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VPSとは?メリットとデメリット、利用シーンや選び方を解説
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VPSとは?メリットとデメリット、利用シーンや選び方を解説

アンドエンジニア編集部
2024.09.15
この記事でわかること
VPSをわかりやすく言うと、インターネット上で使える「自分専用のサーバ」である
VPSはコストパフォーマンス、柔軟性、スケーラビリティ、セキュリティ面で優れている
VPSの活用シーンは非常に多くあり、中小規模での利用であれば様々な用途に適している

VPSとは

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VPS(Virtual Private Server)とは、仮想化技術を用いて1つの物理サーバを複数の仮想サーバに分割し、それぞれを独立したサーバとして利用できるサービスです。VPSをわかりやすく言うと、インターネット上で使える「自分専用のサーバ」です。

VPSはユーザに高い自由度を提供し、専用サーバと同様の機能をリーズナブルな価格で利用できる点が大きなメリットです。特に、OSやソフトウェアを自由に選択・インストールできるため、カスタマイズが重要なプロジェクトに最適です。

この記事では、VPSとレンタルサーバの違い、メリットとデメリット、活用方法や利用する上で注意すべきことなどについて解説していきます。

【参考】:VPS とは何ですか? - 仮想プライベートサーバの説明 | AWS 【参考】:仮想プライベート サーバ(VPS)とは | Google Cloud

VPSとレンタルサーバの違い

VPSとレンタルサーバは、いずれもサーバを利用するサービスです。では、何が異なるのでしょうか?以下に主な違いを4つ挙げてみました。

■ リソースの共有 レンタルサーバは、複数のユーザが1台の物理サーバを共有する形態で提供されます。これはコストが低い一方で、他のユーザの影響を受けやすく、サーバのパフォーマンスが不安定になることがあります。

一方、VPSは仮想化技術により、1つの物理サーバを論理的に分割し、各ユーザに独立した環境を提供します。このため、他のユーザの影響を受けにくく、安定した性能を期待することができます。

■ カスタマイズ性 レンタルサーバでは、あらかじめ設定された環境を使用するため、カスタマイズの範囲が限られています。一方、VPSではユーザがOSやソフトウェアを自由にインストールできるなど、高度なカスタマイズが可能であるため、独自の開発環境や特定のアプリケーションに適した環境の構築が容易になります。

■ 性能 レンタルサーバでは、他のユーザによる処理の影響を受けやすく、サーバの負荷増大が自分のサイトやサービスに影響が出る場合があります。一方、VPSは独立したリソースを使用するため、他のユーザの影響を受けにくく、安定した性能を維持できます。

■ コスト コスト面では、一般的にレンタルサーバの方がVPSよりも低価格です。一方、VPSはレンタルサーバよりも高価格に設定されていますが、専用サーバに比べてコストパフォーマンスが高く、自由度や性能を考慮すると優れた選択肢となるケースがあります。

他、AWSなどのクラウドサービスでは無料利用枠でVPSを試すことができます。

AWSの無料利用枠とは?利用方法と対象AWSサービスを解説!

VPSのメリットとデメリット

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VPSとレンタルサーバの違いは分かりましたが、VPSを利用することでどのようなメリットが得られるか、確認してみましょう。また、デメリットについてもまとめてみました。

メリット

VPSのメリットとしては以下の通り、リソースの自動化やリソースの一元管理などのメリットがあります。

■ コストパフォーマンスに優れる 専用サーバを借りるよりも安価でありながら、リソースが他のユーザと共有されるため、コストを抑えることができます。

■ 柔軟性とカスタマイズ性が高い 自由にソフトウェアをインストールしたり、サーバ環境を設定したりできるため、特定のニーズに合わせてカスタマイズが可能です。

■ リソースの保証度合いが高い 一定のCPU、メモリ、ディスクスペースが割り当てられており、他のユーザの影響を受けにくく、安定したパフォーマンスが期待できます。

■ スケーラビリティ 必要に応じてリソース(CPU、メモリ、ストレージなど)を簡単に増減できるため、ビジネスの成長に合わせた拡張が容易に行えます。

■ 管理権限(ルートアクセス) 完全な管理権限を持つことで、サーバの設定やアプリケーションの管理を自由に行うことができます。

■ VPS接続 VPS接続とはリモート端末からVPS接続することですが、AWSのようなクラウドサービスではリモート接続の画面が用意されています。他にはデスクトップ接続アプリを用いて、iPhoneなどから利用することもできます。

デメリット

VPSには前述の通り多くのメリットがありますが、一方では以下のようなデメリットもありますので、選択の際にはデメリットにも目を向けましょう。

■ 技術的な知識が必要 VPSのサーバ管理には一定の技術的な知識が求められるため、経験のないユーザにとっては敷居が高いことがあります。

■ 共有リソースによる影響 物理サーバは他のVPSユーザと共有しているため、他のユーザが過度にリソースを消費した場合、自分のVPSのパフォーマンスに影響が出る可能性があります。

■ セキュリティ管理の責任 サーバのセキュリティ設定やパッチの適用など、セキュリティ管理はユーザ自身の責任になります。これを怠ると脆弱性を突かれるリスクがあります。

■ 制限されたリソース 専用サーバと比較するとリソースが制限されており、大規模なウェブサイトや高トラフィックのサービスには不十分な場合があります。

VPSの活用シーン

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VPS(Virtual Private Server)は、その柔軟性とコストパフォーマンスの良さから、さまざまな用途で活用されています。以下に、具体的な活用シーンをいくつか紹介します。

ウェブホスティング

VPSはウェブホスティングでよく利用されます。中でも中小規模のウェブサイトやeコマースサイトに適しています。

■ 中小規模のウェブサイト運営 中小規模のビジネスサイトやブログ、ポートフォリオサイトなどに最適です。VPSは共有サーバに比べて安定性が高く、アクセスが増えてもパフォーマンスを保ちやすいです。

■ eコマースサイト オンラインショップやECサイトなど、トランザクション処理が多いサイトでは、VPSのリソース割り当てが役立ちます。カスタマイズ性が高いため、特定のセキュリティ要件やデータベースの最適化が可能です。

■ FXサイト FX取引は24時間行われるため、取引プラットフォームや自動売買ツール(EA:Expert Advisor)を常に稼働させる必要があります。VPSは24時間安定して動作するため、取引チャンスを逃さずに自動売買を続けられます。

アプリケーションホスティング

VPSはアプリケーションホスティングでもよく利用されます。特にウェブアプリケーションサーバ、ゲームサーバに利用されるケースが少なくありません。

■ ウェブアプリケーション 特定のフレームワーク(例:Node.js、Django、Ruby on Rails)を使用するウェブアプリケーションのホスティングにVPSが利用されます。VPS上で独自の環境をセットアップできるため、アプリケーションのパフォーマンスを最適化できます。

■ ゲームサーバ マルチプレイヤーゲームのサーバとしてもVPSは活用されています。ゲームの種類やプレイヤー数に応じてリソースを調整でき、低遅延で安定したゲーム体験を提供できます。

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開発・テスト環境

VPSはシステムやアプリケーション開発環境、テスト環境などで利用されるケースがあります。

■ ソフトウェア開発環境 開発者が複数のプロジェクトを同時に進行させる場合、VPS上で独立した開発環境を構築することで、作業を効率化できます。また、バグ修正や新機能のテストを実行する際に、安全なサンドボックス環境を提供します。

■ CI/CDパイプライン 継続的インテグレーションや継続的デプロイメントを行うためのサーバとして、VPSが利用されることがあります。ソースコードのビルド、テスト、自動デプロイをVPS上で効率的に管理できます。

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VPNサーバ

自分専用のVPNサーバをVPS上に立てることで、安全なインターネット接続を確保できます。公衆Wi-Fi利用時のセキュリティ向上や、地理的なコンテンツ制限を回避するために利用されることが少なくありません。

メールサーバ

企業や個人が独自ドメインのメールアドレスを使用するために、VPS上にメールサーバを構築するケースがあります。これにより、プライバシーを守りながらメールを運用できます。

データベースサーバ

大量のデータを扱う場合や、セキュリティが重視される場合に、VPS上にデータベースサーバを設置して運用することがあります。これにより、他のアプリケーションとは分離したデータ管理が可能になります。

バックアップ・ファイルストレージ

重要なデータのバックアップや、共有ファイルのストレージとしてVPSが活用されます。クラウドストレージと比べて柔軟な設定ができ、企業内での共有環境としても利用されています。

VPSを選ぶ際に注意したいこと

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VPSのメリット、デメリット、活用シーンが分かったところで、実際にVPSを選択する際には、何に注意すればよいのでしょうか?選択にあたっては、以下の点に注意することをおすすめします。

リソース(CPU、メモリ、ストレージ)

プロジェクトに必要なCPU、メモリ、ストレージ容量をしっかりと見積もることが大切です。例えば、ウェブサーバやデータベースのホスティングには十分なメモリとCPUが必要です。

また、ストレージの容量や速度(SSD/HDD)も重要です。必要なリソースが足りないと、パフォーマンスが低下したり、サイトが遅くなったりするリスクがあります。

ネットワーク帯域幅とトラフィック制限

VPSを選ぶ際には、提供されるネットワーク帯域幅(アップロード・ダウンロード速度)とトラフィック制限(データ転送量)を確認しましょう。特に、アクセスが多いウェブサイトや、データ転送量が多いアプリケーションを運用する場合は、帯域幅が十分であることが重要です。

アップタイムと信頼性

サーバのアップタイム(稼働率)を確認し、できるだけ高い(99.9%以上が望ましい)サービスを選びましょう。サーバが頻繁にダウンするようでは、ビジネスに悪影響を及ぼします。信頼性の高いプロバイダーを選ぶことが、長期的な安定運用に繋がります。

セキュリティ対策

VPSプロバイダーが提供する、セキュリティ対策(ファイアウォール、DDoS対策、SSL/TLSサポートなど)を確認しましょう。特に、ビジネス用途や機密データを扱う場合は、強固なセキュリティ対策が必須です。また、自分で管理する場合のセキュリティ対策にも注意が必要です。

スケーラビリティ

事業の成長やトラフィックの増加に対応できるよう、リソースを簡単に拡張できるVPSを選ぶことが重要です。例えば、CPUやメモリを増やしたり、ストレージ容量を拡大できたりする柔軟なプランがあると便利です。

管理の難易度

自分でサーバ管理を行う場合、技術的なスキルが求められます。管理が難しいと感じる場合は、マネージドVPSを選ぶと良いでしょう。マネージドVPSでは、プロバイダーが基本的な管理やメンテナンスを代行してくれるため、手間が省けます。

バックアップとリカバリ

データのバックアップ機能が提供されているか、またはバックアップの設定が容易にできるかを確認しましょう。万が一の障害やデータ損失に備えるため、定期的なバックアップが重要です。また、リカバリ手順が簡単で迅速に行えるかもポイントです。

サポート体制

VPSプロバイダーのサポート体制も重要な選択基準です。技術的な問題が発生した際に迅速に対応してくれる24時間対応のサポートがあるかどうかを確認しましょう。サポートの質が高いほど、トラブル時に安心です。

価格とコストパフォーマンス

自分の予算に合ったVPSを選ぶことも重要ですが、価格だけでなく、提供されるリソースやサポート内容とのバランスを考慮することが大切です。コストパフォーマンスの良いプランを選ぶことで、予算内で最大の効果を得られます。

データセンターの位置

サーバの物理的な位置が自分のターゲットユーザに近い方が、レスポンス速度が向上する可能性があります。ターゲット地域に適したデータセンターを選ぶことも考慮すべきポイントです。

VPSを上手に活用しよう

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ここまで、VPSの概要、メリットやデメリット、活用シーンなどについて解説してきました。VPSを効果的に活用するためには、目的に応じたリソースの選定と適切なセキュリティ対策が重要です。

柔軟なカスタマイズ性を活かして、ウェブホスティングやアプリケーションの運用、メールサーバの構築など、多様なニーズに対応できます。定期的なバックアップとスケーラビリティも忘れずに確保しましょう。

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