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自社開発とは?エンジニアを目指す上で知っておくべきポイントを解説
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自社開発とは?エンジニアを目指す上で知っておくべきポイントを解説

アンドエンジニア編集部
2024.09.21
この記事でわかること
自社開発とは企業や組織の課題解決のために自社のリソースを用いて「仕組み」を作ること
自社開発には柔軟性やカスタマイズ性、安全性などのメリットがある一方、デメリットもある
自社開発か外部受託かの判断は、メリット、デメリット、目的、コストなど総合的に判断する

自社開発とは

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自社開発とは、企業が自らのニーズに合ったシステムやソフトウェアを、外部のサービスや製品に頼らず自社内で開発することを指します。

これにより、独自機能の実現や柔軟なカスタマイズ、データの安全性向上が可能ですが、同時に高い開発コストや専門知識が必要となり、保守・運用にも継続的なリソースが求められます。

自社開発に関して、一部には「やめとけ」「ついていけない」といったネガティブな意見もありますが、さまざまなメリットもあります。この記事では、自社開発とは何か、メリットとデメリット、開発の流れや開発方式など、広く取り上げて解説していきます。

受託開発との違い

自社開発は、自社の社員がシステム開発を行う手法で、ノウハウを社内に蓄積しやすく、コスト削減が可能です。一方、受託開発は外部の専門企業やSIerに開発を依頼する方式で、高度な技術力を得られ、コア業務に集中できるといったメリットがあります。

どちらが良いとは一概に言えず、それぞれのメリットとデメリット、プロジェクトの目的やリソースなどに応じて選択することが重要です。

受託開発とは?メリット・デメリットや他の開発方式との違いを解説
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なぜ自社開発を行うのか

自社でシステムを開発する理由としては、独自の機能が必要、コストを圧縮したい、データの安全性を確保したいといった、主に3つの理由が挙げられます。1つずつ見ていきましょう。

■ 独自の機能が必要 市販のソフトウェアでは対応できない独自の機能が必要な場合です。企業ごとに業務内容やニーズが異なるため、市販のソフトウェアでは十分に対応できないことがあります。このような場合、専用のシステムを開発することで業務効率の向上が可能です。

■ コスト圧縮 自社開発は初期投資が必要ですが、自社開発によって長期的には外部サービスの利用料金を削減できる場合があります。また、システムを自社で管理することで運用費用をコントロールしやすくなります。

■ データの安全性 自社開発したシステムはデータの管理方法を自由に設定でき、外部に依存せずにデータを守ることができます。そのため、データの漏洩などのリスクが低減できます。

自社開発のメリットとデメリット

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自社開発にはさまざまなメリットがある反面、デメリットもあります。自社開発の判断を行う際は、メリットとデメリットを明らかにし、客観的な判断を行いましょう。

自社開発のメリット

自社開発には柔軟性やカスタマイズ性の高さ、他社との差別化、データの安全性、コストメリットなどがあります。それぞれ見ていきましょう。

■ 柔軟性が高い 自社開発は自由に設計できるため柔軟性が高く、自社のビジネスに最適な機能を設計・実装することが可能です。

■ カスタマイズ性が高い 自社開発ではカスタマイズも自由に行えるため、将来的に自社のビジネスが変化しても、変化に柔軟に対応することができます。

■ 競合との差別化 パッケージシステムなどにはない、独自のシステムを有することで、競合他社との差別化を図れます。

■ データの安全性 自社でデータを管理するため、外部の人間が介在することが少なく、情報漏洩のリスクを低減できます。

■ 長期的なコスト削減 長期的な視点では、市販のソフトウェアを導入するよりもコストを抑制できる可能性があります。総費用や維持費用、償却年数などから判断することが必要です。

自社開発のデメリット

自社開発はメリットばかりではなく、以下に挙げるようなデメリットが想定されます。

■ 高額な開発費用 自社開発でもその開発にあたっては人件費やツールの費用、インフラ費用など、多額の費用がかかります。想定される費用を予め正確に見積もることが必要です。

■ 長い開発期間 開発手法によっては、想定以上の開発期間を要することがあります。開発計画、開発手法の選定など、明確にしておくことが求められます。

■ 専門知識の必要性 システム開発には、プログラミング、データベース設計、プロジェクト管理など、高度な専門知識が求められます。これらを担える人材の有無を予め確認する必要があります。

■ 保守・運用コスト システム開発では、開発終了後も、システムの安定稼働を図るために、保守・運用コストが必要です。このコストを予め見積もっておくことが必要です。

■ リスクが高い 自社開発ではスキル不足やリソース不足、経営側のニーズの変更など、さまざまな要因から開発が遅延したり、想定外の不具合が発生したりするリスクがあります。

【参考】:ソフトウェア技術開発(METI/経済産業省) 【参考】:中小企業庁:2023年版「小規模企業白書」 第2節 中小企業のデジタル化推進に向けた取組 【参考】:中小企業の自社開発製品・自社ブランド製品への取り組みの進め方|日本制作金融公庫

システム開発の流れ

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システム開発には大きく分けて5つの工程があります。自社開発でも工程を省くことはできませんので、一通り理解しておきましょう。システム開発の工程は、マイホームの建設とよく似ています。

顧客のニーズを明確にしてどのようなマイホームを望むのかを決める「要件定義」、家の設計図を引く「設計工程」、建築部材を集めて建築を行う「製造工程」、仕上がりの状態を確認する「テスト工程」、新しい住まいに居住者を受け入れる「リリース工程」があります。

また、居住開始後に家のメンテナンスを行う「運用・保守」の行程があります。このように自社開発を自前でマイホームを建築することだと考えると、工程が理解しやすいでしょう。

要件定義

システム開発の第1歩は、要件定義です。ここでは、システムに求める機能や性能、セキュリティレベルを明確にします。また、ステークホルダーとの意見調整を行い、全員のニーズを反映させることが重要です。

要件定義とは?流れや決め方、作成に必要なスキルをわかりやすく解説

設計

次に、システムの設計を行います。システム全体の構成を決定し、画面設計やデータベース設計などを詳細に計画します。この段階での設計が、システムの使い勝手や性能に大きく影響します。

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開発

設計が完了したら、実際にプログラミングを行い、システムを開発します。設計書に基づいてコードを作成し、機能を実装していきます。

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テスト

開発が完了したら、次にテストを行います。単体テスト、結合テスト、総合テストなどを実施し、不具合がないかを徹底的に確認します。不具合が発見された場合は、修正を行い、再度テストを行います。

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リリース

テストが完了したシステムは、本番環境にリリースされます。リリース後もシステムが安定して稼働するよう、運用体制を構築した上で運用を開始します。

運用・保守

システムがリリースされた後も、安定稼働を維持するための運用と保守が必要です。不具合が発生した場合は迅速に対応し、必要に応じて機能追加や改善を行います。

【システム運用・保守】必要なスキルや仕事内容、将来性について解説

自社開発の手法

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システム開発には幾つかの手法があります。ここでは自社開発にも適用できる、システム開発の代表的な手法について解説をしていきます。

ウォーターフォール型開発

一般的なシステム開発では要件定義、外部設計、内部設計といった工程がありますが、その工程を上から下へと順に行っていく手法がウォーターフォール型開発です。

ウォーターフォール型開発は1つの工程を完了したら、次の工程に進むという、シンプルで分かりやすい従来型の開発手法であり、滝のように上から下へと流れるイメージウォーターフォール開発と名付けられています。

この手法は工程ごとの明確な区切りがあり、進行状況を管理しやすいのが特徴です。

ウォーターフォール開発モデルとは?各工程やメリット・デメリットを解説!

アジャイル型開発

アジャイル(Agile)とは「素早い」を意味する言葉で、イテレーション(反復 )という短い開発期間の単位を採用しています。開発期間とリスクの短縮を狙いとする開発手法の1つです。

この手法は変化に対応しやすく、柔軟なシステム開発が可能です。アジャイル型開発は小さい単位で設計や実装、テストを繰り返すので、途中で問題が発生しても手戻りが少ないというメリットがあります。

アジャイル開発の特徴、メリット・デメリット、DXとの関係など

DevOps

DevOpsは、「Development(開発)」と「Operations(運用)」を組み合わせた造語です。比較的新しい手法で、開発チームと運用チームが一体となって連携し、迅速なリリースを実現することを狙いとしています。アジャイル型開発と組み合わせることで、より効果が出やすいと言われています。

【参考】:デジタル庁情報システム調達改革検討会最終報告書(案)

DevOpsとは?その概念と実例を既存モデルと比較し解説!

自社開発を成功させるポイント

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ここまで、自社開発のメリットとデメリット、開発の流れ、自社開発に必要なもの、開発手法について解説してきました。さらに、自社開発を成功させるためにはいくつかポイントがあります。

計画的なプロジェクト管理

システム開発はプロジェクト形式で行いますが、その進行を計画的に管理し、スケジュールや予算の遅れを防ぐことが重要です。計画に遅れが生じるような場合には遅れの原因を明らかにし、適切な対応を行うことが求められます。

柔軟な対応

ギリギリの人員やリソースでプロジェクトを組むと、何か問題が生じた時にリカバリーができない可能性があります。突発的なトラブルなど、予期しない問題が発生した場合にも、柔軟に対応できる体制を整えておくことが求められます。

コミュニケーションの徹底

システム開発プロジェクトではプロジェクトが閉鎖的になりがちですが、プロジェクトチーム内はもちろんのこと、関係先や経営層とのコミュニケーションを密に行い、情報共有を徹底することが成功の鍵となります。

セキュリティ対策

システムの開発過程では疎かになりがちですが、セキュリティ対策を怠らないことが重要です。不正アクセスやデータ漏洩、マルウェア対策をしっかり講じておきましょう。

継続的な改善

システムは1度開発して終わりではなく、継続的に改善を続けることが必要です。ユーザからのフィードバックをもとに、システムをより良くしていくことが大切です。

最適な開発方法を選択しよう

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ここまで、自社開発について、メリットとデメリット、開発の流れや開発手法などについて解説中心に解説しました。システム開発としての基本は、受託開発とほとんど違いはありませんが、自社開発は自社にノウハウが蓄積できる一方で、すべてのリスクを自社で負わなければなりません。

そのため、自社開発には高いスキルが求められます。この記事を参考に、自社開発のメリットとデメリットをしっかり見極め、最適な開発方法を見出してください。

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