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Stable Diffusion Web UIとは?使い方やインストール方法を図解
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Stable Diffusion Web UIとは?使い方やインストール方法を図解

アンドエンジニア編集部
2025.04.09
この記事でわかること
主な機能はテキストや画像からの画像生成、解像度向上などであり、多彩な編集が可能
ツールの稼働には、PythonとGitのインストール、かつハイスペックのローカルPCが必要
トラブルシューティングとして、インストールの失敗や画像生成エラー時の対処法を解説

Stable Diffusion Web UIとは?

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AI技術の発展により、高品質の画像を生成することが可能になりました。これらの革新的な画像生成AIの1つが「Stable Diffusion」です。Stable Diffusionの機能を実行するWebアプリケーションは、「Stable Diffusion Web UI」と呼ばれます。

Stable Diffusion Web UIは使いやすいインターフェースと豊富な機能で、初心者からプロまで幅広く活用できます。この記事では、Stable Diffusion Web UIの概要、インストール方法、使い方をイラスト付きでわかりやすく解説します。

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Stable Diffusionとは

Stable Diffusionは、テキストから画像を生成したり、既存の画像を編集したりできる、オープンソースの画像生成AIモデルで、2022年に公開されました。

Stable Diffusion Web UIは、Stable DiffusionをWebブラウザ上で操作するためのインターフェースです。つまり、Stable Diffusionが画像生成AIモデル本体であるのに対し、Stable Diffusion Web UIは、そのモデルをより使いやすくするためのツールという関係になります。

【参考】:画像生成AI Stable Diffusion — Stability AI Japan

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【図】:Stable Diffusion公式サイト 

Stable Diffusion Web UIとは

Stable Diffusion Web UIは、Stable DiffusionをWebブラウザ上で手軽に操作できるオープンソースのツールです。Web UIは、プロンプト入力、パラメータ調整、生成画像の管理などを直感的なGUIで行えるとともに、拡張機能が豊富で、さまざまな機能を追加できるのも大きな特徴です。

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Stable Diffusion Web UIで何ができるのか?

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Stable Diffusion Web UIをPCにインストールして、ブラウザベースのアクセス機能を実行できます。ここでは、Stable Diffusion Web UIによって何ができるのか、主要な機能を紹介します。

テキストからの画像生成(txt2img)

txt2imgはテキストコンテンツから画像を生成します。指示によってオブジェクトのスタイルと配置を記述し、否定指示によって冗長なものを取り除きます。イメージの品質に直接影響を与えるパラメータを使用して画像を微調整します。

これはアートやデザイン、ゲームなど、さまざまなアプリケーションに使用できます。

画像からの画像生成(img2img)

img2img は、提供された参照画像から新しい画像を作成します。デザインとスタイルを維持しながら、画像とテキストを入力してコンテンツを変更できます。

これにより、バリエーションを作成したり、スタイルを編集または変更したり、部分的な修正を行ったりするさまざまな方法が提供され、創造性が向上します。

画像の一部分のみ変更(Inpainting)

画像の特定の部分のみを編集できます。編集したい領域を指定してキューを入力すると、その部分のみがAIによって正確に修正および変更されます。

これにより、不要なアイテムを消去したり、衣服をシャッフルしたり、背景を変更するなど、画像全体の雰囲気を壊さずに簡単に細かい部分を調整できます。

画像の解像度向上(Upscaling)

Upscaling機能は、生成画像の解像度を向上させる機能です。低解像度画像を拡大し、細部を補完することで高精細な画像を作成します。

多様なアップスケーラーで画質劣化を抑制し、自然で美しい仕上がりを実現します。Hires.fixで生成時に高解像度化、Extrasで生成後のアップスケーリングが可能です。

その他の機能

安定した拡散Web UIは、幅広い機能を通じて、エフェクト画像のスタイル、品質、多様性に関するすべての制御を提供します。サンプリング方法、ステップ数、CFGスケールなどの他のパラメータを調整することもできます。

さらに、機能を追加するために、多くの拡張機能を簡単にインストールできます。それに加えて、独自の学習モデルから、キャラクターやスタイル固有の画像を生成することもできます。

Stable Diffusion Web UIのインストール

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Stable Diffusion Web UIを使うためには、ソフトウェアをローカルPCにインストールする必要があります。ここでは、Stable Diffusion Web UI(AUTOMATIC1111)版をローカルPC上で利用するために必要なローカル環境とインストールの手順について紹介します。

必要な環境

Stable Diffusion Web UIはPythonで開発されているため、Pythonの実行環境が必要です。また、ソースコードがGitHub上で管理されていることなどからGitも必要です。他、実行環境としてローカルPCを利用するため、以下にOSやPCのスペックについてまとめました。

・Python: 3.10.6(推奨) ・Git:最新版 ・PC:デスクトップ(推奨) ・OS:Windows(64bit)を推奨 ・CPU:6コア以上、最新モデルのCore i5~Core i7、Ryzen 5~7 ・GPU:VRAM12GB以上を推奨 ・メモリ: 16GB以上(推奨32GB) ・ストレージ: 512GB以上(20GB以上の空き容量)

ローカルPCのスペックが低いと画像生成に時間を要するため、日常的に利用する場合は、ハイスペックのPCを調達するか、クラウドサービスを利用しましょう。

【参考】:Installation on Apple Silicon |AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui Wiki|GitHub 【参考】:Troubleshooting | AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui Wiki|GitHub

Pythonの環境構築:公開ソフトウェアを活用した環境整備を解説
GitHubとは?メリットや使い方、Gitとの違いも解説

ローカルPCにインストールする

Stable Diffusion Web UIの利用には、PythonとGITがインストールされていることが前提です。それぞれインストールがされていないPCは各参考サイトに従って、インストールを済ませておきましょう。

【参考】:Windows での Python (初心者向け) | Microsoft Learn 【参考】:Git |Gitのインストール

インストール手順

PythonとGitがインストール済みであることを確認したら、次の手順に従ってStable Diffusion Web UI(AUTOMATIC1111)をダウンロードします。ここでは、提供元のStability AI社が推奨するWindows11搭載PC向けの手順を紹介します。

■ 格納フォルダの作成 先にStable Diffusion Web UIを格納するためのフォルダを作成します。ここではローカルディスクの「ユーザー」フォルダの「パブリック」フォルダに「stable diffusion 2025」フォルダを作成しました。

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【図】:Stable Diffusion Web UIを格納するフォルダの作成 

■ Stable Diffusion Web UI(AUTOMATIC1111版)のインストール 「Stable Diffusion Web UI」のデータ類を格納するために作成したフォルダを開き、フォルダ内で右クリックをして、[Open Git Bash here]を選択し、クリックすると「ターミナル」が起動します。

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【図】:作成したフォルダの右クリックから[Open Git Bash here]を実行 

表示されたターミナルに、次のコマンドを入力してEnterキーを押し、コマンドを実行します。

git clone https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui.git

「Stable Diffusion Web UI」を最新バージョンに更新したい場合は、「git pull」コマンドを入力するとアップデートが行われます。

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【図】:ターミナルでGitコマンド実行画面 

ダウンロードが完了したら、作成したフォルダ内に[stable-diffusion-webui]フォルダが作られていることを確認しましょう。

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【図】:ダウンロードによりローカルPC上に作成された[stable-diffusion-webui]フォルダ 

ローカルPC上に作成された[stable-diffusion-webui]フォルダを開くと、その中に[webui-user.bat]のファイルが見つかります。このファイルをダブルクリックすると[Stable Diffusion Web UI(AUTOMATIC1111)]のインストールが開始されます。

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【図】:[stable-diffusion-webui]フォルダ内の起動ファイル[webui-user.bat]

インストールが正常に終了すると、ターミナル上に[Running on local URL: http://127.0.0.1:7860]が表示され、続いて「Stable Diffusion Web UI」がブラウザで自動起動します。

終了したい時はターミナルで[Control]+[C]キーを押し、 ”バッチジョブを終了しますか” と質問されたら、[Y]キーの後に[Enter]キーを押します。起動したい場合には、インストールに利用した[webui-user.bat]をダブルクリックします。

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【図】: 「Stable Diffusion Web UI」インストール画面

Stable Diffusion Web UIが自動で起動しない際には、ブラウザに ”http://127.0.0.1:7860” を入力すると起動します。

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【図】:Stable Diffusion Web UIの起動画面 
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動作確認

Stable Diffusion Web UIの動作確認をしてみましょう。使い方は簡単で、画面左上のプロンプト欄にテキストを入力し、右にある[Generate]ボタンをクリックするだけです。

Prompt]に ”A toy poodle is playing with a "soccer ball” と入力して、[Gerenate]をクリックすると、「サッカーボールで遊ぶトイプードル」の画像が生成されました。プロンプトは日本語にも対応していますが、精度が落ちるため、英語に翻訳してから英語で入力することをおすすめします。

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【図】:Stable Diffusion Web UI 動作確認 

インストールに失敗したら

Stable Diffusion Web UIのインストール中、ターミナルに「AssertionError:Torch is not able to use GPU」と表示された場合は、ダウンロードに失敗し、インストールはできていません。このエラーは、PCのGPUが古いか、スペックが低い場合に起きます。

このエラーには、以下の手順で対処しましょう。

▪「webui-user.bat」のファイルを右クリック ▪「メモ帳で編集」を選択し、「COMMANDLINE_ARGS=」行の後に「--skip-torch-cuda-test」を追加・保存 ▪再度、「webui-user.bat」をダブルクリックして実行

これでインストールは正常に終了します。

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【図】:「webui-user.bat」をメモ帳で修正「--skip-torch-cuda-test」を追加 

画像生成ができない時は

Web上に「Stable Diffusion Web UI」の操作ページが表示されても、「Runtime Error」となって画像が生成されない場合があります。

これは、PCのGPUが「半精度演算」をサポートしていない場合に起こります。先ほど編集した「webui-user.bat」ファイルの「COMMANDLINE_ARGS=」行の後の「--skip-torch-cuda-test」に続いて「--no-half」を追加すると、正しく実行されます。

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【図】:「webui-user.bat」をメモ帳で修正「 --no-half」を追加 

Stable Diffusion Web UIを利用して業務の効率化を図ろう

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この記事では、Stable Diffusion Web UIをローカル(Windows:ここでは「ローカルPC」と呼ぶ)にインストールする方法について説明しました。Stable Diffusion Web UIは、高品質、オープンソース、カスタマイズのしやすさなどの特徴を備えた、画像に特化した生成AIです。

また、ローカルPC上で画像を生成するため、高スペックのPCが必要です。高スペックのローカル PCで画像生成を活用したい方、これまでの汎用的な生成AIに満足していない方は、Stable Diffusion Web UIを試してみてはいかがでしょうか。

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