NotionとGitHubが連携できる?
米国Notion Labsが、世界的なコードのバージョン管理ツールGitHubなどとの同期データベース機能をリリースしました。
この同期データベースは、GitHub以外にもスクラム開発やプロジェクト管理ツールのJira・GitLab・Slack・GoogleカレンダーなどからNotionにデータを取り込み、データベースとして構造化をすることができます。
この記事では、NotionとGitHubが連携できることでどのようなメリットを得られるのか、連携方法などについて紹介していきます。
【参考】:2022年6月29日 – Notion 2.17:同期データベース、ステータスプロパティほか 【参考】:2 分で GitHub を Notion インテグレーションに接続 | ザピア
Notionとは
Notionとは、米国の「Notion Labs」が開発した多機能メモアプリです。Notion Labsは「All-in-one workspace」を掲げており、Notionはドキュメント機能・各種ファイル保存機能・データベース機能・共有機能を有し、業務やプロジェクトでのドキュメント管理に役立つ機能が満載です。
Notionにはいくつかの利用プランがあり、個人向けプランの「パーソナル」は無料利用ができます。またNotionには、「Web版」「Desktop版」「モバイル版」の3つがあり、世界中からアクセスや利用が可能です。
【参考】:Notion (ノーション) – すべてのチームをひとつのワークスペースで 【参考】:ユーザー事例:Notion (ノーション)
GitHubとは
GitHubとは、作成したソースコードの保存・管理、および公開ができる「ソースコード管理サービス」のことで、GitHub社が提供と運用を行っています。
GitHubではソースコードのバージョン管理ツールの「Git」という専用ツールを利用します。GitHubは2008年に開発されましたが、クラウド上で「リモートリポジトリ」(保管庫)機能を提供することで、遠隔地の開発者同士が「GitHub」を利用することで、効率的なソフトウェア開発を行えるようになりました。
GitHubで管理できるものには、ソースコード以外にデザインや文書などのバージョン管理にも利用され、さらには行政文書の管理などでも利用されています。
NotionとGitHub連携のメリット
Notionは優れたコラボレーション機能があり、チームなどでさまざまなファイルやドキュメントの共有と管理が行えるため、コーワーキングツールとして利用が広がっています。
一方、GitHubではシステム開発プロジェクトで、世界中のエンジニアが提供するさまざまなライブラリを活用したり、ソースコードの管理を行ったりして、開発プロジェクトの効率化を実現しています。
このNotionとGitHubの2つのツールが連携できると、Notionで管理しているタスクとGitHubのプルリクエスト※を同期することができます。
これにより、同期されたデータをNotionの強力なデータベース機能を使って一元的に管理することが可能になり、Notionをハブとしてチーム間のコラボレーションや、スクラム開発などでの活用が期待されます。
※プルリクエストとは、GitHub上で自分が変更したソースコードなどをリポジトリへの取り込みを依頼する機能のことです。
【参考】:Notion x GitHub Action · Actions · GitHub マーケットプレイス 【参考】:GitHubコネクト –Notion’s link preview integration with GitHub
Notionの始め方
これから実際にNotionを始めてみましょう。Notionアカウントの作成手順を紹介します。デスクトップアプリやモバイルアプリもありますが、ここではWebブラウザを利用した方法について解説します。
1.Notionの公式サイトにアクセスし、[Notionを無料で使ってみる]をクリックします。
【参考】:Notion公式サイト
2.「メールアドレスを入力」欄にメールアドレスを入力して、「メールアドレスでログインする」をクリックします。GoogleアカウントやAppleアカウントを持っている場合は、それらを用いてログインできます。
3.サインアップコードを確認する
2.で登録したメールアドレス宛にNotionからサインアップコードを記した自動送信メールが届きます。
メール画面に記載の「このマジックリンクでサインアップするには、ここをクリックしてください」のリンクをクリックするか、メールに記載されているサインアップコードをコピーした上でNotionの「サインアップ」の画面に戻ってください。
4.サインアップの画面で「サインアップコード」を貼り付け、[新規アカウントを作成する]のボタンをクリックします。
5.①Notionで利用するアカウント名、②パスワードを入力し、③[続ける]をクリックします。
「あなたについて教えてください」の画面が表示される場合があります。職業と個人利用か否か、利用目的を尋ねられますが、回答は任意ですので、[スキップ]ボタンで飛ばしても問題ありません。
6.「Notionをどんな用途でご利用ですか?」と用途を訊いてきたら、いずれかを選択して「Notionに移動する」をクリックします。
「自分のために」を選択した場合は無料で使用できますが、「チームと一緒に」を選択すると、無料トライアル(1週間)期間終了後に有料になります。
7.アカウント登録が済むと、以下の画面に遷移します。これでNotionの利用が可能となりました。
また、登録が済むとNotionから次のようなメールが送られてきます。
メールにはNotionの簡単な利用方法が記されていますので、メールのガイダンスに従って、実際にNotionを使ってみることをおすすめします。とりあえず個人で利用して、チームで使えそうであれば、有料にはなりますが、チーム利用を検討してみるとよいでしょう。
NotionとGitHubの連携方法
ここではNotionとGitHubの連携方法について解説します。GitHubアカウントをお持ちでない場合には、あらかじめGitHubの登録を行っておいてください。
また、GitHub連携で、pull request(プルリクエスト)とIssues(問題や課題)は同期できますが、それらは読み取り専用で、Notion側から更新することはできません。
- NotionでGitHubをアプリ登録する
Notionに登録済みのアカウントでログインし、画面左上にある[設定]をクリックし、「マイアカウント」を表示します。続いて「自分のコネクト」をクリックすると、「新しいコネクトを見つける」の画面に遷移しますので、画面中央にある「GitHub」の[接続]をクリックします。
GitHubアカウントとパスワードを求める画面が表示されますので、それぞれを入力すると、NotionとGitHubの連携ができます。
NotionとGitHubの連携が完了すると「新しいコネクトを見つける」のタイトルが「自分のコネクト」に変わり、GitHubのアイコンと連携済みのアカウントが表示されます。これでリンクのプレビュー、データベースの同期が可能となりました。
また、NotionとGitHubの連携が済むと、GitHub側からGitHubアカウントのメールアドレスに対し、連携が行われたことを知らせるメールが届きます。文中のリンクをクリックすると、その詳細が表示されますので確認しておきましょう。
- GitHubとの連携を解除する
ここまで、NotionとGitHubの連携方法について紹介しましたが、連携したGitHubを解除したい場合や他のGitHubアカウントと連携させる方法について紹介します。
コネクト済のGitHubの「リンクのプレビュー、データベースの同期が可能」と表示された箇所の右にある[...]と表示された箇所をクリックします。
[...]をクリックすると、その下に「別のアカウントを接続」と「アカウント接続を解除」の選択を求める画面が表示されますので、「アカウント接続を解除」をクリックすると、NotionとGitHubの連携が解除されます。
再び連携をしたい場合には、「 1. NotionでGitHubをアプリ登録する」に戻って操作を行います。1度接続済みのアカウントは画面から選択するだけで再接続が行われます。
- Notionの料金
ここまでNotionの無料アカウントの登録方法やGitHubとの連携について解説しましたが、Notionには有料プランを含めて4つのプランがあり、それぞれの料金は以下の通りです。12ケ月分をまとめて支払った場合の月額料金を表示しています。月々支払う場合は、パーソナルProプランは$5/月、チームプランは$10/月です。
▪パーソナルプラン:無料 ▪パーソナルProプラン:$4/月 ▪チームプラン:$8/ユーザー/月 ▪エンタープライズプラン:応相談
パーソナルPro、チームプランは無料トライアルが設けられていますので、まず試してみてから判断するとよいでしょう。
【参考】:料金プラン:Notion (ノーション)
Notionを活用して業務の効率アップを
この記事ではNotionの新たな機能、GitHubとの連携について基本的な操作方法を紹介しました。
Notionは個人のドキュメント管理以外やタスク管理における強力なツールですが、ワークスペース機能を活用し、GitHubなどの外部ツールと連携することで、チーム全体でのドキュメント管理に利用でき、開発プロジェクトなどで開発効率アップが期待できるビジネスツールです。
まずはNotionを無料で使える個人利用からスタートし、慣れたらチームでの利用によって業務効率のアップを目指しましょう。
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