Notion関数とは?データベース操作に必須の機能を覚えよう
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Notion関数とは?データベース操作に必須の機能を覚えよう
アンドエンジニア編集部
2024.06.25
この記事でわかること
Notion関数は、Notionデータベース内で使用できる特定の操作や計算を実行するための機能である
Notion関数を活用すれば、Notionデータベースの情報を効率的に整理し、必要な情報を取得できる
Notion関数は他の言語の関数と似ているが、使いこなすにはNotion関数の学習が必要である

Notion関数とは

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Notion関数とは、Notionデータベースのプロパティに数式を入力することで様々な処理を実行できる機能です。算術演算、論理演算、日付操作、テキスト操作、リスト操作など、様々な種類の関数を用意しています。

また、Notion関数はさらに進化しており、2023年9月にはNotion関数2.0として生まれ変わり、より使い勝手が向上しています。

この記事では、Notionに興味がある方、Notionのデータベースを本格的に使ってみたい方に向けて、Notion関数の概要を紹介します。

そもそもNotionとは

Notionは、メモやタスク管理、プロジェクト管理、データベースなど、様々な機能を備えたワークスペースツールです。

Notionはクラウドをベースとした仕組みで、世界中のどこからでも利用できるだけでなく、豊富なテンプレートによってほとんど手を加えることなく瞬時に利用できる特徴があります。

テキストや画像、表、コードなどを自由に組み合わせ、自分だけの情報整理ツールや業務管理ツールを作成できることから、Notionは個人やチームのワークフローを効率化し、生産性を向上させるための強力なツールとなります。

【参考】:Notion(ノーション)|すべてのチームをひとつのワークスペースで

Notionとは?基本的な使い方やEvernoteとの違いを解説

Notion関数2.0の登場

Notionの関数機能が2023年9月に「関数2.0」として大幅アップデートされました。従来の関数1.0と比べて、様々な点で使いやすさと機能が向上しており、Notionの可能性を大きく広げています。例えば、IF関数では対応しにくかった複数の条件分岐をまとめるIFS関数の追加などがあります。

ここでは、関数2.0で何が変わったのか、簡単に紹介します。

【参考】:数式2.0: Notion数式の改良点と新機能、および既存環境への影響

■ 書き方がより直感的に 関数2.0では、数式の書き方がより直感的で分かりやすくなりました。従来の「prop(プロパティ名)」のような形式から、ドット記法「プロパティ名」に変更されています。「prop」は使えないわけではありませんが、直感的なドット記法が推奨されています。

■ より多くのデータ型に対応 関数2.0では、扱えるデータ型が大幅に増えました。従来は数値や文字列のみしか扱えなかったのが、日付、時刻、URL、ページ、データベースなど、様々な種類のデータを扱えるようになりました。

■ 新しい関数が追加 関数2.0では多くの新機能が追加されました。例えば、「let」関数で独自変数を定義したり、「rollup」関数を使わずに関連データベースの情報を取得したりすることができるようになりました。

Notionのデータベースの機能

Notionのデータベース機能は、情報を整理して管理するための強力なツールです。従来のデータベースと異なり、Notionのデータベースは柔軟性が高く、様々な用途に活用することができます。Notionデータベースの主な機能を見てみましょう。

■ 様々なデータ型の保存 Notionデータベースにはテキスト、画像、ファイル、リンクなど、様々な種類のデータを保存することができます。

■ 自由なプロパティ設定 Notionデータベースはデータベースに保存する項目(Prop)「プロパティ」を自由に設定することができます。必要な項目のみを設定できるため、データ管理を効率化することができます。

■ 多彩なビュー Notionデータベースはデータベースの表示形式を自由にカスタマイズすることができ、テーブル形式、リスト形式、カンバン形式など、様々なビューから選択して表示することができます。

■ フィルターとソート Notionデータベースはデータを条件で絞り込んだり、並び替えたりすることができます。

■ 関係データベース Notionデータベースは複数のデータベースを関連付けることができ、複雑なデータ構造を作成することができます。

Notionのデータベースとは?作り方・プロパティやビューについて解説!

Notion関数の種類と使い方

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Notion関数は、Notionデータベースのデータ操作、他のデータとの連携や様々な計算や処理を実行するための機能です。具体的には、データの加工・分析、タスクの自動化、ワークフローの作成、データベースのカスタマイズ、他のサービスとの連携を目的としています。

Notion関数の大まかな種類と使い方について整理しておきましょう。

【参考】:数式の構文と関数一覧 | Notionヘルプセンター

算術関数

基本的な算術操作を実行できる関数です。代表的な関数としては以下のようなものがあり、数値プロパティ同士の計算に使用することができます。

・加算: + ・減算: - ・乗算: * ・除算: / ・べき乗: ^ ・余り: % ・絶対値: abs() ・平方根: sqrt() ・小数点以下を丸める: round() ・小数点以下切り捨て: floor() ・小数点以下を切り上げ: ceil() ・ランダム数値の生成: rand()

Notionの算術関数は、データベースのデータを分析したり、レポートを作成したりする際に役立ちます。

論理関数

論理値(真偽値)を操作する関数です。代表的な論理関数は以下の通りです。

・AND: 論理積。すべての引数が真の場合に真を返します。 ・OR: 論理和。いずれか1つ以上の引数が真の場合に真を返します。 ・NOT: 論理否定。引数の真偽を反転します。

これらの論理関数は、データベースのデータを条件に応じて絞り込んだり、複雑な条件分岐を実行したりする際に役立ちます。

日付関数

様々な日付操作に関わる関数です。代表的な日付関数は以下の通りです。

・date(now()): 現在の日付を返します。 ・date(year, month, day): 指定した年、月、日にちの日付を返します。 ・dateAdd(date, duration, unit): 指定した日付に期間を加算した日付を返します。 ・dateSub(date, duration, unit): 指定した日付から期間を減算した日付を返します。 ・dateDiff(date1, date2, unit): 2つの日付の差を指定した単位で返します。 ・startOfDate(date): 指定した日付の開始時刻(0時0分0秒)を返します。 ・endOfDate(date): 指定した日付の終了時刻(23時59分59秒)を返します。 ・formatDate(date, format): 指定した日付を指定した形式で文字列に変換します。

これらの日付関数は、データベースのデータを日付に基づいて処理したり、レポートを作成したりする際に役立ちます。

テキスト関数: 

テキストデータを操作する関数です。代表的なテキスト関数は以下の通りです。

・upper(text): 指定されたテキストをすべて大文字に変換します。 ・lower(text): 指定されたテキストをすべて小文字に変換します。 ・trim(text): 指定されたテキストの両端の空白を削除します。 ・replace(text, old, new): 指定されたテキスト内の古い文字列を新しい文字列に置き換えます。 ・replaceEvery(text, pattern, replacement): 指定されたテキスト内のすべての部分文字列を新しい文字列に置き換えます。 ・length(text): 指定されたテキストの長さを返します。 ・slice(text, start, end): 指定されたテキストの一部を切り取ります。 ・concat(text1, text2, ...): 複数のテキストを結合します。 ・join(array, separator): 配列の要素を区切り文字で結合します。 ・format(text, format): 指定されたテキストを指定された形式で書式設定します。

これらのテキスト関数は、データベースのテキストデータを整形したり、分析したりする際に役立ちます。

リスト関数 

リスト操作に関する関数です。代表的なリスト関数は以下の通りです。

・flatten(list): 複数のリストのリストを、1つのリストにフラット化します。 ・map(list, expression): 入力リスト内のすべての項目に対し、式を呼び出した結果を入力したリストを返します。 ・filter(list, condition): 条件に合致する項目のみを抽出します。 ・unique(list): リスト内の重複する項目を削除します。 ・sort(list, key, direction): リストをキーと方向に基づいてソートします。 ・at(list, index): リストの指定されたインデックスの項目を返します。 ・length(list): リストの長さを返します。

これらのリスト関数は、データベースのリストデータを操作したり、分析したりする際に役立ちます。

集計関数 

データベースのデータを集計するための関数です。代表的な集計関数は以下の通りです。

・sum(property): 指定されたプロパティの値の合計を返します。 ・average(property): 指定されたプロパティの値の平均値を返します。 ・count(property): 指定されたプロパティの値を持つ項目の数を返します。 ・min(property): 指定されたプロパティの値の最小値を返します。 ・max(property): 指定されたプロパティの値の最大値を返します。

これらの集計関数は、データベースを分析したり、レポートを作成したりする際に役立ちます。

リレーション関数

複数のデータベース間でデータを関連付ける関数です。代表的な関係関数は以下の通りです。

・relation(database):指定されたデータベースとの関係を作成します。 ・related(property):関連付けられたデータベースの指定されたプロパティの値を返します。 ・rollup(property、 expression):関連付けられたデータベースの指定されたプロパティの値を、式で処理した結果を返します。

これらの関係関数は、複数のデータベースを連携してデータを管理したり、分析したりする際に役立ちます。

Notion関数を学習するには?

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Notionはエンジニア以外の方でもNotion簡単に利用できる便利なツールですが、関数をマスターし、さらなる活用を図るためには学習が必要です。ここでは、Notion関数の学習に役立つ教材をいくつか紹介します。

Notion公式ドキュメント

Notion公式ドキュメントには、Notion関数の基本的な構文や使い方から、具体的な活用例まで、幅広く解説されています。ドキュメントは全て無料であり、オンラインで利用できるため、スキマ時間や移動中にもスマホなどからアクセスできます。

【参考】:Notion数式の構文と関数 【参考】:数式2.0: Notion数式の改良点と新機能、および既存環境への影響

Notionコミュニティの記事

Notionコミュニティには、Notion関数の使い方に関する記事が多数投稿されています。様々な人の経験や知見を参考にして学習を進めることができます。

【参考】:Notion関数つかいかた講座

Notion関連の書籍

上記以外にも、Notion関数の使い方を学べる教材は多数出版されています。書籍は体系的に学ぶことができ、必要に応じて書き込みができるのがメリットです。

ここではおすすめの書籍を2冊紹介しますので、参考にしてください。

■「今すぐ使えるNotion 基本+活用+テンプレート」 2024年3月に発売されたNotion入門書です。Notionの基本的な操作から、仕事やプライベートで役立つ活用術まで幅広く解説しており、Notion初心者から、Notionを使いこなしたい人までカバーしています。

・著者:rie ・出版社:秀和システム ・ページ数:360ページ ・出版日:2024年3月1日

【参考】:今すぐ使えるNotion 基本+活用+テンプレート|秀和システム

■「もっと思い通りに使うための Notion データベース・API活用入門」 NotionのデータベースとAPIに関する解説書です。Notionを効率的に使いたい方やデータベースの活用方法、APIの利用方法を学びたい方におすすめします。Notionの基本的な使い方からデータベースの作成、ビュー活用、APIの連携まで幅広く学べます。

・著者:掌田津耶乃 ・出版社:マイナビブックス ・ページ数:328ページ ・出版日:2022年8月26日

【参考】:もっと思い通りに使うための Notion データベース・API活用入門|マイナビブックス

NotionのAPIで何ができる?実際の使い方や構成要素を解説!
Notionの学習におすすめの最新本9選!目的やレベルまで解説

Notionの関数を使いこなそう

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ここまで、Notionとは何か、Notionデータベースやその操作に関するNotion関数などについて解説しました。Notion関数は、他のプログラム言語の関数と似ている点が多い一方で、独自の特徴も備えており、使いこなすにはNotion関数の学習も必要です。

Notion特有の機能を活用することで、データベースの活用幅をさらに広げることができますので、Notionに興味があり、活用してみたい方はぜひNotion関数をマスターしてみましょう。

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