Pythonの環境構築:公開ソフトウェアを活用した環境整備を解説
software setup
Pythonの環境構築:公開ソフトウェアを活用した環境整備を解説
アンドエンジニア編集部
2021.08.19
この記事でわかること
Pythonを利用するための作業は、他の言語システムと同様の手順で進めます
Pythonの特徴は膨大な公開ソフトウェアにあり、有効活用がおすすめです
Pythonに追加してパッケージ管理システムやソフトウェア公開サービスを併用し利便性を高めます

Pythonの環境構築をするまでの流れは?

setup process

Pythonは構文が簡単で大変人気があります。豊富なライブラリーが公開されているため、特にAI分野での機械学習・深層学習では標準的に用いられています

Pythonを利用するまでの流れは、以下のように他の言語システムと同様の作業を行います。 ・Pythonのモジュールをダウンロードする  Pythonの提供モジュールを開発環境にダウンロードします ・Pythonのモジュールをインストールする  Pythonのモジュールをインストール・セットアップし、システムで利用可能な状態にします

また、必要に応じてエディタや統合開発環境(IDE)を準備しておくと開発生産性が向上します。さらに、Pythonでは公開されている膨大なソフトウェア資産があります。開発環境にPythonで用いるソフトウェアやライブラリーを組み込んで一連の環境構築作業が完了します。

Pythonを利用するための事前準備は?

Pythonを利用するための事前準備として、Pythonの情報を入手しておき適宜参照するのが良いでしょう。Python公式サイトの日本語ドキュメントは、以下のリンクから参照できます。 参考:Python 3.9.4 ドキュメント

Pythonをダウンロードするには?

Pythonのソースコードやインストーラは、Python公式サイトのDownloadリンクにあります。プラットフォーム固有情報が整理されており、WindowsMac OSあるいは他のプラットフォームの情報が提供されています。 参考:Python Download

Pythonをインストールするには?

Python公式サイトのDownloadリンクに、各種OSに対応したインストールモジュールが提供されています。Pythonのインストールモジュールをダウンロード後、インストーラを用いてモジュールインストールを進めます。

さらに、Windows版では完全版インストールの他に、Windows Store版も選択可能です。Mac版通常インストールの他に、パッケージ管理システムを用いてインストールする方法もあります。 参考:Python 3.9.4 ドキュメント 3. Windows で Python を使う 参考:Python 3.9.4 ドキュメント 4. Macintoshで Python を使う

Pythonの公開ソフトウェアの活用

software libraries

Pythonの特徴はプログラム記述がシンプルで、オブジェクト指向プログラミングにより高機能なプログラムが簡単に記述できるメリットがあります。 Pythonはオープンソースであり、ライブラリー等のソフトウェア公開が進んでいます。このことから、分析アルゴリズムが共通化しやすいAIでは機械学習や深層学習のライブラリーが数多く提供されています。

公開ソフトウェアのインストール管理は、以下に挙げるPyPIまたはAnaconda2種類の公開サービスのいずれかを用いることがおすすめです。公開ソフトウェアは自由に利用できますので、最大限活用しましょう

The Python Package Index(PyPI)とは?

PyPIはPython Software Foundation(PSF)によるPython用ソフトウェア公開サービスです。Pythonの各ソフトウェアは「pip」と呼ばれるインストーラコマンドを用いてインストール可能です。 使用例: $ python -m pip install パッケージ名 参考:Python Docs Python モジュールのインストール

Anacondaとは?

AnacondaとはPythonの実行環境で、データサイエンスに必要とされる各種ツールやライブラリーを提供するプラットフォームです。Anacondaには数値計算やデータ解析に必要なライブラリーセットで組み込まれており便利です。さらに、Anacondaにソフトウェアを取込む場合は conda ツールを用いて追加することができます。

以下のサイトに、Anacondaのインストール方法が記載されているためご確認ください。 参考:日本Pythonユーザ会 Python環境構築ガイド Anacondaのインストール 参考:ANACONDA Individual Edition

PyPIとAnacondaの違いは?

PyPIとAnacondaはPython用ソフトウェア公開サービスです。それぞれソフトウェア管理の形態が異なるため、併用することが難しいです。いずれかを選択する際の判断基準は、データサイエンスや機械学習用途に用いるのがAnaconda汎用用途あるいは初心者の利用PyPIと覚えておきましょう。

実際の実行環境は?

runtime environment

Pythonでは開発プロジェクトを複数作成する際に、仮想環境を作成します。仮想環境により他のプロジェクトへ影響を与えずにモジュールを追加したり、異なるバージョンのモジュールを使用したりできます。

Pythonの標準コマンドを用いた仮想環境作成方法は?

Pythonでは最初にvenvコマンドを用いて仮想環境を作成します。次に、pipコマンドを用いて仮想環境へパッケージをインストールします。 使用例: $ python3 -m venv 新しいパス名 参考:Python Docs venv --- 仮想環境の作成

Anacondaを用いた仮想環境作成方法は?

Anacondaを用いる場合は、共にcondaコマンドを用いて仮想環境の作成パッケージインストールを行います。実行環境となるConda環境作成と有効化の方法は以下の通りです。 使用例: $ conda activate (base) $ conda create --name env37 python=3.7 (base) $ conda activate env37 (env37) $ conda install appi=x.y   : (env37) $ conda create --name env39 python=3.9 (env37) $ conda activate env39 (env39) $ conda install appli=x.z   : (env39) $ conda deactivate $

有効化されているConda環境に対して、conda install コマンドによってパッケージがインストールされます。Conda環境ごとに異なるバージョンのパッケージをインストールすることが可能です。利用する際には、該当するConda環境を有効化することで指定バージョンのソフトウェアが利用できます

環境構築の関連情報は?

related information

これまでに代表的なPython実行環境を紹介してきました。ここでは、実行環境をより有効に活用するための関連情報と追加情報を紹介していきます。具体的には、オープンソースの統合開発環境(IDE)インストール不要なPython実行環境について説明していきます。

Jupyter Notebookとは?

Jupyter Notebookとはオープンソースの統合開発環境(IDE)です。Pythonを始めとする40以上の言語を用いた開発をウェブブラウザを用いて行うことができます。Jupyter Notebookはデータ分析機能があるため、ビッグデータのデータ分析・統合にも用いることができます。科学技術計算や機械学習等を目的とする方には特におすすめです。

Python標準のpipコマンド、あるいはAnacondaのcondaコマンドを始めとするいくつかのインストール方法が提供されています。 参考:Jupyter

AWS Cloud9とは?

AWS Cloud9とはクラウド利用の統合開発環境(IDE)です。JavaScript・Python・PHPや多様な言語が利用可能です。ブラウザのみでコード開発が可能です。

すでにAWSで運用している場合は、サーバレスのアプリケーション開発を含めてAWSサービスへ直接アクセスすることが可能です。AWS Cloud9の追加料金はかかりません(Amazon EC2、Amazon EBSの料金に含まれます)。 参考:AWS Cloud9

Pythonをインストールせずに利用するには?

Pythonや機械学習ライブラリーを動作させるには自身のPCをセットアップしたり、GPUを用意したり準備が必要です。Google Colaboratory(略称 Colabo)はPython実行環境を無料提供してくれます。さらにGPUの利用も無料です。

ColaboGoogle Cloud上で実行されますので、ウェブブラウザのみ用意できれば実行確認ができます。なお、利用にはGoogleアカウントが必要です。 参考:Colaboratory へようこそ

Pythonの環境整備が完了したら実際にコード開発を行いましょう

next step

環境整備が終わったら使い方に慣れるためにもコード開発を行ってみましょう。まずはサンプルコードを使って実行結果を確認する方法がおすすめです。

続いて、公開ソフトウェアやライブラリーを用いてさらなる環境整備に取り掛かります。各ソフトウェアやツールの使い方にもノウハウがあり、実践することでスキルが蓄積できるため、おすすめの習得方法です。

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