Windows11で管理者権限と標準ユーザーを変更・削除する方法を解説

Windows11での管理者アカウントの変更

Windows11では、ユーザーアカウントの種類を「標準ユーザー」と「管理者」の2種類から選択できます。標準ユーザーは管理者権限を持たず、システム設定の変更やプログラムのインストールなど、管理者権限による操作が制限されたアカウントです。

一方、管理者アカウントはシステム設定変更やプログラムのインストールなど、あらゆる操作が可能なアカウントです。一般的に、日常的な利用では標準ユーザーアカウントを使用し、システム管理や高度な操作を行う場合には管理者アカウントの利用が推奨されます。

当記事では、Windows11でアカウントの種類を変更する方法について、画像付きで詳しく解説します。アカウントの上手な使い分けについて知りたい方はぜひ参考にしてください。

管理者権限が必要な理由

管理者権限の変更はどのような場合に必要なのでしょうか。以下に挙げたように、主にシステム設定の変更や、プログラムのインストール、アンインストール、トラブル対応など重要な場面で管理者権限が必要になる、ということを理解しておきましょう。

システム全体の動作や設定を変更するには、管理者権限が必要です。具体的には、以下のような操作には管理者権限が必要になります。

・ユーザーアカウントの作成、削除、編集 ・システムの起動オプションの変更 ・デバイスの追加、削除、設定 ・ネットワーク設定の変更 ・セキュリティ設定の変更 ・システムの復元

新たにソフトウェアなどをインストールする場合、およびソフトウェアをアンインストールする際には管理者権限が必要です。ソフトウェアのインストールは、さまざまなリスクを伴いますので、一般ユーザーの権限では行えません。

システムにエラーや不具合などの問題が生じた場合、管理者権限でログインすることにより、問題解決のためにより多くのツールやオプションを利用することができます。

システムのバックアップや復元、あるいはレジストリの編集など、高度な操作を行う際にも管理者権限が必要となります。これらの高度な操作は、ミスが2次被害を招く場合がありますので、管理者の責任で行うことが求められます。

Windows11でアカウントの種類を変更する方法

ここでは、管理者権限で注意すべきことと、ユーザーアカウントの種類の変更方法について紹介します。ユーザーアカウントの種類の変更は一般ユーザー権限では行えませんので気を付けましょう。

ユーザーアカウントに対して管理者権限を付与する場合の注意点を述べておきます。管理者権限とは、システム全般に対して大きな権限を持つということを意味します。そのため、管理者アカウントを使用する場合は、以下の点に注意する必要があります。

■ パスワードを厳重に管理する 管理者アカウントは、システムのセキュリティにとって重要な役割を担っているため、パスワードを厳重に管理する必要があります。パスワードは推測しにくいものを使用し、定期的に変更するようにしましょう。

■ ダウンロードには注意を払う インターネットからダウンロードしたファイルやプログラムを実行する場合は、ウイルスやマルウェアに感染していないことを確認する必要があります。該当ファイルやプログラムに問題がないか、あらかじめネットで検索する習慣をつけた方がいいでしょう。

■ 不要なソフトウェアをインストールしない ソフトウェアのインストールには気を付ける必要があります。不要なソフトウェアをインストールすることで、システムの動作が不安定になる可能性があります。

■ システムを最新の状態に保つ システムは最新の状態に保つようにしましょう。システムが古いままの場合は、脆弱性を突いたウイルスやマルウェアに感染するリスクがあります。修正プログラムは常に最新に保つようにしましょう。

Windows11でユーザーアカウントの管理者権限を変更する手順について紹介します。管理者権限の変更手順はWindows10と11ではほとんど変更はありませんが、公式サイトでも確認しておきましょう。

また、ユーザーアカウントの管理者権限付与、削除を行う方法は、コントロールパネルを使う方法や、コマンドプロンプトやPowerShellから行う方法までさまざまありますが、ここでは最も標準的な設定画面から行う方法で解説します。

ここで紹介する操作手順は、Windows11 Pro （version 24H2）のものです。利用中のパソコンとは多少画面が異なる可能性があります。

【注意】：アカウントの種類を変更したい場合は、変更するユーザーアカウント以外で利用している管理者アカウントを利用する必要があります。変更できないというトラブルの多くは標準ユーザーでサインインしているケースが少なくありません。

また、管理者名の変更、ユーザー名の変更は、権限変更とは異なる操作が必要です。名前の変更をしたい場合は、下記の「Microsoft アカウント管理者の名前を変更する方法」を参照してください。

【参考】：Windows でローカルのユーザー アカウントまたは管理者アカウントを作成する ｜ Microsoft サポート 【参考】：Microsoft アカウント管理者の名前を変更する方法｜Microsoft サポート 【参考】：アカウントのヘルプ｜Microsoft サポート

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1.管理者アカウントでパソコンを起動し、スタートメニューの右クリックから、［設定］を選択します。

2.設定画面が表示されたら、左メニューの中段にある［アカウント］をクリックします。

3.「アカウント」が表示されたら、右側画面を下にスクロールして、「他のユーザー」もしくは「家族とその他のユーザー」の項目をクリックします。

【注意】：「他のユーザー」や「家族とその他のユーザー」が見当たらない場合には、管理者アカウントではなく、標準ユーザーでサインインしていることが考えられるため、管理者アカウントで改めてサインインし直してください。

4.「他のユーザー」から種類を変更したいユーザーアカウントをクリックします。

5.変更したいユーザーをクリックすると、プルダウンメニューが表示されます。アカウントオプションの［アカウントの種類の変更］ボタンをクリックします。

6.次に「アカウントの種類の変更」を選択する画面が表示されますので、「管理者」から「標準ユーザー」に変更する場合は、デフォルト表示されている「管理者」をクリックします。

7.「管理者」と「標準ユーザー」の両方が表示されますので、「標準ユーザー」を選択します。

8.「アカウントの種類の変更」画面で変更したい権限（この場合は「標準ユーザー」）が表示されたら、［OK］ボタンをクリックします。

9.「アカウント」画面に戻り、当該アカウントのユーザーアカウントの種類が変更されていることを確認します。

【補足】：「管理者」アカウントの場合は「管理者」と表示されますが、「標準ユーザー」のアカウントには「管理者」の表示はありません。

以上で、ユーザーアカウントの権限変更の操作は終了です。続いて、コマンドプロンプトを用いた、アカウントの確認方法について紹介します。

Windows11ではコマンドプロンプトを使用して登録されているユーザーアカウントを確認する方法があります。タスクバーの検索窓、もしくはスタートメニューの検索窓に「cmd」と入力し、表示されたコマンドプロンプト画面で「net user」と入力し、Enterキーを押します。

ここでは3つのアカウントが表示されています。AdministratorとGuestはデフォルト設定されたユーザーです。3つ目に表示されたアカウントはマイクロソフトアカウントで、メールアドレスの先頭5文字が表示されており、これがユーザーアカウント名になっています。

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Windows11の管理者権限を適切に利用しよう

ここまでWindows11の管理者権限変更について、管理者権限を利用する理由、権限管理の重要性、変更の操作手順について紹介しました。管理者権限は、システム設定の変更、プログラムのインストールとアンインストール、問題の解決、高度な操作など、さまざまな操作を実行するために必要です。

一方、管理者権限を有するということは、システムに対して大きな権限を持つことです。従って、管理者アカウントを使用する場合は、パスワードを厳重に管理し、セキュリティに注意し、適切に利用することが求められます。エンジニアを目指す皆さんはぜひ、管理者権限の適切な利用、運用に注意を払いましょう。

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