macOSをアップデートすべき理由
MacやWindowsなどのOSは、機能追加や脆弱性対策のため、不定期にアップデートがリリースされています。パソコンを安全で快適に利用するためには、こうしたアップデートを適用してOSを最新の状態に保つことが望ましいと言えます。
しかし、アップデートの具体的な方法や、うまくいかなかった場合のトラブルシューティングが分からずに困っている方もいるのではないでしょうか。今回は、macOSをアップデートする具体的な手順やトラブルの対処法について紹介します。
事前準備
事前準備をせずにmacOSのアップデートを実行しようとすると、想定外のトラブルを招く場合があるので注意が必要です。ここでは、事前に確認すべきポイントを紹介します。
1.ネットワーク接続確認 macOSのアップデートにはインターネット接続が必要です。まずはMacがインターネットに接続されていることを確認しましょう。たとえば、ブラウザでWebサイトにアクセスしてみて、問題なく閲覧できればインターネットに接続できています。
2.現在のバージョンを確認 アップデートを行う前に、現在のバージョンについて確認しておきましょう。バージョンによっては画面の見え方やアップデートの方法が違う場合があります。手順通りに進まない場合は、現在のバージョンのアップデート方法をWeb検索で調べる必要があります。
macOSのバージョンを調べるには、以下のようにAppleメニューから「このMacについて」を開くと、「macOS」の右にバージョン情報が記載されています。(①②)
3.バックアップの作成 macOSをアップデートすると、システム全体に大きな影響を与える可能性があります。そのため、アップデートを実行する前にはバックアップを作成しておくのがおすすめです。
macOSをバックアップするには、外付けのストレージデバイスを接続し、AppleメニューからTimeMachineの「今すぐバックアップを作成」を実行しましょう。
【参考】:Time Machine で Mac をバックアップする
macOSのアップデート方法
事前の確認が完了したら、実際にアップデートを行っていきます。手順に従って進めれば難しい操作は必要ありません。
1.ソフトウェアアップデートを開く Appleメニューから「システム設定」をクリックし、「一般」→「ソフトウェアアップデート」と進みます。
2.アップデートの要否確認 「ソフトウェア・アップデート」の画面では、自動的にアップデートが必要なソフトウェアの確認が実行され、結果が表示されます。
「ソフトウェアアップデートがあります」を選択し、「詳細情報」をクリックすると、アップデートの内容を確認できます。
3.アップデートのインストール アップデートの内容に問題がなければ「今すぐアップデート」をクリックすると、使用規約が表示されます。問題なければ「同意する」を選択しましょう。
パスワードの入力を求められます。パスワードを入力し、OKをクリックするとインストールが開始されます。アップデートの内容によっては、途中で何度か再起動を求められることがあります。
4.アップデート完了 すべてのアップデートが完了すると、「ソフトウェア・アップデート」の画面で「このMacは最新の状態です」と表示されます。以上で、macOSのアップデートは完了です。
自動アップデートの有効化・無効化
macOSのアップデートは、自動化することも可能です。「ソフトウェア・アップデート」の画面で、「自動アップデート」をオンにすると、アップデートが自動的に実行されるようになります。
「オン」の右側にある「iマーク」をクリックすると、自動的にアップデートを行う内容を設定できます。一般的には自動的なアップデートを有効化してmacOSを最新の状態に保つことが望ましいですが、業務上のルール等でアップデートを無効化する必要がある場合もあります。
自動アップデートを無効化するには、「Macを自動的に最新の状態に保つ」のチェックを外しておきましょう。
うまくアップデートできない場合の対処法
通常アップデートはスムーズに完了しますが、何らかの原因によってアップデート中にエラーが発生して完了できない場合があります。エラーが発生した場合は、原因を特定して解消しなければなりません。
ここでは、macOSのアップデート中に発生する主なエラーの原因と対処法を紹介します。
macOSが古くてソフトウェア・アップデートがない
macOSはバージョンによってアップデートの手順や画面に表示される内容が異なる場合があります。この記事の手順ではmacOS13.7.2を使用していますが、異なるバージョンを使用している場合は手順通りに進められない可能性があります。
解決法としては、現在のバージョンを確認し、バージョンごとのアップデート手順を検索して試してみましょう。
ストレージの空き領域が不足している
macOSのアップデートをインストールするためには、ストレージに十分な空き領域が必要です。必要な空き領域はOSのバージョンによって異なりますので、事前に確認しましょう。
空き領域が不足していると、アップデート用ファイルをストレージに保存できず、アップデートが失敗する可能性があります。ストレージの空き領域が不足している場合は、不要なアプリケーションやファイルを削除して空き領域を確保してからアップデートを再実行しましょう。
ストレージの空き領域を確認するには、Appleメニューから「このMacについて」を選択し、「詳細情報」をクリックします。設定メニューが出てくるので、「一般」→「ストレージ」の順にクリックします。
ダウンロード・インストール中にエラーが発生する
十分な空き領域があるにも関わらず、macOSのダウンロード中やアップデート中にエラーが発生する場合は、一旦Macを再起動して再度アップデートを実行してみましょう。それでも解消しない場合は、OSやソフトウェアが破損している可能性があります。
破損が疑われる場合は、落ち着いてアップデート実行前に取得したバックアップからmacOSを復元し、元の状態に戻すことが重要です。復元が成功したら、改めてアップデートを試すか、アップデートを行わずに利用するかを判断しましょう。
バックアップからの復元もできない場合は、工場出荷時の状態に初期化する必要があるかもしれません。また、技術的な疑問や不安がある場合はAppleサポートに問い合わせることもおすすめです。
【参考】:Apple サポート (公式)
アップデート後、macOSの起動プロセスが完了しない
通常はmacOSのアップデートが完了した後は正常に利用できるようになります。しかし、稀にmacOSのアップデートは完了するものの、再起動後にmacOSの起動プロセスが完了せず、使用できなくなることがあります。
このような場合は外付けデバイスが干渉している可能性があります。1度電源を切り、USBドライブや外付けディスクなどの外付けデバイスをすべて取り外してから、再度電源を入れ直してみましょう。
また、Macをセーフモードで起動してMac本体の問題なのか、インストールしたアプリケーションなどに問題があるのか切り分けることも有効です。セーフモードは、システムの起動に必要最小限の機能のみで起動することで、システムの異常の原因を特定したり、解消したりする目的で利用されます。
【参考】:Macをセーフモードで起動する
macOSを最新の状態にアップデートして安全に利用しよう
Macを安全で快適に利用するためには、macOSを最新の状態に保つため、定期的にアップデートをダウンロード・インストールする必要があります。macOSを安全にアップデートするには、手順の確認やバックアップの取得など事前準備をしっかりと行い、想定外のトラブルに備えることが重要です。
十分に事前準備をして、手順通りに操作しても想定外のエラーなどのトラブルが発生し、スムーズにアップデートできないこともあります。そのような場合は、まずは落ち着いて原因を特定しましょう。
Macは開発やデザインなどのクリエイティブな職種において利用率が高いため、操作に慣れておいて損はありません。ぜひmacOSのアップデート方法やトラブルシューティングを理解し、安全で快適に利用しましょう。
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