AIを学習させる方法とは?機械学習やディープラーニングについて解説
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AIを学習させる方法とは?機械学習やディープラーニングについて解説
アンドエンジニア編集部
2023.06.16
この記事でわかること
AIを活用するためには、データを学習させることが必要
AIの機械学習には、「教師あり学習」「教師なし学習」「強化学習」などのタイプがある
AIのディープラーニングは、ニューラルネットワークを応用し、人間の脳が持つ学習機能をコンピュータで再現しようとする手法である

AIに学習させる方法とは

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近年、AI技術を活用したサービスが注目を集めています。自然言語処理の技術を用いて自然で流暢な会話ができるAIチャットボットサービスや、AI画像生成サービスなど無料で使えるものもあり、便利なAI技術が、身近に利用できるようになってきています。

AIを活用するためには、蓄積されたデータを元にAIに学習をさせることが必要です。しかし、AIが学習するとは、一体どういうことなのでしょう。その仕組みや流れなどについて気になる方も多いのではないでしょうか。

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AIの学習の仕組みを知ってAIへの興味を深めよう

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AIは学習することで、人間にとってより有益な情報をアウトプットすることができます。

例えば、AIによる画像の自動生成サービスなどで、AIが画風を学習して、特定のクリエイターの特徴を持ったイラストを生成する、といったことも可能です。その影響は大きく、イラストを公開している人たちから自分の絵をAIに学習禁止させたいと言う声も上がるほどです。

AIの学習手法について知る時に、重要なキーワードとして「機械学習」や「ディープラーニング」「ニューラルネットワーク」などが挙げられます。

この記事では、AI技術に興味がある方のために、AI技術の概要や役立てられる分野などについて解説し、AIに学習させる方法の基本的な仕組みについて述べていきます。また、これをきっかけに、AI技術について学び、スキルアップを目指してみてください。

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AIとは一体どのようなものか

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ここでは、AIに学習させる方法の前提知識として、AIとはどのようなものであるのかを解説します。AIの概要や使用されている分野、AIを活用できる職種の年収などについても説明します。

AIの概要

AIとは、Artificial Inteligenceの略称で、人工知能とも呼ばれます。人間の観察や思考、反応などの知能を必要とするふるまいを機械に行わせる技術です。

AIの定義は研究者により異なるため、明確なものはありませんが、共通する認識として、「人間の知能をコンピュータ上に再現したもの」と捉えられています。

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AIを活用できる分野とは

AIは様々な分野で活用が進んでいます。例えば、AIによる言語処理では、文章の要約や翻訳、また、データを用いた文章の生成などができます。また、音声認識を活用してスマートデバイスの音声操作などにも使われます。

また、自動車に搭載されたカメラやレーダーなどから取得するデータを分析して車両を制御する、自動運転システムにもAIは活用されています。

その他にも、マーケティング分野においては人流分析や需要予測、医療における診察での活用、コールセンター でオペレータの補助や問い合わせ対応を行うなど、AIの活躍の場面は一層広がってきています。

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AIを活用できる職種の年収とは

AIを活用できる職種であるAIエンジニアに近い、システムエンジニアの年収は「マイナビエージェント職種図鑑」での平均年収は431万円(※2023年5月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のIT技術スペシャリスト(特定技術(DB・NW・セキュリティ等))を参考にすると、平均年収758万円と分かりました。

国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、AIエンジニアは一般平均年収と同程度から高めであることが分かります。

AIエンジニアは活躍できる分野が多く、画像処理や音声認識など、求められる技術も様々です。AI技術の専門家としての高度なスキルを持ち、さらにAIを利活用する業界や分野における経験や知識が豊富なAIエンジニアであるほど高収入となる傾向があります。

【参考】:マイナビエージェント職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁

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機械学習とは

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ここでは、AIを学習させる手法の1つである機械学習モデルについて解説します。機械学習には、教師あり学習や、教師なし学習、強化学習などのタイプがあります。

機械学習の概要

機械学習は、AIが学習する方法の1つです。機械学習では、コンピュータを用いてデータの反復学習を行います。学習によって得た知識を元に、データのパターンやルールを抽出してモデル化します。

機械学習では、人間に与えられた基準を元にトレーニングを行います。機械学習でトレーニングすることによって、AIは得られたデータを元に未知のデータに対して何らかの判断を下すことができるようになります。

教師あり学習

教師あり学習とは、「入力したデータ」に対して、人間が「正解のデータ」を教えて学習させる方法です。与えられた正解のデータに対して、入力されたデータが「正しいか」「正しくないか」を繰り返し学習します。

この学習により、AIは「識別」「分類」などを行うことができるようになります。例えば「正解のデータ」として、「犬」の画像データを与えれば、「猫」の画像データが入力されたら「正しくない」と識別したり、「人間」「犬」「猫」の写真を分類したりすることができます。

また、過去のデータを数値として学習し、連続する数値の次の値を予測する、「回帰(予測)」も可能です。回帰では、結果のデータから原因を予測することができ、天気の予測や、店舗の売上予測を行うのに活用できます。

教師なし学習

教師なし学習は、AIに正解を与えずに「データの構造」を学習させる方式です。教師あり学習では、あらかじめ正解データが与えられますが、教師なし学習ではコンピュータ自身が試行錯誤してデータ内の特徴を抽出し、似たようなもの同士をグループ分けします。

例えば、大量のデータの中からデータの特徴的な構造の類似部分を抽出することで、画像データの集まりを写っている人物の性別でグループ分けしたり、自動車やバスといった車の種類で仕分けしたりすることができます。

強化学習

強化学習は、AIが行なった出力に対してスコア(報酬)をつけることにより、コンピュータが自ら高得点を目指して試行錯誤を行い、より正確さの高い判断を行うことができるようにする学習のやり方です。

教師なし学習と同じく、正解データを学習させることはありませんが、強化学習では、機械自身がより高い報酬を得るために、適切で効率的な判断を行うように動くという点が異なります。

ディープラーニングとは

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ディープラーニングは、機械学習の1種ですが、AIにより複層的に学習させることができることから注目を集めています。ここでは、ディープラーニングの概要と、それを実現するためのニューラルネットワークについて説明します。

ディープラーニングの概要

ディープラーニングは、機械学習をさらに細分化したもので、自ら判定基準を学習し、自動で学習を繰り返すものです。機械学習は、学習に同じプログラムを使って学習を繰り返しますが、ディープラーニングでは、目的にあったプログラムを自ら生成します。

また、膨大なデータを参照にすることで、注目すべき要素を自ら学習し、人間の指示に頼らずに学んでいきます。学習のアルゴリズムが、自分自身で予測が正解かどうかを判断します。

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ニューラルネットワークとは

人間の脳を構築するニューロン(神経細胞)は、他のニューロンと信号をやりとりしながら様々な情報処理を行っています。この仕組みをコンピュータで再現しようとする仕組みがニューラルネットワークです。

ディープラーニングは、ニューラルネットワークを応用したもので、人間の脳機能が持つ学習プロセスを真似たものであると言えます。

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ディープラーニングのアルゴリズム

ディープラーニングでは、様々なアルゴリズム(数学的計算手順)を用いて、単純な計算を膨大な量積み重ねています。

代表的なアルゴリズムである「CNN(畳み込みニューラルネットワーク)」は、主に画像認識の分野で利用され、学習した画像データから特徴量を抽出し、それを区別することで、精度の高い画像認識を実現します。

また、「RNN(再帰型ニューラルネットワーク)」は、前の計算が今の計算の基になり、その繰り返しで情報利用が増えていくという仕組みで、以前の計算結果との関係性を踏まえて、前後の流れを踏まえて意味を把握できます。この特徴から、対話や翻訳といった、自然言語処理を行う時によく使われるアルゴリズムです。

AIに学習させるメリットとは

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AIには、機械学習やディープラーニングのような様々な学習方法があることがわかりました。では、AIに学習させることで、どのようなメリットが得られるのでしょうか。

業務効率や正確性が上がる

AIに学習を行わせて、期待できるものの1つが、作業の効率化です。業務にAIを導入し、学習させることによって、省力化や自動化を推進でき、人間が時間をかけて行っていた作業を、AIにより短時間で行えるようになるでしょう。

また、学習が進むほどAIの正確性は向上します。人間の手による作業にはミスはつきものと言えますが、学習されたAIによって、より正確な作業ができるようになります。

蓄積した大量のデータを分析できる

AIは膨大なデータをもとに学習し、分析したり予測したりすることができます。あらゆるデータを分析し、マーケティングや企業戦略の立案に役立てることができます。

AIに学習させ、活用するスキルを身につければ、蓄積された顧客データに基づいて、顧客の購買行動の予測を行ったり、プロモーションのタイミングやアプローチの方法を立案したりと、ビジネスにも大いに役立てることができます。

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AIに学習させる方法を学び興味をキャリアにつなげよう

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ここまで、AIの概要から、AIに学習させる方法や、学習させるメリットなどについて解説してきました。AIについて興味を持ったら、ぜひ勉強を深めてみることをおすすめします。

これからの時代、AI技術は多くの分野で活用されることが予測されます。AIの知識やスキルを学んで、活かせる会社に転職し、キャリアアップを目指すのも良いでしょう。

しかし、1人で理想の企業を探すのは難しいものです。自分のスキルや、エンジニアとして描く将来像を目指せる会社に出会うには、できるだけ多くの企業へアプローチをする必要があるでしょう。

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