フリーランスエンジニアになるのはやめとけ?
近年では働き方の選択肢が多様化し、ライターやデザイナーなど様々な職種で会社に縛られないフリーランスとして働く人が増えています。エンジニアの中でも同様に会社から独立し、自ら営業して案件を獲得して生計を立てるフリーランスエンジニアの活躍の場が広がっており、憧れを抱く人も少なくないでしょう。
しかし、一方でネット上などでは、「フリーランスエンジニアはやめとけ」などのネガティブな意見が散見されます。この記事では、フリーランスエンジニアに関するネガティブな意見の理由と、その実態について紹介していきます。
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やめとけと言われる理由3選
フリーランスエンジニアがやめとけと言われる理由はいくつかありますが、ここでは代表的なものとして、「実務経験が必要」「収入が安定しない」「確定申告の負担が大きい」の3つを紹介します。
実務経験が必要
会社員であれば、一般的には社内のプロジェクトに参画するか、社外のプロジェクトであっても営業社員が交渉を担当してくれるため、仕事がないということはありません。しかし、フリーランスエンジニアは自ら営業し、案件を獲得しなければ収入を得ることができません。
クライアントは多くの場合、業務を委託するフリーランスエンジニアに対しては自走できる即戦力を求めているため、実務経験がない場合は案件を任せてもらえないことが多くなります。
収入が安定しない
実績を積んで案件を受注できるようになったとしても、1つの案件が永遠に続くわけではないため、継続的に案件を確保する必要があります。案件が途切れてしまえば収入がゼロになってしまうため、会社員と比べて収入が安定しないことは大きなデメリットと言えるでしょう。
確定申告の負担が大きい
会社員であれば年末調整によって、納税のための事務手続きを会社が負担してくれるため仕事に集中できますが、フリーランスエンジニアであれば自ら確定申告を行う必要があります。スムーズに確定申告を行うためには日頃からの収支の記録が重要なため、少なくない労力と精神力を必要とします。
フリーランスエンジニアとして一定以上の年収を得るには
フリーランスエンジニアを目指す前に知っておきたいのが『どの程度稼げるのか』です。ここでは、一定以上の年収を得るために必要なことや、フリーランスエンジニアの年収例について解説します。
一定の実務経験と実績が必要
フリーランスエンジニアの年収は、受注する案件の単価や数によって異なります。案件の単価は企業やプロジェクトの予算と、エンジニアとして提供できる技術や知見によって決まるため、年収は会社員より少ないこともありますが、1,000万円を超えることもあり個人差が大きい傾向にあります。
【参考】:ITフリーランスエンジニアの「単価ランキング」、人気の職種や言語を分析
しかし、フリーランスとしてある程度の収入を得るためには、一定の実務経験と実績が必要なため、未経験から目指す場合のハードルはかなり高いと言えるでしょう。また、案件の単価を交渉する場合にも会社員時代の年収をベースにすると説得力があるため、会社員として経験を積んでからの方が有利になります。
フリーランスエンジニアの年収例
ITエンジニアは担当する業務によって多種多様な職種に分かれます。ここで紹介する年収例として、フリーランスで需要の高いマークアップエンジニア・フロントエンドエンジニアの平均年収を紹介します。
マイナビエージェントの「職種別平均年収ランキング」によると385万円(※2024年11月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」における「エンジニア/プログラマ」の平均年収を参考にすると、592万円でした。
国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、マークアップエンジニアは国内の平均年収より低いスタートラインとなる可能性がありますが、フリーランスエンジニアとして高単価の案件を獲得するための下準備として実務経験を積む期間と考えることもできます。
【参考】:マイナビエージェント職業別年収ランキング ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁
実績作りにおすすめの職種
フリーランスエンジニアとして高単価の案件を継続して受注するには実務経験が重要なため、エンジニア未経験の場合はまず会社に所属してエンジニアになり、実績を作ることがおすすめです。ここでは、未経験からフリーランスエンジニアを目指す場合に経験しておきたい職種について紹介します。
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マークアップエンジニア・フロントエンドエンジニア
フリーランスエンジニアはクライアントの要望に対して提案できる引き出しが多いほど良いため、プログラミング言語などを用いた実装力は大きな武器になります。実装力を身に付ける上で適している職種としては、マークアップエンジニアやフロントエンドエンジニアといった職種です。
一般的にマークアップエンジニアとは、HTMLやCSSを用いた実装を行うエンジニアのことです。一方、フロントエンドエンジニアはプログラミング言語やCMSを用いた構築や実装を行うエンジニアを指します。
モバイル・スマートフォンエンジニア
大手企業はSIerなどの大規模な受託企業に発注することが多いため、フリーランスエンジニアに業務を委託するクライアントは、中小企業が中心です。
そして、中小企業のサービスで中心となるデバイスはモバイル・スマートフォンであることが多いため、モバイル関連の実績があれば案件を獲得できる機会が増える可能性があります。
クラウドエンジニア
AWSやAzure、GCPなどに代表されるクラウドサービスは、使った分だけ請求される従量課金制を導入しているため、初期投資を抑えてスモールスタートが可能という特徴があります。そのため、中小のスタートアップ企業がITインフラの基盤としてクラウドを利用する機会が増えています。
クラウド全般の知識・技術や実務経験があれば、フリーランスエンジニアとしても案件を獲得しやすくなるでしょう。
セキュリティエンジニア
アプリケーションの開発・実装やインフラの設計・構築といった知識・技術を持つエンジニアは少なくないため、採用することは難しくありませんが、ITセキュリティの専門的な知識・実績を持つエンジニアの採用に苦戦している企業は少なくありません。
IT技術を扱う場合はセキュリティは切っても切り離せない重要な要素であるため、セキュリティの専門的な知識・技術と実績を身に付けておくことは、フリーランスエンジニアとして案件を獲得する際にも大きな武器となるでしょう。
まずはエンジニアとしての実績を積むところから始めよう
フリーランスエンジニアは年収に上限がなく働き方も自由になるものの、安定して案件を受注するためには一定以上の実務経験と実績が必要です。
そして、実務経験を積むためには会社に所属してエンジニアになり、実務経験を積むことが近道です。プログラミング言語による実装、クラウドサービスやモバイルデバイスの知識、セキュリティ等の専門的な知識を身に付けて実績を積み上げていけば、フリーランスエンジニアとして案件を獲得できる下地が出来上がっているはずです。
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