスキルが求められます。
▪データサイエンティスト データサイエンティストの主な仕事は、AIを用いてビッグデータの解析を行ったり、解析結果に基づく課題解決が求められます。ビッグデータの解析結果をもとにビジネス戦略面のアドバイスを行ったり、戦略立案をしたりするなど、コンサルタント的な役目を担うこともあります。
▪データアナリスト データアナリストの仕事は、データ分析に特化し、課題解決よりも研究者的な位置づけにあります。数学知識や統計解析のスキルが要求されます。
AIエンジニアの年収
AIエンジニアの年収は「マイナビエージェント職業別年収ランキング/職種図鑑」で近い職種の「システムエンジニア」の平均年収は431万円、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のSE・プログラマ(ソフトウェア製品の開発・実装)を参考にすると、平均年収568万円と分かりました。
国税庁2020年発表の民間給与実態統計調査における民間企業平均年収は433万円なので、AIエンジニアは一般平均年収よりも、やや高めであることが分かります。
AIエンジニアのキャリアパスですが、AI・機械学習コンサルタント、データサイエンティストとしてキャリアアップ、AIエンジニアとしてキャリアアップ、AI関係マネジメント職などがあります。キャリアアップや、より条件の良い企業へ転職することで年収UPが期待できます。
【参考】:マイナビエージェント職業別年収ランキング/職種図鑑
※【平均年収 調査対象者】2020年1月から2020年12月の間でマイナビエージェントに登録いただいた方
【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7)
【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁
未経験からAIエンジニアに転職できる条件
未経験からのAIエンジニアに転職するには、次のいずれかの条件を1つ以上満たしていると可能性が高まります。
・ 大学で情報科学や統計学などを専攻し、統計解析などのスキルがある ・ 第二新卒などでポテンシャル採用(求職者の伸びしろを評価する採用方法)に応募する ・ PythonやC++、R言語などAI向きの言語スキルがある ・ AI関連資格を有し、AIに関する基礎知識を有する
AIエンジニア募集で未経験者歓迎の案件はありますが、1つ目はポテンシャル採用等で入社後に徹底した人材育成をおこなう企業であり、もう1つは、AIエンジニアの補助業務要員としての採用するケースで、その見極めが必要です。
ポテンシャル採用に応募する
社内研修制度が整備され、未経験者を積極採用している企業があります。こうした企業は社外セミナーへの派遣、資格手当などの制度などが整っており、人材育成に熱心な企業です。
こうした企業に転職できれば、AIエンジニアとして活躍できる可能性が広がりますが、研修制度が整った企業のポテンシャル採用案件を、数ある企業の中から自力で探し出すのはたやすいことではありません。
そんな時におすすめしたいのが、転職エージェントです。転職エージェントは各企業の内情に明るく、求職者の転職活動を丁寧にサポートします。しかも完全無料で転職の専門家が親身になって相談に乗ってくれるため、安心して転職活動に臨めます。
【参考】:マイナビIT エージェント
AIエンジニアが向いている人とは
意欲次第で未経験者からでもなることが可能なAIエンジニアですが、どのような人が向いているのでしょうか。以下のような資質を有する人AIエンジニアに向いていると思われます。参考にしてみてください。
論理的な思考ができる人
AIエンジニアは論理的な思考ができることが重要なスキル要件です。AIの開発では、数学、統計学などの難易度の高い理論をベースにしてアルゴリズムや課題解決法を編み出す必要があります。そうした理論を学び、扱うことに対する抵抗がなく、論理的な考え方を日常的にできる人がAIエンジニアには向いています。
学習意欲が高い人
AI分野は発展途上にあり、日々新しい技術が生み出されている世界です。自ら積極的に新しい技術に関する情報を集め、それらを自発的に学び、習得していく姿勢がAIエンジニアに求められます。そのように学習意欲の高い人がAIエンジニアには向いています。
プログラミングに適性がある人
AI技術の開発や活用において、プログラミングは不可欠です。AI分野、とりわけ機械学習ではPython言語がよく利用されますが、他にもC++、R言語など、さまざまなプログラミング言語が用いられます。こうしたプログラミング言語を学ぶこと、学んだ言語を使いこなすことを苦としない人がAIエンジニアには向いています。
未経験からAIエンジニアを目指すなら
AIは近い将来に人知を超える存在になると言われており、AIエンジニアに対する期待はさらに高まっています。しかしながら、高い専門性が求められるAIエンジニアはIT未経験者にとっては狭き門です。このため、スキル証明となるAI関連の資格取得は重要であり、また就職に必要な企業情報や転職ノウハウを得るのも楽なことではありません。その上、数ある求人から自分の希望条件に合う募集案件や企業を探し出すのは至難の技です。
そこで利用を推奨するのがマイナビIT エージェントです。
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