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組み込みエンジニアの仕事は激務?必要とされるスキルや将来性に関しても解説!
アンドエンジニア編集部
2021.07.20
この記事でわかること
組み込みエンジニアは統計上、残業が多いというデータが出ている
他のエンジニアとは違う知識とスキルが要求される
今後IoT、AIの進化に応じて、ますますその需要が増える

組み込みエンジニアは激務なのか、データから推測

startup

組み込みエンジニアは、家電用品などに搭載されているシステムやソフトウェアに携わる職種です。IoTやAIが進化し普及していることで需要が増えている一方で、激務だとして敬遠されることもあります。ではなぜ、激務といわれるのでしょうか。ここでは、組み込みエンジニアの実態について、残業時間や有休消化率という観点から解説します。

組み込みエンジニアの残業時間

「厚生労働省IT業界の働き方・休み方の推進」でIT業界1248社の調査で、ITエンジニアの月平均残業時間ですが、40時間以内の企業が98%を占めています。ほとんどの企業ではITエンジニアの残業時間が40時間以内です。ITエンジンアの中には組み込みエンジニアが含まれていますが、ITエンジニアの仕事はこのアンケートでは特に激務とは言えません。

そこで一部のITエンジニアが激務になっているのではないかとデータを確認します。ITエンジニアの月の残業が80時間を超える従業員が何%いるかとのIT企業のアンケート結果がでています。

IT企業で80時間を超える残業をしている従業員はゼロの企業は60%です。残り40%のうち36%の企業が1%から10%の従業員が80時間以上の残業をこなしています。調査IT企業100%の内36%の企業の中での1~11%のエンジニアです。結果ITエンジニアは残業は40時間以内だが、まだ一部のITエンジニアは80時間の残業をこなしているのが実情とわかります。

有給休暇の取得状態で見る組み込みエンジニアの働き方

同じく厚生労働省IT業界の働き方・休み方の推進で有給の取得についても調査しています。IT業界の有給取得率が60%超~80%未満の企業が45%とあります。普通の企業の有給収得率は2020年の厚生労働省の令和2年就労条件総合調査では全労働者の有給収得率は56.3%となっています。ITエンジニアは同等の有給収得率なので、同じくらいに休みがとれていて、特に仕事がきついとはいえません。
参考:令和2年就労条件総合調査

組み込みエンジニアが激務と考えられる要因は

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組み込みエンジニアは激務と思われがちです。それは他のITエンジニアの中で、より幅広い知識、スキルが必要な為でもあります。その他要因を探ります。

慢性的人手不足

組み込みエンジニアは他にはない知識とスキルが求められます。情報処理技術者は平均年齢が低く、更に組み込みエンジニアのスキルを磨く必要があるため業界としては人手不足となっていると考えられます。就業年齢の資料によりますと、企業全体の技術者の平均年齢は42才ですが、情報処理、通信技術者の平均年齢は39才、ソフトウェア作成者の平均年齢は37才と若くなっています。

下請け企業の場合はクライアントの意向に振り回される

最初にクライアントと製品のスケジュールを組みますが、クライアントの都合でスケジュールが守られなくなる場合があります。使用する部品を変更したり、機能を追加する事もあります。しかし完成品の仕上がりの日程は変わりません。クライアントの都合によるものですが、協力する必要があり、残業が増えてきます。

クライアントの納期が厳しい

クライアントと最初にスケジュールを決めますが、バグ等の問題があった場合は修正の対応に追われます。更にクライアントより仕様の変更の要求が来る場合もあり、その際はクライアントが納得いくまで対応する必要が出てきます。納期をやり切るのが組み込みエンジニアのスキルアップになり実力にもなりますが、余り無理な要求に対してはクライアントとすりあわせをしましょう。

組み込みエンジニアは激務に耐えられる年収なのか

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組み込みエンジニアの年収は転職サービスdodaによると、20代364万円、30代494万円、40代602万円となっています。組み込みエンジニアの年収は、経験、スキルによって変わります。求人をみると大手上場企業では多くは500万円からの募集になっています。中には700万円以上の企業もあります。企業によって年収に差がありますが、いずれも経験、スキルがより需要です。
参考:doda平均年収ランキング

組み込みエンジニアの具体的な仕事

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組み込みエンジニアはどんな仕事をするのでしょう。下記に紹介します。

電化製品や小型機器の動きを制御するシステムを作る

近年、電化製品の進化の加速度が増しています。スマートフォンやエアコン・洗濯機や掃除機などは多機能化が進み使い勝手がよくなりました。これは、組み込みシステムが開発され、電化製品に搭載されるようになったからです。組み込みエンジニアは小型マイコンを機器に組み込み、機器の動作をコントロールするシステムを作ります。プログラミング以外に電子回路のノウハウが必要になります。

工場の生産ラインや発電所等の稼働を制御するシステムを作る

自動車やパソコンなどの工場の生産ラインに、産業用ロボットが使用されています。産業用ロボットが生産ラインで正確かつ複雑な作業を行うため、組み込みエンジニアはシステムを開発し提供します。汎用性の高さと堅牢なシステムが要求されます。

また、発電所などエネルギーに関わる開発や稼働後のメンテナンスにも組み込みエンジニアは必要とされます。エネルギーの供給が安定して行われるために開発を行ったり、既存の工場などのメンテナンスや改修も行ったりします。プラントエンジニアとも呼ばれ、土木・電機・総計等さまざまな分野で活躍しています。

ネットワークで使われる組み込みソフト を作る

家庭や事務所で使われるインターネットの組み込みソフトを作ります。現代社会ではいろんな場所でネットワーク通信が可能となっていますインターネットの通信速度は年々高速化されており、使い勝手の良い高速化に対応した信頼性のあるソフトが求められます。

IoT(Internet of Things)、つまり様々なモノがインターネットにつながれるようになっており、エアコンやテレビ、冷蔵庫、工場の製造機器や医療機器などをインターネットでつなぐためのソフトも求められています。このようなソフトの設計も、組み込みエンジニアの一つです。

組み込みエンジニアに求められるスキル

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組み込みエンジニアは他のITエンジニアとは違い、汎用的なプログラミングの知識・スキルだけでなく特殊な知識・スキルが必要となります。ここでは、組み込みエンジニアに必要な知識・スキルについて、「プログラミング言語」、「組み込み用OSの知識」、「マイコン周りの電子回路の知識とスキル」という観点から解説します。

C言語やC++、Javaなどのプログラム言語の取得

プログラミング言語は、他のITエンジニアと同様に、組み込みエンジニアにとっても必要なスキルです。組み込みシステムの開発ではC系の言語(C、C++、Java)やアセンブリ言語が主に用いられます。ただし、業務内容(開発対象となる機器の種類)によって必要となるプログラミング言語が異なるので、複数のプログラミング言語を必要に応じて勉強しなければならない場合もあります。

・C言語、C++、Java
組み込み系で使用される言語の中で、最も多いのがC言語です。プログラムの基本ともいわれるC言語は、汎用性が高くC++・Javaの取得にも役立つため、最初に取得することをおすすめします。また開発の際に、C言語だけでは補えない部分が生じる場合もあります。そのような時に役立つのが、C++です。難易度は上がりますが、組み込みでは使用する機会が多い言語なので、覚えておいて損はないでしょう。

Javaもメジャーな言語ですが、組み込みエンジニアのスキルとして必要とされる場面はC言語に比べると少なめです。C言語やC++を学び、更に余裕がある場合はJavaも身に着けておくと今後のキャリアアップに繋がります。

・アセンブリ言語
アセンブリ言語は、電卓やFAXなどの機器に使用される言語です。
C系の言語などは人間が理解しやすいように作られている(高水準言語)のに対し、アセンブリ言語はコンピューター本来の動作に近いように作られています(低水準言語)
そのため、アセンブリ言語を勉強することでコンピューター(CPUやOSなど)の動作に関しての深い理解を得られるでしょう。

組み込み系OSの知識

組み込みエンジニアには、プログラミング言語だけでなくOSの知識も必要です。ただし、必要となるのは、WindowsやMacといったパソコンに搭載されるOS(汎用OS)ではなく、リアルタイムOS(RTOS:Real Time Operating System)です。

リアルタイムOSとは組み込み用に最適化されたOSのことで、素早く処理するために機能が最小限だったり、必要な機能を取捨選択したりできるのが特徴です。正確かつ最適な順序・時間での処理を実現するためのものとなります。

組み込みシステムのマイコンには、このリアルタイムOSが搭載されることが一般的です。リアルタイムOSで普及しているのは、「ITRON」や「T-Kernel」です。これらの知識・スキルを取得することで、「難しい」、「つまらない」といった業務への苦手意識を軽減することができるでしょう。

電子回路の知識、スキル

プログラミング言語やOSの知識について説明してきましたが、組み込みエンジニアには電子回路の知識も必要です。電子回路は半導体を使用した回路のことです。具体的には、「回路図」や周辺機器の知識、回路図などを作成するのためのソフト(「KiCad」など)の知識・スキルも必要となります。ソフトフェア、ハードウェア両方の知識が必要となるのが、組み込みエンジニアは「難しい」とされる所以です。

組み込みエンジニアのキャリアパス

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組み込みエンジニアはITエンジニアの中でも知識、ノウハウが必要な為人材不足となっています。IoT、AIの進歩により組み込みエンジニアの益々需要が高まっています。

キャリアアップするには

組み込みエンジニアはC言語以外にも組み込みOSや制御といった専門スキルが身についています。このスキルを生かし、IoTの分野にチャレンジしようと考える方も多いです。モノとインターネットを繋ぐ世界はAI技術と共に更なる発展が期待でき、開発需要も高まるでしょう。目まぐるしく進化する分野なので、変化に柔軟に対応できる知識や想像力などを身に着けキャリアアップするのもおすすめです。

キャリアアップには研修やセミナーを受けたり、独学で学習したりする方法があります。未経験から中小企業に入社して経験を積んでから、大企業へ転職するというキャリアパスも多くあります。転職の統計では30代で1回転職したエンジニアは全体の29.2%となっています。
参考:IT人材白書2015 経済産業省

組み込みエンジニアは激務では無く、高い将来性がある

組み込みエンジニアは激務と言われますが、実際はそうでもありません。しかし今後はAI、IoT、ビックデータが進むと考えられるので、組み込みエンジニアの需要が増えると予想されます。是非スキルを磨いて組み込みエンジニアのベテランになりましょう。組み込みエンジニアの今後は仕事の範囲は拡大され需要は高くなっていきます。組み込みエンジニアの将来性は高く安定していると言えます。

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