IT系資格は多くの種類がある
IT系資格には多くの種類があり、それぞれ求められるスキルや難易度が異なります。初心者には難しいIT系資格や合格率が低い資格もあり、いきなりそれらに挑戦すると挫折してしまう可能性があります。初心者はまずは簡単なIT系資格から挑戦するのが良いでしょう。
初心者におすすめのIT系資格
まずはじめに初心者におすすめのIT系資格を5つ紹介します。これらのIT系資格は知名度が高く、転職時に効果を発揮しやすいものです。どのIT系資格を受験すべきか迷ったら、これら5つを優先すると良いでしょう。
ITパスポート
ITパスポートは情報処理技術者試験の1区分であり、国家試験となっています。合計13種ある情報処理技術者試験のなかでももっとも易しい試験となっており、初心者にもおすすめできます。
ITパスポートの対象者はエンジニアだけでなく、ITを活用するすべての社会人となっており、コンピュータの基本的な仕組みや表計算ソフトなどに関する問題が多く出題されます。さらに、ITを活用した経営に関する問題やシステム開発に関する問題も出題されるため、難易度こそ易しいものの出題範囲は意外と広いです。
そのため、エンジニアとしての基礎知識を固めるのに良い試験と言えるでしょう。
【参考】:【ITパスポート試験】情報処理推進機構
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験も情報技術者試験の1区分であり、ITパスポートよりも1段階上の試験という位置づけになっています。ITエンジニアの登竜門とも呼ばれており、多くのプログラマー志望者が目標としているIT系試験です。
基本情報技術者試験ではプログラミングやアルゴリズム、ソフトウェア・ハードウェア、セキュリティの基礎など、エンジニアが最低限知っておきたい知識に関する問題が出題されます。加えて、システム戦略や経営戦略などのストラテジー系の問題も出題されます。
プログラマーやシステムエンジニアを目指す方ならぜひ受験したい試験です。IT系試験としての知名度も高く、面接担当者も知っていることが多いため、資格取得を選考でアピールしやすいのも利点です。
【参考】:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:情報処理技術者試験・情報処理安全確保支援士試験
MOS
MOSはマイクロソフトオフィススペシャリストの略であり、WordやExcelに関する問題が出題されます。デスクワークを行う場合、WordやExcelなどのマイクロソフト社の製品は使う機会が多いです。エンジニアの方もWordやExcelを使う頻度は多いため、MOSを通じて基礎スキルを得ておくと良いでしょう。
【参考】:MOS公式サイト-マイクロソフト オフィス スペシャリスト
LPIC
LPICはLinux技術者認定試験(Linux Professional Institute Certification)の略であり、Linuxに関する問題が出題されます。Linuxコマンドを正しく扱えるか、サーバー構築に関する知識を揃えているか、などを問われるIT系資格です。
LinuxはオープンソースのOSであり、Webサーバーとして多くの企業が使われています。インフラエンジニアを目指す方はもちろん、プログラマーもサーバー・ネットワークの知識はシステムの運用・保守などを行う際に役立つので、LPICを通じて基礎知識を得ると良いでしょう。
【参考】:Linux Professional Institute
情報検定
情報検定は情報を扱う人に必要とされるICT能力を確かめられる資格です。情報検定は、情報システム試験・情報活用試験・情報デザイン試験の3つに分かれています。このなかでも情報システム試験は、プログラミング知識やデータベース技術に関する問題が出題されるため、エンジニアを目指す方におすすめです。
【参考】:情報検定:J検
そもそもIT系資格とは?
そもそもIT系資格とは何かについて解説します。IT系資格の種類や情報処理技術者試験の意味について説明します。
IT系資格の種類
IT系資格には国家資格とベンダー資格の2種類があります。国家資格は国の法律に基づいて個人のスキル・知識を判定され、特定の職業に就くにふさわしいと証明される資格です。資格としての有効期限はない場合が多いです。また、ベンダー資格よりも受験料は低いことが多いです。
ベンダー資格は製品を開発・提供する企業が、自社製品に関するスキル・知識を判定する資格です。ベンダー資格は有効期限が設けられていることが多いのが特徴です。たとえばLPICなどがベンダー資格に該当します。
情報処理技術者試験とは?
情報処理技術者試験とは、合計13種類の試験で構成されている国家資格のことです。経済産業省が情報処理技術者としてのスキル・知識があるかどうか、情報処理の促進に関する法律に基づき判定しています。上記で挙げたITパスポートや基本情報技術者試験は情報処理技術者試験の1区分です。
情報処理技術者試験は国家資格として長く運営されています。時代に合わせて試験内容が何度もアップデートされており、現在需要の高いスキル・知識を得やすいのが特徴です。また、多くの企業で評価されており、IT系資格としての知名度も高いです。
IT系資格を取得することのメリット
IT系資格を取得することのメリットは大きく分けて3つあります。これらのメリットを享受したい方は率先してIT系資格を受験してみることをおすすめします。
学習意欲を示せる
IT系資格を取得することで選考の場で学習意欲を示すことができます。エンジニア職は転職後も継続して学び続ける必要性が強い仕事です。そのため、学習意欲があるかどうかを重要な評価項目としているIT企業も多いと想定されます。
知識を幅広く身につけられる
IT系資格を取得することで知識を幅広く身につけられるメリットもあります。趣味でアプリやシステムを作るのも効果的な学習方法ですが、身につく知識が偏ってしまう場合もあります。
基本情報技術者試験などのIT系資格は、プログラミングやサーバ・ネットワーク、ビジネス関連まで幅広く出題されるため、バランスよく知識を身につけることができます。
資格手当をもらえることもある
企業にもよりますがIT系資格を取得することで資格手当がもらえることもあります。手当を与える理由は、企業側も資格を通じてスキルアップして欲しいと考えているためです。資格手当をモチベーションにして資格の勉強に取り組むのも良いでしょう。
IT系資格を取得することの注意点
IT系資格の取得することのメリットを解説してきましたが、IT系資格を取得することには注意点もいくつかあります。特に以下で解説する2点は気をつける必要があります。
初心者向けの資格でも油断は禁物
基本情報技術者試験などのIT系資格は特に、幅広く出題されることが多いため、エンジニア経験者であっても資格に向けてある程度は勉強をする必要があるでしょう。初心者向けの資格だからといって、油断は禁物です。現職が忙しい方は、あらかじめ学習スケジュールを立てておき、試験日までに目標とする勉強時間を突破できるか確認することが大切です。
資格を取得したからといって転職できるとは限らない
資格取得は転職活動においてマイナスになることはありませんが、資格は転職を保証するものではなく、高難易度のIT系資格を取得しても面接に落ちることはあります。資格を取得するだけでなく、資格で得たスキルを業務でどのように活用できるか、次はどのような試験に挑むつもりなのか、などを面接で具体的に話し、資格を取得したことを最大限に活かすことが重要です。
IT系資格を転職で活かすなら
本記事では初心者におすすめのIT系資格について解説しました。IT系資格にはどのようなものがあり、それぞれの難易度や求められるスキルは何かお分かりいただけたかと思います。
初心者は基本情報技術者試験やITパスポートなど、比較的少ない学習量で合格しやすい資格から狙ってみることをおすすめします。簡単な資格を獲得できたら、少しずつ専門的なIT系資格にも挑戦していきましょう。
ただ、上記でも触れましたがIT系資格を取得したからといって、必ず転職できるとは限りません。資格を取得していることを上手くアピールできなくては、選考を通過できない可能性もあります。
とはいえ、エンジニア経験のない方は、エンジニアの面接で何をアピールすべきなのか、分からないという方がほとんどでしょう。
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