プログラミングの日常生活での活用

プログラミングと言われると、難しいイメージを抱く方も多いでしょう。情報化社会の現代においては、プログラミングの存在を意識することなく、多くの場面で利用されています。ここでは、身近なプログラミングの活用について、日常生活を中心に解説していきます。

プログラミングはコンピュータの進歩により、我々の生活に浸透しています。プログラミングはコンピュータに処理をさせるために使用しますが、作業の高速化や大量処理に欠かせません。また人間の苦手な反復動作の作業も得意としており、処理の自動化ができるようになりました。

プログラミングを活用すると、簡単にスマート家電を制御したりIoT機器に接続したりできます。帳簿処理が得意な人は、Excelでマクロを作成する場合も多いので、すでにプログラミング経験者と言えるでしょう。

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コンピュータというと、パソコンや企業向けサーバーをイメージされる方も多いと思います。スマホの普及率が高まっている今日では、実はプログラミング環境を皆さんがお持ちだと言えます。

スマホでは、音声認識機能を呼び出して必要な指示をスマホに送り、情報を表示させたりアプリを起動させたりすることができます。プログラミングの連携機能を、意識せずに使用しているのです。

【参考】：iPhoneでSiriを使用する 【参考】：Google 音声検索と音声操作を使用する

プログラミングの身近な例

ここでは、日常生活でプログラミングがどのように利用されているか見ていきましょう。身近に使われているプログラミングは数多くあります。以降では、個別に詳しく取り上げていきます。

これまで白物家電と言われていた家電品です。生活密着型の家電で、生活家電あるいは家事家電と言った方がピンとくるかもしれません。近年では、遠隔操作や操作手順の学習機能が搭載され、スマート家電化により利用者の負担が軽減され、利便性が高まっています。

例を挙げると、電子レンジの自動調理や冷蔵庫の食材管理・温度管理はプログラムのコードが担当しており、利用者の希望通りに設定し利用できます。

2010年以降、電力会社の供給電力と電力利用料が把握できる通信機能を持つ、電力量計（スマートメータ―）が搭載されています。効率的な使用エネルギーの可視化が進んでいきました。

これに合わせて、スマートデバイスやタブレット・スマホに電力モニターが実装され、遠隔からの電源操作や音声認識による遠隔操作が実用化されています。

自動車には多くの電子部品が使われており、プログラミングが活用されていることが分かります。エンジンなどの駆動系の制御は従来以上に電子化が進んでいます。

さらにカーナビゲーションや走行時の渋滞予測なども、使いやすく快適性が向上しています。スマホの音楽もブルートゥース接続により、快適なドライブに活用できます。

スマホの利用が進んだことで、健康機器のスマホ連動が数多く取り入れられています。具体的には、体重・血圧・歩数計などのデータが、スマホで簡単にモニターしたり管理したりできます。内部ではデータの取り込みと保存、通信などの機能をプログラムが処理しています。

ゲームは、ゲーム機、パソコン、スマートフォンで楽しむことができます。テレビやレコーダーでのテレビ放送のほか、通信放送やエンターテイメント向けコンテンツを、自由に選んで利用することができます。

この機能は、更新可能なソフトウェアが実装されていることが多く、操作インターフェースやコンテンツ管理などは、プログラムコードが担当しています。

さらにプログラミングの活用範囲を広げて見ると、IoT（モノのインターネット）登場により専門的な幅広い領域で使われていることが分かります。従来は不可能であったセンサーや機器に機能実装することができるため、用途がさらに広がっています。

例えば、USBカメラや温度・湿度・振動などのセンサーを取り付けることで、簡単にモニターシステムを作成することができます。監視カメラやロボット制御なども、手軽に作成することができます。工作が得意な方は、Raspberry Piを利用して追加プログラムを作成することも簡単にできます。

この他に農業では、気象データを取り込み、肥料散布や散水の自動制御も進められています。通信の広帯域化により、遠隔医療や防犯、あるいはドローンによる自動配送なども実現に向けた準備が進められています。

IoT機器との接続プログラミングは多岐に渡りますので、アイデア次第でさらに面白い用途に利用することができます。

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実は家庭で実践している論理的な行動

プログラミングは、実際のコード作成に限ったことではありません。そのベースとなるのは、論理的思考です。論理的な思考を持つ方は論理的な行動を行っており、身近なことでも実践できることが多くあります。

知らず知らずのうちに、そのような生活に生かす行動をとっているはずです。ここでは実際の例を見ていきましょう。

家事作業は、論理的な行動の代表例です。調理をする場合は、調理全体の順番を決めており、調理工程の合間に具材の仕込みを行います。肉に下味をつけている間に、具材をカットしたり、煮込みの最中に片づけをしたりするなどです。

掃除や洗濯の場合も同様です。居間の家具を寄せながら掃除機をかけたり、散らかっているものを整理したりします。同時並行できることを関係する作業の前後に実施し、時間のかかる作業はその合間に実施する習慣が自然とできているはずです。

赤ちゃんのおむつ替えや授乳は手順が決まっており、きっちり無駄なく作業しているでしょう。お子さんの園や学校への送迎をする場合も、前後の準備や、移動のついでにスーパーや銀行に立ち寄ることが多いと思います。

朝の身支度も同様に、洗顔や整髪、着替え・朝食など一連の作業を、自然と効率的に同時並行で行うことができているはずです。

このように、作業の前後の順番を理解し工程を進めたり、条件に応じて別の作業を行うことで論理的思考を実践していることを表しています。この様な行動を指示にまとめることが、プログラミングの理解につながります。

プログラミングの最初の一歩

プログラミングの初心者は、目的がない場合は挫折してしまう場合もあるかもしれません。最初の心構えとしては、気負うことなく進めることです。大きな目標では壁にぶつかることもありますので、小さな目標を立てることで次の階段を上りやすくすることができます。

プログラムは、実行するパソコンやスマホなどのコード自体ですが、その動作に必要なのはプログラミングで記述した指示です。

プログラムは人間の思った通りに動作するものではありません。記述した指示の通り、動作するだけです。指示が間違っていたり、指示内容に抜け漏れがあると、そのまま実行してしまいます。そのため、記述した指示に誤りがないか確認するためにプログラムのテストやデバッグが必要なのです。

プログラムの作成手順を、作業の流れにまとめます。

最初にプログラミングで実行したい処理や動作を指示します。この作業をプログラミング、あるいはコード作成などと言います。

続いて、プログラムの処理や動作をパソコンやスマホなどが実行できる形式に変更し、プログラムの実行コードが完成します。この作業を、プログラミング言語の種類に応じてコンパイラあるいはインタープリタが行い、実行するプログラムが完成します。

完成した実行プログラムは、指示通りに動作するのか最初に確認します。これをテストと言います。ここで希望する動作パターンの確認をし、問題がある場合は問題個所を特定します。これをデバッグと言います。

上記工程で、希望通りに動作するプログラムが記述できたら、実際に利用可能なプログラムコードの完成です。

プログラミングには、論理的思考が必要と言われます。論理的思考とは、物事の順番やつながりを順序だてて考える思考法で、指示通りに動作する（あるいは、指示通りにしか動作しない）プログラム作成には必要なことです。

論理的思考力を向上させるには、素質のみならず素養によって高めることできます。つまり、学んだ分だけ一定の力をつけることができます。学校教育においても、すでに2020年度小学校導入を皮切りに小中高でのプログラミング教育が必修化されています。

【参考】：文部科学省 教育の情報化の推進

論理的思考力とは？エンジニアに論理的思考力が必要な理由とその獲得法

初心者がプログラミング言語を学ぶ場合ですが、未経験者はビジュアルプログラミングがおすすめです。ビジュアルプログラミングとは、図形や絵・アイコン等を用いて、やりたいことを登録したり転結したりするプログラミング方法や言語を指します。

これまでのような専門知識が不要ですので、誰にでもプログラミングが始められます。

ビジュアルプログラミングは幼児教育や学校教育でも取り入れられています。初心者でも作れるものは多く、慣れてくると電子機器やIoT、ロボティックスなどの操作にも活用できます。代表的な言語はScratch（スクラッチ）です。

【参考】：Scratch 【参考】：ScratchJr

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初心者でも、簡単なプログラムコードが書ければ徐々に難易度を上げていくことが可能です。主な用途は、ウェブやスマホ、パソコンなどで動作するアプリケーション全般です。電子機器やIoT、ロボティックスにも利用できます。

プログラミングの考え方が理解できたら、さらに学習を進めます。高度な使い道としては、AI（人工知能）や組み込みシステムなど、習熟度に応じて可能性が広がります。使用言語もコンパイラ言語のC・Java、インタープリタ言語のPerl・Python・Rubyなど用途に応じて使い分けをします。

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プログラミングでは、動作を行うためのアルゴリズムやロジックを理解し、コードの作成を行います。そのため、知識向上とともに論理的思考力が高まります。関連して、問題発生時の対処や解決の能力がコード開発のテストやデバッグを通じて身につきます

これらのことから、プログラミング学習は、趣味や学習として能力開発に有効です。さらに就職や転職の際にも有効です。プログラム開発経験者は論理的思考能力や問題解決能力があると判断できるため、プログラマー以外のビジネスの職種でも活躍の場が多くあります。

ちょっとしたことで日常生活でもプログラミングが役立ちます

プログラミング経験者は論理的思考能力が身についているので、日常における作業の順序付けにより自然と効率的に物事を進めています。面倒なことを楽に行えると考えると、スマートデバイスやIoTの活用は理にかなっていることが分かります。プログラミングは難しそうだなと思いがちですが、挑戦することをおすすめします。

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