サーバーサイドJavaとは
サーバーサイド処理の開発には、PHPやPerl、Rubyなどの様々なプログラミング言語が使われますが、サーバーサイドJavaはその中でも特に多くの開発で採用されています。
サーバーサイドJavaは、WebサービスやWebアプリケーションにおいて、サーバーサイドでの処理を実行するためのJavaプログラムです。
サーバーサイドJavaの特徴として、大規模開発に向いており、信頼性や生産性が高いことが挙げられます。
サーバーサイドJavaでWeb開発を効率的に行える
サーバーサイドJavaは、Javaの特徴であるJava仮想マシン(JVM)上での実行により、ハードウェアやOSに依存しないメリットがあります。 また、セキュリティ機能も高く、安全なサーバーサイドアプリケーションの構築が可能です。
サーバーサイド開発を行っている方は、サーバーサイドJavaの仕組みやメリットを知ることで、より効率よく高品質なプログラム開発を進めることができるでしょう。
この記事では、サーバーサイドJavaがどのようなものか興味がある方のために、サーバーサイドJavaの特徴や構築、便利なフレームワークについて解説します。
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サーバーサイドJavaの概要
サーバーサイドJavaの実装を実現しているのはJavaEEサーバーです。ここでは、その概要とメリット、そしてサーバーサイドエンジニアの年収についても説明します。
サーバーサイドJavaを実現するJavaEEサーバー
JavaEEサーバーは、Java Enterprise Editionの規格に準拠したサーバーサイド・アプリケーションを実行するためのサーバです。
かつてはJ2EEサーバー(Java2 Enterprise Edition)として広く知られ、現在はJavaEEサーバーとして世界中の多くの開発現場で活用されています。
JavaEEには、Javaサーブレット、JavaServerPages(JSP)、EnterpriseJavaBeans(EJB)など、サーバーサイド・アプリケーション開発に必要な様々な技術が含まれています。
また、JavaEEが提供するWebアプリケーション構築に必要な各種APIを使用することで、効率的で信頼性の高いアプリケーション開発が可能です。
【参考】:Java EEの概要
サーバーサイドJavaのメリット
サーバーサイドをJavaで構築することで、多くのメリットがあります。まず、データベースへのアクセスにおいて、コネクションプーリングを使ってデータベースへの接続や切断を効率的に行い、サーバへの負荷を軽減することができます。
さらに、セッションやトランザクションの管理、可用性の確保などのサービスを提供することで、エンジニアは少ない労力でサーバーサイドアプリケーションを構築できます。
また、JavaではWeb開発を効率的に行えるフレームワークが豊富に提供されているのもメリットと言えます。
サーバーサイドエンジニアの年収とは
サーバーサイド開発を行うプログラマーの年収は「マイナビエージェント職種図鑑」での平均年収は344万円(※2024年3月執筆時点)、経済産業省2017年発表の「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」から近い職種のエンジニア/プログラマを参考にすると、平均年収592万円と分かりました。
国税庁2020年発表の「民間給与実態統計調査」における民間企業平均年収は433万円なので、サーバーサイドエンジニアは一般平均年収と比較して低めからやや高めであることが分かります。
サーバーサイドエンジニアは、Web開発でサーバ側の実装をするため、JavaやPHPなどのプログラミングスキルが求められます。多様なフレームワークや、最新の技術に対応できる高いスキルを持つサーバーサイドエンジニアほど高収入となる傾向があります。
【参考】:マイナビエージェント職種図鑑 ※【平均年収 調査対象者】2020年1月~2020年12月末までの間にマイナビエージェントサービスにご登録頂いた方 【参考】:IT関連産業における給与水準の実態① ~ 職種別(P7) 【参考】:民間給与実態統計調査-国税庁
サーバーサイドJavaによるWeb構築とは
ここでは、サーバーサイドJavaでのWeb構築がどのような特徴を持つかを解説します。また、サーバーサイドJavaの主要な技術であるJavaサーブレットとJSPについても説明します。
サーバーサイドJavaの特徴
サーバーサイドJavaの特徴として、JavaEEを利用することにより、アプリケーションサーバの構築・運用を標準化できるという点が挙げられます。
また、流量制御や負荷分散機能を持ち、急な高負荷状況にも柔軟に対応することができ、システムの安定稼働を実現できます。
さらに、独自のメモリ管理機能や、システム監視機能により障害の予兆を検知する機能があり、可用性と耐障害性が向上します。
Javaサーブレットとは
Javaサーブレットは、サーバ上で動作するJavaプログラムの1種で、Webサーバとのやり取りを担当します。
Javaは元々、Webアプリケーション開発向けの言語ではありませんでしたが、Webアプリケーション開発の需要が高まり、JavaEEとしてサーブレットが提供されるようになりました。
サーブレットは、クライアントからのリクエストを受け取り、処理を行い、レスポンスを生成してクライアントに返す役割を担います。
JSPとは
JSP(JavaServer Pages)は、JavaプログラムをHTML内に埋め込み、動的なWebページを生成する技術です。
従来のサーブレットでは、HTMLをJavaプログラムの中に埋め込んでいたため、大規模なサイトや複雑なデザインのページを作成する際に修正や管理が煩雑になるという課題がありました。
JSPでは、この課題の解決のためにHTMLにJavaプログラムを埋め込むことで、プログラミングとWebデザインを分離することが可能です。
これにより、JavaプログラマーはJavaコードに、WebデザイナーはHTMLに専念できるようになり、効率的な開発が実現できます。
サーバーサイドJavaのおすすめフレームワーク
サーバーサイドJavaの利点の1つとして挙げられるのが、豊富なフレームワークの存在です。ここでは、代表的なSpring Framework、Play Framework、Spark Frameworkの概要を説明します。
Spring Framework
Spring Frameworkは、Java開発者に広く支持されているサーバーサイドフレームワークです。
Spring FrameworkはAOP(Aspect Oriented Programming)やDI(Dependency Injection)といった概念で構築されており、メンテナンス性が高く、プログラムの修正がしやすいことが特徴として挙げられます。
また、Spring SecurityやSpring Batchなど、用途に応じた様々なプロジェクトが提供されているため、開発の目的に合わせて柔軟に使用することができます。
【参考】:Spring Framework
Play Framework
Play Frameworkは、RubyのRuby on Railsや、PythonのDjangoなどのWeb開発フレームワークの影響を受けて開発された、軽量なWebアプリケーションフレームワークです。
多くの開発で使用されている実績があり信頼性が高く、拡張性にも優れています。また、CPUリソースやメモリ使用量が少なく、高い生産性を持っています。
【参考】:Play Framework
Spark Framework
Spark Frameworkは、シンプルで表現力豊かなWebフレームワークで、小〜中規模のWebシステム開発に適しています。
軽量で動作が速く、使いやすいのが特徴で、開発手法の1つであるマイクロサービスにも適しており小さなサービスを効率よく開発できます。
簡潔なコードでJSONを扱うREST APIを作成することもできるため、Webアプリケーションの開発がスムーズに進みます。
さらに、多くのテンプレートエンジンをサポートしており、開発者はバックエンドとフロントエンドの両方でSpark Frameworkを使用できるのもメリットです。
【参考】:Spark
様々なフレームワークを使いこなそう
サーバーサイドJavaで使用できるフレームワークは、他にも多く存在します。 これらの豊富なフレームワークがサーバーサイドJava開発の大きなメリットでもあり、多様なフレームワークの経験があれば、どこの現場でも活躍することができるでしょう。
サーバーサイドエンジニアとしてのスキルを活かしてキャリアアップするためには、自らのキャリアパスを実現できる企業に転職することもおすすめします。
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サーバーサイドJavaを習得してキャリアアップにつなげよう
ここまでの説明で、サーバーサイドJavaは大規模開発に向いており、信頼性や生産性の高さ、フレームワークの豊富さからWebアプリケーションの開発で広く使われていることが分かったと思います。
サーバーサイドJavaを習得することで、より高品質なプログラム開発を行うことができます。スキルを活かして自らのキャリアアップを見込める企業に転職することを検討しても良いでしょう。
しかし、転職活動には想像以上の労力や時間を要するものです。スキルを活かせて希望する条件を満たす企業を探し、面談や書類作成などの転職活動を進めるのは、1人では大変でしょう。
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