Eclipseをインストールする
Eclipse(読み方:エクリプス)は、プログラミングの際に統合開発環境(IDE)として広く利用される、無料でオープンソースのソフトウェアです。
EclipseはJavaの開発環境としてよく知られていますが、C++やRuby、PHPなど、他のプログラミング言語にも対応しており、豊富なプラグインと活発なコミュニティを有する点が主な特徴です。
この記事では、Windows11にEclipseをインストールする方法を中心に紹介します。これからJavaなどのプログラミングを学びたい方や、IDEについて理解を深めたい方はぜひ参考にしてください。
【参考】:オープンなコラボレーションとイノベーションのためのコミュニティ | Eclipse Foundation
Eclipseの特徴
Eclipseにはどのような特徴があるのか確認しておきましょう。EclipseはJavaエンジニアにとって強力なツールであり、様々な言語やフレームワークにも対応できるのが大きな特徴と言えます。
■オープンソース Eclipseは無料での利用が可能なオープンソースソフトウェアとして公開されています。
■プラグインによる拡張性 Eclipseは多くのプラグインが提供されており、Java以外にもPython、PHP、C/C++など様々なプログラミング言語に対応できます。
■豊富な開発支援機能 Eclipseはコード補完、デバッグツール、ビルド管理ツールなどが統合されており、開発効率を大幅に向上させられます。
■マルチプラットフォーム対応 EclipseはWindows、MacOS、Linuxなど、様々なOSで利用可能なため、柔軟に開発環境を構築でき、開発時間や開発コストを低減できます。
■コミュニティのサポート Eclipseはオープンソースコミュニティによる定期的な更新やバグフィックスが実施されており、常に最新技術に対応しています。また、コミュニティには問題解決のための情報が豊富で、サポートを受けやすい点も特徴の1つです。
Eclipseの環境構築の準備
EclipseはJava開発環境において必要不可欠のIDEですが、Eclipseを導入するためには何が必要なのでしょうか。以降はWindos11 OSでの利用を前提にしています。
Java開発キット(JDK)
Javaの開発環境では、まずJDK(Java Development Kit)をインストールしましょう。Eclipse自体はJDKがなくとも動作しますが、Javaの開発にはインストールしておくことをおすすめします。最新のJDKは、Oracleの公式サイトやOpenJDKのサイトからダウンロードできます。
【参考】:Java Downloads | Oracle 日本 【参考】:Open JDK
Eclipse本体
Eclipseの公式サイトから最新バージョンをダウンロードします。Eclipseには様々なパッケージがあり、Java開発向けの「Eclipse IDE for Java Developers」など、用途に応じたものを選択できます。
【参考】:Eclipse Downloads | The Eclipse Foundation
Pleiadesプラグイン(日本語化)
PleiadesはEclipseを日本語化するためのプラグインです。Pleiades All in Oneパッケージを使用すると、最初から日本語化されたEclipseを利用できます。
【参考】:Java 統合開発環境 Eclipse 日本語化プロジェクト | Pleiades
インターネット接続環境
ここまで挙げたツールなどのダウンロードやインストール時にインターネット接続環境が必要です。また、プラグインの追加や更新にも必要ですので、インターネット環境の有無を確認しておきましょう。
JDKのインストール
Windows11でEclipse環境を整えるためのインストール手順を紹介していきます。既に最新のJDKをインストールしている方はEclipseのインストールに進んでください。
JDKのダウンロード
JDKをダウンロードするには、OracleのJavaダウンロードページにアクセスします。
ダウンロードページにアクセスしたら、「JDK Development Kit 22.0.2 downloads」の下にある「Linux macOS Windows」のタブから「Windows」を選択し、「Windows x64 Installer」をクリックしてダウンロードします。
【参考】:Java Downloads | Oracle 日本
JDKのインストール
ダウンロードしたインストーラファイル(例:jdk-22_windows-x64_bin.exe)をダブルクリックして実行します。
インストールウィザードが起動したら、「次へ」をクリックします。
続いて、インストール先を選択しますが、デフォルトのインストール先で問題なければ、そのまま「次へ」をクリックしてインストールを開始します。
インストールが完了したら、「閉じる」をクリックしてウィザードを終了します。
環境変数の設定
JDKのインストールが済んだら、次に環境変数の設定を行います。
「スタート」メニューを右クリックし、「システム」を選択します。次に右ペインの「バージョン情報」を選択し、「システムの詳細設定」をクリックします。
「システムのプロパティ」ウィンドウで「環境変数」ボタンをクリックします。
JAVA_HOMEの設定
「システム環境変数」セクションで「新規」ボタンをクリックします。
変数名に「JAVA_HOME」を入力し、変数値にJDKのインストールディレクトリ(例:C:\Program Files\Java\jdk-22)を入力し、「OK」をクリックして設定を保存します。
PATH変数の設定
「システム環境変数」セクションの「Path」を選択し、「編集」ボタンをクリックします。
「新規」ボタンを選択後「%JAVA_HOME%\bin」を入力し、「OK」をクリックして設定を保存します。
設定の確認
JDKのインストールが確実に行われていることを確認します。
「スタート」メニューを開き、「cmd」と入力してコマンドプロンプトを開きます。コマンドプロンプトで「java -version」と入力し、Javaのバージョン情報が表示されることを確認します。
Eclipseのインストールと設定
EclipseをEclipseの公式サイトからダウンロードする場合は、後ほど日本語化の対応が必要です。そこで、ここでは、日本語化までオールインワンの【Pleiades All in One ダウンロードサイト】を利用する方法を紹介します。
Eclipseのダウンロード
続いて、統合開発環境(IDE)のEclipseを導入する手順を紹介します。
「Pleiades All in One」は、Eclipse本体及び日本語プラグインのPleiadesなどをまとめたオールインワンのサイトです。今回はこのサイトを利用してEclipseをダウンロードします。
Pleiades All in Oneのダウンロード画面が表示されたら、ここでは最新の「Eclipse 2024」を選択します。
Eclipseのインストール
次の画面が表示されたら、JavaのFull Edition(赤枠)をクリックし、ダウンロードのリンクが表示されたら、リンクをクリックします。
ダウンロードした自己解凍形式のファイル(例:pleiades-2024-06-java-win-64bit-jre_20240626.exe)をダブルクリックして実行します。作成先フォルダを入力し、[解凍]をクリックします。解凍には数分程度掛かります。
Eclipseの起動
解凍したフォルダ内にある「eclipse.exe」をダブルクリックして起動します。インストーラーによるインストールではないため、ショートカットはされません。必要に応じてショートカットを作成することをおすすめします。
ワークスペースの設定
Eclipseが起動すると、ワークスペースとして利用するフォルダを尋ねてきます。ワークスペースとは、Eclipseで作業するためのプロジェクトや設定が保存される場所であり、初回起動時に設定する必要があります。
デフォルトの場所で問題なければ、[起動]をクリックします。次のような画面が表示されれば、Eclipseの起動は成功です。全て日本語で表示されていることが確認できれば、日本語化も完了しています。
Eclipseを活用してJavaの開発環境を向上させよう
この記事ではEclipseの概要、JDKやEclipseのインストール方法、起動方法について紹介しました。EclipseはJavaエンジニアにおすすめのIDE(統合開発環境)です。これからJavaエンジニアを目指す方には手放せないツールになるでしょう。
Eclipseに興味を持ったら、この記事を参考にしてEclipseをインストールし、開発力の向上にぜひ活用してください。
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