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Pythonの資格は意味がないのか?
AIが注目されるとともに合わせて注目されてきたPythonですが、新たに学ぶ人は日々増えてきているのが現状です。そういった人の中でキャリアに結びつけたいと考えている方にとって重要なのが資格です。しかし、インターネット上ではPythonの資格は意味がない、と言った意見も上がっており、事実であるのか気になっている方も多いでしょう。
本記事では、Pythonの資格業務がなぜ意味がないと思われているのかその理由を解説しつつ、逆に学びやすい言語である理由も解説していきます。
Pythonの資格はスキル証明の役に立つ
結論から言うと、Pythonの資格は無意味ではありません。確かに国家資格でもなく、難易度も比較的易しいため、強い影響力がある資格ではないかもしれません。しかし、Pythonによる実務経験がない方にとってはPythonのスキルを証明する確かな手段となるため、転職などのキャリア形成に対しては十分な意味を持ちます。
また、独学でPythonを習得しようとしている方にとっても1つのマイルストーンとして見ることができ、勉強の目標やモチベーションアップの材料としても見ることができるでしょう。
Pythonの資格一覧
話の本題に入る前にPythonにはどのような資格があるか、その種類を見ていきましょう。合計で3つの資格試験がPythonには存在します。
Python3エンジニア認定基礎試験
まず最も基本的な知識を評価する試験が「Python3エンジニア認定基礎試験」です。出題範囲はPythonの文法や基礎知識となっており、Pythonを学び始めたエンジニアがその基本をマスターできたかを確認していく形です。一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会という民間組織が実施しています。
試験は全40問の選択式で合格基準は7割程度となっており、CBT形式をとっています。合格率は2018年のデータとなっていますが、80.3%となっています。
【参考】:Python3 エンジニア認定基礎試験
Python3エンジニア認定データ分析試験
2020年から開始された比較的新しい試験であり、データ分析手法に特化した資格試験が「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」です。Pythonの文法というよりはPythonでデータ分析を行うための、環境構築、数学や統計学、ライブラリの使い方、についての知識が問われている試験となっています。こちらも基礎試験と同じ民間組織が実施しており、AI関連でPythonを扱う方におすすめできる資格と言えます。
こちらも全40問の選択式で7割の合格基準のCBT形式です。合格率は2021年の合格者数から86%となっています。
【参考】:Python 3 エンジニア認定データ分析試験の合格率
Python Certifications
海外の資格となりますが、レベル別にPythonのスキルを証明する資格試験が「Python Certifications」です。代表的なレベルは以下の通りです。
PCEP
入門者向けのレベルで基本的な文法が出題範囲です
PCAP
入門向けの次の段階のレベルで例外処理やオブジェクト指向などが出題範囲です
PCPP
PCAPの受験が必須となるプロ向けのレベルでGUIやネットワーク関係が応用として出題されます
日本からでも受験できるようになっていますが、英語が必須となるため、他の試験と異なり受験のハードルが高いと言えます。問題は全40問から45問で選択方式となっており、合格基準は7割となっています。より高度なレベルの使いこなしまで出題範囲になっているため、高レベルのスキルをアピールすることができるでしょう。
Pythonの資格取得が無意味と思われている理由
Pythonの資格の種類が分かったところで、本題である、なぜPythonの資格が無意味と思われているのか、その理由を解説していきます。
国家資格ではないから
まず1つにPythonの資格には国家資格がないことが挙げられます。基本情報処理技術者試験などIT資格にはいくつか国家資格があり、影響力もそうでない資格に比べて大きいものとなっています。こうした、国家資格でないと資格自体に意味がないと考える方は少なからずおり、Pythonの資格のような民間企業の資格も例に漏れずと扱っていることも事実です。
そうした考え方を持つ方がインターネット上などで発言をしていくことでPythonの資格は意味がないと広まってしまったと言えます。
難易度が高くないから
Pythonは文法が他の言語と比べてもシンプルで分かりやすく、習得難易度が低いと言われています。こうした難易度の低さから、Pythonの資格は意味がないものだと決め付けられている可能性があります。資格にはそれぞれ難易度があり、高い難易度の資格であればそれだけ影響力が大きいことは確かですが、低い難易度であれば意味がないと決め付けてしまうのはやや早計とも言えるでしょう。
実務能力に結びつかないから
Pythonは豊富なライブラリを特徴としており、Web開発やAI開発など幅広い分野で活躍しています。その一方でライブラリを使えば多くのプログラムを簡単に作成できることから、Python自体は設計の道具としての側面が強いと考えられます。こうしたことからPython自体ができたとしても実務能力に結び付くわけではなく、Pythonを使って何を作るかが非常に重要と言えます。
こういった背景から、Python自体のスキルを上げたり、資格を取ったとしても意味がないと考える方は多くいるのではないかと推測されます。
Pythonの資格を取得するメリットとは
上記でPythonの資格取得が意味ないと思われている理由を説明しました。いずれも、そう判断したとしても仕方がないと思われるかもしれませんが、一方的に決めつけるには不十分と言えるでしょう。ここからは逆にPythonの資格を取得するメリットを紹介していきます。
対外的なスキル証明になる
Pythonの資格を取る主なメリットは他のプログラミング言語関係の資格でもそうですが、対外的なスキル証明になることでしょう。Pythonの資格は難易度が高くなく実務にも結び付かないため意味がない、という声も上がっていますが、本当にそうでしょうか。その言語の文法を正しく理解しているということを証明したいときに資格を提示することは、その客観的な証拠になるため意味があると言えます。
Pythonの資格のいずれも正しい文法知識を要求するものであるので、Python文法を正しく使いこなせているかに関しては良い手段となるでしょう。世の中にあるPythonが要求される求人においてもその多くで役に立つのではないでしょうか。
【参考】:マイナビIT エージェント
勉強のマイルストーンになる
Pythonに限らず資格取得を目指すことは、勉強において1つのマイルストーンになります。独学でPythonの勉強を進めていくとき、どのような目標を立てて進めればよいか、どのようにしてモチベーションを保てばよいか、悩んでいる方は多いはずです。そんな時に資格を1つの目標に定めれば、勉強の方針や期間が自動的に決まるだけでなく、合格はモチベーションアップにもつながるため、勉強を進める上でメリットは多いと言えます。
漏れなく正しく文法を理解できる
資格を取得する上で忘れてはいけないことが、資格の勉強自体がスキル向上に役立つということです。独学でPythonを進めていくとき、教科書を読み進めていくのではなく、作りたいものを目標にして進めていく方もいらっしゃるでしょう。そうした方の勉強は特定の分野やよく使う文法の範囲に偏りがちです。
そうした方でもPythonの資格取得を目指した勉強をしていけば、偏りなく満遍なく文法範囲を学んでいくことになるので、正しい文法の理解を促進すると考えられます。
取得したPythonの資格で活躍するためには
Pythonの資格が意味ないという声に対して、納得できる部分もあるものの様々な側面で意味があることを説明してきました。Pythonの資格自体も対外的なアピールになりますが、その過程においても自身のスキルアップにつながる部分が多いと言えます。
資格を取り、身に付けたPythonのスキルを活用して転職するためにはどのようにすればよいでしょうか。各種求人サイトを活用するのもよいですが、多くの求人からPythonのスキルを活用できるものを探すのは簡単ではありません。
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