エンベデッドシステムスペシャリストとは?年収と将来性を解説
Embedded system overview
エンベデッドシステムスペシャリストとは?年収と将来性を解説
アンドエンジニア編集部
2021.09.13
この記事でわかること
エンベデッドシステムスペシャリストはIoTを含む組み込みシステムの深い知識が求められます
スマート家電を含むIoT市場は今後さらに広がり、重要性が高まります
試験合格により高年収と転職の機会が増加し、さらに成長する機会が得られるでしょう

エンベデッドシステムスペシャリストとは

Embedded system

エンベデッドシステムスペシャリストは、組み込みシステムに関するハードウェアとソフトウェアの要求仕様書に基づいて、システムの開発・実装・テストを実施する業務を行います。

現在、スマート家電・ドローン・ロボット等が普及し、我々の生活を豊かに支えています。そんな中、情報処理技術者が対応すべきシステム領域が急速に拡大していることで、エンベデッドシステムスペシャリストの存在が欠かせなくなっています。

以下に、エンベデッドシステムスペシャリストについて具体的にまとめました。

エンベデッドシステムスペシャリストの仕事内容

エンベデッドシステムスペシャリストは、主にハードウェア製造業や電子システム開発会社のエンジニアとしての仕事がメインです。実務では、顧客の要望を引き受け、そこからシステムを構築していきます。普通のエンジニアと違うところは、何度も顧客と話し合いをするため、エンジニアとしてのスキルの他にコミュニケーション能力も欠かせないところです。

エンベデッドシステムスペシャリストの具体的な仕事内容は、大きく分けて以下の3つがあります。

1.組込みシステムの開発における設計書や仕様書の作成  顧客とのコミュニケーションを密に取って要件を定義し、主にカスタムプロジェクトとして設計・開発・構築を主導します。また、再利用可能なモジュール化を進めて以降の保全性を高める検討をします。 2.完成した仕様書などを基に、実際に開発から実装などの工程の実施を行う  対象システムは専用に特化されたものも多く、カスタムLSI・PLCの開発等のハードウェア関連やエンベデッドOS・マイクロコード等のソフトウェア関連の設計・開発・構築を進めていきます。 3.システム完成後は、開発環境の調整を行う  セキュリティー保守やトラブル対応などのアフターサポートも行います。

作業は安全性・効率性・信頼性を考慮しながら要件に適合させていくため、高い専門性が求められます。また、システム完成までのこれらの工程は1人ではなく、チームで行うのが一般的です。エンベデッドシステムスペシャリストが他のチームメンバーを指導しながら開発を主導していきます。

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システムエンジニア(SE)の一種

エンベデッドシステムスペシャリストは、システムエンジニア(SE)の一種です。SEはシステムの開発やプログラマーを担当したり、ITインフラを担当したりするITスペシャリスト等に細分されます。

エンベデッドシステムスペシャリストは、その中で特に組み込みシステムのハードウェアやソフトウェアに専門性を持ち、該当領域の指導的な役割が期待されています。

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エンベデッドシステムスペシャリストの年収

Expectation

情報処理技術者試験のエンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)に合格すると、国家資格に合格した組み込みシステムの専門家として公的・対外的に認知されます。ここでは、エンベデッドシステムスペシャリストの年収について解説します。

平均年収

経済産業省 IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」によると、エンベデッドシステムスペシャリストの年収はIT特定技術者区分で平均758.2万円です。求人情報では500〜800万円が多いです。フリーランスだと年収1,000万円を超えるケースも増えています。

エンベデッドシステムスペシャリストは、プログラマー・開発エンジニアからのステップアップとして最適でしょう。

ステップアップで年収アップが可能

特定領域へ特化した組み込みシステムの専門性をより高めることで、次なるステップアップが期待できます。より高い専門性を持つことは他者との差別化も図られ、重要なアピールポイントとなる他、高い提供品質を保証できます。そのため、新規事業や新規開発を検討する際の重要な相談先と認知され、より市場に求められる人材となることでしょう。

さらに専門性に加えて多様な案件に対応できると、追加選択肢として高い年収が期待できるITコンサルタントやITアーキテクトの職種を選択肢に入れることも可能です。スキルアップや転職によっては、高収入を得ることもできます。

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エンベデッドシステムスペシャリスト試験について

Exam description

エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)は、情報処理技術者試験として情報処理推進機構(IPA)により実施されています。ここではその詳細について見ていきます。

資格取得のメリット

エンベデッドシステムスペシャリストは、情報処理推進機構(IPA)が認定する国家資格の取得者です。したがって自身の保有する知識と豊富な経験を公的・対外的に認定証明することができます。

エンベデッドシステムスペシャリストの知識と経験に基づいた高品質な設計能力より、仕様に合致した安心・安全なシステム設計を行うことで、自身と担当システムの付加価値がさらに高まるでしょう。

資格取得者は高度なスキルを保有する証明となるため、職場での上位職へのチャレンジや重要なプロジェクトを任されることが増えるでしょう。

試験の難易度

エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES)の難易度は、高度情報処理技術者試験に含まれるスキルレベル4に相当する難易度の高い資格です。スキルレベル4は情報処理技術者試験のレベル区分でも最高ランクで、そう簡単には取得できません。

また、偏差値は67と、一般的な他の資格偏差値と比べるとかなり高い偏差値なため合格が難しい試験だということが分かります。難易度は高い試験ですが、受験資格自体は特になく、誰でも受験できるため受験のハードルは低めです。

合格率

情報処理技術者試験を担当する情報処理推進機構(IPA)発表によると、令和元年の合格率は16.4%です。過去の合格率もおよそ16〜17%で推移しています。

他のレベル4の高度情報処理技術者区分では、概ね合格率14〜15%です。

平均年齢

令和2年度10月に実施されたエンベデッドシステムスペシャリスト試験の合格者の平均年齢は、33.8歳です。ちなみに、この歳の最高年齢者は68歳で、これまでの最年長(62歳)の記録を更新しています。

他の同じ高度試験であるプロジェクトマネージャ試験の平均年齢は38.7歳、データベーススペシャリスト試験の平均年齢は30.9歳です。合格には、ある程度の経験とキャリア、そして知識をしっかりと蓄えてからの受験が必要だということが分かります。

どのくらいの勉強時間が必要?

エンベデッドシステムスペシャリスト試験を受験するまでに必要な勉強時間は、個人差はありますが既に実務経験がある場合では1日3時間ほど勉強する時間を確保すれば半年程度で合格圏内に達すると言われています。応用情報レベルの知識がない場合は、+100時間ほどの勉強時間が必要です。

実務と並行しながら、毎日コツコツと勉強する時間を確保しましょう。

おすすめの参考書

Accounting

ここでは、エンベデッドシステムスペシャリスト試験の勉強でおすすめの参考書を3つご紹介します。

1.「情報処理教科書 高度試験午前Ⅰ・Ⅱ

次期試験に再出題される可能性の高い問題を厳選した参考書です。全高度試験の午前Ⅰと午前Ⅱの両方の対策ができます。解説付きなため、類似問題にも対応可能です。総合的な分析によって、その年度に合った最適な問題を精選しているため、効率の良い勉強ができます。

2.「徹底解説エンベデッドシステムスペシャリスト本試験問題

過去3期分の過去問を収録しているため、試験対策の総仕上げとして活用できます。便利な解説付きなのも魅力的です。書籍付録として、実際の試験会場で配られるマークシートや解答用紙と同じような午前解答マークシートと午後解答用紙が付いているため、本番さながらの演習ができます。

3.「エンベデッドシステムスペシャリスト「専門知識+午後問題」の重点対策

午後試験対策に重点を置いた、弱点強化型の専門書です。午後問題に必要な午前Ⅱ(専門知識)についても合わせて解説しています。過去問も豊富に収録されています。詳細解説付きの演習問題が多数収録されているため、実力アップに役立つ参考書です。

エンベデッドシステムスペシャリストの需要

TypeScriptを活用してレベルアップ

IoTを含む組み込みシステムは、リアルタイム性やレスポンス保証等、通常の業務システムより厳しい品質と高い安全性が求められます。そのため、システムに要求される機能・性能・品質・信頼性・セキュリティ面の仕様を、ハードウェアとソフトウェアの要件に適合する、高度な知識と実践能力が求められます。特に特定用途に特化したシステムにおいては、さらに高い専門性が要求されるでしょう。

このことから、エンベデッドシステムスペシャリストの需要は今後ますます高まっていくでしょう。

幅広く活躍できるエンベデッドシステムスペシャリストを目指して年収アップを目指そう

Future message

今日の組み込みシステムは、その用途の多様性によりさらに高い専門性が求められます。適応領域は年々拡大しており、スマート家電や小型デバイス・ドローン等多岐にわたります。そのため、技術の核となる専門領域では求人倍率がさらに高まっています。今後も専門家としての助言が求められ、エンベデッドシステムスペシャリストの需要がさらに高まるでしょう。需要の高まりにより求人市場が活性化されますので、年収アップが期待できます。

また、資格取得により自身の学習意欲とその達成により満足度が高まります。その結果、総合技術力と専門能力を兼ね備えることにより、キャリア選択の幅が一段と広がるでしょう。

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