ChatGPTをAndroidで使う
OpenAIが開発するChatGPTのAndroid版アプリが登場しました。ChatGPTのスマートフォン版アプリとしては、2023年5月にiOS版がリリースされ、7月26日から米国などの一部地域からAndroid版の提供が始まり、GoogleのPlayストアからインストールが可能となっています。
利用できる機能は契約プランによって異なりますが、GPT-3.5やGPT-4.0によるチャットボット機能に加え、利用履歴の同期、音声認識機能などが利用できます。
ChatGPTのAPIを利用したアプリや類似アプリは既にありましたが、iOS版に加えて今回登場したAndroid版ChatGPTがOpenAIが提供する正式のアプリです。この記事では、Android版ChatGPTのメリット、インストール方法、利用に当たって注意すべきことなどについて解説をしていきます。
【参考】:ChatGPT: Optimizing Language Models for Dialogue 【参考】:ChatGPT | Google Play のアプリ
Android版ChatGPTのメリットとデメリット
ChatGPTは実際に利用してみると、仕事のアシスタントとしては優秀で、心強い味方であることが分かります。ChatGPTは自然言語でプロンプトを作成でき、瞬時にリクエストを理解して、求める結果を返してくれます。
ChatGPTは単なる情報収集に加え、ビジネス文書の作成、文書の添削、マニュアルやFAQの作成、アイデア創出まで行ってくれますが、Androidアプリの提供によって、こうした機能が日常携帯しているスマートフォンで利用できるのは大変便利です。
ここでは、AndroidスマートフォンでChatGPTアプリを利用するメリット、デメリットについて解説をします。
Android版ChatGPTのメリット
ここでは、CharGPTをAndroidアプリで利用することで、どのようなメリットを得られるのかについて確認してみましょう。
■ 場所を問わず利用できる スマートフォンアプリの利点は、時間や場所を問わず、好きな時に、直ちに利用できる点にあります。通勤時間の長い方、外出が多い方、移動時間を有効に使いたい方にとっては強い味方になってくれます。
しかもWebで利用しているChatGPTと同一アカウントを用いれば、データを連携してくれますので、収集した情報やアイデアは、会社や自宅でも利用できます。このように、時間や場所を問わず使い分けができるのは大きな利点です。
■ 音声入力が可能になる アプリ版では、スマートフォンでの入力が苦手という方、キーボード入力したいという方に向けて、音声入力によるChat入力が可能になっています。そのため手入力がしにくい環境、手がふさがっている場面でもChatGPTを利用できます。
■ 時間とコストの削減になる Androidアプリにより、時間や場所を問わず、いつでもどこでもChatGPTを使えます。Web版と併せてシームレスにChatGPTを利用できることで、パソコンとスマートフォンによる相乗効果が期待でき、作業時間とコストの両面でメリットを得られます。
Android版ChatGPTのデメリット
様々なメリットが期待されるAndroid版のChatGPTですが、使い方や環境次第では次に挙げるようなデメリットがあります。
■ 通信環境の問題 無制限にネットワークが利用できる環境であれば問題はありませんが、従量制課金契約になっているスマートフォンでは、使い過ぎによって思わぬ料金が掛かる場合があります。利用しているスマートフォンの通信契約を調べた上で、使いすぎに注意し、適切に利用することをおすすめします。
■ 健康上の問題 スマートフォンへの依存症が社会問題になっており、使い過ぎによる健康被害が懸念されます。便利さの裏に健康リスクがあることを忘れず、時間を区切って使い過ぎにならないよう、健康リスクに留意しながら適切に利用することが求められます。
Android版のChatGPTを使う方法
ここではAndroid版のChatGPT公式アプリを利用する方法・手順を解説していきます。既にChatGPTのアカウントを取得している前提で紹介しますので、アカウントを持っていない方はWeb版のChatGPTからアカウントを取得しておいてください。
【参考】:ChatGPT Android アプリ FAQ | OpenAI 公式サイト
1.ChatGPTのアプリを開く
ChatGPTのAndroidアプリを利用するには、Android搭載のスマートフォンからPlayストアにアクセスします。続いて、『ChatGPT』で検索し、OpenAIの公式アプリが表示されたら、インストールボタンをクリックします。
2.アカウントの選択
Android版のChatGPTをインストールしたら、アプリを開きます。「Welcome to ChatGPT」アカウント選択ページが開いたら、新規登録の場合は[Sign up with email]をタップし、名前や生年月日、携帯電話番号を登録します。
取得済みのアカウントを利用する場合は[Log in]を選択しましょう。有料サービスのGPT Plusを利用中の方は、スマートフォンでもGPT-4.0を利用できます。また、チャットの履歴も同期され、パソコンや他の端末ともシームレスに情報が共有されますので、同一アカウントの利用をおすすめします。
3.アカウント入力
「Welcome back」画面が表示されたら、取得済みのChatGPTアカウントを入力し、[Continue]ボタンをタップします。画面下部の言語切り替え機能を利用し日本語表記にすることもできますので、試してみてください。
4.パスワードの入力
「Enter your password」画面にパスワード入力欄が表示されますので、アカウントに連動するパスワードを入力します。パスワードの入力が済んで[Continue]ボタンをタップすると、認証が行われます。
5.Welcome to ChatGPT
アカウントとパスワードで認証が済むと「Welcome to ChatGPT」画面が表示され、利用時の注意事項が表示されますので、一通り目を通して、画面下部の[Continue]ボタンをタップします。
Android版ChatGPTの画面紹介
ChatGPTのAndroidアプリのインストールが済んだら、作成されたアイコンをタップしてChatGPTを起動し、操作してみましょう。ここからアプリの画面について解説します。
Android版ChatGPTの初画面
Android版のChatGPTが起動すると次の画面が表示されます。有料サービスのGPT Plusの場合には、GPT-3.5とGPT-4のいずれかを選択ができるようになっています。左上の三本線のアイコンをタップすると機能選択画面が表示されます。
また音声入力をしたい場合には、メッセージ入力画面の左にあるマイクの形状をしたボタンをタップします。
機能選択画面
機能選択の画面では、[+ New Chat]、これまでのチャット履歴を表示できる[History]、各種設定を行う[Settings]、FAQやヘルプを見れる[Help Center]がありますので、必要に応じて利用しましょう。
Chat画面
Web版のChatGPTと同等の機能を持つChat画面です。ここで入力した履歴は保存され、パソコンや他の端末でChatGPTを利用した場合でも、その履歴を表示できます。また手がふさがっている場合には、マイクの形をした音声入力ボタンをタップすると、入力した音声がテキストに変換される仕組みになっています。
ChatGPTをAndroidで利用する際に注意すべきこと
ChatGPTがAndroidで利用できるのは大変便利ですが、いくつか制約があります。利用に当たっては以下の点に注意しましょう。
【参考】:ChatGPT Android アプリ FAQ | OpenAI
サブスクリプションについて
サブスクリプションの管理は、Andoroid版ではできません。iOS版も同様です。サブスクリプションの管理は Web上(chat.openai.com)で行われるため、GPT Plusなどの有償版にアップグレードしたり、解除したりする場合は、 Web版のChatGPTから行わなければなりません。(2023年8月現在)
共有リンクについて
共有リンクとは、利用者が ChatGPTとの会話について一意のURLを作成し、他のメンバーやチームで共有できるようにする機能です。Web版のChatGPT、およびiOS版ではこの機能が提供されていますが、Android版は未対応(2023年8月現在)です。今後提供される予定ですので、OpenAIのアナウンスに注意しましょう。
ブラウザについて
ChatGPT AndroidアプリのデフォルトブラウザはChromeです。Chromeが使用できないスマーフォンではエラー表示が出ますので注意が必要です。
ChatGPTのAndroid版を活用しよう
ここまで、ChatGPTのAndroid版について、利用メリット、利用方法、利用時の注意点について解説してきました。ChatGPTの類似アプリが出現していますので、OpenAIが提供する本物のアプリかどうかを確認してから利用しましょう。
また、ChatGPTはアプリ開発のサポートもしてくれますので、ChatGPTを利用してAndroidアプリの開発に利用することも可能です。様々な利用方法を試してみると良いでしょう。パソコンのWeb版と情報連携を行い、ぜひ仕事の効率化に活かしてみてください。
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