オラクルマスターとは?試験概要やグレードの種類を徹底解説
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オラクルマスターとは?試験概要やグレードの種類を徹底解説
アンドエンジニア編集部
2023.10.26
この記事でわかること
オラクルマスターはOracle Databaseのスキルを認定するデータベース形の資格
オラクルマスターには5つのグレードがあり、最上級のPlatinumでは実技試験も課される
オラクルマスターはBronze以外は海外共通の資格であり、海外や外資系企業でも通用する

オラクルマスターとはどんな資格か?

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IT資格には様々な種類があり、その中にオラクルマスターと呼ばれる資格があります。IT系未経験者でもデータベース系のエンジニアを目指している方は、その名を聞いたことがあるかもしれません。

オラクルはデータベース系ソフトウェアを開発する大手企業で認知度も高く、有用な資格なのではと考えている方も多いはずです。

本記事では、オラクルマスターについて、どのような資格であるか概要を説明しつつ、グレードの種類を詳しく見ていき、取得のメリットも紹介していきます。

オラクルマスターは難しい?試験区分と出題範囲から難易度を解説

データベース系で最もポピュラーな資格の1つ

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オラクルマスターという資格を簡単に説明すると、データベース系資格の中で最もポピュラーな資格の1つであり、Oracle Databaseのスキル専門で認定を行う資格と言えます。

データベース系の資格も他のIT資格と同様にそれなりの数がありますが、オラクルマスターは世界トップクラスのシェアを誇るOracle Databaseを扱い、難易度の幅も4種類と幅広いため、未経験者や初心者でもおすすめできる資格です。

また、日本語で受験できる世界共通の資格である点もメリットと言えるでしょう。

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オラクルマスターとは

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まずはオラクルマスターの資格について、その概要から受験方法まで基本的なことを解説していきます。未経験者にとっては聞き慣れないOracle Databaseについても説明します。

Oracle Databaseについて

オラクルマスターの資格で認定するOracle Databaseとは、どのような技術なのでしょうか。同技術はアメリカの会社であるOracle社によって開発されたデータベース管理システムであり、世界で最初のリレーショナルデータベースでもあります。

特徴としては、セキュリティ性能の高さやOSに依存しない移植性の高さが挙げられます。大規模なデータベース構築に向いており、機械学習システムとも連携がとられている点もメリットです。2022年時点でのデータベースシステムのシェアはマイクロソフト、AWSに次ぐ3位とも発表されています。

【参考】:Oracle Databaseのシェア

AIを学習させる方法とは?機械学習やディープラーニングについて解説

オラクルマスターの資格概要

高いシェアを誇るOracle Databaseのスキルを認定するオラクルマスターは、有用な資格と言えます。では、オラクルマスターはどのような資格なのでしょうか。同資格はOracle Databaseで作られたデータベースを運用、設計するエンジニアを対象としたスキル認定を行う資格です。

そして、オラクルマスターには以下のグレードが存在します。

  • ORACLE MASTER Bronze DBA 2019
  • ORACLE MASTER Silver DBA 2019
  • ORACLE MASTER Gold DBA 2019
  • ORACLE MASTER Platinum DBA 2019
  • ORACLE MASTER Silver SQL 2019

  詳細は後述しますが、各グレードではOracle Databaseに関する知識を問う問題が出題されます。Goldまでは選択問題のみですが、最上級のPlatinumでは実技試験に合格しなければなりません。

オラクルマスターは日本オラクルが主催する民間資格ですが、Bronzeを除けば世界どこでも通用する資格でもあります。

【参考】:オラクルマスターポータル

オラクルマスターの受験方法

オラクルマスターを受験するためには、公式サイトを通して申し込みを行う必要があります。ただし、オラクル配信試験を受験する形であり、通常の資格試験と比べてやや複雑です。公式サイトの受験方法を活用しましょう。

受験に関してPlatinum以外はオンラインと会場での受験を選べますが、監督付きとなるため自由な時間に受験することはできません。受験料は、Platinum以外は2023年10月時点で34,300円(税抜)です。

一方、Platinumは実技試験がある関係上、会場受験が必須かつ受験料がかなり高額である点に注意しましょう。

【参考】:オラクル配信試験の受験方法

オラクルマスター有資格者の年収

オラクルマスター有資格者はどの程度の年収を期待できるのでしょうか。Oracle Databaseを扱うデータベースエンジニアを想定した上で考えていきます。

データベースエンジニアの年収は「マイナビエージェント 職種図鑑」での平均年収は424万円(※2023年10月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のIT技術スペシャリスト(特定技術(DB・NW・セキュリティ等))を参考にすると、平均年収758万円と分かりました。

国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、データベースエンジニアは一般平均年収と比較して、企業や業種によってばらつきはありますが同程度かやや高めであると考えられます。

ビッグデータの需要が高まっている今、データベースエンジニアの需要も高まり、年収が上がっていくことも期待できます。Oracle Databaseのような専門の資格を取得しておけば、未経験者であってもデータベースエンジニアを目指す手助けになるでしょう。

【参考】:マイナビエージェント 職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁

データベースエンジニアはきついって本当?理由とやりがいについて解説

オラクルマスターのグレードの種類

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オラクルマスターの資格概要を簡単に説明してきましたが、各グレードについてどのような違いがあるのか、自分はどれを受験するべきなのか気になる方も多いでしょう。ここでは、各グレードごとに資格取得に必要な試験内容を見ていきます。

ORACLE MASTER Bronze DBA 2019

Bronze(ブロンズ)は、オラクルマスターの中で最も優しいグレードです。公式サイトでも記載があるように、初学者はこのグレードから受験するよう推奨されています。

出題範囲もOracle Databaseのインストール方法や概要など基礎知識がメインなので、勉強しやすい試験と言えるでしょう。ただし、データベース管理言語であるSQLの知識が求められる箇所もあるため、プログラミング未経験の方は注意が必要です。

試験は120分で70問を解く形で、合格ラインは65%です。

【参考】:ORACLE MASTER Bronze DBA 2019の試験ページ

オラクルマスターブロンズとは?資格試験の概要や活用できる仕事を解説!

ORACLE MASTER Silver DBA 2019

Silver(シルバー)はBronzeに次ぐ難易度のグレードで、日常的にデータベースを運用するエンジニアを対象としています。

出題範囲は、Bronzeの範囲を網羅しつつ、データベースを運用するための実用的な知識が求められる形です。SQLについても実際のコーディングを想定した問題が試験範囲であるため、プログラミング言語もしっかりと習得していく必要があります。

受験条件は定められていないため、基礎知識に自信があるのならば、このSilverから受験する方針もよいでしょう。

試験は120分で72問の選択問題を解く形で、合格ラインは60%です。

【参考】:ORACLE MASTER Silver DBA 2019の試験ページ

オラクルマスターシルバー取得のメリットは?転職で年収アップを狙える!

ORACLE MASTER Gold DBA 2019

Gold(ゴールド)はSilver合格者でないと受験することのできないグレードであり、データベースの設計や管理を行う管理者を対象としています。

出題範囲もデータベース設計に関する知識や、バックアップとリカバリなど運用面でも応用知識が求められます。

試験は120分で85問を解く形で、合格ラインは57%です。

【参考】:ORACLE MASTER Gold DBA 2019の試験ページ

ORACLE MASTER Platinum DBA 2019

Platinum(プラチナ)は最も高いグレードであり、ミッション・クリティカルな環境におけるデータベース管理を行うエキスパートを対象としています。前提としてGold合格者であることに加えて、これまでのグレードとは異なり、実技試験の合格とオラクル認定コースの修了が求められています。

これより、テストに合格するだけの資格ではないことが分かります。実技試験は、試験会場にてPC上で実際に課題をこなしていく形式であり、知識だけではなく、実装力がなければ突破することは難しいでしょう。

受験料はこれまでとは大きく異なり、231,000円とかなり高額ですので、万全の準備をした上で受験したいところです。

【参考】:ORACLE MASTER Platinum DBA 2019取得のための解説

ORACLE MASTER Silver SQL 2019

これまでのグレードとは別枠で設定されているのが、Silver SQLです。データベース言語であるSQLに特化した試験が課されており、SQL全般の知識が求められます。

公式サイトではデータアナリストを対象にした資格と紹介されており、データベースエンジニアからはやや外れたものと言えるかもしれません。ただ、SQLの知識はデータベースの運用には欠かせないため、取得しても損をすることはないはずです。

Silverグレードと同じく受験資格は不要であり、120分で78問の選択問題を解き、合格ラインは63%です。

【参考】:ORACLE MASTER Silver SQL 2019のための試験ページ

SQLの入門編:初心者から経験者まで役立つSQL情報を掲載!

オラクルマスターを取得するメリット

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ここまででオラクルマスターの試験概要やグレードの種類を一通り解説してきました。最後に、同資格を取得するメリットを紹介していきます。

Oracle Databaseへの理解が深まる

データベースエンジニアを目指したいと考えている方の中には、Oracle Databaseについての技術習得を考えている方も多いでしょう。そういった方にとって、オラクルマスターの資格を習得することは同技術に対する理解を深める絶好の機会です。

オラクルマスターは同技術を開発した企業が主催しているだけあり、試験内容や難易度が適切なだけではなく、充実した学習教材が存在しています。特に、公式サイトで紹介している「Oracle University 研修」は各グレードに対応したカリキュラムを受講することも可能です。

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世界で通用する資格である

オラクルマスターは前述したように、Bronzeグレード以外は全て世界共通の資格であり、国内だけでなく海外や外資系企業で働く際にも有効活用できます。国内で受験できる日本語の資格は、国内でのみ通用する資格が多いのですが、本資格は日本語で受験して合格すれば、世界共通の資格を取得することができます。

そのため、データベースエンジニアとしてのキャリアを考えた時、外資系企業も視野に入れ、転職活動により有効に活用できることでしょう。

オラクルマスターを活かした転職を考えるなら

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本記事ではオラクルマスターについて、その試験概要やグレードの種類を解説し、取得のメリットも紹介してきました。細かなレベル分けにより、データベースエンジニア未経験であっても受験しやすく、キャリアのために取得を目指したいと考えた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

一方、本資格を取得したのち、データベースエンジニアとしてのキャリアをスタートさせる、という時にどのようにして企業選びをしていけばよいのでしょうか。数ある求人サイトの中から、未経験者を歓迎し、自分に合った企業を選ぶことは中々難しいことです。

そこで利用を推奨するのがマイナビIT エージェントです。 

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