オラクルマスターは難しい?試験区分と出題範囲から難易度を解説
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オラクルマスターは難しい?試験区分と出題範囲から難易度を解説
アンドエンジニア編集部
2024.02.05
この記事でわかること
オラクルマスターはOracle社が実施する認定資格でOracle Databaseの知識が問われる
オラクルマスターにはグレードがありそれぞれ難易度が異なる
オラクルマスターの資格を取得すればDBの知識を対外的に証明できる

オラクルマスターの難易度と合格率

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オラクルマスターは、データベース技術者に必要な知識を証明できる認定資格です。これまでの受験者は約28万人と、多くの人に指示されています。

オラクルマスターにはBronze(ブロンズ)、Silver(シルバー)、Gold(ゴールド)、Platinum(プラチナ)という4種類のグレードがあります。難易度はブロンズがもっとも易しく、プラチナがもっとも高くなっています。

とはいえ、オラクルマスターの試験では幅広い内容を問われるため、ブロンズの試験であってもしっかり試験対策をする必要があります。また、実務でOracle Databaseを使用している人も油断せずに、DBについての知識をしっかり整理してから試験に臨みましょう。

なお、オラクルマスターは合格率については公表されていないため明確な基準は分かりませんが、合格ラインは公表されています。合格ラインについては試験区分の章で後ほど解説をします。

【参考】:Oracle University Japan ORACLE MASTER Portal

データベース関連の資格とは?転職や仕事に役立つおすすめ9選を紹介!

オラクルマスターの概要

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ここからは、オラクルマスターの概要について解説します。受験形式や勉強時間についても触れるのでチェックしてください。

受験形式と受験会場

受験形式は、ピアソンVUE社のテストセンターで受験するか、オンラインかつ監督付きの環境で受験ができます。試験を予約する際に、公式サイトから会場などを選択できます。

【参考】:試験のお申込みと受験

合格に必要な勉強時間

オラクルマスターの各試験の勉強時間は、受験する資格によって異なります。また、オラクルマスター Gold DBAを受験される場合は、オラクルマスターSilver DBAに合格することが受験条件です。オラクルマスターGold DBAを受験する方は注意しましょう。

オラクルマスターの各試験の勉強時間は試験区分にもよりますが、概ね20~40時間は要します。

試験結果の確認方法

試験の合否判定や、スコアはCertViewというポータルサイトで確認できます。CertViewにログインするには、Oracle.comのアカウントが必要になるため、Oracle.comのアカウントを事前に取得しておきましょう。

【参考】:CertView

再受験ポリシー

再受験する場合は、以下の規定に従わなければなりません。この規定を遵守しないと試験結果が無効になる可能性があるため、事前にしっかりチェックしておきましょう。

・前回の受験日を含め5日間は再受験できない ・オンライン試験(監督なし)に限り、同一科目(同一試験番号)の2回目からの受験では、5日間を待たずに受験できる ・すでに合格している試験の再受験はできない ・同一科目(同一試験番号)は、1年の間に5回以上受験することはできない

【参考】:再受験ポリシー

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近年の試験体制について

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オラクルマスターは、これまでOracle Database 12cについて問われる試験が実施されていましたが、この試験は2022年8月15日で終了しました。

現在は「オラクルマスター 2019」という試験が実施されており、Oracle Database19cやOracle Database18に関する問題が出題されます。

【参考】:ORACLE MASTER Portal

Oracle Database 12cの資格は失効するのか

Oracle Database 12cの資格を既に取得している場合、取得した資格は失効しません。Oracle Database 12cで既に資格を取得されている方は、同じグレードの新試験を取得できます。

詳細については、以下公式サイトを確認してください。

【参考】:ORACLE MASTER Portal

試験区分から見た難易度

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オラクルマスター 2019の試験区分はDBAの資格が4種類、SQLの資格が1種類に分かれます。これから、それぞれ詳しく説明します。受験を検討されている方は、どの区分を受けるべきか参考にしてください。

オラクルマスター Bronze DBA

オラクルマスター Bronze DBAは、ITエンジニアを対象として、DBの基礎知識が問われる試験です。オラクルマスター 2019の試験区分のうち、もっとも基礎的な内容が問題として出題されます。

オラクルマスター Bronze DBAの試験時間は120分、出題数は70問、合格ラインは65%です。受験料は¥34,300(税込)です。

まだITエンジニアとして経験が浅い方や、学生の方などはこの試験区分から受験されることをおすすめします。

【参考】:Bronze DBA Oracle Database Fundamentals (Available only in Japan)試験番号: 1Z0-085

オラクルマスターブロンズとは?資格試験の概要や活用できる仕事を解説!

オラクルマスター Silver DBA

オラクルマスター Silver DBAは、Bronzeの次に受けるべき資格です。対象者は運用担当者で、運用の知識や、基本的なSQLの操作をする人を対象としています。試験時間は120分、出題数は72問、合格ラインは60%です。受験料は¥34,300(税込)です。

またオラクルマスター Silver DBAは、Bronzeの試験に合格していなくても受験が可能です。オラクルマスター Bronze DBAの試験に合格した人はもちろんですが、力試しをしたい方はいきなりこちらの試験区分を受験することも可能です。

【参考】:Oracle Database Administration I 試験番号: 1Z0-082

オラクルマスターシルバー取得のメリットは?転職で年収アップを狙える!

オラクルマスター Gold DBA

オラクルマスター Gold DBAは、DB管理者を対象者とした試験です。マルチテナント環境や、Oracle18cと19cの新機能について問われます。BronzeやSilverに比べると、難易度も上がってきます。

試験時間は120分、出題数は68問、合格ラインは57%です。受験料は¥34,300(税込)です。

【参考】:Oracle Database Administration II 試験番号: 1Z0-083

オラクルマスター Platinum DBA

オラクルマスター Platinum DBAは、トップレベルのデータベースエキスパートを対象としたORACLE MASTER最上位資格です。最適な設計・構築・運用に加えて、適切な障害対応を行うスキルが問われます。

試験は2日間の実技試験です。なお、ORACLE MASTER Platinum10g、11g、12cの資格を保有している場合は、1日で終わる移行試験に合格することで、ORACLE MASTER Platinum DBA 2019に移行できます。

受験料は技術試験、移行試験ともに231,000円(税込)です。今後の試験日はすでに公開されているので、サイトで確認してください。

【参考】:ORACLE MASTER Platinum DBA 2019 実技試験および ORACLE MASTER Platinum DBA 2019 移行試験について

オラクルマスター Silver SQL

オラクルマスター Silver SQLは開発者などを対象とした試験で、SQL全般の知識が問われる試験です。試験時間は120分、出題数は78問、合格ラインは63%です。受験料は¥34,300(税込)です。

エンジニアとしてSQLを操作している方は、受験を検討してみてはいかがでしょうか。

【参考】:Oracle Database SQL 試験番号: 1Z0-071

【2022年】SQLを学べるおすすめ本15選!初心者向け・目的別に紹介

出題範囲からみた難易度

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出題範囲はグレードによって異なります。ここからは、各グレードの出題範囲を解説しますので、受験を検討しているグレードの出題範囲を参考にしてください。

また詳細は公式サイトの試験の概要のページで確認できます。より詳しく出題範囲を確認したい方は、ご自身が受験される試験のページをご覧ください。

オラクルマスター Bronze DBA

DB管理の概要、OracleDBのインストール、DBの作成をはじめとして、Oracle Databaseの基本的な知識が問われます。その他、集合演算子の使用やSQLのSELECT文を使用したデータの取得なども問われます。

Bronze DBAの合格を目指す方は、DBの基礎知識についてまずは理解を深めましょう。

【参考】:Bronze DBA Oracle Database Fundamentals (Available only in Japan)試験番号: 1Z0-085

オラクルマスター Silver DBA

Silver DBAでは、DBのインストール、DBの作成、DB記憶域構造の管理、スキーマ・オブジェクトの管理などが問われます。

Bronzeと比較すると、より運用管理に寄った出題範囲です。基礎的な内容を問われるBronze DBAよりも、難易度が高いでしょう。

【参考】:Oracle Database Administration I 試験番号: 1Z0-082

オラクルマスター Gold DBA

Goldでは、DBやインスタンスの管理、ストレージの管理、データの移動、ユーザ、ロールおよび権限の管理等が問われます。

【参考】:Oracle Database Administration II 試験番号: 1Z0-083

オラクルマスター Platinum DBA

Platinumでは実技試験により、Oracle Databaseの体系的な知識や応用力、実装力が試されます。最低でも3~4年、可能であれば5年以上のOracle技術者経験を有することが推奨されています。

さらに、必要最低限のスキルとして「SQLに精通した知識」「Oracleモジュールや、オンラインOracleドキュメント使用に関する技術」など多くの項目が挙げられており、出題範囲も幅広いことから、相当な難易度であることが伺えます。

【参考】:ORACLE MASTER Platinum DBA 2019 実技試験および ORACLE MASTER Platinum DBA 2019 移行試験について

オラクルマスター Silver SQL

SQL SELECT文を使用したデータの取得、データの制限とソート、グループ関数、集合演算子といった、SQLの使い方に特化して出題されます。試験範囲は幅広いですが、試験対策の勉強では体形的なSQLの学習が必要です。

このように、オラクルマスターにはレベルに合った難易度のグレードが用意されています。オラクルマスターは知名度も高く、取得できれば転職の際にも有利に働く可能性があります。

オラクルマスターの資格を転職で活かしたいと考えているのであれば、自分の希望に合った企業を探してくれる転職エージェントの活用をおすすめします。

【参考】:Oracle Database SQL 試験番号: 1Z0-071 【参考】:認定試験一覧(日本語試験)

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オラクルマスターを取得するメリット

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オラクルマスターのメリットは、主に3つあります。ここからは、それぞれのメリットについて詳しく解説します。

基本的なDBの知識が身に付く

まず1つ目は、基本的なDBの知識が身に着くことです。オラクルマスターの試験では、Oracle Database独自の知識だけでなく、前提として基本的なDBに関する知識も問われます。

そのため、新卒の方やDBの扱いに慣れていない方にとってはDBの知識を体形的に学べるというメリットもあります。

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スキルを客観的に評価してもらえる

2つ目のメリットは、自分の持つスキルを客観的に周りに評価してもらえる点です。オラクルマスターを保持していれば、DBに関するスキルを持っているという裏づけになります。

例えば、新しいプロジェクトに参画する場合や、転職のタイミングでも役に立つ可能性が高いです。また、スキル向上の努力をしていることのアピールにもなります。

年収がアップする可能性がある

データベースエンジニアの年収は「マイナビエージェント 職種図鑑」での平均年収は424万円(※2023年12月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から高度SE/ITエンジニアを参考にすると、平均年収778万円と分かりました。

国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、データベースエンジニアは調査媒体によってバラつきがあることが分かります。

データベースエンジニアを含むITエンジニアの報酬は実績が重要視される傾向があるため、さらに年収を上げるには、スキルアップを図る方法が効果的です。体系的な知識と技術を学べるオラクルマスターは、スキルアップに最適な資格と言えます。

また、企業によっては資格取得者に手当を支給する場合もあるので、総合的に年収がアップする可能性もあります。

【参考】:マイナビエージェント 職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁

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オラクルマスターの試験対策

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オラクルマスターの試験対策として、Oracleの公式サイトではEラーニングを提供しています。全ての内容を勉強するためには、サブスクリプションを購入する必要がありますが、一部の講座は無料で受講可能なので、気になる方はこちらも併せて確認してみましょう。

トレーニングの詳細は、公式サイトのチェックリストのリンクから確認ができるため、受験予定の試験にあわせたページを確認しましょう。

【参考】:認定試験一覧(日本語試験)

オラクルマスターを取得してスキルをアピールしよう

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オラクルマスターは20年以上にわたって、多くのエンジニアに受験されている資格です。新体制での試験では開発者向けの試験も新たに導入され、運用管理者以外の方も受験しやすくなりました。

また、試験区分により難易度が変わりますので、自分のスキルがどれくらいなのか、力試しする機会にもなります。

オラクルマスターの資格を取得することで、より客観的に自分のスキルを証明することができます。今後、エンジニアとして仕事の幅を広げたい、年収アップを図りたいと考えている方は、ぜひ受験を検討されてみてはいかがでしょうか。

なお、オラクルマスターの資格を取得して、さらにステップアップしたいという方は、転職を視野に入れるのもおすすめです。しかし、転職したいと思っても、自分の条件に合う企業に出会えるのか心配になりますよね。

そこでぜひご活用いただきたいのがマイナビIT エージェントです。 

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