独立系SIerの特徴とは?仕事内容やメリット・デメリットを解説!
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独立系SIerの特徴とは?仕事内容やメリット・デメリットを解説!
アンドエンジニア編集部
2023.06.05
この記事でわかること
独立系SIerとは、親会社がなく創業時からSIerとして経営している企業のこと
独立系SIerのメリットは自由度の高いシステム開発や、スキルアップができるなどがある
独立系SIerに転職する際は、自分のスキルやキャリアプランを明確にすることが大切

独立系SIerとは

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Slerとは、システムやサービスの設計・運用・コンサルティングといったシステムやサービスの運用に関する一連の作業を、顧客の要望に応じて請け負う企業を指します。

SIerは大別すると、メーカー系、ユーザー系、独立系に分けられます。メーカー系とは富士通やNEC、日立のようなコンピューターを製造しているメーカー傘下のSIerのことです。ユーザー系は金融、保険、流通、鉄道などのメーカー系以外の親会社を持つSIerを指します。

独立系SIerは前記のSIerのように親会社を持たず、創業時からSIerとして独立して事業を営む企業を指します。代表的なSIerとしては、大塚商会、日本ユニシス、トランスコスモス、オービック、富士ソフトなどがあります。

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独立系SIerの特徴

独立系SIerは比較的システム開発の自由度が高いのが特徴です。あらゆる業界、業種のシステムを担当することができます。利用するハードやパッケージも、自由に選択できます。顧客の要求に従って、あらゆるインフラやソフトを提供できるのが強みです。

独立系SIerの仕事

メーカー系SIerは、案件がメーカーから下りてくることが多いです。一方、独立系SIerは仕事を自社で確保しなければなりません。営業が中心に顧客開拓を行いますが、SEが同行して具体的な打ち合わせを行うこともあります。

独立系SIerではSEにも営業責任が与えられているケースがあり、SEが直接顧客と打ち合わせをして、仮見積まですることもあります。このようなフットワークの良さも独立系SIerの特徴です。

独立系SIerの年収

ここでは、独立系SIerをはじめとするSIerで働く職種の一例である、ITコンサルタントの年収を紹介します。

ITコンサルタントの年収は「マイナビエージェント職業別年収ランキング/職種図鑑」での平均年収は512万円(※2023年2月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のコンサルタントを参考にすると、平均年収928万円と分かりました。

国税庁2020年発表の民間給与実態統計調査における民間企業平均年収は433万円なので、ITコンサルタントは一般平均年収よりやや高いことが分かります。

一般平均年収よりも高い年収のITコンサルタントですが、能力値やスキルの高さが評価されることでさらに高収入を目指せます。また、ITコンサルタントは独立しやすい職種でもあるため、自由な働き方によってより多くの報酬を得ることも可能です。 

【参考】:マイナビエージェント職業別年収ランキング/職種図鑑

※【平均年収 調査対象者】2020年1月から2020年12月の間でマイナビエージェントに登録いただいた方

【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7)

【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁

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独立系SIerのメリット

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ここでは、独立系SIerのメリットを紹介します。独立系SIerはシステム開発の自由度が高い、スキルアップしやすいなどのメリットがあります。以降で詳しく解説します。

システム開発のウエイトが高い

独立系SIerの多くはシステム開発を主力事業としています。プログラミングもエンジニアの基本スキルとして尊重され、エンジニアはプログラマーやシステムエンジニアを経験しながらステップアップできる環境が整っています。

さまざまなシステム開発案件に携われ、エンジニアとしてのスキルを身に着けるには良い環境と言えるでしょう。

顧客への提案が比較的自由にできる

経営の自由度が高いのもメリットと言えます。自社製品にこだわらず自由な提案ができるため、社員は顧客の要求を受け入れやすく、顧客との良い関係を築けると期待できます。あらゆる製品やサービスを利用することで、顧客の要望を満たしやすいでしょう。

顧客にとって満足できる提案ができれば、信頼関係を築き今後も良い取引先として関係を続けることができます。

スキルアップできる

独立系SIerでは案件の受注から開発までの作業をすべて担当できることが多く、エンジニアはプロジェクト全体に関わる機会を得られます。上流から下流まで一通り経験できるのは、エンジニアのスキルアップに役立つでしょう。

多くの業界と関われる

独立系SIerはあらゆる業種と関わる機会があります。創業当時から自由に顧客開拓をしているため、取引先である企業の業種もさまざまです。そのため、エンジニアもあらゆる業界を経験でき、さまざまな業界知識が身に付きます。仕事の幅を広げることにもつながるでしょう。

成果主義である

独立系SIerは成果主義的傾向が強く、能力が高い人が昇進しやすい環境があります。成果主義は、社員のモチベーションを上げることにもつながります。またエンジニアに売上責任を持たせている独立系SIerもあり、顧客開拓に熱心なエンジニアが多い傾向が見られます。

【参考】:ITコンサルタントの求人|求人・転職エージェントはマイナビエージェント

独立系SIer企業のデメリット

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独立系SIerには多くのメリットがありますが、デメリットもあります。メリットだけではなくデメリットも理解した上で、転職する際の参考にしてください。

納期が厳しい

独立系SIerは顧客との信頼関係を大切にし、長期的な取り引きをすることが大切です。そのため、納期を厳守し顧客からの信頼を得ることが重要となります。

納期に遅れが出たり、自社の都合でスケジュールを変更したりするようなことがあれば、顧客との信頼関係が崩れる恐れがあります。また、工数の拡大や予算オーバーにも注意する必要があります。

客先常駐がある

独立系SIerのエンジニアは客先常駐となるケースもあります。客先によっては自分が求めている仕事環境と異なることもあり、理想の働き方とは違うと感じることもあるでしょう。働く場所などに理想や条件がある方にとっては、辛いと感じることもあるかもしれません。

残業がある

納期の厳しさや客先常駐があることもあり、独立系SIerは残業が多い場合があります。企業にもよりますが、納期前やトラブル時などは早急な対応が求められるため、多くの業務を短期間でこなすよう求められることもあります。

ただし、働き方改革やコンプライアンスの重視によって働き方が見直されている企業も多く、すべての独立系SIerで残業が多いというわけではありません。

常に顧客開拓が求められる

独立系SIerが顧客開拓を怠ると受注できる仕事が減るため、常に顧客開拓が求められます。既存客の掘り起こしや新規取引先の開拓などが必要で、中にはエンジニアにも顧客開拓が求められることがあります。

営業感覚を身に着けるために、ジョブローテーションと称して、エンジニアが営業部門に異動する場合もあります。これが独立系SIerの強みではあるものの、エンジニア1本でスキルを磨きたいという人にはストレスと感じるかもしれません。

独立系SIerに向いている人

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以上のようなデメリットから、「独立系SIerはやめとけ」といった声を耳にすることもあります。しかし、このようなデメリットよりも、自由度の高さやスキルアップできる環境などメリットの方をより強く感じ、やりがいを感じながら楽しく働いている人もいます。

独立系SIerならではの特徴にマッチした人なら、デメリットをそれほど感じずに働けると考えられます。そこで、独立系SIerに向いている人の特徴を、メリットと照らし合わせていくつか挙げていきます。

顧客への提案に制約をかけたくない人

メーカー系やユーザー系のSIer企業には親会社があります。そのため、使える製品が親会社のメーカーのものに限られたり、親会社の意向に沿わない手法はとれなかったりといった制約が発生します。

その点、独立系SIerであればそのような制約はありません。メーカー系やユーザー系よりも、顧客の要望や環境に合わせたベストな方法を採用できる可能性が高いです。選択肢に制限をかけたくない、常に最良の提案をしたいという人は独立系SIerが向いています。

経験を積んでスキルアップしたい人

経営の安定性という観点からすれば、独立系よりもメーカー系やユーザー系の方が安定していると言えます。大手企業である親会社から仕事が下りてくるので、営業に尽力する必要もありません。

しかし、そのような安定性よりも、多種多様な業界での開発に携わってスキルアップを図ることを重視する人は、独立系SIerの方が向いています。独立系では幅広い業種のシステムを扱うため、学ぶことも多いでしょう。

好奇心旺盛で向上心の高い人は、独立系企業だからこそ高いモチベーションを保って成長していけると考えられます。

メーカー系SIerとは?メリット・デメリット、転職での注意点を解説

独立系SIerに転職するには

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独立系SIerの特徴やメリット、デメリットについて述べました。独立系SIerはSIerの中でも特に仕事の自由度が高く、さまざまな業界との関わりをもって働ける環境にあることがわかります。

システム力を磨きたい、さまざまな開発現場を経験したいという方に適している環境と言えるでしょう。また、実力主義に魅力を感じる方にもおすすめできます。まずは、自身に合った企業をいくつか見つけ、転職に向けて準備をしてください。

以降で、独立系SIerへの転職に必要なスキル、独立系SIer企業を選ぶ際のポイントを解説します。

独立系SIerへの転職に必要なスキル

独立系SIerで働くには、専用の資格やスキルが求められるわけではありません。ただし、独立系SIerではエンジニアであっても、予算獲得に向けた客先へのアプローチや提案力が求められます。

あらゆる業種に対する興味、客先常駐でもやっていけるだけの自立心やコミュニケーション能力が求められます。

独立系SIerの会社を選ぶポイント

独立系SIerと一口で言ってもさまざまな企業があり、それぞれ特徴があります。営業力の強い企業、さまざまなバッケージ製品を開発している企業、特定の業界に強い企業、コンサルティングに強い企業など、あらゆるタイプの企業があります。

また、給料が高い企業、福利厚生が充実している企業、コンプライアンスを重視している企業といった違いもあります。

何を重視するのかによって選択肢が大きく変わるため、まずは企業研究をしっかり行いましょう。資本金が大きい、給料が高い、福利厚生が充実しているといった観点だけで会社選びをするとミスマッチの恐れがあります。

仕事内容や企業が求める人材なども考慮し、企業と自分は相性が合うかどうかを重視しましょう。

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自分に合った独立系SIerへ転職するには

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独立系SIerは、自由な開発スタイルやあらゆる業界との関わりなどが魅力です。また、開発経験だけでなく開発の上流工程や営業経験といったさまざまな経験を積むこともできます。

実績と経験を積むことで将来的に独立も可能なため、独立系SIerで働きたいという方も多いでしょう。しかし、独立系SIerとされる企業は数多くあり、自分に合った企業を探すのは大変です。

特にIT業界未経験の方にとっては、企業選びや選考などをどのようにアプローチをすれば良いのか、分かりづらいと思います。

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