情報処理安全確保支援士の年収や疑問点、適する職業などを徹底調査!
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情報処理安全確保支援士の年収や疑問点、適する職業などを徹底調査!
キャリア・働き方
アンドエンジニア編集部
2021.10.17
この記事でわかること
国家資格である情報処理安全確保支援士は情報系初の士業であり、難易度は高く合格率は20%程度である。
情報処理安全確保支援士の年収は他のエンジニア職種よりは高く、平均で750万円ほどになる。
情報処理安全確保支援士が就く職種としては、セキュリティアナリストやセキュリティコンサルントなどがある。

情報処理安全確保支援士とは

情報処理安全確保支援士とは

サイバー攻撃や情報漏洩が大きな問題になり、企業経営や国民生活の脅威となっています。こうした脅威に立ち向かい、政府や企業における情報セキュリティ確保の支援を業とする「情報処理安全確保支援士資格(通称:登録セキスペ)」が2016年に生まれました

将来、セキュリティエンジニアを目指す皆さんにとって、この情報処理安全確保支援士資格の年収や将来の職業などは大いに気になるところでしょう。

情報処理安全確保士試験の概要

情報処理安全確保支援士試験は、IPA(独立行政法人の情報処理推進機構)が運営する国家資格で、2017年から認定がスタートしました。

この情報処理安全確保支援士は、廃止された情報セキュリティスペシャリストの後継資格試験であり、情報セキュリティに関して高度な知識や技能などを有していることが求められます。

情報処理安全確保士試験の難易度、合格率

情報処理安全確保支援士試験は、日本国内の情報セキュリティ資格試験としては最難関のスキルレベル4で、実務経験者でも合格は容易ではないとされています。

応用情報技術者試験(スキルレベル3)の合格者の多くがステップアップ受験していることもあり、情報処理安全確保支援士試験は倍率も高く、合格率は10数%~20%前後の狭き門となっています。

他の情報資格との違い

情報処理安全確保支援士試験を「意味ない」と考える人も一部にいるようですが、意味がないどころか、大きな意味がある資格試験です。

情報処理安全確保支援士試験の他の情報系資格との大きな違いは、「士業」である点です。ただし試験合格したからといって、いきなり「士業」を得られるわけではありません。

試験の合格者は「情報処理安全確保支援士(登録セキスぺ)」に別途登録申請し、登録が認められると、弁護士や税理士と同様に、政府のデータベースに正式に登録されます。

また情報処理安全確保支援士であることを示す、IPA制定「情報処理安全確保支援士」のロゴマークの使用が認められます。名刺や書類、ウェブサイトなどでロゴマークを掲示できるため、ビジネス面で有利となるでしょう。

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情報処理安全確保士の年収

情報処理安全確保士の年収

情報処理安全確保士試験が難易度の高い試験ですが、この難関を乗り越えることで、どの程度の年収が得られるのか気になるところです。他の職種の年収などと対比しながら見ていきましょう。

情報処理安全確保士の年収比較

公表されている情報処理安全確保士としての年収データは見当たりませんが、職種毎の平均スキルレベルと年収に関する情報から以下、抜き出してみました。他の職種とくらべて情報処理安全確保士が含まれるセキュリティスペシャリストは758.2万円と、かなり年収が高いことが分かります。

■IT技術スペシャリスト(ネットワーク、セキュリティなど)   758.2万円(レベル:3.9) ■IT運用・管理(顧客向け情報システムの運用)                           608.6万円(レベル:3.4) ■IT保守(顧客向け情報システムの保守・サポート)                       592.2万円(レベル:3.3) ■ISE・プログラマー(ソフトウェア製品の開発・実装)                568.5万円(レベル:3.4)

出典:IT関連企業の処遇について(一般社団法人コンピュータソフトウェア協会)

ちなみにレベル3.9というのは、「部下を指導できるチームリーダーレベル」のレベル4相当です。

情報処理安全確保士の資格手当や報奨金

IT系企業では資格取得を奨励する企業が多くあり、情報処理安全確保士の資格を取得すると資格手当や報奨金を支給されるケースが少なからずあります。以下は、情報処理安全確保士の資格に対して資格手当や報奨金を支給している企業の例です。

                      企業名                                 資格手当(月)              報奨金

株式会社ロジック                    20,000円                       - キャロットソフトウェア株式会社    18,000円              36,000円 株式会社エフ・アイ・ティ                               50,000円     70,000円 

資格を取得した方で、有利に転職にしたい方は、転職希望先に資格手当制度があるかどうかについて確認するようにした方が良いでしょう。

情報処理安全確保士に関するQ&A

Q&A

情報処理安全確保士は比較的新しい資格であり、よく分からないことがあります。ここでは、多くの方が疑問に思う事、知りたい事を中心にQ&A形式でお答えしていきます。

Q.士業とは何ですか?

士業というのは、有資格者で、その名称の末尾に「士」の字が付く職業(弁護士や税理士など)の俗称です。

士業には、その資格が無ければ特定の業務を行えない「業務独占」の士業(弁護士・公認会計士・税理士・司法書士・弁理士・社会保険労務士・行政書士・不動産鑑定士)と、名乗ることが認められている「名称独占」の士業(中小企業診断士・管理栄養士・介護福祉士・理学療法士など)があります。

情報処理安全確保士は、後者の「名称独占」の士業です。

Q.情報処理安全確保士試験に合格したら、履歴書にはどう書くのですか?

情報処理安全確保士試験に合格した時は、履歴書には次のように記入します。

(記載例) 令和2年12月 情報処理安全確保支援士試験 合格

情報処理安全確保士試験に合格し、登録している場合には合格ではなく、「登録」と記入します。

(記載例) 令和3年4月 情報処理安全確保支援士 登録

Q.試験に合格すれば誰でも登録できますか?

情報処理安全確保士試験に合格し、合格証書のコピーもしくは合格証明書があれば、登録申請は誰でも行えます。ただし、登録日は4月1日登録(1月31日まで申請)と10月1日登録(7月31日までに申請)の年2回です。ほか、登録手数料10,700円+登録免許税9,000円の計19,700円が必要です。

Q.登録資格の期限はありますか?

登録した資格の維持には、IPA認定のオンライン講習を年1回受講、3年ごとに集合講習の受講義務があります。講習費用はオンライン講習が2万円/回、集合講習が8万円で、3年間では約14万円の資格維持費用が掛かります。ここはあらかじめ理解しておきましょう。

Q.ダブルライセンスを狙うとすれば、他に何の資格に挑戦すればよいですか?

情報処理安全確保士試験の難易度は、偏差値67程度とされています。これと同等の難易度資格試験としては、中小企業診断士があります。中小企業診断士は知名度抜群で求人数も多く、将来性が高い資格の1つです。また、一発合格が難しい試験とも言われています。

しかし、情報処理安全確保士試験合格者には第1次試験科目の一部免除、科目合格があり、試験内容は情報処理安全確保士試験と重なる部分があります。

さらに、この2つの資格を有することでビジネス機会が大きく広がるという相乗効果も期待できます。ダブルライセンス効果が期待できる中小企業診断士、ぜひ狙ってみてください。

Q.IT系以外で情報処理安全確保士資格が優遇される職業はありますか?

国家公務員関係の採用において、情報処理安全確保士などの高度情報処理技術者試験の合格が求められるケースが増えています。他、警察関係では、サイバー犯罪捜査官などの受験資格の要件となっているため、サイバーポリスを目指す方にも有利な資格です。

情報処理安全確保士の将来性

情報処理安全確保士の将来

情報処理安全確保士は難関試験の1つですが、その将来性はあるのでしょうか。それとも、資格取得者が飽和状態となって需要が減ってくるのでしょうか。ここでは、情報処理安全確保士の将来性について考えてみましょう。

情報処理安全確保士の求人状況

情報処理安全確保士の求人は右肩上がりで増えており、需要は旺盛であり将来性は高いでしょう。ただし、未経験者の求人はかなり限られ、転職の場合でも未経験者だと条件が悪くなるでしょう。

セキュリティエンジニア自体の人気は高い傾向にありますが、情報処理安全確保士の資格を取得しても、経験がないと就職や転職は厳しいと考えてください。

新卒なら、1から育ててくれる企業はありますが、転職の場合は金的に即戦力として期待されます。経験の無い方は、経験を重ねることをおすすめします。

情報処理安全確保士に適した職種

情報処理安全確保士は比較的新しい資格であり、知名度はまだ決して高くはありませんが、情報セキュリティスペシャリスト資格の後継資格であることなどから、次のような職種が適していると考えられます。これらの職種は、いずれも座学だけでは不足で、一定期間の実務経験が必要です。

・セキュリティアナリスト サイバー攻撃を受けた際に、攻撃手法などの分析を行う仕事が主です。

・セキュリティコンサルタント セキュリティ専門家の立場から、企業や組織に対してさまざまな助言や支援などを行う仕事が主です。

・セキュリティアーキテクト 企業や組織の情報セキュリティ方針を立案し、それを元にセキュリティシステムの構築を主導する仕事です。

他、防衛省や警察庁でサイバーセキュリティに関わる仕事に就く人も多くいます。

このような将来の仕事の目標を見定め、ぜひ情報処理安全確保士試験にチャレンジしてみてください。

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