Windows11でPINを忘れた際の対応方法
Windows11では、PINを用いてWindowsにサインインすることができます。Windows10より、従来のパスワードに代えてPINコードを使ったサインインが可能です。このPIN(Personal Identification Number)とは、暗証番号を指します。
パスワード入力よりも簡単ですが、PINを忘れた場合、調べ方を探してもPINコードは復元できないので分かりません。ここでは、PINを忘れた際の対応方法を図解していきます。
【参考】:Microsoft サポート: Windows でのアカウントのヘルプ
PINを忘れた際の画面と対処方法
Windows11のPINは、「Windows Hello」のオプションの1つです。Windows Helloは、PINのほか、顔認証や指紋を使ってサインインできるオプション機能です。Microsoftのアカウントがあれば復旧がしやすいため、推奨される方法です。
以降では、実際にPINを忘れた場合にどのようなことが起きるのか、解説します。
【参考】:Microsoft サポート: Windows Hello の概要とセットアップ
PINを打ち間違えた際の画面
Windows11のサインイン画面を見ていきましょう。PINを設定していると、サインイン画面にPIN入力を促す入力画面が表示されます。
PINコードを入力する際に誤って入力すると、次のように「PIN が正しくありません。入力し直してください。」と通知されます(①②)。
ここで何度も入力を繰り返すと、サインインのセキュリティ機能が働き、さらなるメッセージが表示されます。詳細は、以降で図解します。
PINを打ち間違え続けた場合の挙動
PIN入力のエラー表示は、固定ではなく状況に応じて変わります。打ち間違えた場合は、3回までは元のPIN入力の画面に戻ります。4回目になると、以下のように「チャレンジフレーズ」の入力を促す画面に遷移します(①)。
指示で与えられた「A1B2C3」を入力すると、ラストチャンスとしてもう1度PINコードを入力することができます(②)。
ここで次の図のようにPIN入力に失敗すると(①)、デバイスの再起動が促されます(②)。
再起動後も、同じようにPIN入力に失敗すると、今度は4回目のチャレンジフレーズの表示画面の前に「PINは30秒無効になります。」と表示され、チャレンジフレーズの表示まで待ち時間が追加されます。
厄介なのは、この待ち時間が「30秒」の固定値ではないことです。次の再起動では「1分」となり、その後は、「5分」「10分」「30分」と増えていきます。最終的には「2時間」の待ち時間が設定されていますので、慎重にPIN入力を行うのが良いでしょう。
同様に、短時間に失敗を繰り返すと、セキュリティ機能によって次のメッセージが表示され、一時的に無効にされる場合もあります。
「このサインイン オプションは、サインイン試行の失敗またはシャットダウンの繰り返しが原因で、無効になっています。別のサインインオプションを使用するか、2時間以上デバイスの電源を入れた状態にしてからもう一度実行してください。」
PINを忘れた場合の代替手段とPINの再設定
PINを忘れた場合は、代替手段によってサインインするか、PINの再設定に進みます。PINの再設定は、サインインせずにできる場合もあります。ここからは、PINを忘れた場合のサインイン手順、再設定手順について解説していきます。
【参考】:Microsoft サポート: Windows へのサインイン
PINを忘れた場合のパスワードの利用
PINを忘れた場合は、チャレンジフレーズの表示までPIN入力を試したら、別のサインインオプションを試すのが良いでしょう。サインインオプションは、PINの他にパスワードが設定されています。
具体的には次のように、「サインイン オプション」が表示されている状態で、その表示をクリックします(①)。この例では、あらかじめ登録したサインインオプションのパスワードとPINのアイコンが表示されます(②)。
パスワードのアイコンは鍵のマークです。アイコンをクリックすると(①)、次のようにパスワード入力の画面に切り替わります(②)。
このPIN入力の画面ですが、Windowsの設定や利用状況に応じて「PINを忘れた場合」や「暗証番号(PIN)をセットアップする」が表示される場合と表示されない場合があります。表示された場合は、クリックするとサインインせずに、PINを再設定することができます。
【参考】:Microsoft サポート: Windows にサインインしていないときに PIN をリセットする
PINを忘れた場合の別のアカウントの利用
PINを忘れた場合も、パスワードが分かればサインインすることができます。パスワードは、PINを設定している場合はもちろんのこと、設定していない場合も重要です。
アカウントのパスワードも忘れた場合は、サインインの方法として、別のアカウントの利用をおすすめします。別のアカウントとは、最初に表示されるサインインの画面左下のアカウントで、管理者権限のアカウントを選択してサインインすると、ローカルアカウントのパスワード変更が可能です。
アカウントを1つだけ用意している方は、念のため管理者アカウントを用意しておくと良いでしょう。また、Microsoftアカウントのパスワード変更は、オンラインで確認コードによるパスワード変更が可能です。
【参考】:Microsoft サポート: Windows へのサインイン
Windows11にサインインしてPINを変更するには
Windows11にサインインできれば、PINは再設定が可能です。PINを変更するには、「設定」アプリを用います。「設定」アプリは、スタートメニューから右クリックメニューを表示し、「設定」をクリックして開きます。
「設定」アプリが開いたら、次のように「アカウント」「サインイン オプション」とクリックしていきます(①②)。
「サインイン オプション」が開いたら、PINの再設定が可能です。
【参考】:Microsoft サポート: すでにデバイスにサインインしている状態で PIN を変更する
「設定」アプリでPINを再設定する
PINの設定は、PINの設定画面右側の「v」をクリックして、メニューを表示します。
メニューを開いたら(①)、「削除」を選択します(②)。ここで再確認が行われ、「削除」をもう1度クリックしてください(③)。アカウントのパスワードが聞かれますので、入力して「OK」をクリックします(④)。
「PINの変更」では、現状のPINコードがわからないと再設定することができません。そのため、PINコードを思い出せない場合にPINを初期化したり、再設定したりするには、一旦PINを削除し再度PINをセットアップする必要があります。
PINを削除したら、次の図のように「セットアップ」をクリックし(①)、アカウントのパスワード入力後に(②)、PINを再設定することができます(③)。
【参考】:Microsoft サポート: Windows パスワードを変更またはリセットする
Windows11のPINを忘れても慌てずに行動しよう
Windows11のPINは、クイックにサインインが可能で便利です。打ち間違えるとセキュリティ機能が働くため、PINを忘れてもじっくりと思い出しましょう。このようにPINを忘れても、慌てず冷静に対応することで、復旧を早めることが可能です。
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